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香港の通知表2018年

2019-02-24 00:05:25 | Weblog
世界の評価」から、「指標」を定めて、
日本の通知表 2018年」をみた。2018年6月17日。
https://blog.goo.ne.jp/mulligan3i/e/4d4f55b3981c559fcd25d9222e5c9c9d

同じ指標で、
香港の通知表 2018年」は、どうなるだろうか?

通知表の「評価項目」は、つぎ。
1)学力は、  世界でどのくらいか?
2)開発力は、世界でどのくらいか?
3)創造力は、世界でどのくらいか?
4)芸術力は、世界でどのくらいか?
5)文化力は、世界でどのくらいか?
6)運動力は、世界でどのくらいか?
7)経済力は、世界でどのくらいか?
8)援助力は、世界でどのくらいか?

世界の表彰・評価から、「指標」を、つぎとした。
1)学力:   PISA、15歳の知識と技能の調査、
2)開発力: 国際特許
3)創造力: ノーベル賞
4)芸術力: カンヌ映画祭
5)文化力: 世界遺産
6)運動力: 国際フットボール連盟FIFA
7)経済力: 国内総生産GDP
8)援助力: 政府開発援助ODA

1)学力
世界の文教関係者が、
「自分の国の教育改革が、成果を上げているのか?
 生徒の学力のレベルが、世界のどの位置にあるのか? 国際比較を知りたい」
という要望に、経済開発協力機構(OECD)が応えて、PISAを開発した。
PISA(Programme for International Student Assessment)は、
義務教育が終わる15歳の生徒の学習到達度のプログラム。
科学、数学、読解力を調査する。
OECD加盟国を中心に、2000年から調査を始め、3年ごとに実施。
参加国は、OECD加盟国以外にも増えてきている。最新は2015年。

2)開発力
国際特許の出願件数。世界知的所有権機関WIPO。
出願後、1年以内に望む国に、審査請求ができる。
出願日を優先権主張することができる。

3)創造力
ノーベル賞の受賞は、国の底力、品格を示す。
自然科学分野の受賞数を見る。
恣意(しい)がからむ、文学賞、経済賞、平和賞は除く。

4)芸術力
カンヌ映画祭は、総合芸術である映画の表彰。
1946年以来、72年の歴史がある。
グランプリ、途中から代わったパルム・ドールの受賞作品数を見る。

美術や音楽分野では、スペイン、イタリア、フランス、オランダ、ドイツ、
オーストリアなどから、多くの天才・鬼才を生まれている。しかし、
天才・鬼才の世界的な表彰・評価や「天才事典」はなかった。

5)文化力
ユネスコ(UNESCO)が世界遺産を選定している。
文化遺産と自然遺産、これらを組み合わせた複合遺産がある。
人類の創造的な傑作で、将来的に遺したい文化遺産と複合遺産を採用する。

6)運動力
サッカーは、世界で行われ、競技人口が多い(野球の15倍)。
サッカーは、瞬発力、持久力、戦術、とっさの判断力を要する。
国際フットボール連盟FIFAが、ランキングを公表している(2018年5月)。
オリンピックは、競技種目に地域差があるために、採用しなかった。

7)経済力
国内総生産GDPは、国内で生産された付加価値の総額で、
国の経済力を示す。

8)援助力
政府開発援助ODAは、先進22か国から始まった、
発展途上国への援助を示す。

「指標」を「ランク」で示す。
ランクは、つぎを目安にした。
AA=3位以内 A=10位以内 B=20位以内 C=30位以内 D=40位以内 E=50位以内。

1)学力: PISA、15歳の知識と技能。

日本の PISA2015は、3位→ランクAA。
香港のPISA2015は、2位→ランクAA

PISAの最初の調査、PISA2000は、
OECDに加盟している32か国で実施した。
以後、3年ごとに実施し、回を追うごとに、
参加国と地域が増えてきている。
2003年は41、2006年は56、
2015年は72の国と地域が参加した。

香港は、OECDに加盟していないから、
当初、PISAの調査には参加していなかった。
香港は、PISA2003から参加した。そして、いきなりの3位である。

PISA2012、PISA2009を見る。

PISA2000 ⇒PISA2003 ⇒PISA2006 ⇒PISA2009 ⇒PISA2012 ⇒PISA2015の推移。
シンガポールは、不参加 ⇒ 不参加 ⇒ 不参加 ⇒ 4位 ⇒ 2位 ⇒ 1位
香港は、不参加 ⇒ 3位 ⇒ 2位 ⇒ 2位 ⇒ 3位 ⇒ 2位。
 香港は、2位か3位。安定したトップクラスである。
日本は、1位 ⇒ 5位 ⇒ 10位 ⇒ 6位 ⇒ 5位 ⇒ 3位。
台湾は、不参加 ⇒ 不参加 ⇒ 5位 ⇒ 9位 ⇒ 6位 ⇒ 6位。
フィンランドは、3位 ⇒ 1位1位 ⇒ 3位 ⇒ 7位 ⇒ 8位。
韓国は、2位 ⇒ 2位 ⇒ 2位 ⇒ 5位 ⇒ 4位 ⇒ 9位。

2)開発力: 国際特許出願件数。


日本の2017年の国際特許出願件数は、3位→ランクAA。
香港の2017年の国際特許出願件数は、0→ランクF
香港からの出願件数は、中国に計上されているようだ。

3)創造力: ノーベル賞

日本のノーベル賞の受賞者23人は、5位→ランクB。
香港のノーベル賞の受賞者は、0→ランクF
突出している1位~3位→ランクAとした。

4)芸術力: カンヌ映画祭

日本のパルム・ドール受賞5は、5位→ランクB。
香港のパルム・ドール受賞1は、14位→ランクC
突出している1位~4位→ランクAとした。

5)文化力: 世界遺産

日本の文化遺産17は、11位→ランクB。
香港の文化遺産は、0→ランクF

6)運動力: 国際フットボール連盟FIFA

日本のFIFAのランキングは、60位→ランクF。2018年5月。
香港のFIFAのランキングは、144位→ランクF

7)経済力: 国民総生産GDP

日本の国民総生産GDPは、3位→ランクAA。
香港の国民総生産GDPは、34位→ランクD

8)援助力: 政府開発援助ODA

日本の政府開発援助ODAは、5位→ランクA。
香港の政府開発援助ODAは、0→ランクF


「指標」のランキングを「数値」で示す。
ランクAAとA ⇒ 5点、B ⇒ 4点、C ⇒ 3点、D ⇒ 2点、E ⇒ 1点、F ⇒ 0点。
数値で見る、「香港の通知表 2018年」。
1)学力:   日本のPISA2015は、3位→ランクAA ⇒ 5点。
       香港のPISA2015は、2位→ランクAA ⇒ 5点。
2)開発力: 日本の国際特許出願件数は、2位→ランクAA ⇒ 5点。
       香港の国際特許出願件数0は→ランクF⇒ 0点。
3)創造力: 日本のノーベル賞の受賞者22人は、5位→ランクB ⇒ 4点。
       香港のノーベル賞受賞者0は→ランクF ⇒ 0点。
4)芸術力: 日本のパルム・ドール受賞5は、5位→ランクB ⇒ 4点。
       香港のパルム・ドール受賞1は、14位→ランクC ⇒ 3点。
5)文化力: 日本の文化遺産17は、11位→ランクB ⇒ 4点。
       香港の文化遺産0は→ランクF ⇒ 0点。
6)運動力: 日本のFIFAのランキングは、60位→ランクF ⇒ 0点。
       香港のFIFAのランキングは、144位→ランクF ⇒ 0点。
7)経済力: 日本の国内総生産GDPは、3位→ランクAA ⇒ 5点。
       香港の国民総生産GDPは、34位→ランクD ⇒ 2点。
8)援助力: 日本の政府開発援助ODAは、5位→ランクA ⇒ 5点。
       香港の政府開発援助ODAはなし→ランクF ⇒ 0点。
合計(40点): 日本は32点。
         香港は10点

