リュート奏者ナカガワの「その手はくわなの・・・」

続「スイス音楽留学記バーゼルの風」

バッハのリュート曲995タブ化メモ(まだ続く)

2009年04月13日 23時21分38秒 | 音楽系
サラバンドです。基本的にこの曲はいくつかの声部を感じさせる1本のラインで出来ています。要するに音の数が極端に少ないのです。でもこれだけ少ない音でよくぞこのような深遠な世界を作り出せるものだと、バッハの作曲術というか音楽性を今更ながら感じさせる曲です。これだけ音が少ないと、そのまま例えばチェンバロで弾いても全く曲にはならない可能性が高いでしょう。(すぐれたチェンバロ奏者なら、きっとやってのけるでしょう。まだ聴いたことはありませんが)まさしく、リュートならではの曲だと言えます。

技術的な難所は、終わりから4小節目のミのナチュラルです。左手は、人差し指で9コースの第1フレットを押さえ、小指で1コースの第5フレットを押さえます。この2音を押さえるための対角線の距離は、私の楽器(弦長70.8cm)で15.5cmです。私の指の場合だとぎりぎりです。もう5ミリ余裕があると楽なんですけどねぇ。

ここはバスをオクターブ上げるという割り切りもありでしょうが、やはりバッハのオリジナルを尊重して、9コースを押さえることにしています。指的な見せ場にもなりますし。(笑)でも、先日のコンサートでは、繰り返した2回目で指が届かないという大失態を演じてしまいました。1回目がうまくできたんで油断したんでしょうね。

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