季節の変化

活動の状況

梅雨さなかの甲武信ヶ岳

2015-07-26 00:14:36 | Weblog
山の仲間と甲武信ヶ岳(こぶしがたけ)に登った。
梅雨さなかの2015年7月8日、9日。
長野県、川上村の毛木平(もうきだいら)から、
千曲川の源流をたどって、甲武信ヶ岳に登る道は、
緑と苔、それに、ハクサンシャクナゲの咲き始めだった。

緑と苔。

昨夜来の雨は止んでくれた。緑と苔が、いっそう映える。

苔。


ハクサンシャクナゲのつぼみだろうか?

咲けば、みごとだろうな! と眺めていると、
咲き始めがあった。

そして、咲いていた。


甲武信ヶ岳のルート。川上村の観光案内から。

長野県、川上村のM毛木平(もうきだいら)から、
右側のROUTE.1で、千曲川の源流をたどって、
K甲武信ヶ岳に登る。山頂近くの甲武信小屋に泊まり、
2日目は左側のROUTE.2で、S三宝山 ⇒ O大山
⇒ J十文字峠 ⇒ M毛気平にもどる。

甲武信ヶ岳のルートには、
シャクナゲのマークがK甲武信ヶ岳とJ十文字峠にある。
ということは、シャクナゲが売りの甲武信ヶ岳になる。
それに、山梨県に来たから、富士山を見たい。

そのシャクナゲの説明板が十文字小屋にあった。

シャクナゲには、アズマシャクナゲハクサンシャクナゲがあって、
アズマシャクナゲは、十文字峠付近では6月上旬~中旬ごろで、花は淡紅色。
ハクサンシャクナゲは、甲武信ヶ岳の稜線部では7月上旬~中旬ごろで、
花は白または、わずかに紅色、とある。

甲武信ヶ岳でシャクナゲを見るならば、
アズマシャクナゲは、6月上旬~中旬、
ハクサンシャクナゲは、7月上旬~中旬となる。
今日7月8日は、アズマシャクナゲは終わり、
ハクサンシャクナゲが咲き始め、ということになる。

初日のROUTE.1では、千曲川の源流をたどって、K甲武信ヶ岳に登る。
緑と苔、ハクサンシャクナゲの咲き始め、ナメ滝、千曲川源流を見ながら。
2日目のROUTE.2では、S三宝山、O大山を経て、急な鎖場を降りて、
J十文字峠から、M毛気平をもどる。

それでは、写真で追ってみる。
庭園のような流れと苔を眺めながら登るが、遊歩道のようだ。


ハクサンシャクナゲを見つけながら登る。

所どころに、淡いピンクがある。

ナメ滝。11時20分。

落差のある滝や、急流にはならない。
ここで昼食。苔を見ながら。


ナメ滝をさらに上がる。千曲川源流をたどる道の標識。

このころから、雨が降る。

千曲川 信濃川水源地。11時半。


⇒ここから、水が湧き出している。

コップですくって飲むが、うまい!
左下へ流れていくが、ここが千曲川か!

水源地から上は、これまでの遊歩道の感覚から、登山道になる。
ガレ場を登ると、甲武信ヶ岳の頂上2,475メートル。
甲州(山梨県)、武州(埼玉県)、信州(長野県)の境界にある甲武信ヶ岳。14時50分。

左の赤は、雨具を着けた女性。
視界は悪い。富士山は見えない。

10分ほど下りた先に、甲武信小屋がある。

写真は、雨が降らない翌日の2015年7月8日の朝に撮影。
2階の広間が寝るところ。

ありがたいことに、1枚の敷布団に1人だった。
雨の予報で、宿泊のキャンセルがでたおかげで。

朝焼けの富士山が見たくて、7月8日の朝4時、
甲武信小屋を出て、甲武信ケ岳へ登る途中の開けたところへ登る。

左奥に見えてもいい富士山は、現れなかった。
右端は国師ヶ岳、その右奥に見える北岳も見えなかった。
雲の上に顔を出してくれ! と、4時40分まで待ったがダメだった。