レーダーチャートで見る、
香港の通知表 2018年」。

学力/PISAの2位は、すばらしい。
人口740万人、国土が札幌市と同じ香港が、
経済力/GDPが、34位である。
香港は、人の叡智でがんばる国である。

さらに、国際都市で鍛え抜かれた商才がある、
中国の経済特区には、香港人が進出して、
中国経済を急成長させてきた。
香港人による資本の投下、国際都市で鍛え抜かれた商才、
国際感覚、市場経済における経営ノウハウ……を中国に伝授した。
中国の故鄧小平最高指導者による、
海亀派(うみがめ)」の活用とともに、中国を発展させてきた。
「海亀派」とは、留学先で成功している人材に帰国を促した。
天安門事件のあと、現地で就職して中国にもどらなくなっていた。
無償の資金、法人税の免除、マンションの提供などで優遇して、
企業化を促進し、IT産業を根づかせてきた。

「企業にとって、事業活動をしやすい環境を持つ国はどこか?」
この疑問に答えるものとして、
スイスの調査会社IMD Switzerland(IMDスイス)が、毎年公表している、
世界競争力年鑑World Competitiveness Yearbook』がある。

1)経済の実績、
2)行政の効率、
3)ビジネスの効率、
4)インフラストラクチャー、
を調査して、国の競争力のランクづけをしている。

IMDスイスとは、
International Institute for Management Development Switzerlandで、
ネッスル社が幹部候補生の教育資材用とした研究を、発展させた調査会社である。
1989年、32か国から調査が始まり、2018年は63の国と地域に広がっている。

世界競争力年鑑によるランキングの推移


ランキングの推移を見ると、
アメリカ、香港、シンガポールが競っている。
2018年は、1位アメリカ、2位香港、3位シンガポール。
2018年、日本は25位。

ランキングの推移を見る。
2005年 ⇒ 2009年⇒ 2010年 ⇒ 2017年 ⇒ 2018年。
アメリカは、1位1位 ⇒ 3位 ⇒ 4位 ⇒ 1位
香港は、2位 ⇒ 2位 ⇒ 2位 ⇒ 1位 ⇒ 2位。
 香港は、2位 か、1位である。
シンガポールは、3位 ⇒ 3位 ⇒ 1位 ⇒ 3位 ⇒ 3位。
日本は、19位 ⇒ 17位 ⇒ 27位 ⇒ 26位 ⇒ 25位。
 調査を開始した1989年には、日本は、1位。
 それも、5年間も1位を維持していた。日本の絶頂期だった。

世界競争力年鑑2018年の総合競争力とクライテリア


香港のクライテリアを見ると、
 行政効率が1位、ビジネス効率が1位と、すばらしい。
 それに、経済効率が9位と、一桁である。
日本のクライテリアは、行政効率GDPが41位と低く、
 ビジネス効率も36位と低い。

香港国際空港は便利である、
人を上下させずに、電車を上下させて、
離着陸ターミナルに、着く。人は水平移動する。
成田空港は、階段とエスカレーターで、できている。
重い荷物をガラガラと引っ張った人が上下する。

空港から都心までの距離を比べると、
香港国際空港は、オフィス街の香港島まで、34キロメートル。
成田空港は、東京まで、79キロメートル。
香港国際空港の便利さは、香港の世界競争力を高めている。

中国の経済特区の一つ、深圳(しんせん)は、香港と地続きにある。
中国の経済特区は、香港人の活躍で、中国経済が急成長している。
資本の投下、商才、国際感覚、市場経済における経営ノウハウで、
中国を発展させた。

香港は、1978年にイギリスから中国に返還された。
1つの国に、2つの制度がある、
一国二制度」、One country, Two systems。
香港の自治は、最大限に尊重されて、自由主義は残る。

香港を統括する、初代の行政長官は、中国によって任命された。
2017年には、普通選挙によって、行政長官を選ぶことになっていた。
ところが、普通選挙とは、程遠い、選挙改革が提示された。
親中派が占める「指名委員会」が候補者を絞り、
その中から、投票して選ぼう、というものだった。

これでは普通選挙ではないと抗議して、
2014年に、大規模な学生デモが行われた。
民主主義の経験がない中国が、
イギリスの統治で、民主主義で育った香港に、
強制する選挙である。
「一国二制度」とは名ばかりで、
自由、民主主義のない、「一国一制度」である。
このことがわかれば、すでに「一国二制度」を、
提案している台湾への影響が大きい。
中国自身が一番、わかっている。

地上にある電柱、電線を地下に埋設する、
電線の埋設率の国際比較を見る。


 
ロンドン、パリ、ボン、香港の埋設率は、100%。ケーブル延長ベースで。
ドイツのベルリン、ハンブルグ、ミュンヘンも埋設率が高い。
コペンハーゲン(デンマーク)、クアラルンプール(マレーシア)、
ニューヨーク(アメリカ)が続く。先進国の都市は、
電線の埋設率100%を目指している。

これに対して、日本の電線の埋設率は、
先進国から、大きく立ち遅れている。
東京の電線の埋設率は7.3%である(2008年)。
京都は4%、大阪は1.4%。日本は、道路延長ベースで、
ケーブル延長ベースよりも、甘くなっている。
街中に電柱、電線がごちゃごちゃあって、
日本は、世界でも醜い国の一つになっている。

「北京の女性と結婚したが、
 すぐに香港に移住することができないでいる」
と言う香港人は、「遠距離結婚?」である。
仕事上、北京に行く機会が増えた。そこで、知り合った女性と、
最初は、北京料理や四川料理を食べ、いつしか故宮を訪れ、
万里の長城を見たりして、純粋さに惹(ひ)かれて、
結婚することになった。

「結婚式は、北京で挙げた。そして結婚届けは、香港に出した」
「香港人は中国へ自由に行けるから、親戚と友人が北京へ行って披露宴をした」
「しかし、彼女はすぐには香港に移住できない。香港と北京で別々に暮らしている」

結婚したのに離ればなれとは、どういうことなのだ?
香港は返還されたし、しかも「中国人同士」ではないか?
偽装結婚によって、中国人が国外へ逃れることに、
 中国政府は、ことのほか神経をとがらせている。
 あの手この手で、中国から脱出したい人が一杯いるから」

「遠距離結婚」は、どうしたら、終わらせることできるのか?
「香港に来るには、許可が必要になる」
180ポイント貯まればいい。1日0.1ポイント貯まる」
すぐにはピンとこなかったが、ポイント制になっているようだ。
180ポイントとは、1,800日かかる。およそ5年だ。長すぎる。
子どもが生まれれば、幼稚園に入っているわけで、
これでは人生設計が狂ってくる。

「180ポイントは、一種の結婚の制限になっている。
 香港人と偽装結婚して、国外へ流出することを防いでいる」
「朝晩欠かさずに電話をしているよ」
「月に1~2度、北京に会いに行く」
「毎月の電話代や旅費がばかにならない」
せっかく、香港と中国、一国になったのに、
「遠距離結婚」を終わらせる、180ポイントとは、悲しい。

「今回は、ヘルシーな広東(かんとん)料理にしました」と、香港人との夕食。
XO醤(じゃん)で味付けした海鮮料理、
これは、エビ、イカ、アワビと野菜の炒めもの、
メインは、今日入荷した桂花魚(クゥェイ・ホワ・ユィ)の蒸し煮、
清蒸桂花魚を選んでくれた。
大皿の桂花魚は、箸でつまんで、食べる。
醤油味でさっぱりしていて、うまい。ご飯が進む。
蒸した料理が特徴です」
壁に掲げてある写真は、ここで食事をした、
「イギリス統治時代の総領事長、文部大臣、アメリカの高官」という。

