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世界の通知表をみる

2009-11-29 05:23:30 | Weblog
“世界の表彰・評価”から、“指標”を定めて、“数値”で、
世界の通知表”をみてきたが、
前回までの37か国で区切りとする。

そして、“世界の表彰・評価”の“指標”ごとの、国の順位をみる。
さらに、“世界の通知表”の全体を眺めてみる。

“世界の表彰・評価”の“指標”は次である。
1)創造力: ノーベル賞、
2)芸術力: カンヌ映画祭、
3)学力:  15歳の知識と技能の調査PISA、
4)文化力: 世界遺産、
5)運動力: A)サッカーのワールド・カップ、
 もしくは、B)陸上競技世界記録、
6)経済力: 国内総生産GDP、
7)援助力: 政府開発援助ODA、そして、
8)総合力: 上記による合計である。

“指標”ごとの国の順位をみる。
1)創造力: ノーベル賞。
自然科学部門は、物理学賞、化学賞、生理学・医学賞。

アメリカが1位である。
イギリス、ドイツ、フランス、スイスが続く。
日本は9位で12人の受賞者である。
受賞時に、アメリカ国籍であった南部陽一郎さんは、日本から除いてある。

2)芸術力: カンヌ映画祭。

アメリカが1位である。
フランス、イタリア、イギリスに次いで、日本は5位である。

3)学力: 15歳の知識と技能のPISA2006。

1位はフィンランドである。
韓国、香港、カナダ、台湾が続く。
日本は10位である。

4)文化力: 世界遺産。

1位はイタリアである。
スペイン、ドイツ、フランス、中国が続く。
日本は15位である。

5)運動力:
 A)サッカーのワールド・カップ。

1位はブラジルである。
優勝国は上表の7か国である。

 B)陸上競技世界記録。

1位はロシアである。
ケニア、アメリカ、エチオピアに次いで、日本は5位である。

6)経済力: 国内総生産GDP。

1位はアメリカである。
日本は2位で、中国、ドイツ、フランスが続く。

7)援助力: 政府開発援助ODA。

1位はアメリカである。
ドイツ、イギリス、フランスに次いで、日本は5位である。
アジアでは日本だけが、先進22か国の政府開発援助国になっている。

ノーベル賞をベースにして、指標の順位をみる。





ノーベル賞が同順位の場合は、ODA、GDPを優先。赤い数字は、10位以内。
*印は、通知表を掲載した国。
アジア、オセアニアでは、日本、中国、韓国、香港、台湾、シンガポール、
オーストラリア、の7か国。
南北アメリカでは、カナダ、アメリカ、メキシコ、コスタ・リカ、ブラジル、
ウルグアイ、アルゼンチン、の7か国。
ヨーロッパでは、フィンランド、スウェーデン、イギリス、アイルランド、
フランス、ドイツ、ベルギー、オランダ、デンマーク、オーストリア、スイス、
イタリア、スペイン、ポルトガル、ポーランド、チェコ、ブルガリア、
ギリシャ、トルコ、ロシア、の20か国。
アフリカでは、チュニジア、ケニア、南アフリカ、の3か国、合計37か国。

以上から、“世界の通知表”をみると、つぎになる。
1)ノーベル賞の受賞国は、カンヌ映画祭のパルム・ドール受賞国になる。
ノーベル賞、カンヌ映画祭がともに好成績は、
アメリカ(1位、1位)、イギリス(2位、4位)、ドイツ(3位、8位)、
フランス(4位、2位)、スウェーデン(6位、6位)、ロシア(7位、8位)、
日本(9位、5位)、デンマーク(10位、6位)。
(ノーベル賞、カンヌ映画祭)。

2)ノーベル賞授賞国が、PISAの成績がいいわけではない。
PISAが好成績は、フィンランド、韓国、香港、カナダ、台湾、ニュージーランド、
オランダ、オーストラリア、リヒテンシュタイン、日本だが、
ノーベル賞とPISAがともに好成績は、
オランダ(7位、7位)、日本(9位、10位)、カナダ(10位、4位)になる。
(ノーベル賞、PISA)。

3)ノーベル賞とカンヌ映画祭に必要な創造力、芸術力は、
社会生活を営むのに必要な知識、技能であるPISAの学力とは異なる。

4)ノーベル賞とカンヌ映画祭、PISAの3つに好成績は、
日本(9位、5位、10位)である。創造力、芸術力、学力がある。
(ノーベル賞、カンヌ映画祭、PISA)。

5)カンヌ映画祭を受賞する国は、概して世界遺産が多い。
カンヌ映画祭と世界遺産がともに多い国は、
イタリア(2位、1位)、フランス(2位、3位)、イギリス(4位、7位)、
ドイツ(8位、3位)、ロシア(8位、10位)。芸術力、文化力ともに高い。
中でも、イタリア、フランスが飛び抜けている。
(カンヌ映画祭、世界遺産)。

6)サッカーのワールド・カップと陸上競技世界記録がともに好成績は、
ドイツ(3位、6位)、イギリス(6位、8位)。運動力が抜群。
(ワールド・カップ、陸上競技世界記録)。

7)国内総生産GDPが多い国は、当然ながら政府開発援助ODAの国である。
国内総生産GDPと政府開発援助ODAがともに多い国は、
アメリカ(1位、1位)、日本(2位、5位)、ドイツ(4位、2位)、フランス(5位、4位)、
イギリス(6位、3位)、イタリア(7位、10位)、スペイン(9位、7位)。
これらの国は、世界のリーダーとしての役割を果たしている。
(国内総生産GDP、政府開発援助ODA)。

8)共産国、もしくは旧共産国の特徴として、
ノーベル賞、カンヌ映画祭、PISAが不振である。
ハンガリー(18位、-、26位)、ポーランド(20位、11位、23位)、
チェコ(20位、11位、19位)、中国(-、-、-)、ブルガリア(-、-、44位)。
ただし、東ドイツとソ連は、ドイツ、ロシアとして、つぎになる。
ドイツ(3位、8位、17位)、ロシア(7位、8位、36位)。
(ノーベル賞、カンヌ映画祭、PISA)。

9)共産国、もしくは旧共産国は、国内総生産GDPが低く(ロシア、中国を除く)、
政府開発援助国ではない。政府開発援助ODAを受ける国である。
ロシア(8位、-)、ハンガリー(51位、-)、ポーランド(18位、-)、
チェコ(39位、-)、中国(3位、-)、ブルガリア(71位、-)。
(国内総生産GDP、政府開発援助ODA)。

10)共産国、もしくは旧共産国は、
陸上競技世界記録と世界遺産が多い。
ロシア(1位、10位)、ハンガリー(-、24位)、ポーランド(-、12位)、
チェコ(8位、12位)、中国(7位、5位)、ブルガリア(12位、24位)。
世界遺産は、共産政権になる前のものである。
(陸上競技世界記録、世界遺産)。

11)共産国、もしくは旧共産国は、ノーベル賞、カンヌ映画祭、PISAが不振で、
陸上競技世界記録が好成績、共産政権前の世界遺産が多い、ということになるが、
これは、革命を追い続ける体制が、創造力、芸術力、学力を育まなかった。
共産主義体制になる前は、文化力があった。そして、
国威の発揚は、運動力(競技大会)に求めた。
経済振興は遅れ、政府開発援助ODAを受ける国となった。

