依然として続くロシアとウクライナの戦争、ハマスによるイスラエルへのテロ攻撃、アメリカのイスラエル支援、中露の接近、ロシアと北朝鮮の接近、中国がする尖閣への領海侵犯などと、国際情勢も日本の周辺も戦争の危機が漂っています。
そんな状況であるにもかかわらず、言論の自由な日本では、民放が勝手気ままな発信をしています。JNNが発表した変な世論調査結果も、その一つです。
「岸田文雄総理大臣の、次の総理にふさわしい自民党議員は誰か ? 」
全国の18歳以上の男女2517人に、固定・携帯電話による聞き取りで、8月5日と6日にこんな質問をしています。内訳は、固定電話が1055人、携帯電話が1462人で、RDD方式と言うのだそうです。
・有権者数がおよそ1億5百万人なのに、たった2517人の回答で良いのか
・全国と言うが、県にバラツキはないのか
・2517人のうち、回答してきた人数は何人なのか
・自民党議員の名前は、JNNが決めた中から選ばせたのか。回答者が自由に答えたのか
統計学によれば、素人には少ないと見えてもそれで十分と言う公式があると聞きますから、回答者数は妥当なのかもしれません。しかし残る3項目については、説明がないので疑問が残ります。設定の仕方によって、調査の結果が大きく変わるからです。
JNNの調査に難癖をつけていると思われるのかもしれませんが、結果の報告を紹介すれば、「ねこ庭」を訪問される方々は私の疑問に納得されると思います。
〈 調査結果 ( 岸田文雄総理大臣の次の総理にふさわしい自民党議員は誰か ) 〉
1 位 : 石破茂・元幹事長 16%
2 位 : 河野太郎・デジタル大臣 16%
3 位 : 小泉進次郎・元環境大臣 14%
4 位 : 高市早苗・経済安全保障担当大臣 6%
5 位 : 岸田文雄・総理大臣 5%
6 位 : 茂木敏充・幹事長 2%
7 位 : 野田聖子・前少子化対策担当大臣 2%
8 位 : 林芳正・外務大臣 2%
そのほかの議員 3%
トップが石破氏と河野太郎氏で、3位が小泉氏・・・こんな民意があるのだろうかと、????? 疑問符がいくつも並びます。こともあろうに今の時期に、こう言う変な名前が出てくるなど信じられません。回答者の率を合計すると69%にしかなりにません。大口の31%の内訳は、なぜ発表されないのでしょう。もし「無回答」が31%だとしたら、調査結果はJNNの思惑を外れます。
「JNNのあげた議員の中には、適格者がいない。」
と言うのがトップになり、石破、河野、小泉三氏の順位はずっと下位になります。国民の意見が大きく変わり、「野党はもちろんダメだが、自由民主党にも失望している。」と言う答えになります。これなら国民の気持ちを反映した世論調査の結果だと、多くの人が納得するでしょう。何時からかネットの世界で語られるようになった、「自由民主党への不毛の選択」です。
「反日左翼勢力には国政を任せられないが、さりとて今の自由民主党も愛国心に欠けた議員が多い。」
だからマスコミが世論調査をすると、常に自由民主党が30%台のトップになり、反日野党勢力は全部1%台の支持率です。自由民主党に並ぶ30%台は、常に無党派層という数字が日本の実態をよく表しています。国を愛する政党を期待する国民が「無党派層」なので、保守を標榜する政党が出現すると話題になります。
日本維新の会や、水島総氏が作った「新党くにもり」、神谷宗幣氏が作った「参政党」、そして今度は百田直樹氏が立ち上げた「日本保守党」などへの熱狂ぶりが、真の保守党を切望している国民の姿を語っています。今では30%台の「無党派層」の人々を、私はこのように理解しています。
調査の時にテロ組織ハマスのイスラエル爆撃は、まだ発生していませんが、国際情勢の不穏さは同じです。そんな時に石破、河野、小泉氏の誰かが首相になったら、日本崩壊がさらに進みます。冗談は大概にして欲しいと、苦情の一つも言いたくなります。それともJNNは暗い世相を吹き飛ばすため、国民に面白い話題を提供しようと余計なことを考えたのでしょうか。
今回私が、息子たちと「ねこ庭」を訪問される方々に紹介したくなったのは、次のことです。
「こんな変な世論調査を発表するJNNとは、いったいどんな会社なのか。」
変な世論調査結果を報道するだけに、JNNも調べるほどに変な会社でした。知っている方は退屈されるだけですから、次回以降をスルーしてください。知らない方は、「変な会社」だけでなく、「変な日本」も発見されることになると思います。