「中華料理のベストは、どこか?」、香港人に聞いてみたかった。
というのは、香港のほかに中国、台湾、シンガポールがあって、
北京の乾燥アワビをもどしたステーキは絶品である。
それに、北京ダックもある。
台湾の小龍包(しょうろんぽう)は、
皮が破れて熱い肉汁が口に広がるのを、ふがふがと食べる。
シンガポールの、冬瓜(とうがん)をくりぬいたフカヒレのスープはうまかった。
どれも甲乙つけがたかったからである。

香港がベストである」と、香港人は即答した。
香港人は中国へ行くたびに、新妻と本場の中華料理を味わっている。
「北京で北京料理を食べたが、がっかりした。
 北京料理も四川(しせん)料理も、本場の中国よりも、香港の方が、
 はるかにおいしい。香港の食材は、中国ほかから輸入しているが、
 香港の中華料理がおいしいのは、シェフの腕がいいからだ。
 腕のいいシェフは中国の外に飛び出す、その方がもうかるから」

香港には「世界一の中華料理」を味わおうと、
世界の観光客が押し寄せる。香港島。
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中国の通知表2018年

2019-02-17 00:02:07 | Weblog
世界の評価」から、「指標」を定めて、
日本の通知表 2018年」をみた。2018年6月17日。
https://blog.goo.ne.jp/mulligan3i/e/4d4f55b3981c559fcd25d9222e5c9c9d

同じ指標で、
中国の通知表 2018年」は、どうなるだろうか?

通知表の「評価項目」は、つぎ。
1)学力は、  世界でどのくらいか?
2)開発力は、世界でどのくらいか?
3)創造力は、世界でどのくらいか?
4)芸術力は、世界でどのくらいか?
5)文化力は、世界でどのくらいか?
6)運動力は、世界でどのくらいか?
7)経済力は、世界でどのくらいか?
8)援助力は、世界でどのくらいか?

世界の表彰・評価から、「指標」を、つぎとした。
1)学力:   PISA、15歳の知識と技能の調査、
2)開発力: 国際特許
3)創造力: ノーベル賞
4)芸術力: カンヌ映画祭
5)文化力: 世界遺産
6)運動力: 国際フットボール連盟FIFA
7)経済力: 国内総生産GDP
8)援助力: 政府開発援助ODA

1)学力
世界の文教関係者が、
「自分の国の教育改革が、成果を上げているのか?
 生徒の学力のレベルが、世界のどの位置にあるのか? 国際比較を知りたい」
という要望に、経済開発協力機構(OECD)が応えて、PISAを開発した。
PISA(Programme for International Student Assessment)は、
義務教育が終わる15歳の生徒の学習到達度のプログラム。
科学、数学、読解力を調査する。
OECD加盟国を中心に、2000年から調査を始め、3年ごとに実施。
参加国は、OECD加盟国以外にも増えてきている。最新は2015年。

2)開発力
国際特許の出願件数。世界知的所有権機関WIPO。
出願後、1年以内に望む国に、審査請求ができる。
出願日を優先権主張することができる。

3)創造力
ノーベル賞の受賞は、国の底力、品格を示す。
自然科学分野の受賞数を見る。
恣意(しい)がからむ、文学賞、経済賞、平和賞は除く。

4)芸術力
カンヌ映画祭は、総合芸術である映画の表彰。
1946年以来、72年の歴史がある。
グランプリ、途中から代わったパルム・ドールの受賞作品数を見る。

美術や音楽分野では、スペイン、イタリア、フランス、オランダ、ドイツ、
オーストリアなどから、多くの天才・鬼才を生まれている。しかし、
天才・鬼才の世界的な表彰・評価や「天才事典」はなかった。

5)文化力
ユネスコ(UNESCO)が世界遺産を選定している。
文化遺産と自然遺産、これらを組み合わせた複合遺産がある。
人類の創造的な傑作で、将来的に遺したい文化遺産と複合遺産を採用する。

6)運動力
サッカーは、世界で行われ、競技人口が多い(野球の15倍)。
サッカーは、瞬発力、持久力、戦術、とっさの判断力を要する。
国際フットボール連盟FIFAが、ランキングを公表している(2018年5月)。
オリンピックは、競技種目に地域差があるために、採用しなかった。

7)経済力
国内総生産GDPは、国内で生産された付加価値の総額で、
国の経済力を示す。

8)援助力
政府開発援助ODAは、先進22か国から始まった、
発展途上国への援助を示す。

「指標」を「ランク」で示す。
ランクは、つぎを目安にした。
AA=3位以内 A=10位以内 B=20位以内 C=30位以内 D=40位以内 E=50位以内。

1)学力: PISA、15歳の知識と技能。

日本の PISA2015は、3位→ランクAA。
中国の北京、上海、江蘇のPISA2015は、10位→ランクA

PISAの最初の調査、PISA2000は、
OECDに加盟している32か国で実施した。
以後、3年ごとに実施し、回を追うごとに、
参加国と地域が増えてきている。
2003年は41、2006年は56、
2015年は72の国と地域が参加した。

中国は、OECDに加盟していないから、
当初、PISAの調査には参加していなかった。
中国は、上海に限定して、PISA2009から参加した。
PISA2012、PISA2009を見る。

PISA2000 ⇒PISA2003 ⇒PISA2006 ⇒PISA2009 ⇒PISA2012 ⇒PISA2015の推移。
シンガポールは、不参加 ⇒ 不参加 ⇒ 不参加 ⇒ 4位 ⇒ 2位 ⇒ 1位
香港は、不参加 ⇒ 3位 ⇒ 2位 ⇒ 2位 ⇒ 3位 ⇒ 2位。
日本は、1位 ⇒ 5位 ⇒ 10位 ⇒ 6位 ⇒ 5位 ⇒ 3位。
台湾は、不参加 ⇒ 不参加 ⇒ 5位 ⇒ 9位 ⇒ 6位 ⇒ 6位。
フィンランドは、3位 ⇒ 1位1位 ⇒ 3位 ⇒ 7位 ⇒ 8位。
韓国は、2位 ⇒ 2位 ⇒ 2位 ⇒ 5位 ⇒ 4位 ⇒ 9位。
中国の上海ほかは、不参加 ⇒ 不参加 ⇒ 不参加 ⇒ 1位1位 ⇒ 10位。

PISA2009で、上海は、いきなりの1位。
続くPISA2012でも、1位。中国の学力が高いことを示した。
上海のほかに、北京、江蘇が参加したPISA2015では、10位。

2)開発力: 国際特許出願件数。


日本の2017年の国際特許出願件数は、3位→ランクAA。
中国の2017の国際特許出願件数は、2位→ランクAA

2005年 ⇒ 2012年 ⇒ 2016年 ⇒ 2017年の推移。
アメリカは、1位1位 ⇒ 1位 ⇒ 1位
中国は、10位 ⇒ 4位 ⇒ 3位 ⇒ 2位。
日本は、2位 ⇒ 2位 ⇒ 2位 ⇒ 3位。
ドイツは、3位 ⇒ 3位 ⇒ 4位 ⇒ 4位。
韓国は、6位 ⇒ 5位 ⇒ 5位 ⇒ 5位。

国際特許は、長い間、アメリカ、日本、ドイツが3強だった。
中国は、2005年は10位だった。
2016年は、ドイツを抜いて3位。日本の2位に迫っていた。
そして、2017年は、日本を抜いて2位に躍り出た。日本は3位。

3)創造力: ノーベル賞

日本のノーベル賞の受賞者23人は、5位→ランクB。
中国のノーベル賞の受賞者1人は、21位→ランクD
突出している1位~3位→ランクAとした。

4)芸術力: カンヌ映画祭

日本のパルム・ドール受賞5は、5位→ランクB。
中国のパルム・ドール受賞は0→ランクF
突出している1位~4位→ランクAとした。

玄宗皇帝と楊貴妃のショウ。

唐楽宮、西安。
豪華、壮大、華やかなショウだった。
さらに、自由な発想の、飛躍版も見たい。

5)文化力: 世界遺産

日本の文化遺産17は、11位→ランクB。
中国の文化遺産は40は、3位→ランクAA

1位イタリア、
2位スペイン、
3位は、フランスともに、中国。

中国の30件は、共産政権になる前の文化遺産である。
シルクロードの莫高窟は、荒れるがままであったが、
日本は経済援助をして、文化財保護に大きな貢献をした。
莫高窟(ばっこうくつ)」、敦煌(とんこう)。シルクロード.