12)第2次世界大戦の敗戦国は、焼け野原から立ちあがって、
みごとに経済復興をし、政府開発援助国になっている。
それに、戦争を起こしていない。
国内総生産GDP、政府開発援助ODAがともに高く、ノーベル賞受賞国である。
ドイツ(4位、2位、3位)、日本(2位、5位、9位)、
イタリア(7位、10位、13位)、フィンランド(32位、18位、20位)。
(国内総生産GDP、政府開発援助ODA、ノーベル賞)。

“世界の通知表”がわかり、その中で、“日本の通知表”が浮き彫りになった。
日本は、世界のリーダー的存在として、世界をけん引していくことになる。

世界遺産の写真を載せる。
共産政権下で建設された、「ベルリンの壁」。

同じドイツ民族を、イデオロギーの違いから分離した壁。
人類が造った、最も非創造的な建造物。取り壊された。
世界遺産にならなかった。東ドイツ。
この写真から、東西ベルリンを遮断する一式が見える(1988年)。
手前からベルリンの壁、無人地帯、奥の白い壁、照明、監視塔(中央)。

「万里の長城」の西の終端(明時代)。嘉峪関、中国。

異民族の脅威から築いた壁。世界遺産になった。
万里の長城の1番目の烽火(のろし)台という意味の「第一墩(とん)」。
幅200メートルの討籟河(とうらいがわ)をのぞくように、
高さ80メートルの垂直の岩壁と、一体になって建っている(左上のこぶ)。

共産政権下で建設された、ルーマニアの「国民の館」。

世界でもっとも規模が大きく、贅をつくした建築物の一つ。
1984年建設開始。世界遺産にならなかった。ブカレスト。

シドニーの「オペラ・ハウス」。

1973年竣工。世界遺産になった。オーストラリア。

共産政権下で建設された、ポーランドの「文化科学宮殿」。

「スターリンの墓石」と呼ばれた、スターリンからの贈り物。
1955年完成。権力を誇示する、高さ237メートル、3,288室。
世界遺産にならなかった。ワルシャワ。

バルセロナの「サクラダ・ファミリア」。

工事用エレベータで昇って、見降ろした。
アントニ・ガウディ設計で、建築中。世界遺産になった。スペイン。

薬師寺の東塔。奈良、世界遺産。

ジーッと見ていたら、閉館時間になった。
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イタリアの通知表

2009-11-22 05:24:22 | Weblog
“世界の表彰・評価”から、“指標”を定めて、“数値”で、
日本の通知表”をみたが、同じ指標で、
イタリアの通知表”は、どうなるだろうか?

イタリアは“天才”を生む国である。
そして、芸術の国、科学の国、スポーツの国、
ファッションの国、食の国、観光の国である。

芸術の天才、
レオナルド・ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」(ミラノ)、
ミケランジェロの「最後の審判」(バチカン市国)、
ラファエロの「アテネの学堂」(バチカン市国)、
ボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」(フィレンツェ)、
を見ることができて、個人美術館のコレクションにしている。

「最後の晩餐」、レオナルド・ダ・ヴィンチの(1498年)。ミラノ。
サンタ・マリア・デッレ・グラツィエ教会の食堂の壁画。世界遺産。

日本の援助で修復中だった。フラッシュなしならば撮影が許された。
「あなたたちの中に、裏切り者がいる」
と、キリストが言ったときの、弟子の反応をジーっと見た。

ルネサンスに先立つ1259年、「最後の晩餐」がブルガリアのボヤナ教会にある。
中は撮影禁止。無名の画家というから、技術が高い。
ボヤナ教会、世界遺産。ブルガリア。

右のアーチ3つ分が11世紀、中央が13世紀、左のツタ部分が19世紀の建築。

ルネサンス前後の「最後の晩餐」を比較すると、
平面的から、立体的になり、遠近法が使われていた。それに、
シンボル的な描写から、人の気持ちまでを表現する写実になっていた。
「最後の晩餐」は、のちにティントレットが描いていた(1594年)。

建築家の天才。
ベルニーニの「サン・ピエトロ広場」(バチカン市国)、
ジョット設計の「鐘楼」(フィレンツェ)がある。

サン・ピエトロ広場、世界遺産。

列柱廊で囲んだ楕円形の広場。ベルニーニ設計、17世紀。

「サン・ピエトロ広場は世界一、美しい広場」
と、イタリア人から言われた。
たしかに、サン・ピエトロ広場を超える広場は見つからない。

サンタ・マリア・デル・フィオーレ大聖堂(花のマリア教会)。
ドゥオーモ(大聖堂)とジョットの鐘楼(右)。世界遺産。フィレンツェ。

ジョットは、画家であるとともに、建築家でもあった。
これまでの形式的な絵画から離れて、感情が入った現実味のある絵画で、
ルネサンスの先駆けとなった。ジョットは、この大聖堂で眠っている。

イタリアはオペラ発祥の国、ヴェルディの「アイーダ」(ロンドン公演)、
プッチーニの「蝶々夫人」(ミラノのスカラ座)を見た。
「アイーダ」は、エチオピアの王女アイーダと古代エジプトの司令官との悲恋。
セットが壮大で、ロンドン公演は劇場ではなく、特設会場だった。
幕間では、カフェテリアでワインや軽食でくつろぐ。

古代ローマの闘技場アレーナ(3世紀)。ヴェローナ。世界遺産。

夏のオペラ・フェスティバルが、この闘技場で開催されるが、
「アイーダ」は人気の演目である。
トランペットによるファンファーレがある「凱旋行進曲」は、
イタリアのサッカー・チーム、FCパロマが応援歌に使っている。

ダンテの「神曲」やマキアヴェリの「君主論」は学校で習い、
映画「自転車泥棒」、「鉄道員」、「甘い生活」、「山猫」を見ている。

「自転車泥棒」は、貧しい生活の中で、でき心で自転車を盗む、
だれにでも起こりそうなことを描いている。
この映画をイタリア人に話すと、
「いい映画だが、イタリアの片田舎のことだよ」
と、言っていた。

科学の天才として、
ガリレオの「地動説」、トリチェリーの「真空」、ガルヴァーニの「検電気」、
ヴォルタの「電池」、マルコーニの「無線通信」、フェルミの「人工放射性元素」、
は、学校の授業で習う。
芸術も、文学も、科学も、日本はイタリアから多くを学び、教えている。しかし、
イタリアの学校では、日本のなにを教えているのか、気になるところだ。

そして、スポーツの国、ファッションの国、食の国、観光の国である。
モーター・スポーツの華、F1レース。サン・マリノ共和国。

スタート前の各車最終調整中。
レース場は「アウトードロモ・エンツォ・エ・ディーノ・フェラーリ」

F1の開催は1か国1回だが、イタリアだけはサン・マリノとモンツァの2回ある。
「アウトードロモ・エンツォ・エ・ディーノ・フェラーリ」とは、
フェラーリの創業者エンツォ・フェラーリと、最愛の息子ディーノ・フェラーリ、
の名前からとった自動車レース場である。
フェラーリのおひざもと(イモラ市)にあって、近くの独立国、
サン・マリノ共和国のレースとしたのは、フェラーリの力である。