甲武信小屋にもどって、5時に朝食。6時に出発。
2日目は、左側のROUTE.2で、S三宝山 ⇒ 
O大山 ⇒ J十文字峠 ⇒ M毛気平にもどる。

三宝山2,483メートル。7時。

標識には、「埼玉県最高峰」とあった。

尻岩。7時50分。

大きさ比べをして、ニコニコして戻ってきた女性。

埼玉剱と長野県の県境の山、
武信白岩山(ぶしんしらいわやま)2,288メートル。8時35分。

頂上が奥に見えるが、崩落しやすいため、登山禁止。

大山2,226メートル。9時40分。

ガスで展望なし。

ポツンと咲いていたハクサンシャクナゲが出迎えてくれた。


大山からは、降りるだけになる。9時47分。

さらに、鎖が続く。9時56分。

鎖場は問題がない。鎖を手でしっかりつかむ。そして、足場を確保する。
3点を確実に確保できるわけだから、安全は保証できる。鎖が抜けない限り。

そして、十文字小屋。10時半。

外の庭で昼食。

自慢のアズマシャクナゲは咲き終わっていたが、
ハクサンシャクナゲが、ポツンポツンと咲いていた。


下りは長い。登りにROUTE.2を使わなくてよかった。
ROUTE.1は、千曲川源流までは、遊歩道の感覚で、
その後、甲武信ヶ岳の頂上までは登山だが、登山は短い。

千曲源流挟霧橋に着いた。12時半。

ここを渡ると、ROUTE.2とROUTE.1が合流する。
そして、M毛気平に戻った。

甲武信ヶ岳からの展望はなかったから、
初日に、川上村に向かう途中、
八ヶ岳高原ラインから見えた南アルプスと富士山を掲載する。
南アルプス

右端は北岳、その左は間ノ岳。

富士山


梅雨のさなかの甲武信ヶ岳は、
緑と苔、ハクサンシャクナゲが迎えてくれる。
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浅間山の季節の変化

2015-07-19 00:00:25 | Weblog
浅間山活火山
2015年6月11日の火山性微動で、
噴火警戒レベルが1から、2に引き上げられた。
浅間山の季節の変化と、噴煙を追ってみる。

松本市街からは、浅間山を見ることができない。
和田峠を越えて佐久へ行く。それか、周辺の山、
美ヶ原高原や霧ヶ峰に登って、眺めることになる。
浅間山佐久から、2015年3月。

きれいな姿だ!
噴煙は上がっていないから、
荒れ狂う活火山とは、とても思えない。

の浅間山。美ヶ原高原から、2015年6月29日。

左から高峰山、黒斑山(くろふやま)、浅間山。
美ヶ原高原は、レンゲツツジが満開。
浅間山は、噴煙を上げている。

気象庁は浅間山を、2015年6月11日に、
これまでの、噴火警戒レベル1、「活火山であることに留意」から、
噴火警戒レベル2に、急きょ引き上げて、「火口周辺規制」とした。
これは、2015年6月11日の午前に、火山性微動を観測したから。

活火山といえば、浅間山のほかに、
長野県には御嶽山、乗鞍岳、焼岳(やけだけ)がある。

乗鞍岳。野麦峠スキー場から、2015年3月。

乗鞍岳からは、噴煙は出ていないが、活火山として常時観測されている。
乗鞍岳の噴火は、右(北)から左(南)に移動して、形成された。

焼岳。2014年10月。

頂上(南峰)は、この岩山の裏になる。
登山者は、シューシューと、音を立てて上がる噴煙を、
横に見ながら、硫黄ガスの臭いの中を右に進む。
焼岳には2度登ったが、この光景は変わりがない。

御嶽山は、2014年9月27日に噴火した。

地蔵峠から、2014年10月2日撮影。
死者57人、行方不明者6人は、戦後最悪の火山災害となった。

しばらくは、噴火を休んでいた御嶽山だったが、
噴火する20日前から、急に火山性地震が多発した。
しかし、マグマ自体の変動による火山性微動ではないから、
噴火の兆候は認められない、として、気象庁は、
噴火警戒レベル1を、そのまま据え置いた。
結果は、水蒸気爆発による噴火が起きて、大惨事となった。
気象庁は噴火の1時間後に、噴火警戒レベル3、「入山規制」に引き上げた。

浅間山では、2015年6月11日の午前に、
火山性微動を観測したとして、気象庁は、
午後には、噴火警戒レベルを1から2に引き上げた。
御嶽山の大惨事が生かされた、迅速な対応になっている。

