自然日誌 たかつき

自然についての問わず語りです。

植物の「恒温」

2009年01月15日 | 自然 nature
先日の「霜の朝」について「不肖の後輩」さんからコメントをもらいました。コメントの書き込みは3ヶ月ぶりくらいで、うれしく思いました。
 都心住まいのせいか、下は見ても植物には見ないとのこと、都心でも植物に霜は降りるのではないかと思います。ただ小平でも霜柱ができても植物に霜がつかないことはありますから、あるいはそうかもしれません。ひとつ気づいたことは、気温だけでなく、空中が湿っていることが大切なようです。空中に水気が凍るときに、「着地点」を探すようで、それが植物の場合、微毛の具合などでグラデーションをつけたるすることになるようです。なので、乾燥していると植物に霜がつくことは少ないようです。それと日が当たると消えてしまいます。それは見事なもので、畑の霜も日があたるとさっと消えてしまいます。
 「植物は霜焼けにならないの}」という質問ですが、もちろん霜焼けになります。原形質は氷点降下によって0°でも凍りませんが、凍れば「壊死」が起きます。あるいは「凍死」というべきか。そうすると緑色だった葉が茶色や黒になります。もちろん恒温動物のようにホメオスタシスのために「震える」などによって温度を上げることはありませんが、細胞壁を丈夫にしたり、原形質を高濃度にしたりして寒さに耐えて越冬します。それができない植物は緑の葉を棄てる - これが落葉です。冬芽は寒さを乗り越えるために丈夫な芽鱗で柔らかい芽を守ります。仙台に長くいたので、冬でも緑色の草があると、「大丈夫?」とよけいな心配をします。



 お返事を書いていて、思い出しました。2006年11月にモンゴルに行きました。すでにマイナス15°くらいの寒さでした。乾燥した国ですから雪はあまり降りません。車で移動していて、沢に近づいたとき、スゲの枯葉がキラリと光りました。近づいてみると、数ミリもある6角形の氷というか、「水の結晶」がついていて、その美しさに息を飲みました。空中の湿度と寒さがこういう自然の芸術作品を生むのだと思います。
 書き込みをありがとうございました。
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