レースでは、ロッソ(赤のフェラーリ)が近づくと、イタリア人はウェーブのように、
立ち上がって歓声を上げ、フェラーリやイタリア国旗を振って熱狂する。

これを周回ごとに繰り返す。ロッソが近づいてきたのは、ウェーブでわかる。
レースが終わると、熱狂したファンは3メートルのフェンスをよじ登って、
レース場になだれ込んで、ロッソに殺到した。ロッソは事故のないように、
スピードを落として止まり、ファンに囲まれ、祝福を受けた。

イタリア人ばかりでなく、外国の人もイタリアを取り上げている。
イギリス人のシェイクスピアには、「ロミオとジュリエット」がある。

舞台とされるジュリエットの家。ヴェローナ。旧市街は世界遺産。

「ああロミオ、どうしてあなたはロミオなの?」
とジュリエットは、ロミオとは互いに敵対する家系であることを嘆く。
ロミオがツタをよじ登ってバルコニーのジュリエットに会いにいくが、
そのバルコニーを見ようと、観光客が押し寄せる。
そして、左奥にあるジュリエット像のおっぱいをなでて、
恋の成就を願うから? 左右ともテカテカである。

科学者も、音楽家も、美術家も、建築家も、文学者も、映画監督も、
“天才事典”や“偉人事典”があれば、載る人たちばかりである。
古代ローマとルネサンス発祥の地で、美術館があり、広場があり、
教会があり、闘技場があり、オペラ・フェスティバルがあって、
世界の観光客が押し寄せる、“イタリアの通知表”をみたい。

ランク…AA=3位以内 A=10位以内 B=20位以内 C=30位以内 D=40位以内。
1)創造力: ノーベル賞の受賞者7人は13位→ランクB。
2)芸術力: カンヌ映画祭でパルム・ドール受賞作品11は2位→ランクAA。
3)学力:  PISA2006の15歳の知識と技能は35位→ランクD。
4)文化力: 文化遺産は42で1位→ランクAA。
 バチカン市国の文化遺産2は含まないで。
5)運動力: サッカーの優勝は4回で2位→ランクAA。
 なお、陸上競技世界記録1人は16位→ランクB。
6)経済力: 国民総生産は7位→ランクA。
7)援助力: 政府開発援助は10位→ランクA。
8)総合力: ランクA。

イタリアのレーダーチャート(2009年11月)。

[総合評価]
“学力”のPISA2006の15歳の知識と技能だけが35位と、振るわないが、
“芸術力”のカンヌ映画祭で、パルム・ドール受賞作品11は2位、
“文化力”の文化遺産は42で1位、
“運動力”のサッカーの優勝は4回で2位は、
ランクAAで飛び抜けている。

“経済力”の国民総生産GDPは7位、
“援助力”の政府開発援助ODAは10位で、ともにランクAである。
面積の大きなレーダーチャートになっている。

“運動力”のサッカーは、すばらしい成果である。
ワールド・カップの優勝国と優勝回数 1930年~2006年、
それに、クラブ・チームの優勝回数 1960年~2008年を付け加えた。

イタリアは、2006年のドイツ大会で、フランスを破って4回目の優勝をした。
4回の優勝は、ブラジルの5回につぐ。
ドイツ3回、ウルグアイ2回、アルゼンチン2回、
イギリス(イングランド)1回、フランス1回が続く。

クラブ・チームによるワールド・カップで、イタリアは8回優勝している。
ミランが4回優勝し、インテル2回、ユヴェントス2回である。
イタリアの8回は、ブラジルとアルゼンチンの優勝9回につぐ。

ワールド・カップで優勝する国は、
フランスを除いてクラブ・ワールド・カップの優勝国である。
ナショナル・チームが強い国は、クラブ・チームも強い。

“芸術力”のカンヌ映画祭で、パルム・ドール受賞作品数のランキングを作成した。

パルム・ドールの受賞は、アメリカが1位で16本である。
イタリアはフランスとともに2位で11であり、イギリス、日本が続く。
日本は、「地獄門」、「影武者」、「楢山節考」、「うなぎ」が受賞している。

食の国イタリア。
イタリア人はどのくらい、ワインを飲んでいるのだろうか?
WHO(World Health Organization世界保健機構)が、
15歳以上の成人1人あたりの、アルコール量を公表している。
1人あたりのワインの摂取量を作成した。

ワインの摂取量はルクセンブルグが1位。
フランス、ポルトガルに続いて、イタリアは4位である。
1996年から摂取量は落ちているが、順位は6位から4位に上がっている。

メロンを包む生ハム(プロシュット)、季節によりアスパラガス、
それに、うまいワイン、これだけでもイタリアを楽しめる。さらに、
具だくさんの海鮮スパゲッティをイタリア人がオーダーしてくれたが、うまかった。

日本のワインの摂取量は、1996年77位で、イタリアの50分の1である。
ワインのビン750ミリリットルを、イタリア人がビン1本空けるところを、
日本人は、日本酒のオチョコ1杯以下である。

“文化力”の文化遺産は42で1位だ。
これには、バチカン市国の文化遺産2は含まれていない。ほかに、
古代ローマが支配したヨーロッパから中東、アフリカに遺跡があるが、
各国の世界遺産になっていて、イタリアの世界遺産に含まれていない。

イギリスの西にある、バースのローマ式浴場(1世紀)、世界遺産。


イギリスの北にあるイギリス版、万里の長城、
ローマ皇帝ハドリアヌスが築いた長城がある(2世紀)。世界遺産。

スコットランドとイングランドを分離するように、東西118キロメートルに及ぶ。
右のイングランド側には、ところどころに兵士の詰め所がある(中央右)。

トルコには、古代ローマ時代に栄えたミレトスの街がある。
「ミレトスの市場門」(2世紀)、世界遺産。

ベルリンのペルガモン博物館に移設し、復元されている。ドイツ。

アフリカのチュニジアにも、古代ローマの遺跡が散らばっている。
そのひとつ、ドゥッガDouggaの劇場(3~4世紀)。世界遺産。

この劇場のほかに、キャピトル、公共広場、神殿、凱旋門、貯水場、倉庫、
奴隷市場、金持ちの住居、公共浴場、娼婦の館、水洗トイレット……と、
ドゥッガには、古代都市がそっくりそのままある。

自然遺産を除く文化遺産と複合遺産の合計を求めて、
世界遺産のランキングを作成した。

1位はイタリアで42件ある。スペイン、ドイツ、フランス、中国が続く。

古代ローマはギリシャ文明を尊敬し、さらに発展させた。
ルネサンスでは、人間の魂(たましい)までを表現する天才が現れている。
ローマやイタリアの繁栄は芸術として遺し、文化となり、文明となっている。

そして、世界の人がイタリアを見たいと訪れる。
世界観光機関UNWTO(United Nations World Tourism Organization)が、
旅行者の行き先を公表している。
旅行者の行き先ランキングと世界遺産を作成した。
世界遺産は、文化遺産と複合遺産に自然遺産を含めたすべてである。

