〈 3. 西田昌司氏の意見 〉・・11分22秒
・木原さんはね。今は防衛大臣をやっていますけれども、もともと防衛族と言いましょうかね。そのことは西田さん、私は前から聞いているんです、知っているんですと。
・だからそういうことは、前々から調査しています。だからそんなことは絶対ない話ですと、言い切っていました。
・で私は、それを聞いて安心したんです。けれどもまさに、森永氏の話が陰謀論そのものなんですよ。
・ただ私があの話で思ったのは、あの時確か川上慶子さんとかね、木にぶら下がって助かった人が何人かいましたよね。
・火炎放射器でみんな黒焦げにしたんだとか、普通のナフサという航空機燃料ではそんなに燃えない、もっと特殊なガソリンの匂いがしたとか、ガソリンとナフサは違うからあれはナフサなんだとか、そういうお話でしたね。
・匂いがしたとか何とか、そんな話を書いている訳なんですけれども、もしそうだとしてもですよね。何人か生き残っている人が、いる訳ですよね。そうするとそういうことを全く知らなかったということには、死人には口がないかもしれませんが、生きている人には口がある訳ですからね。
・それはちょっとないだろうと思っていましたけれど、ま、調査をして、それがなかったという話を聞いて安心しましたけれど、そういう話が出てくるくらいですね。
・森永さんが何でこれに納得したかというと、要するにあの御巣鷹山の事故、1985年ですかね、あの事故の後から、アメリカの対日要求がきつくなって、日本がどんどん変えられていったんだと、こういう話を言われているんですよね。
・確かにそういう対日要求をアメリカ側がしてきたというのは、事故の後ですよね。しかしそれはもうちょっと違う状況だったと、私は思うんですね。
・というのは要するに、御巣鷹山の事故の時は日本経済が一番良かった時なんです。昭和60年ですかね。日本が戦後一番景気が良かった時だったんですよ。
・そしてその直後から、日本は悪くなりましたよね。バブルの崩壊、そして郵政民営化をはじめとする規制緩和がドンドンされましたよね。だからちょうど御巣鷹山の事件以降から、日本経済は階段を一挙に駆け下って行った。
・それでまさに日本がアメリカに逆らえなかった元なんだろうと、こういう話があったから、森永さんはそういう風に書いておられるんですけれどもね。それは航空機事故じゃなくてですね。もう少し大きな観点から見るとですよ、私は東西冷戦だと思うんですよ。
・東西冷戦の終わったのが、昭和64年、平成元年、この時東西ベルリンの壁が無くなり、その2年後に冷戦が終わった訳ですよ。
・そしてソビエトが無くなって、その後のロシアが、G 7 プラス1 という形で西側諸国の一員となった訳ですよ。しかし実際には、その後ロシアはそこから離脱して今に至る訳ですけれども、要するに東西冷戦が終わって、ソビエトが崩壊してアメリカ一極体制になった訳ですよ。
・アメリカは日航機事故の借りを返すため、対日要求をしているのでなくて、世界のナンバーワン、まさにユニポラーになった訳なんですよね。
起承転結を無視して、牛の涎のように切れ目なく話をするから、論点が乱れて行きます。細かなことを指摘すると、次の言葉です。
「アメリカは日航機事故の借りを返すため、対日要求をしているのでなくて」
日航機事故でアメリカは日本に貸を与えたのですから、「借りを返す」というのでは話の辻褄が合いません。もっと肝心の点を指摘すると、アメリカの激しい対日要求は日航機事故の直後からなので、冷戦終結後の世界情勢と結びつけるのは無理があります。
「ねこ庭」でも気づく論理矛盾を、経済学者の森永氏と経済アナリストの深田氏が納得するとは思えませんが、今は息子たちと「ねこ庭」を訪問される方々への紹介を優先し、これ以上言いません。
・日本は今まで東西冷戦だから西側諸国の一員として守りもし、経済もやってきたということ。しかし今度は日本が最大のライバルになる訳ですよ。
・要するに西側諸国の中で貿易をするんじゃなくて、ソビエトとだけじゃなくて、中国もですよ。中国を含めた共産主義国とも取引をしだす。そして市場が大きくなってくる。
・だからもう西側の話だけではない。西側だけでやっている場合でしたら、東西冷戦だから、日本には日本の事情があるだろうということで、そのことについてはとやかく言わなかったんだけれど、東西冷戦が終わっているのですから、同盟国でも何でもない訳ですよ。
・一応同盟国と言っているけれども、アメリカが一極となったのだから、アメリカの言うことを聞けと、特に金融制度はアメリカ側の金融制度をどんどん真似ていく訳ですよ。
氏の説明は日米経済対立の一面の事実を語っていますが、核心に触れた意見ではありません。経済に疎い「ねこ庭」からでも、氏の分析は的が外れているのが見えます。
得意そうに説明をしていますが、氏の自己満足も先が見えてきた感があります。こんな分析で対米政策を考えていると言うのなら、アメリカに厳しい意見を氏は党内で主張すべきでしょう。第二次安倍内閣で、信念を捨ててTPP加入に変節したり、エマニエル大使に言われたからと、亡国のLGBT法を何の反対もせず通したり、言行不一致の西田氏です。
所詮は「国会の爆弾男」、世間のウケを狙っているだけで保守政治家の信念はどこにもありません。次第に不愉快になってきますが、後もう少しなので、氏の高説を次回も紹介します。