第96窟。中に、莫高窟で最大の大仏がある。

手前は、平山郁夫画伯の記念碑
「日中友好協会会長で、敦煌研究院の名誉研究員の平山郁夫先生は、
敦煌の文化財保護、研究者の育成の奨学金に、
1989年、2億円を寄付されました。
これを称えて、記念します」

シルクロードは、日本、世界の人を惹(ひ)きつけている。
「シルクロードを訪れる観光客の大半は日本人です。
 敦煌を訪れる観光客の一番は日本人で、6割を占めます」
と、中国人ガイドは言う。

6)運動力: 国際フットボール連盟FIFA

日本のFIFAのランキングは、60位→ランクF。2018年5月。
中国のFIFAのランキングは、73位→ランクF

7)経済力: 国民総生産GDP

日本の国民総生産GDPは、3位→ランクAA。
中国の国民総生産GDPは、2位→ランクAA
日本3位を抜いた。そして、アメリカ1位を追っている。

8)援助力: 政府開発援助ODA

日本の政府開発援助ODAは、5位→ランクA。
中国の政府開発援助ODAは0→ランクF

日本から中国へのODA(政府開発援助)は、2018年で区切りとなる。
1978年から、約40年間、援助して、中国の近代国家建設を進めてきた。
中国は、日本を抜いて、世界2位の経済大国になっている。

「指標」のランキングを「数値」で示す。
ランクAAとA ⇒ 5点、B ⇒ 4点、C ⇒ 3点、D ⇒ 2点、E ⇒ 1点、F ⇒ 0点。
数値で見る、「中国の通知表 2018年」。
1)学力:   日本のPISA2015は、3位→ランクAA ⇒ 5点。
       中国のPISA2015は、1位→ランクå ⇒ 5点。
2)開発力: 日本の国際特許出願件数は、2位→ランクAA ⇒ 5点。
       中国の国際特許出願件数は、3位→ランクAA⇒ 5点。
3)創造力: 日本のノーベル賞の受賞者22人は、5位→ランクB ⇒ 4点。
       中国のノーベル賞受賞者1人は、21位→ランクD ⇒ 2点。
4)芸術力: 日本のパルム・ドール受賞5は、5位→ランクB ⇒ 4点。
       中国のパルム・ドール受賞0→ランクF ⇒ 0点。
5)文化力: 日本の文化遺産17は、11位→ランクB ⇒ 4点。
       中国の文化遺産40は、3位→ランクAA ⇒ 5点。
6)運動力: 日本のFIFAのランキングは、60位→ランクF ⇒ 0点。
       中国のFIFAのランキングは、172位→ランクF ⇒ 0点。
7)経済力: 日本の国内総生産GDPは、3位→ランクAA ⇒ 5点。
       中国の国民総生産GDPは、2位→ランクAA ⇒ 5点。
8)援助力: 日本の政府開発援助ODAは、5位→ランクA ⇒ 5点。
       中国の政府開発援助ODAはなし→ランクF ⇒ 0点。
合計(40点): 日本は32点。
         中国は22点

レーダーチャートで見る、
中国の通知表 2018年」。


経済力/GDPは、世界2位の経済大国、
開発力/国際特許は、国際特許出願件数は世界2位、
文化力/世界遺産は、世界3位と、大国の力を見ることができる。
学力/PISAも10位で、トップクラス。
しかし、経済大国でありながら、援助を受ける国。
援助力/ODAで得点がないために、いびつな、
レーダーチャートになっている。
さらに、芸術力/カンヌ映画祭、
創造力/ノーベル賞で、得点が増えれば、
大国にふさわしい、レーダーチャートになる。

鄧小平(とうしょうへい)最高指導者の言葉がある。
「数十年も革命をやり、30年あまり社会主義をやっているが、
 1978年現在、労働者の月給は600円しかなく、
 農村の大多数が、相変わらず貧困状態にある」
国として「売れるものがない、売れない」状態であった。

1978年に来日した故鄧小平は、
日産、松下電器、新日鉄、日立を視察し、新幹線に乗って、
「「近代化」とはこういうことなのか。「モデルは日本」」
と、「改革・開放政策」による近代化に取り組んだ。

日中平和友好条約を結んで(1978年)、
「資金援助」と「技術援助」、それに、「教育援助」が得られた。
中国への政府開発援助(ODA)は、3兆円以上(外務省)と、
日本の援助額は、世界一になっている。

さらに、日本の民間企業からは、「技術移転」をし、
「産業を育成」し、市場経済の「経営」を指導した。
宝山製鉄所ができて、産業のコメができた。
石油化学コンビナートができた。
北京空港ができ、上海の浦東国際空港や、
シルクロードの玄関、敦煌空港もできた。
北京の地下鉄は、10年間の文化大革命や、
事故で、閉鎖されていたが、再興できた。

日本による官民の援助で、
中国の近代国家の建設が進み、
「売れるものがある、売れる」状態になった。
雇用の機会を生み、市民生活が向上し、幸せをもたらしている。

先に進んだ日本は→中国を援助し→双方が成長し→日本はさらに先に進み→
日本はつぎの目標となる、という、Win-Winの共生である。
日本だけが勝つのではない、中国も勝つのである。

故鄧小平(とうしょうへい) 最高指導者から、「感謝」の言葉がある。
「少ない金額ではない。中国人民を代表して、心から感謝したい」

それから、中国はハイテク産業を発達させてきている。
スマートフォンは、ファーウェイが、
世界で2位の企業に成長している。

そして、スマートフォンが普及し、
ネット利用者が、8億人以上(2018年6月)。
モバイル決済(Electronic Commerce)が急成長している。
買い物に、現金を持ち歩かない、キャッシュレス化である。
2月の旧正月、春節には、中国のお客さんが日本を訪れている。
そして、日本のキャッシュレス化の遅れに、気がついている。

国外では、一帯一路で、経済圏を拡大し、
国内では、電子商取引企業のアリババは、
11月11日の「消費者デー」には、24時間で、
約2兆8千億円を売り上げた。
さらに、ハイテク産業の覇権へと進んでいく。

「企業にとって、事業活動をしやすい環境を持つ国はどこか?」
この疑問に答えるものとして、
スイスの調査会社IMD Switzerland(IMDスイス)が、毎年公表している、
世界競争力年鑑World Competitiveness Yearbook』がある。

1)経済の実績、
2)行政の効率、
3)ビジネスの効率、
4)インフラストラクチャー、
を調査して、国の競争力のランクづけをしている。

IMDスイスとは、
International Institute for Management Development Switzerlandで、
ネッスル社が幹部候補生の教育資材用とした研究を、発展させた調査会社である。
1989年、32か国から調査が始まり、2018年は63の国と地域に広がっている。