旅行者の行き先の1位はフランスで、年間8,190万人が訪れている。
スペイン、アメリカ、中国、イタリアが続く。
世界遺産の多い国には、観光客が訪れている。

日本は27位で、835万人が訪れている。1位フランスの10分の1、
5位イタリアの5分の1である。

世界観光機関UNWTO(United Nations World Tourism Organization)、
のデータから、旅行収支を作成した。

アメリカは観光黒字国である。
スペイン、フランス、イタリア、トルコも観光黒字国である。

観光赤字国はドイツ、イギリス、日本である。
旅行好きのドイツ人は、世界のどこでも行き合う。島国のイギリス人は外に出る。
日本人も旅行好きで、訪れる観光客よりも、出る人が多い。

イタリアは飛び抜けた天才を生む国、芸術の国、科学の国、スポーツの国、
ファッションの国、食の国として、世界の人が訪れて楽しみ、
元気をもらえ、刺激を受ける国である。


ボッティチェリの「ヴィーナスの誕生」。フィレンツェ。
フラッシュなしならば撮影が許された。
個人美術館のコレクションとして大事にしている。
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シンガポールのチャンギ空港とアジアのハブ空港の座

2009-11-15 07:05:55 | Weblog
シンガポールの通知表”その2。
シンガポールのチャンギ空港成田空港について、
1) 空港へのアクセスは容易か?
  a)距離、b)移動時間、c)料金は?
2) 空港のサービス、顧客満足は?
3) アジアのハブ空港の座は、どこの空港か?
  a)発着便数、b)乗客数、c)貨物取扱量、d)滑走路数、e)着陸料は? をみる。

「成田は最悪だ! Narita is the worst in the world」
と、イギリス人に言われた。ほかの外国の人にも言われた。
成田空港から東京へのアクセスが最悪、と言うのだ。

シンガポ-ルのチャンギ空港から市街までのアクセスは快適である。
タクシーで、樹木のトンネルを走る片側3車線のハイウェイから、
南国の緑や花を眺めていると、25分で市街のホテルに着く。

日本の淡路島と同じ大きさだから、移動距離が20キロメートルと、
短いにしても、アクセスがいいのは、距離ばかりではない。
ハイウェイが整備されている。それに、渋滞を防ぐ通行料Road Pricingで、
都心部に入る乗用車を制限している。
朝のピーク時では、乗用車は200円、タクシーは65円である。

イギリスのロンドンで実施されている渋滞税Congestion Chargeも、
ロンドン中心街に乗り入れる乗用車を減らして、渋滞を避けている。
それに、ガソリン車の排出ガスを減らす、という環境対策もある。
渋滞税Congestion Chargeは1,200円で、タクシーは除く。

シンガポ-ルでは、乗用車の登録台数を制限している。
乗用車を手に入れるためには、購入許可の権利を入札で買う。
申し込みの順番ではなく、毎月の入札だから、必要性の高い人が、
権利を買って、高額な乗用車を持つようになる。

乗用車の登録台数を制限している代わりに、公共の交通機関を整備している。
チャンギ空港から市街まで、高速電車MRT(Mass Rapid Transit)があって、
所用時間30分、料金1,000円でつないでいる。

成田空港はどうだろう。
もし、成田空港から東京駅までタクシーを利用したら、料金は2万5千円。
それに、都心に近づくにつれて、のろのろ運転になり、しばしば止まる。
料金が跳ね上がるし、なによりも時間の見通しが、まったく立たない。

世界のどこの空港でも、到着したら、重い荷物をタクシーに放り込んで、
ホテルの名前をドライバーに言って、滑り込むというのが普通だ。
これは、初めての街でも、初めてのホテルでもできる。しかし、
成田空港ではできない。外国からのお客さんにとっては様子が違う。

バスは定額料金だが、タクシーと同じで、時間の見通しが立たない。
懲(こ)りずに、またバスに乗ってしまったことを後悔する。

したがって、成田エクスプレスか京成スカイライナーを使うことになる。
重い荷物を持って階段を下りるが、老人や障害者には不親切な設計だ。
カルーセルから荷物を取り上げてから、電車に乗るまで、階段だらけだ。

香港空港では、高速電車エアポート・エクスプレスに乗るのに、
階段が1段もなかった。平ら(フラット)だから、重い荷物は、
カートに乗せて楽に移動できる。帰りも同じで、フラットだ。
「こういう設計も、できるんだ」と、感心する。

ところが、成田空港は階段とエスカレーターで、できている。
香港空港のように、人を上下させずに、電車を上下させて、
離着陸ターミナルに着くようにすればいいのだが。

成田空港から東京までの距離は?
JRの時刻表に距離の記載がある。成田エクスプレスは、
東京駅まで79キロメートルになっている。これは世界一遠い。

成田エクスプレスは54分と、けんめいな努力で1時間を切っている。
リニア・モーターカーにして成田空港-東京を結べば、時速500キロメートルは、
10分ちょっとだから、先端技術の国を世界の人に見せることができるのだが。

1) 空港へのアクセスは容易か?
空港から市街までのa)距離、b)移動時間、c)料金、をみる。
ガイドマップや体験ほかから、空港から市街までのアクセスを作成した。

香港空港は、距離が25キロメートルだが、タクシーの時間50分は、
渋滞を見込んである。
台湾の桃園空港では、ホテルのミニ・バスが待機している(有料)。


ロンドンのヒースロー空港は、渋滞税Congestion Chargeの効果で、
タクシーとバスは50分と10分近く短縮されている。


アメリカは、ホテルに着いてから、さらに移動があるので、
空港からレンタル・カーを使用することが多い。

この調査から、空港から市街までの距離、移動時間、料金の平均を算出した。

a)空港から市街までの距離: 平均は25キロメートル~30キロメートル。
成田空港の79キロメートルは一番遠い。
羽田空港の18キロメートルは強みである。

b)空港から市街までの移動時間とc)料金
< タクシー > 平均は35分~45分で、料金は4,500円。
成田空港は120分で、25,000円。羽田空港は30分で、6,000円。

< バス > 40分~50分で、料金は1,200円。
成田空港は120分で、2,900円。

< 電車 > 平均は25分~35分で、料金は1,000円。
成田空港は54分で、2,940円。
羽田空港のモノレール18分、470円はありがたい。

成田空港が4,000メートル級の滑走路がもう1本あって、2本になり、
成田空港-東京を10分で結ぶリニア・モーターカーがあれば、
先端技術の国の表玄関として、利用したい空港になる。

2) 空港のサービス、顧客満足は?
いくつかの会社が世界の空港のサービス、顧客の満足度を調査している。
イギリスの調査会社スカイトラックスSkytraxは、順位を公表している。
空港のサービス、利便性について、チェック・インから、乗り換え、
出発までの顧客の満足度を調べた、世界の空港表彰である。

1位は韓国のインチョン(仁川)空港である。
香港空港2位、シンガポールのチャンギ空港3位とアジア勢が上位を占め、
スイスのチューリッヒ空港4位、ドイツのミュンヘン空港5位が続く。

日本は、関西空港が6位に、セントレア名古屋空港が9位に入っている。
成田空港は、10位までに顔を出さない、2008年も。

2009年は2008年と比べると、インチョン空港は香港空港と、
チャンギ空港を抑えて、3位から1位に上がった。
香港空港は1位から2位に落ち、チャンギ空港は2位から3位に落ちたが、
トップ3の差はわずかとしているから、サービス、利便性がよくて顧客が、
満足している空港は、インチョン空港、香港空港、チャンギ空港が、
先頭集団である。

