ねこ庭の独り言

ちいさな猫庭で、風にそよぐ雑草の繰り言

文化人放送局 - 11 ( 結論 )

2023-10-31 21:27:29 | 徒然の記

  今別府社長の言う「特殊な業界」の意味下記4つの内の3つが終わり、最後の4番目の紹介になりました。

   1.   大儲けしているテレビ各社と、景気の良いテレビ業界

   2.   テレビ出演者に支払われている法外な出演料

   3.   テレビ各社の正社員の高額年収

   4.   テレビ各社の正社員と派遣社員の比率は 2 : 8 と言われ、働いているのは下請け会社の社員と派遣会社社員が多数を占めている事実。

 前の3つにはデータがありましたが、4にはデータが無いので別のアプローチをしてみようと思います。

  ・屋代雄三、清水宏泰、今別府亮の三氏はテレビ業界の特殊な状況を知りながら、なぜ社員の低賃金をそのままにしているのか ?

 あるいは、こういうアプーローチでも良い気がします。

  ・屋代雄三、清水宏泰、今別府亮の三氏は、大儲けをしているテレビ会社と交渉し、派遣社員の賃金の大幅アップをなぜ勝ち取らないのか ?

 もう少し視点を変えると、意外に簡単に答えが出てきます。 「JNNの株主はだれ ? 」で調べたことが、大きな手助けになります。

  ・「株式会社フォーミュレーションI.T.S. 」とテレビ会社は、どちらが大きいのか ?

 考えるまでもありません。テレビ会社を象だとしたら、「株式会社フォーミュレーションI.T.S. 」は、蟻の大きさです。「JNNの株主はだれ ? 」の調査で分かった通り、大会社であるテレビ会社の親企業はさらに巨大な「持ち株会社」でした。そんな会社と賃上げ交渉をしたら、どんな答えが返って来るのでしょう。

 「君の会社の代わりは、いくらでもある。不満なら、契約を止めましょうか。」

 この一言で終わりです。貧しい人間が沢山いる業界では、一番強いのが金持ちです。「特殊な業界」の事情を知り尽くしていますから、今別府氏だけでなく、屋代氏もそんな野暮なことは最初からしません。まして派遣会社の社員にとっては、お客であるテレビ会社がどれほど儲けていても、出演者にいくら高額のギャラを払っていても、手の届かない無縁な話です。彼らが持っているのは、気に入らなければ会社を辞める自由だけです。

 先月の24日に「 JNNの株主は誰 ? 」について9回のシリーズで 調べました通り、テレビ各社は、互いに協力し「持ち株会社」と言う巨大会社を作っていました。もう一つある、金融・保険業界が作った巨大「持ち株会社」と組んで、日本を支配している現実を知りました。

 国に便宜を図られ、手厚く守られながら、テレビ各社は言いたい放題の政権批判をしているのですから、さすがに彼らは第四の権力の中の中心勢力です。彼らに逆らった政治家は、批判・攻撃の報道に晒され、次の選挙で落選します。自由民主党の政治家も手出しができませんから、今別府氏屋代氏も、社員の低賃金に甘んじるしかありません。

 テレビが無かった戦前のマスコミ界では、新聞とラジオがマスメディアの王座を占めていました。戦後急速に普及したテレビが、ラジオ放送に取って代わり、王座を守っていた新聞もその場をテレビに譲りました。テレビの影響力の大きさを誰も疑わない時代が続き、現在に至っているのは周知の事実です。

 ところが最近はネット界の地位が急速に向上し、大手メディアが「オールドメディア」と呼ばれるようになりつつあります。「文化人放送局」と「株式会社フォーミュレーション 」や「株式会社フォーミュレーションI.T.S. 」も、今は小さな会社ですが、いつ急成長するか分かりません。

 世界の流れを見てもそうですが、会社は大きくなればなるほど「利益第一主義」になります。天理教の教えを大切にしていると見える今別府氏屋代氏も、そのうち「自社の利益優先」「儲け優先」となり、「保守でも左翼でもなく、利益のためならなんでもする」会社作りに舵を切るような気がします。

 前に検討しましたが、アメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、中国、韓国、北朝鮮、ロシアでも、巨大金融資本と巨大マスコミが国を支配しています。「やっと日本も、国際社会の仲間入り ? 」と、今回も同じ言葉を繰り返しますが、ブログの結論はまだ出していません。

