ねこ庭の独り言

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政界の玉突き現象 - 3 ( 麻生発言と首相の人事 )

2023-10-16 18:33:09 | 徒然の記

 4月、5月と公明党に振り回された岸田首相が、得意の人事で連立解消の意思表示をしました。「不言実行」という言葉がありますが、まさに氏は黙って行動し、公明党を驚かせたのです。

 「首相補佐官に元国民副代表「労組出身矢田氏・連立論再燃も」・・9月16日

    ・ 政府は15日の閣議で、国民民主党副代表だった矢田稚子 ( わかこ ) 元参議院議員を、賃金・雇用担当の首相補佐官に起用する人事を決めた。

    ・ 氏は国民民主を支援する連合傘下の、民間産業別労働組合の一つ、電機連合の出身。パナソニックグループ労組の幹部を務め、2016年参院選に、電機連合組織内候補として初当選。現在は政界引退している

   ・自民・公明両党の枠組みに、国民民主を加える「自公国」連立論が再燃する可能性もある。

 記者会見に岸田首相は顔を出さず、記者たちが質問する「連立論」について松野官房長官が代わりに説明しています。

  「首相は自公連立の実を挙げることに集中すると述べており、それに尽きる。」

 岸田首相の連立解消の意思の固さがそのまま麻生氏に伝わり、「麻生派はど真ん中で首相を支える」と語っていた通り、爆弾発言をしました。 

 「麻生氏 公明党幹部がん批判「講演発言 安保3文書で」・・9月27日

   ・ 自民党の麻生副総裁が福岡市内の講演会で、閣議決定した反撃能力を含む「安保3文書」への対応を巡り、公明党の幹部を名指しで批判した。

    ⚪︎  北朝鮮からどんどんミサイルが飛んでくる。だが公明党は、専守防衛に反するという理由で反対。現実をよく見てみろ

    ⚪︎ 今は時代が違う。ウクライナみたいに日本が戦場になるといい続け、納得するという形になった

    ⚪︎  山口氏、石井幹事長、北川副代表や、公明党の支持母体である創価学会ががんだった

   ・発言の真意を説明するために開かれた記者会見で、麻生氏が語った

    ⚪︎公明党が、がんとして反対だったのは間違いない。がんという言い方が不適切なら、名前を挙げた三人と創価学会が反対し、問題だったという意味だ。

 ここまで容赦なく公明党を批判する背後にある何かを、私はどうしても感じます。記事に書かれていませんが、麻生派内からの公明党親派議員の整理宣言ではないでしょうか。洋上風力汚職事件で逮捕・訴追されている秋本被告は、脱原発推進者であると同時に、公明党親派の千葉県議員でした。

 師匠と言われている河野太郎氏は実父河野洋平氏と共に、太陽光発電関係の会社を中国で経営する親中ファミリーです。情報は公になっていませんが、河野ファミリーが媚中の公明党と無関係と考えられません。つまり麻生氏の発言は、総裁候補としてマスコミが持て囃す公明党親派の河野氏への警告でないのかという推測です。

 「有頂天になっていると、麻生派から除名する。」・・公明党への激しい非難を読みますと、親中国・親公明の河野氏への怒りを感じます。当たっているのかどうかすべてはこれからの話ですが、マスコミが2ヶ月に以上にわたり大騒ぎした秋本事件がなければ、岸田総理の覚悟と麻生氏の発言はなかったのでないかと思えてなりません。

 次の新聞記事は、岸田総理と麻生副総理が加わった自由民主党の意思の表れだと、そのように考えます。つまりこれら一連の出来事が、「玉突き現象」でないのだろうかと独り合点している次第です。

 「ライバル一転、上司と部下「政務官人事 広島に波紋」・・10月1日

   ・ 岸田首相の地元広島で、内閣改造に伴う政務官人事が思わぬ波紋を広げている。公明党の斉藤国土交通相の下に、自民党の石橋林太郎氏が政務官として就任した。

 次期衆院選で、二人は広島3区で戦うライバル議員同士です。広島3区は買収事件で世間を騒がせた、河井克行元法務大臣の地盤でした。空白区になった3区に石橋氏が立候補を希望した時、公明党が斉藤鉄夫氏を擁立し当選させました。石橋氏は比例で当選しましたが、二人の間だけでなく、公明党と自民党県連の間にも不協和音が生じました。

 今回の内閣改造人事で、岸田首相は斉藤氏の国交相留任を決めると同時に、対決している石橋議員を国交政務官に就任させました。つまり因縁の二人が国交省で、上司と部下になりました。新聞記事も、戸惑っています。

 ・選挙に向けた融和策か、斉藤氏に成果を独占させないための布石か。地元関係者は困惑する。

 ・関係者によると、石橋氏は内閣改造にあたり、国交省を含む複数の政務官ポストを官邸に希望したとのこと。

 ・インフラ整備で、地元に貢献したいという思いが叶った形だ。しかし周囲には、次のように語った。

  「誰の下で働くか、深く考えていなかった。」

 石橋議員が深く考えていなかったとしても、岸田総理と麻生副総理が深く考えています。久しぶりに読んだ、興味深く面白い記事でした。「憲法改正」のためには、この流れが大きくなり「公明党との連立解消」が実現することを願います。

 本日でシリーズを終えますが、こうした意見が自由に述べられる日本は良い国だと、誇りにさえ感じます。戦後はやはり有り難い社会になりましたと、感謝して終わります。

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