チャンギ空港。内部の庭園。


3) アジアのハブ空港の座は、どこの空港か?
a)発着便数、b)乗客数、c)貨物取扱量、d)滑走路数、e)着陸料、をみる。
a)発着便数、アジアの空港。
韓国のインチョン空港、香港空港、シンガポールのチャンギ空港、
マレーシアのクアラ・ルンプール空港、上海浦東空港、北京空港、
タイのバンコク空港、台湾の桃園空港、そして、日本の成田空港、羽田空港を調べる。

世界の空港の発着便数は、ACI(Airport Council International)が、
30位までを公表している。

アジアでは、北京空港だけが30位以内に入っている。
2006年が30位で38万回、2007年が23位で40万回、
2008年が21位で43万回と、伸びがある。
成田空港は31位以下である。

発着便数でみたアジアのハブ空港の座は、北京空港である。

手元に2000年~1998年の発着便数のデータがある。

成田空港は22位、13万回である。1999年は19位、1998年は20位だった。
しかし、2000年は22位と落ちたことと、
1999年からの伸び率が0.8パーセントと小さいことから、
滑走路が1本による限界で、発着便数は伸びないことが予測された。

b)乗客数
ACI(Airport Council International)による乗客数。

アジアでトップは羽田空港で4位、6,675万人である。
8位北京空港、12位香港空港、18位バンコク空港、19位チャンギ空港が続く。
成田空港は31位以下である。

乗客数でみたアジアのハブ空港の座は、羽田空港である。
ただし、国際線でみたアジアのハブ空港の座は、北京空港である。

成田空港は国際線、羽田空港は国内線と分離したことによって、
乗り継ぎに時間がかかるという不便な空港になっている。

手元に2000年~1998年の乗客数のデータがある。

アジアでトップは香港空港で5位、3,213万人である。
7位チャンギ空港、8位成田空港が続く。

アジアの空港の1999年からの伸び率は、香港空港が10.6パーセント、
チャンギ空港が10.1パーセントで、成田空港は6.8パーセントと小さい。

成田空港は1991年の5位がピークで、1997年から8位である。
そして、成田空港のアジアで1位の座は、香港空港5位に奪われ、
チャンギ空港7位に抜かれた。

c)貨物取扱量
ACI(Airport Council International)による貨物取扱量。

香港空港が世界2位、366万トンである。
世界1位はアメリカ、テネシー州のメンフィス空港で、370万トンである。
上海浦東空港3位、インチョン空港4位、成田空港8位、チャンギ空港10位が続く。
以下、北京空港18位、バンコク空港20位、羽田空港23位、関西空港24位、
クアラ・ルンプール27位の順である。

貨物取扱量でみたアジアのハブ空港の座は、香港空港である。
追う上海浦東空港260万トンやインチョン空港242万トンとは差をつけている。

世界1位となったアメリカ、テネシー州のメンフィス空港について。
メンフィスは、輸送会社最大手フェデックスFedexの本拠地で、
メンフィス空港をハブ空港として、集荷し、仕分けて、世界に配送する。
そして、世界の荷物は逆のルートをたどって、配達する。

同じく輸送会社のユナイテッド・パーセル・サービスUPS(United Parcel Service)も、
メンフィス空港をハブ空港の一つとして使っている。
このために、メンフィス空港は、世界一の貨物取扱量になっている。
2位香港空港366万トンは、1位メンフィス空港の370万トンと、
首位争いをしている。3位以下を大きく離している。

手元に2000年~1998年の貨物取扱量のデータがある。

世界一は香港空港で、224万トンである。しかも、1位を継続している。
成田空港2位、チャンギ空港3位、金浦空港4位とアジア勢が占め、
フランクフルト空港5位が続く。

成田空港は1986年から10年間、世界一であったが、香港空港に明け渡した。
1位香港空港の伸び率は13.5パーセントと勢いがあり、
2位成田空港の伸び率は5.0パーセントと低いから、
1位香港空港と2位成田空港との差は開いていく。

d)滑走路数、e)着陸料

インチョン空港は、2002年日韓共催のワールド・カップに合わせて、
4,000メートル級の滑走路2本でオープンし、その後、追加して3本になっている。
将来を見越して5本まで増設する計画で、総面積が成田空港の5倍になる。

4,000メートル級が2本ある空港は、香港空港、チャンギ空港、
クアラ・ルンプール空港、上海浦東空港、北京空港である。
バンコク空港、桃園空港は、3,500メートル級以上が2本で、
成田空港は4,000メートル1本である。

1999年にオープンした上海浦東空港は、上海万博の2010年には旅客数で、
成田空港を抜くことをねらい、さらに滑走路が4本になったときには、
世界一の旅客数を競うことを期待している。

空港使用料の中で着陸料は大きな割合を占める。
ジャンボ機B747-400型の着陸料は、成田空港が95万円である。
インチョン空港は、海辺の埋立地だったために、土地の取得費や造成費を、
安くおさえることができて、償還費が少ないから、着陸料は32万円ですむ。
それに、アジアのハブ空港の座をねらう戦略もある。
チャンギ空港23万円、香港空港38万円、桃園空港32万円と、
成田空港の3分の1である。

発着便数でみたアジアのハブ空港の座は、北京空港である。
乗客数でみたアジアのハブ空港の座は、羽田空港である。
ただし、国際線でみたアジアのハブ空港の座は、北京空港である。
貨物取扱量でみたアジアのハブ空港の座は、香港空港である。
アジアのハブ空港の座をねらった熾烈な争いをしている。

なお、外務省のホームページによると、北京空港と上海浦東空港は、
日本の政府開発援助ODAによって建設された。

成田空港は、トップを走っていたが、追い抜かれて、
北京空港、香港空港、チャンギ空港、インチョン空港、
上海浦東空港の先頭集団の背中を追っている。


シンガポール中心街。中央の青いドームは最高裁判所。
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シンガポールの通知表

2009-11-08 07:16:31 | Weblog
“世界の表彰・評価”から、“指標”を定めて、“数値”で、
日本の通知表”をみたが、同じ指標で、
シンガポールの通知表”は、どうなるだろうか?

シンガポールは、太平洋とインド洋をつなぐところにある。
貿易の中継地として最高の場所である。

沖合のマラッカ海峡には、船が行き交う。

シンガポールには、海の玄関シンガポール港があり、
空の玄関チャンギ空港がある。
シンガポール港は、近接するマレーシアやインドネシアへの、
物資の供給や、製品の積み出しの拠点になっている。

中国の経済が発展しているから、シンガポールの今後が気になる。
シンガポール港は、中継貿易の座を、香港港や上海港にとって代わられ、
アジアのハブ空港の座は、チャンギ空港よりも、香港空港や、
韓国のインチョン(仁川)空港、北京空港に移るのではないか?