浅間山の季節の変化と噴煙を追ってみる。
の浅間山。佐久から、2005年3月。

噴煙がモクモクと上がっている。
噴火警戒レベルは1のままで、「活火山であることに留意」だった。

浅間山のとなりの黒斑山(くろふやま)に登った。2005年8月。

右奥に見えるはずの浅間山は、ガスがかかり、一瞬見えるだけだった。

の浅間山。荒船山(あらふねやま)から、2005年9月。

大きな噴煙が立ち昇る。

の浅間山。聖山から、2005年12月。

浅間山から、噴煙は上がっていない。
桜のように見える手前は、霧氷。

の浅間山。茂来山(もらいさん)から、2008年5月。

浅間山から、噴煙は上がっていない。

の浅間山。東篭ノ登山(ひがしかごのとやま)から、2010年9月。

⇒浅間山が、手前の黒斑山の奥に頭を出す。
浅間山から、噴煙は上がっていない。
左の手前は、水ノ塔山(みずのとやま)。

の浅間山。美ヶ原高原から、2012年11月。

左から高峰山、黒斑山、浅間山。
浅間山から、噴煙は上がっていない。休んでいるようだ。

の浅間山。美ヶ原の烏帽子岳から、2012年11月。

浅間山から、噴煙は上がっていない。

の浅間山。霧ヶ峰から、2013年2月。

噴煙を上げている。眠りから目が覚めた。
浅間山は、活火山であることを実感する。

の浅間山。八ヶ岳の北横岳から。2013年3月。

噴煙は上がっていない。休憩中。

の浅間山。美ヶ原高原の武石峰(たけしみね)から。2013年6月。

浅間山から、噴煙が出ている。

の浅間山。乗鞍岳から、2014年8月。

浅間山から、噴煙は上がっていない。
朝焼けに浮かび上がる、浅間山のシルエットがいいね。

の浅間山。鹿島槍ヶ岳スキー場から。2015年2月。

奥に白くあるのが浅間山。噴煙は上がっていない。

の浅間山。野麦峠スキー場山から。2015年3月。

手前の台地は、美ヶ原高原で、左端は王ヶ鼻。
浅間山から、噴煙は上がっていない。

そして、の浅間山。美ヶ原高原から、2015年6月29日。

浅間山は、「甘く見るな!」、と噴煙を上げている。

浅間山は、親しまれている山。
長野県では、県歌「信濃の国」を、行事や集まりがあると歌うが、
そこには、「御嶽、乗鞍、駒ヶ岳。浅間は、こ~とに活火山」とある。
山に登ると、浅間山はどこにあるか? と探す山、目安の山となっている。

浅間山の季節の変化では、美ヶ原高原からのほかに、霧ヶ峰、
黒斑山、荒船山、聖山、茂来山、東篭ノ登山、八ヶ岳、乗鞍岳、
鹿島槍ヶ岳スキー場、野麦峠スキー場から、浅間山を眺めた。
「今日は、噴煙が上がっているかな?」
晴れていれば、眺める山、浅間山、

浅間山の季節の変化を見ると、噴煙を上げたり、休んだりを繰り返している。
御嶽山が噴火してから、浅間山も警戒レベルが2に上がっている。
噴煙を上げている浅間山は、いつもの見慣れた活火山である。
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急きょ1泊の唐松岳

2015-07-11 00:01:10 | Weblog
日帰りから、急きょ1泊に予定変更した唐松岳
黒菱平に向かう黒菱第3ペアリフトが、
2015年7月1日から運行開始になる。
ところが、天気予報では、7月1日は雨。
7月2日だけは、梅雨の合間の晴れ。それで、
7月2日に、八方尾根から唐松岳へ登ろうと思った。
翌日の7月3日は雨だから、日帰りになる。
黒菱第3ペアリフトの始発は朝8時。

松本を朝6時に出る。
黒菱第3ペアリフトの乗り場に、8時に着いた。
雲間から白馬鑓ヶ岳が見えた。右は杓子岳

「この天気よ、持ってくれ!」
「見どころの一つ、八方池へ早く登ろう」
「ここでの写真はそこそこにして、リフトで上がって、白馬三山を見よう!」

2つのリフトを乗り継いで、八方池山荘へ上がった。
ガスで、ここから見えるはずの白馬三山が、まるで見えない。

ここから八方池まで1時間半の登りになる。
八方池に着いたが、ガスで北アルプスは見えない。
八方池のほとりでは、多くのカメラマンが、
北アルプスの映り込みを狙っているが、手持無沙汰だ。
八方池で30分ほどいて天気の回復を待ったが、ガスは上がらない。
ここにいても、しょうがない。

