ねこ庭の独り言

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李相哲氏の危機感 - 2 ( モサドと韓国・国情院 )

2023-10-12 14:28:26 | 徒然の記

  李氏の説明をそのまま紹介します。

  ・イスラエルのモサドがハマスの実情を捉えられなかったように、韓国の国情院も今北朝鮮が何を企んでいるのか、ほとんど分かっていないんですよね。

  ・韓国は、昔は住民という人間の情報がかなり入っていましたけれども、コロナの影響だけでなく、国内の政治状況を受けて北に対する情報活動がほとんどなされていません。韓国はイスラエルより、もっと危険な状況にあると思われます。

  ・むしろ文在寅政権では、北朝鮮の下部機関に転落してしまって、金与正 ( キム・ヨジョン ) への迎合とか、金正恩 ( キム・ジョンウン ) の機嫌取りに一生懸命だったんですよね。

 文大統領が金総書記に臣下のように接している姿を、日本のマスコミが報道していましたから、私もよく知っています。

  ・だからその立て直しに時間がかかって、今やっと機能しているかどうかという状況ですから、北朝鮮が何をしているかということは全く分かっていないと思います。

  ・イスラエルは地政学的に周辺国が全て敵であるという位置にあり、その中でアメリカの仲介でサウジアラビアとの国交正常化をする動きにあります。ハマスがイスラエルを攻撃した一番大きな理由は、この動きを遮断しようとしたところにあると言われていますよね。

 先ほど見たNHKのニュースで、解説者が氏と同じ説明をしていましたので、氏の方がNHKより2日早く情報を伝えていたことになります。しかし韓国の状況がどうしてイスラエルと重なるのか、考え過ぎではないかと私は思いました。

  ・そのままの比較にはならないと思いますが、韓国がやっと日本と仲直をりして、未来志向で行こうという強い意志を示している状況にありますね。そんな中で北朝鮮が揺さぶりをかけてきて、日本と話し合いをするような素振りを見せています。

  ・韓国と日本を離間させようと策略を駆使している状況が、サウジアラビアの国交回復を邪魔されているイスラエルと、地政学的に同じなんですね。

 アメリカの仲介で日韓の融和が図られ、尹新大統領が積極的に動き、岸田首相もこれに応えようとしています。言われてみますと、イスラエルと似た状況が見えくるようでもあり、そんな見方があるのかと驚きました。

  ・他の面から言いますと、北朝鮮に対して中国もロシアも放任状態、むしろ北朝鮮が悪いことをしても止めさせようとするどころか、支援する可能性が高いですね。背後から深く北朝鮮内に入り、北朝鮮を操っているとも言われています。それも、イランがハマスを操っている状況と同じあると考えられますね。

  ・今言えるのは、北朝鮮がハマスと同じことをやりかねないということです。

  ・ハマスは今回、20分で5千発のロケット砲を打ち込んだと言われています。イスラエル側はこれを否定して、2200発くらいでないかと言っていますけれど、これだけ多量のロケット砲を短時間で撃ち込まれると、防ぎようがないんですね。

  ・イスラエルには、2011年から実戦配備したアイアンドームという迎撃ミサイルがあります。今年の5月にハマスがロケット砲を打ち込んできた時は、90%の確率でこれを防いでいます。しかし今回のように短時間に多量のロケット砲では、対応できませんでした。

  ・今回のハマスの軍事行動はハイブリッド型戦争と言われ、ロケット砲による攻撃と同時に特殊部隊と呼ばれる地上部隊を侵入させています。その特殊部隊が、軍人と民間人を人質に取っていますよね。

 イスラエルと韓国の状況のどこがそんなに似ているのかと、距離を置いて氏の説明を聞いていましたが、北朝鮮の特殊部隊のことを多少聞いていますので、氏の危機感が分かってきました。北朝鮮は、やりかねないのです。

  ・現実に北朝鮮は、南北軍事境界線に千門ほどの長射程砲を配備しています。この内の340門がソウルを攻撃目標としており、1時間に1万6千発を打つ能力を持っていると言われています。

