のらやま生活向上委員会 suginofarm

自然と時間を、都市と生命を、地域と環境を、家族と生きがいを分かち合うために、農業を楽しめる農家になりたいと考えています

思い切り大きくきれいに客万来

2009年12月09日 | 農のあれこれ
昨日、県の指導農業士会情報交換会という催しがありまして
千葉市内の先進事例をみてきました。

一つは、JA千葉みらいの運営する農産物直売所「しょいかーご」。
先日、開設4年記念のイベントを行ったという
まだ新しい直売所でありながら、積極的にマスコミ等への売り込みで
知名度はけっこう高いのではないでしょうか。

わが街の「かしわで」もマスコミへの露出度では負けていないのですが、
店舗面積は「かしわで」よりも大きいかもしれません。
陳列台の配置に余裕がありました。

目下のところ、直売所で興味を持ってみるのは加工品コーナー。
もちは何件かの農家が出品しているようでしたが、
団子は業者さんしか出していないとのこと。

今、体を温めるという機能性が注目されて“しょうが”ブーム。
ということで、わが家の加工部長へのお土産にしょうが糖を購入。
かじって見えるとなかなかおいしい。
見た目もきれいに白い砂糖がついている。
この体裁ができないよね、とはわが家の加工部長。


もうひとつは、
千葉市緑区にある体験型観光いちご園「イーアト・ベーレ」
千葉市とはいえ、わが家と変わらぬ田舎に突如大きないちごハウス。
5000㎡あるといいます。

経営者のTさんは、それまでしょうが、わけねぎの露地野菜のほか、
水耕でサラダ菜を栽培していたそうです。
雇用も何人もいれ、経営も順調でしたが、
農産物価格を自分でつけたいといちごの直売にチャレンジ。
どうせやるなら、他にないようなことをということで
“県内最大級の1500坪”のハウスでいちごの高設栽培を選択。

オープン前から手当たりしだい情報誌・マスコミ等へDMを送り、
取り上げてもらえるよう手をつくしたといいます。
たまたま大手のメディアが取り上げてくれ、
おかげで平成15ねんのオープン以来、
売れ残りゼロ、来客数は右肩上がり。
昨年度は来客数が1万5千人をこえたとか。
まさに来客万来。

経営上のキーワードは「きれいな農業」。
売店や景観だけでなく栽培環境、作業環境、BGMまでこだわり、
お客様によいイメージをもってもらえるよう配慮しているとのこと。
毎年なにか新しいことに取り組み、話題性のある企画も実行。

たとえば、
日本初!とうたっている夜のイチゴ狩り「トワイライトストロベリー」。
冬なのに春と錯覚させるための夜間照明に暖房設備も整っているので、
考えてみれば使っていなかった時間と空間の有効活用。
なかなかのアイデアの持ち主です。

頭の固くなったおじさんたちよりも
若い後継者がこういう話を聞くといいよねと、
帰りのバスの中で、
後継者育成談義になってしまうのはいたしかたないこと?

時を経てまぶしくおわす杉木立

2009年12月07日 | わが家の時時
「紀伊半島一周三大聖地巡りの旅」続報です。

伊勢神宮では
株元の直径が2mもありそうな杉の大木が
あちらこちらで参拝者を迎えていました。

那智熊野大社に続く熊野古道の大門坂では
「夫婦杉」と呼ばれる樹齢800年、幹囲8mもある一対の老大木を始めとして
木々がいかにも“昼なお暗い古道”の趣を醸し出していました。

最終日、いい加減、杉の大木を見ても驚かないぞと油断していましたら、
高野山奥の院参道の杉並木には度肝を抜かれました。
杉の大木がぎっしりと居並ぶこんな様子はほかで見たことはありません。

これらの大木は南紀という降雨の多い気候条件にも合致したのでしょうが、
自然の力だけでここまでなったのではありません。
聖地として人々が崇め、環境を管理をし続けてきた賜でしょう。

たしかに大屋根の神殿や数多くの社殿は文化遺産ですが、
杉木立もまた自然と人が長い時間をかけて作り上げてきた文化遺産
であろうと思います。

写真は、高野山の壇上伽藍(修行する清浄な園)内の御影堂前の
「三鈷の松」の落ち葉。
弘法大師が唐から投げた独鈷がかかっていたという伝説があって、
いわば高野山の御神木。