八方池までは、以前に訪れて、北アルプスを見ている。
八方池から上、唐松岳には登ったことがない。
せめて、登ったという記録は残したい。
八方池から3時間の登山に出発した。

登り始めると、雪渓が数か所あった。

赤いペイントがルートを示す。前のパーティがガスでかすむ。
アイゼンは要らない。人のステップの跡をつける。

数か所の雪渓を通過して、丸山に出るのに1時間半かかった。
丸山からは、尾根道の狭くて、急な登りになる。
尾根から、見えるはずの北アルプスはガスの中。

雪渓の手前や、尾根の急な道の途中で、引き返す人に遭う。
年配のご夫妻2組は、
「雪渓が続くので、帰る」
2人の若い人は、
「日帰りで来たが、登っても晴れないから、引き返す」
1人のカメラマンは、疲れか? それに、景色は期待できない。

丸山からあと1時間だ。我慢して登る。疲れてきた。やがて、
唐松岳が見えてきた。2,696メートル。右は、不帰ノ嶮Ⅲ(かえらずのけん)。

晴れている。
「なんという幸運なんだ!」
と、うれしくなる。
「あそこに登るんだ!」
これまでの疲れを忘れて、挑んだ。

唐松岳に登ると、目の前に、
剱岳(つるぎだけ)が姿を現した。2,999メートル。

それまで、まとっていた雲を払いのけて、現れてくれた。午後1時。
雲間の剱岳は神秘的だ! 峻厳だ! 迫力がある!
唐松岳まで登ってきた甲斐があった。

剱岳の左に続く、立山三山も顔を出してくれた。

立山三山は左から、
▼雄山(おやま)3,003メートル、
▼大汝山(おおなんじやま) 3,015メートル、
▼富士ノ折立(ふじのおりたて)2,999メートル。
M真砂岳(まさごだけ)2,861メートル。
B別山(べっさん)2,880メートル。

立山連峰は、歓迎してくれた。来るのを待っていたかのようだ。
こんなチャンスはない。すぐに引き返すのはもったいない。
山の変化を見ていようと思った。本日中に下山する人は、
すでに唐松岳を去ったから、頂上は一人になった。

1時間、雲の変化を眺めていた。
午後2時、立山連峰は雲に覆われた。
ロープウェイの最終は、午後4時30分。
登りに4時間半かかっているが、2時間半で、
たどり着くのは、難しい。それに、疲れている。
下りは、ガレ場で足を取られるし、雪渓は滑りやすい。

明日7月3日の予報は雨。それで、日帰りの予定だったが、
安全を考えて、急きょ山小屋に泊まることにした。
唐松岳の手前にある、⇒唐松岳頂上山荘へ。

宿泊の予約はできた。
左側は八方尾根で、八方池から登ってきた。唐松岳から望む。

唐松岳では、雷鳥を見ることができた。

目の前を雷鳥のヒナが横切って、ハイマツに入った。
静かになったから、もう登山者はいない、と思ったのだろう。
ハイマツの先の崖には、ヒナが数羽いる。バラバラにヒョコ、ヒョコと。

母親が出てきた。岩の上に陣取って、動かない。
クゥ、クゥと鳴いて、ヒナを誘導している。そして、
「ここは、私のテリトリーよ! 邪魔しないで」
と、言っているようだ。
ヒナは隠れた。母親も悠然と、岩の向うに消えた。
ストレスを与えてはいけない。追いかけない。
姿を見せてくれた雷鳥に感謝!

唐松岳頂上山荘に落ち着いた。
立山連峰を眺めながら飲むビールは、うまい!
今日のことを考えながら、ビールが進む。
唐松岳まで上がってきてよかった。
立山連峰が、姿を現してくれた。
雷鳥まで歓迎してくれた?
唐松岳が、こんなにいい山だとは思わなかった。
明日は雨だ。早く寝て、疲れを取って、下山しよう。

唐松岳頂上山荘で、同室になった人は、
学校登山の下見の中学校の先生方、カメラマン、
リタイアした山マニア。山マニアとは、
唐松岳に満足して、帰りを一緒した。

そして、翌日2015年7月3日の朝4時過ぎ。
唐松岳頂上山荘の裏山へ上がった。晴れだ!
朝焼けのに、白馬三山が浮かび上がっている。

左は、白馬鑓ヶ岳、右の三角は白馬岳。その右のなだらかな山は小蓮華岳。
白馬三山の杓子岳は、白馬鑓ヶ岳と白馬岳の間に、チョット顔を出す。

昨日はガスで覆われて、白馬三山は見えなかった。
不帰ノ嶮は、下の岩稜が見える程度だったのに。2015年7月2日。


朝食は7時から。その前に、唐松岳に再び登った。6時。
剱岳

朝焼けのを背景に、全容を見せてくれた。
切り立っている。雄大で、峻厳だ!