シンガポールの今後や興隆の方針はなんだろう?
「インドネシアで産出される石油の、精製基地はシンガポールにある。
石油精製プラントと精製技術で、石油精製の事業は今後も継続できる」
と、シンガポール人は言う。

「チャンギ空港は、アジアのハブ空港の座をねらって、
インチョン(仁川)空港、香港空港を追いかけている。
成田空港は、4,000メートル級の滑走路が1本だから、
限界にきている。それに、空港使用料が高いし、アクセスが不便だ」

「チャンギ空港は滑走路が2本ある。香港空港も2本、
インチョン空港は2004年のワールド・カップに合わせて、
2本でオープンしたが、3本になっている」

「それに、シンガポールは限られた土地と人口です。
以前は、安価な労賃で大量生産していたけれど、
産業構造を切り換えて、IT産業を興し、
情報とサービスのセンターを目指している。
そのために、教育やインターネットの普及に力を入れています」
と言う。
IT産業とは、Information Technologyでコンピュータと通信を用いた、
情報技術産業である。

貿易の中継地シンガポール港をもち、空の玄関チャンギ空港があり、
石油精製プラントがあり、IT産業を興し、教育に力を入れている。
そして、観光でにぎわう、“シンガポールの通知表”をみたい。

ランク…AA=3位以内 A=10位以内 B=20位以内 C=30位以内 D=40位以内。
1)創造力: ノーベル賞の受賞者はなし→ランクF。
2)芸術力: カンヌ映画祭でパルム・ドール受賞作品はなし→ランクF。
3)学力:  PISA2006の15歳の知識と技能は参加せず→ランクF。
4)文化力: 文化遺産、複合遺産はなし→ランクF。
5)運動力: サッカーのランキングは119位→ランクF。
陸上競技世界記録はない→ランクF。
6)経済力: 国民総生産は43位→ランクE。
7)援助力: 政府開発援助はなし→ランクF。
8)総合力: ランクF。


シンガポールのレーダーチャート(2009年11月)。

[総合評価]
“経済力”の国民総生産GDPが43位でランクEがあるだけで、
面積のあるレーダーチャートにならなかった。
シンガポールの国土は日本の淡路島と同じで、人口が360万人である。
なにもかもを達成するのは無理である。

シンガポールはOECDに加盟していないために、
“学力”のPISA2006で15歳の知識と技能には、
参加してしないが、シンガポールの学力には高いデータがある。

国際教育到達度評価学会(IEA)の数学、理科の2007年調査で、
小学4年生の算数と理科、中学2年生の数学と理科の結果はつぎである。

シンガポールは、算数が2位で、理科が1位である。
日本の算数4位、理科4位を上回っている。


シンガポールは、数学が3位で、理科が1位である。
日本の数学5位、理科3位を上回っている。
もし、シンガポールがOECDによるPISAの学力調査に参加したなら、
日本よりも上の高い順位が期待できる。PISA2006で、
日本は10位であったから、1桁台になる。

シンガポールの超高層建築、スカイ・スクレーパー。

シンボルであるマーライオンは、中央下の海にせり出た位置にある。
以前のマーライオンは、右下の新しい橋のうしろに隠れたため、
新しく大きくして、移した。

シンガポールは、世界の旅行者が訪れる人気ある国である。
観光、ショッピング、食事、ビジネス、そして、世界会議へと訪れる。
世界観光機関UNWTO(United Nations World Tourism Organization)に、
旅行者が訪れる国のデータがある(2007年)。
旅行者の行き先ランキングを作成した。

1位はフランスで、8,190万人が訪れている。
2000年と比べても、1位は変わらない。
スペイン、アメリカ、中国、イタリアが続く。

日本は27位で835万人の旅行者が来る。
2000年の33位、476万人から上がってきている。

シンガポールは29位で、796万人が訪れている。
小さな国土を考えると、29位、796万人はりっぱである。

シンガポールは日本人にとっても人気で、
シンガポールを訪れる旅行者の1位はインドネシアで、
中国、オーストラリアに次いで、日本は4番目である。

「世界の人があこがれて、やってくる国」
魅力ある国シンガポールだが、このことは、
“世界会議”が開催される都市のランキングでもわかる。

国際観光振興会(JNTO)コンベンション統計が、
“世界会議”が開催される都市のランキングを公表している。
世界会議が開催される都市のランキングと推移を作成した。

1位はパリである。1年に278回開催されている。会期を2日とすると、
延べで556日になるから、世界会議が毎日開催されていることになる。
2位はベルギーの首都、ブリュッセルで、EUの本部がある。
3位ロンドン195、4位ウィーンはオーストリアの首都で157回、
そして、シンガポールは5位で、124回の開催がある。

世界会議を開くとなると、同時通訳できる設備の国際会議場と、
できれば、併設する展示場がほしい。
参加者が宿泊するホテルが、近くに確保できて、
国際会議場まで移動が楽で、しかも、安全な街が望ましい。

シンガポール国際会議展示場(手前)。

奥はホテルとオフィス群。世界会議を開催するのにふさわしい。

さらに、会議を円滑に運営する調整能力(コーディネーション)と、
管理能力(マネジメント)を持つ、英語の話せるスタッフが必要になる。
シンガポールは英語が公用語になっている。

せっかく出かけるのだから、会議が終われば、観光したい。
これが、楽しみなのだが、美術館や劇場、文化遺産を見たい。
あるいは、公園やアミューズメント・パークがあれば、なお楽しい。
もちろん、食事や酒が、うまいこと。
いずれも、シンガポールはピッタリだ。

世界会議が開催される都市とは、機能と文化があって、安全で楽しめる、
魅力ある都市”ということになる。
シンガポールはアジア一の魅力ある都市である。

ホテルの内部。

下のフロアでは、お茶を飲みながら打ち合せをしている。

世界会議が開催される都市の11位以下はつぎである。

東京は33位で、53回開催された。
1991年には14位で84回と人気があったが、
1996年には24位で64回、2000年には33位で53回と、
順位も開催回数も落ちてきている。そして、2000年以降は、
世界会議が開催される都市のランキングは公表されなくなった。

「企業にとって、事業活動をしやすい環境を持つ国はどこか?」
この疑問に答えるものとして、スイスの調査会社IMD Switzerland(IMDスイス)が、
毎年公表している『世界競争力年鑑World Competitiveness Yearbook』がある。

1)経済の実績、
2)行政の効率、
3)ビジネスの効率、
4)インフラストラクチャー、
を調査して、国の競争力のランクづけをしている。

IMDスイスとは、
International Institute for Management Development Switzerlandで、
ネッスル社が幹部候補生の教育資材用とした研究を、発展させた調査会社である。

世界競争力年鑑2009年(World Competitiveness Yearbook 2009)による、
総合競争力とクライテリア(2009年)はつぎである。

アメリカが1位である。
シンガポールは香港についで3位である。スイス、デンマークが続く。
シンガポールは、行政の効率が1位である。ビジネスの効率が4位、
経済の実績が8位、インフラストラクチャーも8位と高い。
日本は17位である。中でも行政の効率が40位と、かんばしくない。

世界競争力年鑑World Competitiveness Yearbookによる、
競争力ランキングの最近5年間の推移はつぎになる。

2008年に比べた2009年の特徴は、
経済不況にもかかわらず、アメリカが2009年も1位を維持している。
ルクセンブルグ5位から12位へ、アイルランド12位から19位へ、
台湾が13位から23位へと、大きく順位を落としている。
一方、日本は、22位から17位と、大きく順位を上げている。

日本は、調査を開始した1989年は、なんと1位だった。
それから、低落傾向で、2002年には30台まで落ち込んだ。
2009年は17位と上がってきて、低落傾向に歯止めがかかり始めた?