世界競争力年鑑によるランキングの推移


ランキングの推移を見ると、
アメリカ、香港、シンガポールが競っている。
2018年は、1位アメリカ、2位香港、3位シンガポール。
中国は13位。
中国の2005年は、29位だった。
だんだんと順位が上がって、日本を逆転した。
2005年当時は、予想しなかった、急速な伸びである。

2018年、日本は25位。
調査を開始した1989年には、日本は、1位。
それも、5年間も1位を維持していた。日本の絶頂期だった。

世界競争力年鑑2018年の総合競争力とクライテリア


中国のクライテリアを見ると、
経済実績が2位と高い。アメリカの1位に次いでいる。

スマートフォンの出荷台数を見ると、
中国のファーウェイが、世界で2位のシェアである。
カスタマーポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチ、香港の調査から。
2018年、第3四半期、出荷台数。
1位サムソン(韓国)、19%。
2位ファーウェイ(中国)、13%。
3位アップル(アメリカ)、12%。
ファーウェイは、アップルを抜いて、2位に躍進した。

アメリカと中国では、「貿易紛争」が起きている。
アメリカの対中国の貿易収支が、大幅な赤字である。
その是正から、中国の鉄鋼ほかの関税を上げた。
中国の経済が、停滞してきている。

この貿易紛争は、さらに、「ハイテク覇権」につながる。
ファーウェイは、中国人民解放軍出身者による創業。
その実娘の副会長が、カナダ司法省によって逮捕された。
中国の知的財産権の侵害を、どのように解決すのか?
さらに、サイバー攻撃の防止、次世代の、
通信技術のハイテク覇権の争いになる。

先に、掲載した開発力/国際特許で、国際特許出願件数で、
2017年の世界知的所有権機関(WIPO)は、
アメリカ1位、中国2位、日本3位である。
国際特許は、長い間、アメリカ、日本、ドイツが3強だった。
中国は、2005年は10位だったが、
2012年は、4位、
2016年は、3位、
2017年は、2位に躍り出た。

2017年の、国際特許出願の中身を見る。
国際特許出願件数 分野別の順位

香港の国際特許の出願件数は、中国に含まれている。

電気通信技術、デジタル通信技術、
AV機器・AV技術、コンピューター技術、半導体技術で、
中国は、1位が3分野を占める。2位が1分野、3位が1分野。
アメリカは、1位が1分野、2位が3分野、3位が1分野。
日本は、1位が1分野、2位が1分野、3位が2分野、4位が1分野。
韓国、ドイツ、スウェーデンが続く。

中国のハイテク産業への取り組みは、
国際特許出願件数が、2017年に2位に躍り出た。つぎに、
国際特許の中身は、ハイテク分野で、中国は、1位が多い。
これは、ハイテク分野で覇権を競う意気込みの表われである。
中国、アメリカ、日本、韓国、ドイツ、スウェーデンによる、
ハイテク覇権の時代が見えてくる。

戦後の中国は、
イデオロギー ⇒ 経済に傾注した、
時代」で表される「変革」を見る。
1949年、社会主義体制の中国が誕生。「イデオロギーの時代」。
 1966年、文化大革命が起きて、中国は荒廃した。
1978年、日中の国交回復。「近代化の時代」。
 日本からの経済援助で、技術援助で、「改革・開放政策」路線。
 故鄧小平最高指導者の「先富起来」。先に豊かになれるものから、豊かになれ。
1990年、東欧革命。1991年にソ連の崩壊⇒ロシアへ。
 売れるものを作る、「テクノロジーの時代」。
2017年、中国は、世界2位の経済大国になった。
 「ハイテク覇権の時代」へ。
レーダーチャートは、イデオロギー ⇒ 経済に傾注した結果を見るようだ。
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韓国の通知表2018年

2019-02-10 00:02:10 | Weblog
世界の評価」から、「指標」を定めて、
日本の通知表 2018年」をみた。2018年6月17日。
https://blog.goo.ne.jp/mulligan3i/e/4d4f55b3981c559fcd25d9222e5c9c9d

同じ指標で、
韓国の通知表 2018年」は、どうなるだろうか?

通知表の「評価項目」は、つぎ。
1)学力は、  世界でどのくらいか?
2)開発力は、世界でどのくらいか?
3)創造力は、世界でどのくらいか?
4)芸術力は、世界でどのくらいか?
5)文化力は、世界でどのくらいか?
6)運動力は、世界でどのくらいか?
7)経済力は、世界でどのくらいか?
8)援助力は、世界でどのくらいか?

世界の表彰・評価から、「指標」を、つぎとした。
1)学力:   PISA、15歳の知識と技能の調査、
2)開発力: 国際特許
3)創造力: ノーベル賞
4)芸術力: カンヌ映画祭
5)文化力: 世界遺産
6)運動力: 国際フットボール連盟FIFA
7)経済力: 国内総生産GDP
8)援助力: 政府開発援助ODA

1)学力
世界の文教関係者が、
「自分の国の教育改革が、成果を上げているのか?
 生徒の学力のレベルが、世界のどの位置にあるのか? 国際比較を知りたい」
という要望に、経済開発協力機構(OECD)が応えて、PISAを開発した。
PISA(Programme for International Student Assessment)は、
義務教育が終わる15歳の生徒の学習到達度のプログラム。
科学、数学、読解力を調査する。
OECD加盟国を中心に、2000年から調査を始め、3年ごとに実施。
参加国は、OECD加盟国以外にも増えてきている。最新は2015年。

2)開発力
国際特許の出願件数。
出願後、1年以内に望む国に、審査請求ができる。
出願日を優先権主張することができる。

3)創造力
ノーベル賞の受賞は、国の底力、品格を示す。
自然科学分野の受賞数を見る。
恣意(しい)がからむ、文学賞、経済賞、平和賞は除く。

4)芸術力
カンヌ映画祭は、総合芸術である映画の表彰。
1946年以来、72年の歴史がある。
グランプリ、途中から代わったパルム・ドールの受賞作品数を見る。

美術や音楽分野では、スペイン、イタリア、フランス、オランダ、ドイツ、
オーストリアなどから、多くの天才・鬼才を生まれている。しかし、
天才・鬼才の世界的な表彰・評価や「天才事典」はなかった。

5)文化力
ユネスコ(UNESCO)が世界遺産を選定している。
文化遺産と自然遺産、これらを組み合わせた複合遺産がある。
人類の創造的な傑作で、将来的に遺したい文化遺産と複合遺産を採用する。

6)運動力
サッカーは、世界で行われ、競技人口が多い(野球の15倍)。
サッカーは、瞬発力、持久力、戦術、とっさの判断力を要する。
国際フットボール連盟FIFAが、ランキングを公表している(2018年5月)。
オリンピックは、競技種目に地域差があるために、採用しなかった。

7)経済力
国内総生産GDPは、国内で生産された付加価値の総額で、
国の経済力を示す。

8)援助力
政府開発援助ODAは、先進22か国から始まった、
発展途上国への援助を示す。

「指標」を「ランク」で示す。
ランクは、つぎを目安にした。
AA=3位以内 A=10位以内 B=20位以内 C=30位以内 D=40位以内 E=50位以内。

1)学力: PISA、15歳の知識と技能。

日本の PISA2015は、3位→ランクAA。
韓国のPISA2015は、9位→ランクA

PISAの最初の調査、PISA2000は、
OECDに加盟している32か国で実施した。
以後、3年ごとに実施し、回を追うごとに、
参加国と地域が増えてきている。
2003年は41、2006年は56、
PISA2015は、72の国と地域が参加した。