 〈 世論調査結果 ( 今衆議院の解散があったら、投票する政党は ? ) 〉

      1.   自由民主党               5  %

      2.   日本維新の会 or  国民民主党        12

      3.   参政党                    20

      4.   日本保守党                63

 保守系と思っていた「文化人放送局」が、なぜここまで自由民主党を酷評するのか。誰がそれをさせているのか。答えを見つけるのが目的でした。森の中で沢山寄り道をしましたが、私には結論が見えました。

 ・「文化人放送局」の親会社は、「株式会社フォーミュレーション」である。

 ・同社は現在、天理教の教えを経営理念に掲げているが、ネット社会の拡大とともに、国際的経営理念 ( 利益第一主義 ) に軸足を移しつつある。

 ・やがて彼らも、「保守でも左翼でもなく、利益のためならなんでもする会社」になる。

 ・このおかしな「世論調査結果」の報道が、その変化の兆しである。

 肯定するか否定するのかは、訪問される方の自由です。シリーズは今回で終わりますが、「ねこ庭」の学徒の探求は終わりません。諦めと失望は掃いて捨てます。

  ・失った日本の過去を、どうすれば取り戻せるのか。

  ・国難の日本がやるべき「憲法改正」を、自由民主党が実行するためには、何をすれば良いのか。

 明日からも、同じ学徒の変わらない日常生活です。

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文化人放送局 - 10 ( 「特殊な業界」の意味 )

2023-10-31 13:26:18 | 徒然の記

 今別府社長の言う「特殊な業界」の意味は、簡単に言いますと次の4つです。

  1.   大儲けしているテレビ各社と、景気の良いテレビ業界

  2.   テレビ出演者に支払われている法外な出演料

  3.   テレビ各社の正社員の高額年収

  4.   テレビ各社の正社員と派遣社員の比率は 2 : 8 と言われ、働いているのは下請け会社社員と派遣社員が多数を占めている事実。

 「株式会社フォーミュレーションI.T.S. 」の社員の年収は、最も低い「日本の全国平均」と比較してもさらに低いのですが、注意しなければならないのは、民放テレビ各社とNHKの全国社員の年収が、一般企業と比べて飛び抜けて高いという事実です。

  本日は、まず上記3の情報から紹介していきます。平成26年の古いデータですが、比較するだけなので十分使えます。このデータではテレビ局のことを、電波貴族と呼んでいました。

 〈 電波貴族各社の社員の平均年収と、他社の比較 〉

    NHK     1,100 万円

    フジテレビ   1,195 万円

    TBS                1,599 万円

    日テレ             1,372 万円

    ドコモ               872 万円    電波貴族でない会社  ( 日本のトップ企業 )

    JR東海              714 万円   電波貴族でない会社  ( 日本のトップ企業 )

    トヨタ               851 万円   電波貴族でない会社   ( 日本のトップ企業 )

 テレビ各社の正社員の年収は、日本のトップ企業と言われるドコモ、JR東海、トヨタより高額であることが分かります。電波貴族と言われる理由がこれで、「特殊な業界」の3. の意味に該当します。

 「特殊な業界」の1. の意味は、テレビ各社の高収益体質です。テレビ各社の事業収入を、「週刊ポスト」が令和2年11月12日号で掲載していました。電波使用料が各社の事業収入に占める比率を表示し、いかに安価な使用料であるかが分かるようにしてあります。

 〈 電波貴族各社の事業収入と、電波使用料 〉

             電波使用料      事業収入       使用料の収入比率

     N H K   14億8700万円     6,644億円       0.22%

    日本テレビ    3億7600万円     2,777億円       0.14%

    テレビ朝日    3億7000万円     2,209億円       0.17%

    T B S     3億8500万円     2,727億円       0.14%

    テレビ東京    3億6000万円       1,075億円         0.33%

    フジテレビ    3億5400万円     1,717億円       0.21%

    他地方局        9億1251万円      1兆2525億円       0.07%

    計 (128局)    42億4641万円        2兆9676億円      0.14%

 日本のテレビ業界は、地方の小さな地元テレビ局を除外しますと、上記 6社が全国放送を独占しています。テレビ各社が国へわずかな電波使用料を払い、どれほど大きな収入を得ているのかが、一目瞭然です。

 たった15億円を払い、6,600億円を手にするNHKを筆頭に、テレビ各社の経営は濡れ手に泡のぼろ儲けです。金が余るから、民放各社は著名な左巻きの学者や評論家や芸能人にたっぷり出演料を支払い、社員たちに高給を出し、それでも余るから子会社を作り、幹部社員の退職後の生活を保証する仕組みを作っています。