この松の三股になった落ち葉を持ち帰ると
弘法大師と縁が結ばれると1000年も伝承されています。
財布の中に入れておけば、お金持ちになれるとかなれないとか。

ん?
この松、1000年も生きてきた松には見えなかったけど、
とにかくご利益、ご利益。

今日よりも良き日もあらんやたがらす

2009年12月04日 | わが家の時時
             

写真は熊野本宮大社境内を染めていた落ち葉。
暖かい南紀ではようやく楓の黄葉・紅葉が終わったようです。
三日目はあいにくの小雨模様。

熊野大社といえば、サッカーファンには「やたがらす」。
三本足のカラスで、サッカー日本代表のマスコットキャラクター。

神武天皇が山中で迷われた時、熊野権現の使いとして「やたがらす」が現れ、
道先案内を務めたという伝説があるようです。

来年はワールドカップ。
「やたがらす」のデザインされたサッカーお守りを購入してきました。
ついででいいので、わが街の太陽王もよろしく。

水切り五段石投げの見得を切る

2009年12月03日 | わが家の時時
             

12月2日は絶好の瀞峡めぐり日和でした。

石川原から、とろりとした水面についつい石を投げ込みたくなります。
4,5段の水切りができたぞと後の妻を振り返ると、
『石を投げ込まないでください』という立て札が目に入りました。


ちなみに「石投げ」には歌舞伎・浄瑠璃の見得(みえ)という意味も。
片足をあげ、逆の片手を頭上にさしあげて掌(たなごころ)をぱっと開くもの。
石を投げる瞬間の姿に似ているのでこの名があるとか(goo辞書)。

今日をして新年となりぬ後光かな

2009年12月02日 | わが家の時時
             
             
             
             

伊勢神宮の「朔日参り」ができたためか、2日の朝は快晴。
志摩半島的矢湾に面したホテルからは鮮やかな日の出が拝めました。
(写真は6時13分から6時53分までの空の変化の様子)

これから剪定の仕事が始まるナシ屋にふさわしい“元旦”というべきか。

みやげは何か知らねどもええじゃないか

2009年12月01日 | わが家の時時
1日から3日まで紀伊半島の聖地巡りに出かけてきました。

以前から行ってみたいと思っていました。
レンタカーでまわるとしてもどのくらいかかるのか推測もできないまま、
ガイドブックも用意していたのですが、
もう10年前のデータになっています。。
新聞に「往復新幹線で伊勢、熊野、高野山の聖地をすべて巡る」
という激安ツアーを見つけ、思わず乗ってしまいました。

一日目は伊勢神宮の外宮と内宮、二日目は熊野速玉大社に那智大社、
三日目が熊野本宮大社と高野山・奥の院。
さらに、世界遺産の熊野古道と瀞峡ウォータージェット船観光、
那智勝浦の洞窟温泉と盛りだくさんの内容。
当然ながら、三日間のバス走行距離700km以上、
昼食は三日とも車中というハードな日程。
それでも仕事をリタイアされたと思われるご夫婦を中心に総勢45人。
ツアーコンダクターさんもお疲れ様。

20年毎に神殿を新築するという伊勢神宮の「式年遷宮」。
4年後に控えて、入り口の宇治橋が先月渡り初めが行われ、
新しい神殿も隣で建築中。
文化継承の現場を目の当たりにできて幸いでした。



参拝後は門前町の“おはらい町”をぶらぶら。
江戸時代以来の街並みが保存復元されていて、
赤いモチ屋さんが作った“おかげ横丁”も賑わっています。

長野県小布施もたしか
お菓子屋さんが街づくりのコーディネータをしていました。
江戸期に隆盛を誇った近江商人と松坂商人を比較して
「近江道楽に伊勢正直」と呼ばれるとか。
斬新なアイデアと堅実な経営もこの街づくりにはたして生かせますか。

ところで、土産とは本来、伊勢神宮の「宮下」からきたとか。
いつも草団子を作っているので、赤いモチはパス。
外宮内に祭られている宮城の産土神『土宮』のお札で
「わが家をまた一年お願いします」