季節の変化

活動の状況

穂高連峰のモルゲンロートとアーベントロート

2021-09-26 00:07:50 | Weblog
穂高連峰モルゲンロートアーベントロート
イギリス人の宣教師、ウォルター・ウェストンは、
上高地を拠点に、槍ヶ岳、穂高連峰に登っている。

神戸から、汽車、鉄道馬車、人力車、徒歩で上高地へ。
1891年のルート、神戸 ⇒ 軽井沢 ⇒ 上田 ⇒
保福寺峠(ほうふくじ)を越えて ⇒ 松本へ。
徳本峠(とくごう)を越えて ⇒ 上高地 に入る。

保福寺峠 1,345メートルから、日本アルプスを見た。

2016年10月15日、17:09。
左の穂高連峰は、
 M前穂高岳 3,090メートル、
 O奥穂高岳 3,190メートル、
 R涸沢岳 3,110メートル、
 K北穂高岳 3,106メートル。
 大キレットを経て、
Y槍ヶ岳 3,180メートルに連なる。
三角のJ常念岳 2,857メートルが、槍・穂高連峰の手前にある。

ウェストンが、上田から保福寺峠に着いたのは、
1891年8月2日の夕方6時。
「大連峰の全景が初めて眺められたが、
 われわれの心はひきつけられた」
「私たちは、思いがけなくその展望に接したので、
 その壮麗さにはただ驚嘆するばかりだった」
と、日本アルプスを絶賛

「ウォルター ウェストン」
日本アルプス絶賛の地」  "Walter Weston"

保福寺峠、松本市。2016年10月。

目指した槍ヶ岳は、
雨と日没で、登頂できずに引き返している。
翌年の1892年に、槍ヶ岳に再挑戦。
徳本峠 2,135メートルから見た、穂高連峰。

2016年10月。
N西穂高岳2,909メートル、O奥穂高岳、
M前穂高岳、J明神岳 2,931メートル。

「徳本峠からの展望は、日本で一番雄大な眺望の一つ」
穂高連峰の雄大な山塊が、そびえ立つ絶景に、
ウェストンは、槍ヶ岳より先に、穂高連峰に登ろうか、
と、強くを動かされた。が、その想いは抑えて、
槍ヶ岳に向かって、登頂している。
穂高連峰には、1912年を手始めに、何度か登っている。

「穂高連峰のモルゲンロートとアーベントロート」
については、これまでに、つぎの2つを掲載してきた。
奥穂高岳モルゲンロートアーベントロート」、2021年2月28日、
https://blog.goo.ne.jp/mulligan3i/e/76bfe8ccecf739a99f95ffad172986d2

槍・穂高モルゲンロートアーベントロート」、2021年8月15日、
https://blog.goo.ne.jp/mulligan3i/e/306b0ea3825bfdec9d2f322431681d34

今回は、ウェストンが、
絶賛した地、心を動かされた地である、
保福寺峠徳本峠上高地槍ヶ岳、から。
穂高連峰のモルゲンロートとアーベントロートを見る。

ウェストンと日本アルプス」。ルート。

「日本アルプス 登山と探検」、岡村精一訳、平凡社から作成。

穂高連峰モルゲンロートは、
 Ⅰ) 槍ヶ岳の東鎌尾根から。
 Ⅱ) 、その1は、徳本峠から。
 Ⅲ) 、その2は、上高地 から。
.そして、
穂高連峰アーベントロートは、
 Ⅳ) 、その1は、保福寺峠から。
 Ⅴ) 、その2は、徳本峠から。

それでは、
穂高連峰モルゲンロート
 Ⅰ) 槍ヶ岳の東鎌尾根から、2015年7月25日。
ステップ ① 04:57。

M前穂高岳、K北穂高岳、O奥穂高岳、Gジャンダルム。
黒い山肌。雪渓。

横に移動しながら、
ステップ② 05:14。

山肌が紫に。

ステップ③ 05:22。

山肌が明るい紫。

穂高連峰モルゲンロート
 Ⅱ) 、その1は、徳本峠から、2016年10月22日。
ステップ① 06:03。

O奥穂高岳、J明神岳、M前穂高岳。左にN西穂高岳、
山肌が、紫。

ステップ② 06:13。

山肌が、赤く輝く。

ステップ③ 06:17。

山肌の紫が、下方まで現れてきた。空は青に。

穂高連峰モルゲンロート
 Ⅲ) 、その2は、上高地 から、2013年11月9日。
ステップ① 06:56。

大正池 1,500メートルに映る穂高連峰。
N西穂高岳、O奥穂高岳、M前穂高岳、J明神岳。
赤白い雲が、穂高連峰から、放射された、
↓つがいのカモが岸を離れて、奥に逃れていく。