 つまりこれが、「特殊な業界」の1. の意味です。安価な電波使用料のおかげで高収益が得られるという仕組みは、他の業界にありません。事業収入とは、NHKで言えば国民からむしり取っている受信料であり、民放各社ではスポンサーから受け取る広告宣伝料のことです。

 次は、「特殊な業界」の2. の意味を説明するデータです。データ引用は、「特冊新鮮組」サイトからです。これも古いデータですが、高額出演料という点では参考になります。

 〈  テレビ出演者に支払われている出演料 ( 電波貴族の仲間たち  ) 〉

  ・ みのもんた 朝ズバッ!        1200~1400 万円(3時間)
  ・ とんねるず みなさんのおかげでした  700~800 万円(1時間)
  ・ ダウンタウンHEY!HEY!HEY!      600 万円(1時間)
  ・ ビートたけし TVタックル       400~500 万円(1時間)

  ・ タモリ 笑っていいとも!       400~500 万円(1時間)
  ・ 島田紳助 行列のできる法律相談所   400~500 万円(1時間)
  ・ 明石家さんま さんまのSUPERからくりTV 400~500 万円(1時間)
  ・ 和田アキ子 アッコにおまかせ!    300~400 万円(1時間)

  ・ 小倉智昭 とくダネ!          300 万円(2時間)
  ・ 関口宏 サンデーモーニング       250 万円(2時間)
  ・ 古館伊知郎 報道ステーション      250 万円(1時間15分)

  ・ 雨上がり決死隊 アメトーーク      180~200 万円(1時間)
  ・ 黒柳徹子 徹子の部屋          150~200 万円(35分)
  ・ 薬丸裕英 はなまるマーケット      150 万円(1時間30分)

 テレビ局各社の事業収入同様、出演者たちの出演料も、普通では目にすることがありませんので多くの人が知りません。出演者たちの高額ギャラが、1時間単位であることに注目してください。彼らの年収は億単位になります。これが、「特殊な業界」の2. の意味です

 最後に残った4. の意味がメインテーマですが、スペースがなくなりましたので、次回といたします。 

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文化人放送局 - 9 ( 正社員の年収比較 )

2023-10-31 07:55:57 | 徒然の記

 「ライトハウス・口込み情報」というサイトで、「株式会社フォーミュレーションI.T.S. 」の正社員の年収を掲載していましたので、他社との比較で紹介します。

  「株式会社フォーミュレーションI.T.S. 」 ・・ライトハウス・口込み情報

    ・平均年収  ・・ 262万円

  「テレビ局社員」 ・・・ ビズリーチの情報

    ・平均年収  ・・ 600万円~1000万円   

  「NHKの全国職員」・・ NHKの内部資料

    ・平均年収  ・・ 1,288万円~1,428万円

  「日本人全体」  ・・ 国税庁『令和3年分 民間給与実態統計調査結果』

    ・平均年収  ・・ 443万円

 前回今別府社長はインタビュアーに、業界最大手の会社と言われ、その秘訣は何かと問われて次のように答えていました。
 
  「当たり前のことですが、自社のスタッフを大切にすることです。」

 しかし同社の正社員と他社の比較をすると、大切にされている社員の年収は最低の数字です。最も低い「日本人全体」の年収と比較しても、180万円の差があります。最高額の「NHKの全国職員」はおよそ5倍の年収で、「テレビ局社員」は、約340万円高い年収です。

 同じ仕事をしてこの違いですから、入社時は無我夢中で働いていても、賃金の差に気がついたら嫌になって辞めるのだと思います。業界の派遣会社の離職率の高さは当然でしょうし、その中で社員を辞めさせないというのなら、並大抵でない努力のあることが想像されます。
 
 もしかするとその秘密は、屋代雄三氏が天理教の支部長であることに関係しているのかもしれません。
 
 天理教は人間みんなが助け合う、「陽気暮らし」という世界の実現を目指しているそうですから、給料が安くても家族的経営で頑張っているのでしょうか。そうでも考えないと、業界大手としての存続理由が理解できません。屋代氏や今別府氏が社員を騙し、自分たちが暴利を得ているのでない事実についても、息子たちと「ねこ庭」を訪問される方々に説明する必要が出てきました。
 
 前回今別府社長はインタビュアーに対し、次のように答えていました。
 
 ・まず「メディア」というのが、特殊な業界であるということが一つです。特殊であるがゆえ、大手だからといって簡単には参入できないさまざまな事情があります。
 
 氏のいう「特殊な業界」の意味について、次回は説明したいと思います。横道に続く森の深さに興味のある方だけ、「ねこ庭」へ足をお運びください。
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