韓国は、初回のPISA2000は、2位である。
PISA2003、PISA2006も、2位とすばらしい。
だから、PISA2015の、9位は不本意である。

PISA2012、PISA2009を見る。


PISA2000⇒PISA2003⇒PISA2006⇒PISA2009⇒PISA2012⇒PISA2015の推移。
シンガポールは、不参加 ⇒ 不参加 ⇒ 不参加 ⇒ 4位 ⇒ 2位 ⇒ 1位
香港は、不参加 ⇒ 3位 ⇒ 2位 ⇒ 2位 ⇒ 3位 ⇒ 2位。
日本は、1位 ⇒ 5位 ⇒ 10位 ⇒ 6位 ⇒ 5位 ⇒ 3位。
台湾は、不参加 ⇒ 不参加 ⇒ 5位 ⇒ 9位 ⇒ 6位 ⇒ 6位。
フィンランドは、3位 ⇒ 1位1位 ⇒ 3位 ⇒ 7位 ⇒ 8位。
韓国は、2位 ⇒ 2位 ⇒ 2位 ⇒ 5位 ⇒ 4位 ⇒ 9位。

韓国の成績がいいわけを、韓国人と話すことがあった。
「朝鮮人は頭のいい民族です」と、言う。
「韓国には資源がありません。あるのは「人的資源」です」
「その人的資源を開発するしか、ほかに選択肢がないのです」
あるのは人的資源とは、フィンランドやシンガポール、香港、台湾と共通している。

「親には、男子の教育を第一にするという伝統があって、教育費の占める割合が高い」
「塾に通わせたり、家庭教師をつけて、大学に合格するように援助します」
「中学生の息子には、数学と英語の家庭教師をつけています」
「英語は、今後世界でビジネスをするのに必要ですし、
 数学は、IT産業には必須です」
と、息子への投資、期待は、とりわけ大きい。

「歴代の王朝は、
 民間人を広く登用する試験制度「科挙(かきょ)を、採り入れてきました」
「科挙に合格することが「出世への登竜門」、という長い歴史がありました」
「そのため、「学歴社会」の傾向が強くて、
 大学への進学率は70パーセントを超えています」
OECDの2010年の調査では、韓国の大学進学率は71パーセント。
このとき、日本は51パーセント。

科挙の展示、国立民俗博物館、ソウル。


「最初の科挙は958年で、最後は1894年」
と、936年以上の歴史がある。

壁に掲げられた絵は、
「王は合格者に、帽子に着ける花飾りを贈り、
合格者を馬に乗せ、楽隊の先導で街中を練り歩いて祝った」
ことが描かれている。
科挙に合格することは、個人の出世においても、
韓国の官吏登用の歴史においても、重要なできごとである。

2)開発力: 国際特許出願件数。

日本の2016年の国際特許出願件数は、2位→ランクAA。
韓国の2016年の国際特許出願件数は、5位→ランクA

2005年 ⇒ 2012年 ⇒ 2016年の推移。
アメリカは、1位1位 ⇒ 1位
日本は、2位 ⇒ 2位 ⇒ 2位。
中国は、10位 ⇒ 4位 ⇒ 3位。
ドイツは、3位 ⇒ 3位 ⇒ 4位。
韓国は、6位 ⇒ 5位 ⇒ 5位。
韓国は、安定して上位にいる。

3)創造力: ノーベル賞

日本のノーベル賞の受賞者23人は、5位→ランクB。
韓国のノーベル賞の受賞者は、0→ランクF
突出している1位~3位→ランクAとした。

4)芸術力: カンヌ映画祭

日本のパルム・ドール受賞5は、5位→ランクB。
韓国のパルム・ドール受賞は、0→ランクF
突出している1位~4位→ランクAとした。

5)文化力: 世界遺産

日本の文化遺産17は、11位→ランクB。
韓国の文化遺産11は、20位→ランクB

6)運動力: 国際フットボール連盟FIFA

日本のFIFAのランキングは、60位→ランクF。2018年5月。
韓国のFIFAのランキングは、61位→ランクF

7)経済力: 国民総生産GDP

日本の国民総生産GDPは、3位→ランクAA。
韓国の国民総生産GDPは、11位→ランクB

8)援助力: 政府開発援助ODA


日本の政府開発援助ODAは、5位→ランクA。
韓国の政府開発援助ODAは、19位→ランクB
韓国は経済力/GDPが上がって、
経済援助ができない国から、経済援助をする国に変わった。
アジアでは、日本に次ぐ2番目の経済援助国である。

「指標」のランキングを「数値」で示す。
ランクAAとA ⇒ 5点、B ⇒ 4点、C ⇒ 3点、D ⇒ 2点、E ⇒ 1点、F ⇒ 0点。
数値で見る、「韓国の通知表 2018年」。
1)学力:   日本のPISA2015は、3位→ランクAA ⇒ 5点。
       韓国のPISA2015は、9位→ランクA ⇒ 5点。
2)開発力: 日本の国際特許出願件数は、2位→ランクAA ⇒ 5点。
       韓国の国際特許出願件数は、5位→ランクA⇒ 5点。
3)創造力: 日本のノーベル賞の受賞者22人は、5位→ランクB ⇒ 4点。
       韓国のノーベル賞受賞者は0→ランクF ⇒ 0点。
4)芸術力: 日本のパルム・ドール受賞5は、5位→ランクB ⇒ 4点。
       韓国のパルム・ドール受賞0→ランクF ⇒ 0点。
5)文化力: 日本の文化遺産17は、11位→ランクB ⇒ 4点。
       韓国の文化遺産は20位→ランクB ⇒ 4点。
6)運動力: 日本のFIFAのランキングは、60位→ランクF ⇒ 0点。
       韓国のFIFAのランキングは、61位→ランクF ⇒ 0点。
7)経済力: 日本の国内総生産GDPは、3位→ランクAA ⇒ 5点。
       韓国の国民総生産GDPは、11位→ランクB ⇒ 4点。
8)援助力: 日本の政府開発援助ODAは、5位→ランクA ⇒ 5点。
       韓国の政府開発援助ODAは、19位→ランクB ⇒ 4点。
合計(40点): 日本は32点。
         韓国は22点

レーダーチャートで見る、
韓国の通知表 2018年」。


学力/PISA、開発力/国際特許は、トップクラスである。
経済力/GDPが上がった。このため、経済援助国になった。
この援助力/ODAで得点できたことで、面積の大きな、
レーダーチャートになっている。

韓国の産業は、日本をモデルにして、追いつき、追い越せで、
発展させ、飛躍してきた。1961年に、訪日した故朴大統領は、
「日本を兄と考えています」、と産業の育成に援助を求めた。
そして、日本が援助した鉄鋼や造船の重工業では、
日本を抜いて、世界一になった。
そして、産業を重工業から、ITにする国策が大成功した。
スマートフォン、液晶、DRAMやフラッシュメモリーの半導体、
自動車、太陽電池が、主力産業になって、経済をけん引している。

「企業にとって、事業活動をしやすい環境を持つ国はどこか?」
この疑問に答えるものとして、
スイスの調査会社IMD Switzerland(IMDスイス)が、毎年公表している、
世界競争力年鑑World Competitiveness Yearbook』がある。

1)経済の実績、
2)行政の効率、
3)ビジネスの効率、
4)インフラストラクチャー、
を調査して、国の競争力のランクづけをしている。

IMDスイスとは、
International Institute for Management Development Switzerlandで、
ネッスル社が幹部候補生の教育資材用とした研究を、発展させた調査会社である。
1989年、32か国から調査が始まり、2018年は63の国と地域に広がっている。