北に移動しながら、
ステップ② 06:59。

放射の雲は、右の前穂高岳、明神岳に移動。

ステップ③ 08:30。田代橋から。

放射の雲は消えて、穂高連峰が浮かび上がる。
朝陽が、梓川まで当たってきて、
清水屋旅館(現:上高地ルミエスタホテル)の白が浮き立つ。
ここを拠点にして、ウェストンは、槍ヶ岳、穂高連峰に登った。
梓川の対岸に霞沢岳、六百山があり、徳本峠は、そのすぐ北。

1912年に、ウェストン夫妻は、上高地に宿泊。
初めて見る、外国人の女性クライマーの到来に、
センセーションが巻き上がった。
ウェストンご夫妻は、山岳ガイド
左端の上條嘉門次(かもんじ)、根元清蔵(せいぞう)と。

槍ヶ岳、奥穂高岳に登っている、1913年。
ミセス・ウェストンが撮影。坊主の岩小屋にて。
"The Playground of the Far East"、Walter Weston著、John Murray発行から。
上高地の主」と言われた嘉門次。ウェストンの信頼は大きい。

ウェストンは、世界に日本アルプスを紹介。
“Mountaineerig and Exploration in the Japanese Alps”
イギリスで発行。1896年。

「日本アルプス 登山と探検」
日本人に、登山の魅力を伝えた。それまでの山は、
信仰、狩猟、材木、炭、鉱物資源の採取だったが、
登山を、探検、スポーツ、行楽、観光の対象にした。
装備、用具が改良され、近代登山の幕開けとなった。
ウェストンの勧めで、「日本山岳会」が結成されて(1906年)、
名誉会員になっている。

上高地ルミエスタホテルの右の林に、
ウェストンのレリーフがある。

日本に近代登山をもたらした。

穂高連峰アーベントロート
 Ⅳ) 、その1は、保福寺峠から、2016年10月15日。
ステップ① 17:09。

穂高連峰の左の空が輝く。右端の三角は常念岳。

ステップ② 17:12。

穂高連峰の上の空は赤に。

ステップ③ 17:16。

赤は広がり、濃くなる。

穂高連峰アーベントロート
 Ⅴ) 、その2は、徳本峠から、2016年10月21日。
ステップ① 16:03。

山肌は、明るい紫に。

ステップ② 16:49。

紫は濃くなる。

ステップ③ 16:58。

上部の雪肌は紫、下の岩肌は紺。

今から130年前、1891年に、ウェストンは上高地に入るが、途中の、
保福寺峠、徳本峠から眺めた、日本アルプスの景観に驚嘆した。
これらのゲートウェイと槍ヶ岳、上高地から見る、
モルゲンロートとアーベントロートは格別だった。

穂高連峰のモルゲンロート。
 Ⅰ) 夏、槍ヶ岳の東鎌尾根から。
   雪渓の山肌が、黒、紫、明るい紫に変化。
 Ⅱ) 秋、その1は、徳本峠から。
   山肌が赤黒い紫、赤、紫に変化。
 Ⅲ) 秋、その2は、上高地 から。
   放射状のピンクの雲が、穂高連峰から上がり、消えていく。

穂高連峰のアーベントロート。
 Ⅳ) 秋、その1は、保福寺峠から。
   雲が、輝く白から、赤に変化。
 Ⅴ) 秋、その2は、徳本峠から。
   紫から紺のグラデーション。

ウェストンが感激したビューポイントからは、
朝夕や時間で、変わる山肌や雲の焼け、
穂高連峰の景観の変化、を楽しめる。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