立山三山

立山三山も、朝焼けのに浮かび上がる。

剱岳の右には、毛勝三山も焼けたを背景にしている。

左から猫又山、釜谷山、毛勝山。

立山三山よりも左には、槍ヶ岳穂高連峰も見える。

M前穂高岳、O奥穂高岳、Y槍ヶ岳。
Y槍ヶ岳の手前は蓮華岳。左手前は五竜岳。
今日は雨だ、と思ったが、予想外の晴れだ。
唐松岳を楽しむことができた。満足して下山できる。

唐松岳から見た立山連峰は、切り立っていた。雄大で、迫力がある。
立山連峰を富山県側から見た写真がある。室堂から、2014年4月。

M真砂岳。
立山三山は、
F富士の折立、O大汝山、Y雄山。
右手前は、立山室堂山荘ほかの山小屋。

富山県側から見る立山連峰は、傾斜が緩やかだ。
ここ室堂から、ふもとの立山駅まではバスが通る。
傾斜は、北アルプスが隆起して、できるときに、
長野県側は、崖のように切り立った。
傾斜が急だから、バスは登れない。
代わりに、ロープウェイで結ぶ。
山小屋は、崖にへばりつくように建っている。
そして、切り立った急斜面は、景観の迫力を生んでいる。

八方尾根から唐松岳に登るルートをマップと写真で示す。
白馬八方尾根自然研究路登山・トレッキングマップ

黒菱第3ペアリフト乗り場の案内板。

右下の①現在地、黒菱第3ペアリフトまで、
黒菱林道を車で上がって、駐車場へ。
2つのリフトを乗り継いで、②黒菱平 ⇒ ③八方池山荘へ。
ここから、八方池へ登る。1時間半。
八方池からは、本格的な装備が必要な登山で、唐松岳へ3時間。

黒菱第3ペアリフトの運行開始は、2015年は7月1日から。
もっと早く黒菱平に行くには、兎平(うさぎだいら)経由の、
ゴンドラとリフトが5月末から運行されている。

冬に唐松岳八方尾根を眺めた写真がある。

JR白馬駅の東にある白馬ハイランドホテルの裏山から撮影、2015年1月。

K唐松岳。
八方尾根が右に伸びる。
下には、スキー場、J白馬ジャンプ競技場がある。
長野オリンピックの男子滑降、ジャンプの競技会場となった。

①黒菱林道の終点。リフト(黒菱第3ペアリフト)に乗る。
②黒菱平。リフトを乗り換えて(グラートクワッドリフト)、
③八方池山荘へ。ここから八方池、K唐松岳への登りになる。
Ⅱは不帰ノ嶮Ⅱで、八方池からと、丸山を過ぎて見ることができる。

