そこそこの放送作家・堀田延が、そこそこ真面目に、そこそこ冗談を交えつつ、そこそこの頻度で記す、そこそこのブログ。
人生そこそこでいいじゃない





勢いで2回目を観に行ってきた。
初回は3Dで見たのだが、今回は2D。
その感想。

何だこのつまんない映画 (笑)。
1回目の興奮がウソのように全然面白くなかった。
星は2つ半に修正する。★★1/2
ごく普通の出来のSF映画だ。
もう観に行かなくていいやと心の底から思った。

初回観賞では後半の興奮のあまり全て吹っ飛んでしまったが、全編を通してツッコミどころばかり目立つ。

以下ネタバレ。








まず誰もが認めることだろうけど、前半がクソつまんない。

冒頭からしてムチャクチャだ。
少女ジンが走って逃げる。
その上空を滑空してくる帝国軍の船。
もうあの時点で普通見つかってるだろジンは(笑)。
なのにジンを素通りして、さらに山の向こう側まで回り込んだのかどうか知らないが、着陸するのにやたら時間がかかる帝国軍の船。
いやそれ以上に、よくあれだけの距離走れたなってぐらいジンはあっという間に自宅に到着する。
さらに、ゲイレン家からそんなに遠くに停めなくてもいいのに、随分遠くにわざわざ船を停める帝国軍。
このように冒頭から「何だか都合がいい感じ」で始まるこの映画。
その後目まぐるしくいろいろな惑星で話が進むが、この映画、実はこれまでのスター・ウォーズシリーズの中で初めて惑星の名前を「字幕表記」している。
今までは一度も画面に惑星の名前を表記してこなかったスター・ウォーズシリーズの不文律をスピンオフだという理由で破ってきた。
その辺も2度目見たらふと気付いて「何だかなぁ」という気持ちになる(スター・ウォーズお馴染みのワイプも今回は使っていない)。

交易地とかなんとかいう場所でトルーパーから逃げ出す方法が壁を登るだけ……?
タコみたいなモンスターに記憶を探らせたらフヌケになるはずが、あっさりとまともに戻り……?
仲間が親父さんを暗殺する気配を察知してそのあとを追ったジンが、なぜかそいつを止めに行かず親父のいる場所までハシゴを登る……?
最新ハイテクの設計図倉庫のはずなのに、なぜか取り出す方法は手動……?
ジンが設計図を盗みに来るかどうか分からないのに父ゲイレンは「スターダスト」というコードネームで設計図を保管して、それを都合良く発見する展開。
そんなこといったらそもそもゲイレンの立場だったら設計図を盗んでパイロットに渡して脱出させれば良かったわけだし、生きているか死んでるか分からない娘に対してホログラムでメッセージを送るのもよく分からんと言えば分からん。
後半の戦闘シーンだって、あんなに強かった盲目の中国人が最後は突然の念仏頼り……?
あんなに強かったその相棒が最後はあっさりと爆死……?
あんなに必死に奪ったデス・スターの設計図を最後は手渡し……?
ターキンも最後思い切ったもんだ、帝国のあらゆる建物の設計図全部が納められた施設を施設ごと破壊……なぜ?(笑)
しかも仲間の帝国軍兵士がまだたくさん生き残っているのに、施設ごと破壊……なぜ?(笑)
などなど、細かい突っ込みポイントを挙げていったらキリがない。

初回観賞時は後半の戦いで誤魔化されてしまったが、2度目では誤魔化されない。
いちいち細かいところで破綻しているご都合主義SF映画だった。
人がガンガン死んでいくので純情な観客はダマされて感動してしまうのだろう。

僕は、SFだったりアニメ作品だったら普通の映画よりなおさら「なぜこの登場人物はこの行動を取るのか」とか「なぜこの時代にこれはこのような仕組みなのか」といったリアリティの担保を、現代を舞台にした映画なんかよりいっそう注意深く粗がないように計算しなければならないと思うタチなので、筋の通らない脚本や設定に違和感を感じるのだ。

最後に抱き合って死ぬ男女。
安いよな。
ホント安いドラマだよ。
「エイリアン2」のラスト近く、手榴弾で自爆する男女の描写の方が100倍泣ける。
なぜか?
あの2人があそこで死ぬ……そこに至るまでの感情の流れがきちんと作れていないからだよ。
脚本の基本すらなってない。

残念。
何度も見れるほどのレベルには全然達していない凡作だということで、僕の中では結論付きました。

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