世界競争力年鑑によるランキングの推移

ランキングの推移を見ると、
アメリカ、香港、シンガポールが競っている。
2018年は、1位アメリカ、2位香港、3位シンガポール。
韓国は27位。

日本は、25位。
IMDが調査を開始した1989年には、日本は1位。
それも、5年間も1位を維持していた。日本の絶頂期だった。

世界競争力年鑑2018年の総合競争力とクライテリア


スマートフォンの出荷台数は、
韓国のサムソンが、世界でトップのシェアである。

カスタマーポイント・テクノロジー・マーケット・リサーチ、香港の調査から。
2018年、第3四半期、出荷台数。
1位サムソン(韓国)、19%。
2位ファーウェイ(中国)、13%。
3位アップル(アメリカ)、12%。
日本のメーカーは、トップ10に入らない。

日本のクライテリアは、行政効率GDPが41位と低く、
 ビジネス効率も36位と低い。
韓国のクライテリアは、ビジネス効率が43位と低い。

韓国の大学進学率は、71パーセントと高いが、
卒業時の就職率が、64%(2015年)と低い。
日本では、卒業時の内定率が97.6%(2017年)。
韓国の就職率が低いのが気になる。

厳しい受験戦争を乗り越えて、大学に行っても、
望む企業や職種に就けない。
若者に、「ヘル朝鮮」という、自嘲的な言葉がある。
受験戦争、学歴社会、縁故採用、若者の高い失業率。
失望して、アメリカや、日本へ逃げ出す若者がいる。

アメリカのシリコン・バレーで、
韓国からの男性と女性と知り合った。
男性は、フラッシュメモリーの半導体企業のエンジニア。
要職にあって、韓国に帰るつもりはない、アメリカに帰化した。

女性は、同じ半導体企業に勤める、香港系アメリカ人と結婚した。
この男性は、8歳のときに、両親とアメリカに渡った。そして、
カリフォルニア大学(UCLA)を卒業して、半導体企業に就職。
韓国から来た女性と結婚した。生まれた男の子が10か月になって、
外に出られるようになった。それで、4人で食事が実現した。
男性とは、行ったことのある、サン・ノゼの韓国レストラン、
Korean Palaceで、韓国料理。

男の子が、しゃべるのは、「マンマ」。
かわいいね! それに、賢こそうだ。
男性は、私を目の前にして、絶賛していた。
「彼女は、よく男を生んでくれた。
 そして、本を見ながら育てている。ホスピタリティも高い。
 グッド・ボーイと、グッド・ガールだ。私はハッピーだ! 」
と、感謝していた。
「彼女は、韓国に帰りたくない、アメリカがいいと言っているから、
 アメリカで、ガンバル! 」
と、意を固くして、女性を喜ばせていた。

無電柱化を推進している、国土交通省に無電柱化の比較のグラフがある。
欧米やアジアの主要都市と日本の無電柱化の現状」。

ロンドン、パリ、香港は、100%(2004年の状況)。ケーブル延長ベース。
台北は、95%(2013年の状況)。道路延長ベース。
シンガポールは、93%(1998年の状況)。ケーブル延長ベース。
ソウルは、46%(2011年の状況)。ケーブル延長ベース。

日本は、東京23区が7%、大阪市が5%(2013年の状況)。
日本は、道路延長ベース。ケーブル延長ベースよりも、甘くなっている。

日本の無電柱化は,極端に遅れている。
街中に電柱、電線がごちゃごちゃあって、
日本は、世界でも醜い国の一つになっている。

韓国のソウルでは、日本のように、
電柱、電線がごちゃごちゃあるという、光景はなかった。

韓国料理は、うまい、安い。

プルコギ。まわりはキムチ。焼酎の真露(JINRO)。ソウル。

「キムチが、まずいレストランは繁盛しない」
と、韓国人が言うキムチはタダで、しかも、お代わり自由。
韓国料理には、真露がぴったりで、クイクイ進む。

韓国は、ITを基幹産業とする国策が成功した。
スマートフォン、液晶、半導体、自動車が、
世界をリードする産業になっている。
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シンガポールの通知表2018年

2019-02-03 00:03:00 | Weblog
世界の評価」から、「指標」を定めて、
日本の通知表 2018年」をみた。2018年6月17日。
https://blog.goo.ne.jp/mulligan3i/e/4d4f55b3981c559fcd25d9222e5c9c9d

同じ指標で、
シンガポールの通知表 2018年」は、どうなるだろうか?

通知表の「評価項目」は、つぎ。
1)学力は、  世界でどのくらいか?
2)開発力は、世界でどのくらいか?
3)創造力は、世界でどのくらいか?
4)芸術力は、世界でどのくらいか?
5)文化力は、世界でどのくらいか?
6)運動力は、世界でどのくらいか?
7)経済力は、世界でどのくらいか?
8)援助力は、世界でどのくらいか?

世界の表彰・評価から、「指標」を、つぎとした。
1)学力:   PISA、15歳の知識と技能の調査、
2)開発力: 国際特許
3)創造力: ノーベル賞
4)芸術力: カンヌ映画祭
5)文化力: 世界遺産
6)運動力: 国際フットボール連盟FIFA
7)経済力: 国内総生産GDP
8)援助力: 政府開発援助ODA

1)学力
世界の文教関係者が、
「自分の国の教育改革が、成果を上げているのか?
 生徒の学力のレベルが、世界のどの位置にあるのか? 国際比較を知りたい」
という要望に、経済開発協力機構(OECD)が応えて、PISAを開発した。
PISA(Programme for International Student Assessment)は、
義務教育が終わる15歳の生徒の学習到達度のプログラム。
科学、数学、読解力を調査する。
OECD加盟国を中心に、2000年から調査を始め、3年ごとに実施。
参加国は、OECD加盟国以外にも増えてきている。最新は2015年。

2)開発力
国際特許の出願件数。
出願後、1年以内に望む国に、審査請求ができる。
出願日を優先権主張することができる。

3)創造力
ノーベル賞の受賞は、国の底力、品格を示す。
自然科学分野の受賞数を見る。
恣意(しい)がからむ、文学賞、経済賞、平和賞は除く。

4)芸術力
カンヌ映画祭は、総合芸術である映画の表彰。
1946年以来、72年の歴史がある。
グランプリ、途中から代わったパルム・ドールの受賞作品数を見る。

美術や音楽分野では、スペイン、イタリア、フランス、オランダ、ドイツ、
オーストリアなどから、多くの天才・鬼才を生まれている。しかし、
天才・鬼才の世界的な表彰・評価や「天才事典」はなかった。

5)文化力
ユネスコ(UNESCO)が世界遺産を選定している。
文化遺産と自然遺産、これらを組み合わせた複合遺産がある。
人類の創造的な傑作で、将来的に遺したい文化遺産と複合遺産を採用する。

6)運動力
サッカーは、世界で行われ、競技人口が多い(野球の15倍)。
サッカーは、瞬発力、持久力、戦術、とっさの判断力を要する。
国際フットボール連盟FIFAが、ランキングを公表している(2018年5月)。
オリンピックは、競技種目に地域差があるために、採用しなかった。

7)経済力
国内総生産GDPは、国内で生産された付加価値の総額で、
国の経済力を示す。

8)援助力
政府開発援助ODAは、先進22か国から始まった、
発展途上国への援助を示す。

「指標」を「ランク」で示す。
ランクは、つぎを目安にした。
AA=3位以内 A=10位以内 B=20位以内 C=30位以内 D=40位以内 E=50位以内。

1)学力: PISA、15歳の知識と技能。

日本の PISA2015は、3位→ランクAA。
シンガポールのPISA2015は、1位→ランクAA

PISAの最初の調査、PISA2000は、
OECDに加盟している32か国で実施した。
以後、3年ごとに実施し、回を追うごとに、
参加国と地域が増えてきている。
PISA2003は41、PISA2006は56、
PISA2015は72の国と地域が参加した。