富士山のモルゲンロートとアーベントロート

2021-09-12 00:02:05 | Weblog
富士山モルゲンロートアーベントロート
富士山は、信州の松本周辺から、見ることができる。
松本市にある槍ヶ岳 3,180メートルや、
奥穂高岳 3,190メートルの穂高連峰から。また、
塩尻市の高ボッチ1,665メートルから、望むことができる。

H奥穂高岳とY槍ヶ岳。高ボッチから、2017年12月。


富士山モルゲンロートは、
 Ⅰ) は、Y槍ヶ岳の東鎌尾根から、
 Ⅱ) その1は、H奥穂高岳 から、
 Ⅲ) その2は、高ボッチ から、
 Ⅳ)
その1は、1月の高ボッチ から、
 Ⅴ) その2は、12月の高ボッチ から。
そして、
富士山アーベントロートは、
 Ⅵ) 高ボッチ から見る。

それでは、
富士山モルゲンロート
 Ⅰ) 槍ヶ岳の東鎌尾根から、2015年7月25日。
ステップ① 04:48。

赤く焼けた雲の下に、紺の富士山が浮かび上がった。
手前は南アルプス、右端は北岳。

ステップ② 05:00。

富士山は濃い紫。空は橙。

ステップ③ 05:11。浅間山の上からが昇る。

浅間山は、富士山の左にある、

ステップ④ 05:20。

富士山は紫。手前の南アルプスは、右へ甲斐駒ヶ岳、北岳。

 Ⅱ) その1は、奥穂高岳 から、2016年9月2日。
ステップ① 05:09。

空が、こんな赤になるのか! 黒い富士山が現れた。

ステップ② 05:19。ご来光

手前は、奥穂高岳。

ステップ③ 05:42。

陽が昇ると、赤の空は消えた。

 Ⅲ) その2は、高ボッチ から、2011年10月17日。
ステップ① 06:03。

富士山の右は南アルプス。手前は諏訪湖。

ステップ② 06:07。

八ヶ岳からが昇る。

ステップ③ 06:14。

富士山は赤紫、赤い雲の上に乗る。

 Ⅳ)
その1は、1月の高ボッチ から、2017年1月7日。
ステップ① 08:48。

富士山の右は、南アルプスの一部。手前は高ボッチ。

位置と時間を変えて、
ステップ② 08:52。

右下に諏訪湖。葛飾北斎の「信州 諏訪湖」の俯瞰のようだ。

ステップ③ 08:58。

富士山から、諏訪湖まで、雲の道が走る。

 Ⅴ) その2は、12月の高ボッチ から、2017年12月20日。
ステップ① 06:36。

雲海に浮かぶ富士山。
背景の空は、赤から黄へのグラデーション。

ステップ② 06:41。

空は、赤から橙のグラデーション。

富士山アーベントロート
 Ⅵ) 高ボッチ から、2004年12月10日。
ステップ⓪ 16:59。幻日

縦に伸びる虹。西にある乗鞍岳の右。

ステップ① 17:03。

富士山の左に八ヶ岳 2,899メートル、
右に南アルプス 3,193メートル。手前は諏訪湖。
紫の富士山が、焼けた空に浮かぶ

ステップ② 17:25。

富士山は赤紫になり、焼けた空が濃くなる。

ステップ③ 17:47。

富士山は紺になって、赤紫の空に浮かぶ。

モルゲンロート。
 Ⅰ) 夏、槍ヶ岳からは、
  赤く焼けた雲の下から、紺の富士山が浮かび上がった。
 Ⅱ) 秋のその1、奥穂高岳からは、
  黒い富士山の背景は、強烈な赤。
 Ⅲ) 秋のその2、高ボッチからは、
  富士山は、八ヶ岳、南アルプスを従えて、諏訪湖を見る。
 Ⅳ) 冬のその1、1月の高ボッチからは、
  赤紫の空から、紫の富士山が出てきた。
 Ⅴ) 冬のその2、12月の高ボッチからは、
  空は、赤から黄のグラデーション。
  1月は、単調な空だったが、
  12月は、カラフルに激変。

アーベントロート。
 Ⅵ) 冬の高ボッチからは、
  神秘的な幻日が現れてくれた。
  紫の富士山が、焼けた空に浮かぶ。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする