そこそこの放送作家・堀田延が、そこそこ真面目に、そこそこ冗談を交えつつ、そこそこの頻度で記す、そこそこのブログ。
人生そこそこでいいじゃない



劔岳 点の記 [Blu-ray]

ポニーキャニオン


名カメラマン木村大作氏の、最初で最後の監督作。
高校時代山岳部に身を置いていた身として、公開当時から少しばかり気になっていた作品。
ようやくBlu-rayソフトを購入して観てみた。

感想。
スゴイのひとこと。
いや、スゴイぞ、これ。
とにかく映像がスゴイのだ。
ただもうひとこと……よく撮った。

映画としては、基本的にイマイチである。
ドラマとしては粗削りすぎるし、淡々としすぎていてドキュメンタリーみたいだし、編集はおかしくて時々ガクッとずっこけるし、音楽はものすごくベタだ。
しかし、カメラがスゴイ。
このロケ地まで行った役者がスゴイ。
本物の剱岳、本物の立山連峰でこれだけのシーンを撮影した迫力のみで、もう星3つだ。★★★
とにかく、それだけで観る価値がある。

よく事故が起こらなかったものだ。
役者たちもよくあんな雪渓や尾根に登ったと思う。
雪渓滑落シーンなんて、スタントマンも命懸けだ。
スタッフはもっと大変だっただろう。
感服した。

本格的な山登りをやった人じゃないとこのスゴさが分からないのかも知れない。
経験者だから書いておくが、コレ、めちゃくちゃハードだ。
剱岳といえば本当に死ぬ山だからね。
毎年何人も死んでるんじゃないかなぁ?
そんな山で、ガチ撮影だ。
役者やスタッフも内心、腹が立っていたと思う。
「実写でやらんでも、CGでいいじゃないか」って。
正直そう思っていた人が多数派だろう。
だが、監督のこだわりで、全て実写らしい。
いやぁ、よく撮った。
とにかく、よく撮った。
それに尽きる。
星3つ。★★★

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