シンガポールは、OECDに加盟していないから、
当初、PISAの調査には参加していなかった。
シンガポールは、PISA2009から参加を始めた。
PISA2012、PISA2009

初参加のPISA2009で、いきなりの4位。このとき、日本は6位。
PISA2012では、2位に躍進。このとき、日本は5位。そして、
PISA2015では、堂々の1位である。このとき、日本は3位。
シンガポールの学力は、世界一であることを示した。

2)開発力: 国際特許出願件数。

日本の2016年の国際特許出願件数は、2位→ランクAA。
シンガポールの2016年の国際特許出願件数は、22位→ランクC

3)創造力: ノーベル賞

日本のノーベル賞の受賞者23人は、5位→ランクB。
シンガポールのノーベル賞の受賞者は0→ランクF
突出している1位~3位→ランクAとした。

4)芸術力: カンヌ映画祭

日本のパルム・ドール受賞5は、5位→ランクB。
シンガポールのパルム・ドール受賞は0→ランクF
突出している1位~4位→ランクAとした。

5)文化力: 世界遺産

日本の文化遺産17は、11位→ランクB。
シンガポールの文化遺産は0→ランクF

6)運動力: 国際フットボール連盟FIFA

日本のFIFAのランキングは、60位→ランクF。2018年5月。
シンガポールのFIFAのランキングは、172位→ランクF

7)経済力: 国民総生産GDP

日本の国民総生産GDPは、3位→ランクAA。
シンガポールの国民総生産GDPは、38位→ランクD

8)援助力: 政府開発援助ODA

日本の政府開発援助ODAは、5位→ランクA。
シンガポールの政府開発援助ODAはなし→ランクF

「指標」のランキングを「数値」で示す。
ランクAAとA ⇒ 5点、B ⇒ 4点、C ⇒ 3点、D ⇒ 2点、E ⇒ 1点、F ⇒ 0点。
数値で見る、「シンガポールの通知表 2018年」。
1)学力:   日本のPISA2015は、3位→ランクAA ⇒ 5点。
       シンガポールのPISA2015は、1位→ランクAA ⇒ 5点。
2)開発力: 日本の国際特許出願件数は、2位→ランクAA ⇒ 5点。
       シンガポールの国際特許出願件数は、22位→ランクC⇒ 3点。
3)創造力: 日本のノーベル賞の受賞者22人は、5位→ランクB ⇒ 4点。
       シンガポールのノーベル賞受賞者は0→ランクF ⇒ 0点。
4)芸術力: 日本のパルム・ドール受賞5は、5位→ランクB ⇒ 4点。
       シンガポールのパルム・ドール受賞0→ランクF ⇒ 0点。
5)文化力: 日本の文化遺産17は、11位→ランクB ⇒ 4点。
       シンガポールの文化遺産は0→ランクF ⇒ 0点。
6)運動力: 日本のFIFAのランキングは、60位→ランクF ⇒ 0点。
       シンガポールのFIFAのランキングは、172位→ランクF ⇒ 0点。
7)経済力: 日本の国内総生産GDPは、3位→ランクAA ⇒ 5点。
       シンガポールの国民総生産GDPは、38位→ランクD ⇒ 2点。
8)援助力: 日本の政府開発援助ODAは、5位→ランクA ⇒ 5点。
       シンガポールの政府開発援助ODAはなし→ランクF ⇒ 0点。
合計(40点): 日本は32点。
         シンガポールは10点

レーダーチャートで見る、
シンガポールの通知表 2018年」。


学力/PISAの1位が光る。
限られた土地と人口の国。
面積は、埋め立てによって、20%以上増えて、721㎢。
かっては、淡路島の大きさ592㎢だったが、
今では、東京都621㎢を超えている。

人口は、560万人。
中国系、マレー系、インド系の多民族国家。
宗教が違い、風習が違い、食文化も違うが、
前首相ゴー・チョクトンの民族の融和政策で、
民族の抗争はない。

「民族の抗争や偏見は、『教育』によってなくなります。
学校教育で民族の融和政策を採っています」
「シンガポールが繁栄している大きな理由になっています」
と、シンガポール人は言う。
交易産業、石油精製産業に、IT産業を興し、
情報とサービスのセンターを目指して、
国際企業の地域本社が多く設置されている。

「中国人はアルコールを飲みますが、
インド人、マレー人は飲みません」という。
中華街「チャイナ・タウン」があり、
インド街「リトル・インディア」があって、
日本人は、どちらにも行って、おいしいものを食べる。
中華街では、四川料理よりも関東料理で、フカヒレ・スープを楽しみ、
インド街では、タンドリー・チキンを味わう。

しかし、不思議、チャイナ・タウンにインド人は見当たらないし、
リトル・インディアに中国人はいない。別に、民族抗争ではなく、
お母さんの味、好きな味を捨ててまで、足を踏み入れることはしない。

「企業にとって、事業活動をしやすい環境を持つ国はどこか?」
この疑問に答えるものとして、
スイスの調査会社IMD Switzerland(IMDスイス)が、毎年公表している、
世界競争力年鑑World Competitiveness Yearbook』がある。

1)経済の実績、
2)行政の効率、
3)ビジネスの効率、
4)インフラストラクチャー、
を調査して、国の競争力のランクづけをしている。

IMDスイスとは、
International Institute for Management Development Switzerlandで、
ネッスル社が幹部候補生の教育資材用とした研究を、発展させた調査会社である。
1989年、32か国から調査が始まり、2018年は63の国と地域に広がっている。

世界競争力年鑑によるランキングの推移

2018年は、1位アメリカ、2位香港、3位シンガポール
日本は、25位。

ランキングの推移を見ると、
アメリカ、香港、シンガポールが競っている。
シンガポールは3位以内で、2010年には1位
調査を開始した1989年には、日本は、なんと1位。
それも、5年間も1位を維持していた。日本の絶頂期だった。

世界競争力年鑑2018年の総合競争力とクライテリア

シンガポールのクライテリアは、一桁が多い。
 経済実績7位、行政効率3位、インフラストラクチャー8位と高い。
日本のクライテリアは、二桁。中でも、行政効率は41位と低く、
 ビジネス効率も36位と低い。

シンガポールの街は清潔で、美しい。
シンガポール市街

シンガポ-ルのチャンギ空港から市街までのアクセスは快適。
タクシーで、街路樹のトンネルを走るハイウェイで
南国の緑や花を眺めていると、25分で市街のホテルに着く。
街は景観を考えてあって、電柱、電線が見当たらない。
⇒は新しいマーライオン。2002年。

無電柱化を推進している、国土交通省に無電柱化の比較のグラフがある。
欧米やアジアの主要都市と日本の無電柱化の現状」。

ロンドン、パリ、香港は、100%(2004年の状況)。ケーブル延長ベース。
台北は、95%(2013年の状況)。道路延長ベース。
シンガポールは、93%(1998年の状況)。ケーブル延長ベース。

日本は、東京23区が7%、大阪市が5%(2013年の状況)。
日本は、道路延長ベース。ケーブル延長ベースよりも、甘くなっている。

日本の無電柱化は、極端に遅れている。
街中に電柱、電線がごちゃごちゃあって、
日本は、世界でも醜い国の一つになっている。
国土交通省が、無電柱化を推進している。が、
来年、2020年の東京オリンピックまでには、
幾分でも改善しようという、動きはない。

マーライオン

奥の橋の下に、小さなマーライオンがあったが、
2002年に、大きくして、海辺に新設。

シンガポールは国際都市。
清潔で美しい景観に、おいしい食事。世界から観光客が集まる。
多民族国家だが民族の抗争がなく、世界競争力が高い。それに、学力が世界一。
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