シンガポールは、2005年から2009年まで、
2位、もしくは3位と、高い位置を維持している。

シンガポールのジュロング工業団地へ行くと、誘致された外資系企業がある。
半導体やPCのアメリカ企業、電気機械の日系企業が目につく。
半導体はテキサス・インスツルメンツ、ナショナル・セミコンダクター、
PCではアメリカのヒューレット・パッカード、日系企業では松下、
ソニー、エプソン、キッコーマンなどがある。

IT産業のハードウェア生産額で、シンガポールは5位になっている(2002年)。
1位はアメリカ、2位中国、3位日本、4位台湾、5位シンガポールである。
そして、シンガポールの輸出の60パーセントをアメリカ系企業が占め、
10数パーセントを日系企業が占めるようになっている。

シンガポールの国土と人口には限りがある。それで、
近接するマレーシア、インドネシアと、経済圏構想を進めている。
日帰りできる、北のマレーシアのジョホールと、
南のインドネシアのバタムの豊富な土地と人口を活用して、
工業団地を造って製造する。あわせて、この地域の天然資源を開発し、
観光開発をするという、シンガポール都市圏の拡大である。

こうして、シンガポールは技術集約産業への転換が進み、
外資系企業の研究機関が設立され、地域本社が設立されて、
管理やサービス、情報のセンター機能を果たしている。
この実績から、IMDスイスによる世界競争力年鑑2009年で、
シンガポールが競争力のある国、3位にランクされたことがうなずける。

アジア一魅力あるシンガポールは、
ビジネスと観光、世界会議で世界の人を引きつける、活気ある国際都市である。

夜のスカイ・スクレーパー。


字数が制限に近づいてきたので、
シンガポールのチャンギ空港や成田空港については、次回にします。
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ポルトガルの通知表

2009-11-01 07:51:51 | Weblog
“世界の表彰・評価”から、“指標”を定めて、“数値”で、
日本の通知表”をみたが、同じ指標で、
ポルトガルの通知表”は、どうなるだろうか?

日本はポルトガルによって、ヨーロッパの文化を知ることになり、
日本はポルトガルによって、ヨーロッパに紹介されることになった。

ヨーロッパ人の初めての渡来はポルトガル人で、1543年に種子島に漂着した。
それから、多くのポルトガル人が渡来した。キリスト教の布教のため、
貿易のため、そして植民地の拡大のためにやってきた。
南から来るから、南蛮人と呼ばれていた。
「南蛮屏風」。

神戸市立博物館の狩野内膳(ないぜん)の「南蛮屏風」(16世紀~17世紀)。
重要文化財を、現代のディジタル技法と伝統工芸士によって復元した屏風絵。
「よみがえる! 世界に誇る日本の至宝」展、松本博物館。2009年8月。
うれしいことに、模写したり、撮影することが許可されていた。

左上部は、南蛮船が荷揚げをし、中央の傘の下、赤い服の“カピタン・モール”が、
日本の港の商店街から南蛮寺へと向かっている。
カピタン・モールは、ポルトガルからアジア各地に航海する船隊の司令官で、
船隊の指揮のほかに貿易、植民地の拡大の任務があった。

ポルトガル人が種子島に漂着する(1543年)以前に、
ヴェニスのマルコ・ポーロは、北京で聞いた日本のうわさで、
「東方見聞録」を書いて(1298年)、日本をジパングZipanguと紹介している。
「ジパングは金が豊富で、宮殿の壁や床は金でできている」

日本の黄金を持ち帰るために、イタリアのクリストファー・コロンブスは、
スペイン王室の援助を得て、スペインのバルセロナから出航し、
西インド諸島にたどり着いた(1492年)。

バルセロナにはコロンブスのモニュメントがある。

左手に海図を持ち、あっちだ! と、右手が指す方を見ている。

マルコ・ポーロもコロンブスも日本に来ることはなく、
最初にたどり着いたヨーロッパ人は、ポルトガル人(1543年)である。
鉄砲を伝え、南蛮貿易をするとともに、「日葡辞書(にっぽじしょ)」や
「日本語文典」を作成して、日本を紹介している。

「日葡辞書」は、約32,000語の日本語を収録した辞書(1604年)。
「日本語文典」は、宣教師ジョアン・ロドリゲスが作成し、
日本語の文法や語彙、俳句、古今集など、日本の文化を紹介している(1608年)。

ヨーロッパ大陸最西端のロカ岬。リスボンの西33キロメートル。

「ここに地果て、海始まる」
右は大西洋で、アメリカ大陸につながる。
こんな景色を見て、地球球体説がでれば、この先はどうなっているか?
と、冒険したくなる。そして、ポルトガルのヴァスコ・ダ・ガマは、
アフリカ大陸の喜望峰を回り、インドへ着いた(1498年)。
“大航海時代”の幕開けである。

ワインはポルトガル人によって、日本に初めて伝わった。
それに、パン、てんぷら、カステラ、シャボン、タバコは、
日本語になって、日常の生活に入り込んでいる。
ブラジルを介して、移民で恩恵を受けた日本と、
宗主国であったポルトガルとのつながりがあり、
日本に世界への目を開かせた、“ポルトガルの通知表”をみたい。

ランク…AA=3位以内 A=10位以内 B=20位以内 C=30位以内 D=40位以内。
1)創造力: ノーベル賞の受賞者はなし→ランクF。
2)芸術力: カンヌ映画祭でパルム・ドール受賞作品はなし→ランクF。
3)学力:  PISA2006の15歳の知識と技能は34位→ランクD。
4)文化力: 文化遺産12は12位→ランクB。
5)運動力: サッカーのランキングは10位→ランクA。
陸上競技世界記録はない→ランクF。
6)経済力: 国民総生産は36位→ランクD。
7)援助力: 政府開発援助は20位→ランクB。
8)総合力: ランクC。


ポルトガルのレーダーチャート(2009年10月)。

[総合評価]
“創造力”のノーベル賞で受賞者がいないこと、
“芸術力”のカンヌ映画祭でパルム・ドール受賞作品がないために、
いびつな面積のレーダーチャートになっている。

しかし、国土が日本の4分の1、人口が1,060万人を考えると、
“経済力”の国民総生産GDPが36位であり、しかも、経済援助国で、
“援助力”の政府開発援助ODAが20位になっているのは、すばらしい。

ポルトガルは、アフリカの植民地を最後まで、保有していた。
第2次世界大戦後、イギリスやフランスは植民地を手放したが、
ポルトガルは保有し続けた。植民地からは独立のゲリラ闘争があり、
その鎮圧のために、サラザール政権は巨額の国家予算をつぎこんだ。

ポルトガルは、敗北はしないが、勝利もない、という泥沼状態になり、
将来に失望して移民したり、徴兵を恐れて国外に逃亡した。
この閉塞状態を、打破したのが青年将校によるクーデター(1974年)で、
半世紀続いたサラザール独裁体制は崩壊し、植民地を解放した。

ポルトガルは、500年の植民地依存から脱却して、
ヨーロッパの一員として、生きていくことになる。
EC(ヨーロッパ共同体)には、1986年に加盟した。
このECは、のちにEU(ヨーロッパ連合)に発展する(1993年)。

そのECから多額の資金援助があって(1989年~1993年)、
それを、産業開発、農業開発、教育開発に割り当てた。
高速道路を建設し、空港を拡充し、鉄道を建設した。

