ユダヤ教徒の休日でもある10月7日の土曜日、夜明けと共に空からロケット弾が大量に撃ち込まれ、ハマスの攻撃が突然開始されました。鉄壁の守りと言われてイスラエル軍がハマスの侵入を許し、軍人だけでなく民間人も虐殺され人質まで取られています。
今日で5日になりますが停戦の兆しはなく、大戦争になるのではないかと心配されています。新聞、テレビ、ネットの情報を見ている中に、「李相哲TV」がありました。昨日紹介したばかりですが、李氏は朝鮮族系の中国人で、元中国共産党機関紙「黒龍江日報」の記者でした。現在は日本国籍を取り帰化していますが、氏の容貌と濁点の発音ができない喋り方から、私は在日韓国人だとばかり勘違いしていました。
帰化して日本人になっても、祖国の危機に際しては愛国心が抑えられなくなる人間。その生きた事例を、「李相哲TV」で発見しました。
「李相哲氏の略歴を訂正し、複雑な過去を知るとなぜか気持が落ち着きました。なぜそうなるのかは、いつか機会があれば述べたいと思います。」
昨日「ねこ庭」の最後に書きましたが、こんなに早くその機会が来るとは予定外でした。
「元中国人で、元共産党機関紙の記者だったとしても、帰化して日本人になったとしても、保守系の学者である氏は、おそらく韓国への愛国心が捨てられないだろう。」
時折氏の動画を見ていましたので、昨日の動画を見た時もそんな印象を得て、なぜか気持の安心を得ました。生活の基盤のある日本へ帰化しても、国への愛を失わない氏を否定する気持が、私に生じなかったということです。
前置きをやめて氏の解説を紹介しますが、同時に氏の解説は、平和な日常に浸っている私たちへの警鐘でもあると思います。
・ここ20年間で最も安全な状態であると言われていた中東で、大戦争が始まろうとしています。
氏の背後に置かれたテレビの画面には、爆撃されたイスラエルの市街が大きな黒煙をあげている様子が映し出されています。
・パレスチナのガザ地区を実効支配しているハマスの武装団体、アメリカではテロ組織と言っていますけれど、そのハマスがイスラエルを攻撃し、すでに3日が経っています。
・この間にイスラエルでは、約700名の死亡者が出ています。他にも2000人以上の負傷死者を出して、しかも150人くらいが人質になっているのではないかと言われております。
・パレスチナ側も被害が大きく、430人以上が既に亡くなったと、パレスチナ側が発表しています。
・そんな中でレバノンが、パレスチナに対する砲撃を始めています。これにもしもイランとシリアが加わってしまうと、中東は瞬く間に大きな混乱に陥ってしまう可能性が高いと言われております。
・私は中東の専門家ではありませんが、なぜ高い関心を示しているのかと言いますと、この状況はこれからあり得る朝鮮半島の状況に、かなり重なる部分が大きいと言うか、ほとんど当てはまるのではないかと思うからです。
イスラエルへのハマスの攻撃をテレビで見ても、朝鮮半島と結びつくことはありませんでした。日本のニュースではそんな報道がありませんし、解説者も言いません。私は氏の話を聞かずにおれなくなりました。
・今朝鮮半島はイスラエル以上に危険な状況にあるのではないかと、確信するようになりました。
・イスラエルは今、司法改革を推し進めていますが、それに反対して今年の初め頃から大規模なデモが、ずうっと続いているんですよね。多い時は50万人のイスラエルの市民がデモに参加し、政府退陣を叫んでいます。
イスラエルの現状について何も知りませんので、氏の説明は新しい情報として、乾いた地面に吸い込まれる水のように私の中に入ります。
・まず言いますと、イスラエルが韓国の状況に似ていると考えられる点ですが、退役軍人と現役の軍人が政府に反対する声明を出したりして、さらに混乱した状況にあるんですね。
・次が韓国と重なる2番目の理由なんですけれど、イスラエルはこうした混乱状況にあったため、ハマスの急襲情報がつかめていなかった。
・ハマスがイスラエルに対し、一気に全面攻撃を仕掛けているのは、長い時間をかけての準備があったはずだからですね。それを世界で一番優秀な情報機関と言われるモサドが、全くキャッチしていなかった。
・おそらく国内政治に翻弄されて、外部に対する警戒を怠っていたと言うか、政治の混乱が情報部門の活動に影響を及ぼしていたのか。これは全く今の韓国と同じ状況なんですね。
・韓国の国情院は政治の混乱のため、今全くその役割を果たしていません。
国情院と言う言葉を初めて聞き、別途調べましたので紹介します。
⚪︎ 正式には大韓民国国家情報院というが、通常国家情報院、国情院と呼ばれる
⚪︎ 韓国大統領直属の情報機関・秘密警察である
⚪︎ 1961 ( 昭和36 ) 年6月に設立された、中央情報部 ( KCIA ) を前身とする
⚪︎ 1999 ( 平成11 ) 年1月に国家安全企画部を経て、国家情報院に改組された
イスラエルと韓国の状況がどのように重なるのか、これについては、氏の説明を聞くしかありません。次回はこの続きを紹介いたします。