  ・それに加えて核弾頭を搭載した短距離ミサイルを撃ち込まれたら、韓国は全く対応できないと見ていいんですよね。今回のハマスの攻撃の仕方を、北朝鮮は大いに参考にしていると思います。

 具体的な説明をされると、話が次第に現実味を増してきます。過去の朝鮮戦争の事例からして、北朝鮮はやりかねないのです。

  ・今回ハマスは、ロケット砲撃で効果を上げていると見られていますが、専門家の間では、死亡者の60%が地上から侵入した特殊部隊によって処刑されたと見ています。

  ・北朝鮮がミサイルを撃ち込むと同時に、特殊部隊を韓国に投入する可能性は十分考えられます。北朝鮮の特殊部隊の人数は、外部に知られているだけで20万から30万人です。韓国軍人の制服が38度線付近に用意されていて、彼らはそれに着替えて韓国へ侵入します。

 特殊部隊が韓国へ侵入する方法として、氏が三つの方法を挙げています。

  「海上からの侵入」 「38度線からの直接侵入」「旧式プロペラ機による侵入」

 この中で一番危険で可能性が高いのが、「旧式プロペラ機による侵入」だと説明します。

  ・木製プロペラ機は機体が皮で包まれた、古い形の飛行機です。これを使うとレーダーで捉えられない低空飛行ができるので、彼らは300機持っています。

  ・昔北朝鮮は、イスラエルの敵国にゲリラ戦の戦闘訓練を指導したことがあり、ハマスと通じる部分があるんですよね。

  ・今回のハマスの攻撃から北朝鮮が参考にしているのは、多分心理戦ですね。

  ・ハマスはイスラエルに侵入して民間人を捉え、残酷に殺す場面などをビデオに撮ってSNSで流したりして、イスラエル国民に恐怖心を植えつけようとしています。北朝鮮は、その効果をじっと見守っている可能性が高いと思います。

  ・人口比率から見ますと、世界で一番軍人を多く持っている北朝鮮が、核兵器を持っています。核兵器を使わなくても、韓国を急襲して人質を沢山取り、核で韓国を脅迫する可能性があります。

  ・北朝鮮が実際にそのような戦術を行使した場合、尹政権に対応する能力があるのか、準備がされているのかと考えますと、そうではないと言っていいのではないでしょうか。

 北朝鮮がそのようなことをしたら、日本には対岸の火事でなくなくなります。尹政権だけでなく、岸田政権にも、日本国民である私たちにも何も準備ができていません。

  ・このような中で最も危険なのは、中国とロシアがアメリカの出方によって、北朝鮮がこうした冒険の誘惑に駆られた時、それを阻止しない可能性が高いということです。

  ・台湾問題も絡んでいますので、朝鮮半島で紛争が起きた方が対話がやりやすいと中国が考えたら、アジアは瞬く間に大戦争に巻き込まれる可能性が高まると見ていいのではないでしょうか。

 李氏の意見の全部を紹介しました。ハマスのイスラエル攻撃が、日本に無関係であると思えなくなりました。

 前文在寅政権との戦いを続けている尹大統領が、「日韓融和の新時代」を作ると宣言しています。日韓の和解はアメリカに仲介されなくとも、両国が克服すべき課題ですから、実現すれば歴史に残る偉業です。国民の半分が激しい反日の韓国で「日韓融和」を公言する大統領は、それだけで暗殺の対象になります。

 青山繁晴氏は、尹大統領に歩み寄る岸田首相を妥協し過ぎと反対しますが、私は次の2点では岸田首相を評価しています。

  1. 「日韓融和の新時代」の構築をしようとしている

  2.  「憲法改正」を実現させるため、公明党との連立解消を進めようとしている

 他の政策には疑問を抱きますが、1.2.ともに北朝鮮の暴発を抑止する緊急の現実策ですから、岸田首相を支援します。安倍総理についても、「憲法改正」と「皇室護持」以外の政策では支持しませんでしたから、岸田首相についても同じ対応になります。

 これが、氏の動画を見て得た私の結論です。

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