上空からリスボンを見ると(2000年)、数年前よりも発展していた。

数年前は、電気も水道もないバラックが集合したファヴェーラ(貧民街)が、
リスボン周辺にあったが、なくなっていた。
フィアットだった空港のタクシーが、大きいメルセデスベンツに代わっていた。

リスボン市街。

ショップがあり、レストランがあって、人は散策する。

これに対して、リスボン郊外に建設されたショッピング・モール。

経済成長によって、テレビ、洗濯機の家電品やPCなどの消費が伸び、
車で行くショッピング・モールが建設された。
レストランもあり、娯楽設備もある。

「これまでは、ブラジルやアフリカの植民地に移民する国だったが、
経済が成長して、移民を受け入れる国になった。
法規制が間に合わない。日本はどうなっているのか?
低賃金の単純労働者になり、治安が悪化するのを防ぎたい」
と、ポルトガル人は言う。

「日本は、むかしブラジルほかに移民したが、経済大国になって、
移民を受け入れる国になっている。日系人には就業のビザを発行している」
と答えた。

「農家は貧しく、フランスやドイツに出稼ぎに行って、送金していた。
これまでは、小麦やワイン、コルクの農産物が輸出のトップだったが、
機械、自動車、衣類に置き換わってきている。それに、観光収入があって、
アイスランド、イギリス、ドイツから太陽とビーチを求めてやってくる。
温暖で、治安がよくて、物価が安いから、ポルトガル南部のリゾートは盛況だ」

ビーチがあり、ゴルフ場があるカシュカイシュCascais。
リスボンから西へ25キロメートル、電車やバスで1時間弱。


カシュカイシュから、ヨーロッパ大陸最西端のロカ岬まで、北東へ12キロメートル、
王宮があるシントラSintraの街(世界遺産)まで、北へ12キロメートルである。
シントラの王宮。

後方のとんがりコーンは調理場の煙突。
シントラには、ムーア人の城跡があり、宮殿(ペナ)がある。

シントラは、リスボンから北西へ25キロメートル、ロカ岬へ行く途中に立ち寄る。
小路にはレストランがあり、みやげものやがあって、鶏の置物が目につく。

高さ8センチメートルだが、ポルトガルの気高さがあって、飾ってある。

“運動力”で、ポルトガルのサッカーのランキングは10位と強い。
これまで、ワールド・カップで優勝していないのがふしぎである。

「ルイス・フィーゴとペドロ・パウレタで優勝を期待したが、ダメだった。
しかし、フィーゴの後継者、クリスティアーノ・ロナウドがいるから、
次は優勝してほしい」
と、ポルトガル人の初優勝への期待は大きい。

ルイス・フィーゴはスペインのバルセロナで活躍していた。
同じスペインのレアル・マドリッドに移籍した(2000年)が、
その移籍金が65億円であった。

フィーゴの上をいくのが、クリスティアーノ・ロナウドである。
イギリスのマンチェスター・ユナイテッドで活躍していて、
スペインのレアル・マドリッドに移籍する(2009年)が、
その移籍金は129億円である。
ポルトガルはサッカーのスーパー・スターを生んでいる。

ポルトガルには16のクラブ・チームによるプロ・サッカー・リーグ、
スーペル・リーグがある。
そのクラブ・チームの、世界のチャンピオンを決める大会がある。
ヨーロッパのチャンピオンと南米のチャンピオンが覇を競って、
1960年から始まったインターコンチネンタル・カップは、
1980年からトヨタ・カップとなり、
2005年からFIFAクラブ・ワールド・カップと、変遷してきた。
これら歴代のクラブ・チームの優勝国を作成して、
ポルトガルのクラブ・チームの成績を調べた。
あわせて、ワールド・カップの優勝回数を付け加えた。

1位はアルゼンチンとブラジルで、9回優勝している。
イタリア8回、ウルグアイ6回、スペイン4回が続く。
ポルトガルのクラブ・チームは2回優勝して、8位である。
優勝したクラブ・チームは、2回ともFCポルトで、1987年と2004年である。

クラブ・ワールド・カップの優勝国は11か国で、
ワールド・カップの優勝国は7か国である。
ワールド・カップの優勝国は、フランスを除いて、
クラブ・ワールド・カップの優勝国である。
クラブ・チームが強い国は、ナショナル・チームも強い。

リスボンのレストランで、食事もワインもうまかった。それに安い。
リゾットFish with Riceは、鍋で出てきて、たっぷりのボリュームだ。
それに魚スープFish soupまでがついてきた。満腹になる。約1,000円。
500ccのワインが400円だった。

ポルトガルには、降りそそぐ太陽の恵みがある。そして、
北部のドウロ川上流は、雨が少なく、冬の冷え込みが厳しい。
9か月の冬と、3か月のしゃく熱地獄で、寒暖の差が大きく、
“ポートワイン”用の良質なぶどうができる。

ポートワイン。


ポルトガルの宝石と呼ばれるルビー色は、
太陽の恵みを凝縮したような、ふくよかな甘みだ。

ゆったりした気分になる。

ポルトガル人はどのくらい、ワインを飲んでいるのだろうか?
WHO(World Health Organization世界保健機構)に、
アルコール摂取量のデータがある。アルコールが出生率、ガン、
肝硬変、精神病、消化器、交通事故に、与える影響を調査するもので、
15歳以上の成人1人あたりの、純粋なアルコールに換算した摂取量を公表している。

アルコールの含有量を、ワインが12パーセント、ビールが5パーセント、
スピリッツが40パーセントとしているが、各国の事情に合わせて、
アルコールの含有量を調整している。

1位はルクセンブルクである。
フランスに次いで、ポルトガルは3位である。
イタリア、クロアチアが続く。

ポルトガルはワインが好きである。しかし、1996年に比べると、
消費量は落ちている。
日本は、20位までに顔を出さない。1996年は77位であった。

ビール、スピリッツ、そしてアルコール合計の摂取量はつぎである。

1位はチェコである。
アイルランド、スワジランド、ドイツ、オーストリアが続く。
ポルトガルは20位までに顔を出さない。日本も。


1位はモルドバである。
レユニオン、ロシア、セント・ルシア、ドミニカが続く。
ポルトガルは20位までに顔を出さない。日本も。
アジアでは、6位にタイがある。


世界一の呑ん兵衛はウガンダである。
ルクセンブルク、チェコ、アイルランド、モルドバが続く。
ポルトガルは12位である。ポルトガルのビールとスピリッツは、
20位以内に入っていないから、ほとんどがワインである。
1996年と比べると、アルコールの摂取量は減っている。
日本は53位。1996年の46位からは落ちている。

大航海時代に世界に飛躍し、日本を世界に紹介した国ポルトガルは、
太陽の国、ポートワインの国、サッカーのスーパー・スターを生む国、
そして、経済援助国である。ワインをタップリと飲むポルトガルは、
ゆったりと人生を楽しむ国、また、世界に羽ばたきたい。


リスボン・フェスティバルのサン・ジョルジェ城、リスボン。
勇壮なドラムの行進があり、演奏があり、踊りがあった。
演奏者を撮らせてもらった。下にはリスボン市街、
先には、大西洋にそそぐテージョ川が見える。
コメント
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