季節の変化

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棟方志功と浅虫温泉

2015-06-07 00:08:01 | Weblog
棟方志功は、浅虫温泉椿館に逗留している。

棟方志功ゆかりの宿、椿館に泊まろうと思った。
そして、実現した。2015年1月。

椿館では、オーナーから「棟方志功の講話」がある。
参加することができて、講話が終わると、
プレゼントされたのが、浅虫温泉旅館組合のポスター、
浅虫へ 海も 山も 温泉も」。

原画は棟方志功。
棟方志功が椿館に逗留したときに、
観光協会の求めに応じて制作したもの。
オリジナルは、椿館の入口に飾ってあった。

写真が斜めなのは、照明が入ってしまうのを避けたため。

原画の上には、お馴染みの棟方志功の顔写真があり、下の説明には、
「昭和38年製作 浅虫観光ポスター原画」とある。
棟方志功ゆかりの宿、椿館としては、
入口に飾るのにふさわしい作品である。

なぜ青森の浅虫温泉へ行ったのか?
それも、冬の寒い時期に、わざわざと。
それは、荒涼とした寒さを味わいたかった。
浅虫温泉の海岸から、青森方面を眺めていると、

まだ午後3時なのに、あたりは薄暗くなってきた。
黒い雲が流れてきて、太陽を隠した。
太陽の光はスジになって注いできた。
それから、雪が横に飛んできた。
寒い! これこそ青森だ!

それに、青森には棟方志功記念館がある。

雪深い棟方志功記念館へ来て、棟方志功の作品を見るのもいいもんだ。

棟方志功の「釈迦十大弟子」、「大和し美し」は、愛知県美術館で見ている。
棟方志功 祈りと旅」、東北復興支援特別企画展で。

チケット。2011年8月11日。

棟方志功の生誕の地、青森で「釈迦十大弟子」を見たい。そして、実現したのが2015年1月。



絵はがきから。

実際の展示は六曲一双の屏風で、
釈迦十大弟子の左右に普賢菩薩と文殊菩薩が付いている。
普賢菩薩と文殊菩薩の版木は、東京大空襲でけてしまった。
このために、戦後に復刻した版木を使ってあった。
釈迦十大弟子の版木は、東京から疎開できたために、焼けなかった。

釈迦十大弟子は、が生き生きしている。
魚も女性も、みんな目が生き生きしていた。
棟方志功の板画ほ、目が訴える、と眺めた。

棟方志功記念館をじっくり見るために、
棟方志功ゆかりの宿、椿館に2泊した。
庭園は雪が深かった。雪の庭園が見える和室。

夕食は和室で、女性が給仕してくれた。
「青森の人は、こんなに豪華な食事をしているのか?」
女性は笑っていた。じょっぱりがウンメ~。

青森の2日目は、棟方志功記念館を見て、
浅虫温泉の海岸で吹雪に打たれて、椿館に戻った。
椿館から浅虫温泉駅の往復は、送り迎えのバスを勧められたが、歩いた。
雪が舞って、シバレルが、青森らしさを味わいたかったから。
椿館では、午後7時から、椿館のオーナー、蝦名さんから、
棟方志功の講話」があると言う。

ありがたい! すぐに、ロビーへ行った。
数名の参加者に、楽しい語り口の講話だった。
棟方志功は、27歳のときにチヤさんと結婚する。
棟方志功が33歳のとき、「大和し美し」によって、
柳宗悦、河井寛次郎、浜田庄司に見い出される。
棟方志功が34歳のときに、椿館に投宿する。
57歳の時に、左眼を失明した。

椿館の壁に飾ってある「あの日の棟方志功」写真展、撮影:飯窪敏彦から。

女性のモデルはチヤ夫人だった。
棟方志功は近眼だから、近づかなければ見えない。
それでは、モデルは嫌がるから、奥さんがモデルになった。

椿館に飾ってある妃神から。

そうすると、豊満な女性はチヤ夫人か。
女性に対する愛情、感謝を、しげしげと見た。

棟方志功のも味わい深い。
「浅虫へ 海も 山も 温泉も」
書は、陶芸家の浜田庄司から学んだ、と話された。

山仙 鹿内辰五郎頌碑」には、棟方志功とある。

八甲田山の麓の酸ヶ湯温泉の近く、地獄沼で。

奥は、八甲田山の最高峰、大岳(おおだけ)。

地獄沼で、この碑を見た時には(2014年9月)、
板画家の棟方志功が、なんで書まで、と思った。
鹿内(しかない)辰五郎は山の案内人で、
棟方志功も案内され、大の仲良しだった、
ということがわかった。

そして、講話の最後に、蛯名さんからプレゼントされたのが、
浅虫温泉旅館組合のポスター、「浅虫へ 海も 山も 温泉も」。
うれしかったね。折れ目がつかないように、大事に持ち帰る。

蝦名さんの写真を撮らせてもらった。


棟方志功ゆかりの宿、椿館に来て、良かった。
オーナーによる「棟方志功の講話」があり、
館内に展示してある作品を見ることができた。
棟方志功記念館を訪れるほかにも、
棟方志功に触れることができる。
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