唐松岳から下山するときには、不帰ノ嶮、白馬三山を見ることができた。
唐松岳不帰ノ嶮Ⅲ

手前はミヤマダイコンソウ

不帰ノ嶮Ⅲ不帰ノ嶮Ⅱ

不帰ノ嶮Ⅲの左は、唐松岳に続く。
不帰ノ嶮Ⅱの右は、不帰ノ嶮Ⅰに続き、白馬三山に連なる。

白馬三山

帰りに、全容を現してくれた。左から、白馬鑓ヶ岳、杓子岳、白馬岳。

八方尾根は高山植物の宝庫だ。
花には詳しくないが、調べた。
クロユリ。唐松岳頂上山荘の裏山。

群落で、谷をのぞき込むように、咲いていた。

ミヤマクワガタ。唐松岳頂上山荘の裏山。

群落。奥は雪渓。

キヌガサソウ。丸山の下。

葉は大きい。花は端整だ。

シラネアオイ。丸山の下。

あたりに群生していた。

イワカガミ。丸山の下。

下向きに咲く。

ショウジョウバカマ。丸山の下。

横向きに咲く。
イワカガミよりも、茎は長く、花が大きい。葉は長い。
イワカガミは、ショウジョウバカマより高いところにある。

タカネバラ。八方池。

高嶺薔薇。花は赤。あたりに群落があった。

オオタカネバラ。黒菱平。

花は濃いピンク。
タカネバラは、オオタカネバラより高いところにある。

イワイチョウ。八方池。

八方池のほとりにあった。

ムシトリスミレ。八方池。

下の葉っぱに、虫の残骸が黒くある。

クモマスミレ。八方池。

花弁にある縞がいい。

2種のウスユキソウ
ミネウスユキソウ。八方池。

花弁が尖っている。

ウスユキソウの変種だろう? 八方池。

花弁が丸く、たくさんある。雄しべの周囲が黒い。
ミネウスユキソウは、八方尾根のあちこちにあったが、
この変種は、八方池以外では、見かけなかった。

日帰りから、急きょ1泊に変更した唐松岳。
立山連峰の眺め、山の変化を見ていたことと、
疲れから、事故が起きることを防ごうとしたため。

この1泊2日の唐松岳には、堪能した。
立山連峰がヴェールを取ってくれた。
雷鳥が歓迎してくれた。
朝焼けの雲に立山連峰や、
白馬三山が浮かび上がった。
高山植物はシーズンに入った。
唐松岳が、こんなにいい山だ、とは思わなかった。

最後に、屏風のようにそそり立つ立山連峰。左端に薬師岳

唐松岳の頂上近くから。
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美ヶ原高原の焼山の滝

2015-07-05 00:02:00 | Weblog
美ヶ原高原焼山の滝へ行ったのは、
梅雨の晴れ間の2015年6月25日。
焼山の滝は、焼山の反対側にある。
焼山(やけやま)。1,907メートル。

この焼山は、レンゲツツジが咲くころに訪れる。2015年6月撮影。
春になって、焼山に牛が放牧されている。焼山は見ても、
反対側にある、焼山の滝には行ったことがない。

焼山の滝に行ってみる。雄滝と雌滝がある。
雄滝

何段もあって、ゴウゴウと豪快に流れ落ちる。
これは、見に来てよかった。場所を変えて、
上から下まで、しばらく見ていた。

雌滝

優しく落ちている。なんとまア、遠慮勝ちに!

雄滝と雌滝を同時に眺めると、

左が雄滝、右奥が雌滝。

近づいて眺めるには、右の岩へ行く。
足場は悪いが、ゆったりと眺めることができる。
水しぶきがかかり、ゴウゴウと音がする。
誰にも会わない。落ち着く。

美ヶ原高原案内図で、焼山の滝の位置がわかる。

中央にあるOが王ヶ頭2,034メートル。
上にあるFが焼山の滝、その左にYの焼山がある。

美ヶ原高原へ行くには、
ビーナスラインか、美ヶ原スカイラインになる。
霧ヶ峰から続く右のVビーナスラインで行くと、
山本小屋にP駐車して、牛伏山、王ヶ頭を散策する。

松本からは、左のS美ヶ原スカイラインで、
北アルプスを眺めながら美ヶ原自然保護センターへ行く。
「ツール・ド・美ヶ原」が開催されるルートであり、
レンゲツツジを見るときに使用する。
歩いて、王ヶ鼻や王ヶ頭は近い。

美ヶ原高原には、歩道のほかに、
いくつかのハイキングコースが広がる。
F焼山の滝へのハイキングコースも、その一つで、中央にある。
現在地の塩くれ場から、焼山沢を下って、F焼山の滝へ行くルート。

今回は、松本から、右のVビーナスラインを利用した。
山本小屋に駐車して、O王ヶ頭を目指すと、
途中に、現在地●塩くれ場がある。

F焼山の滝へのハイキングコースの写真を掲載する。
さわやかさ、涼しさを味わっていただけたら、と思う。
●塩くれ場の入口には、この案内板「焼山沢 登山道案内図」がある。

Oは王ヶ頭、Yは焼山、Eは上田側からの登山口。
現在地のS塩くれ場から、Fの焼山の滝へ行くイメージ。

この案内板の裏から牧場の中に入る。牧場を横切り、すぐに、
原生林になって、焼山沢を下ると、1時間20分で着く。
さらに、Eの登山口までは55分で行ける。しかし、
帰りは、同じ道を今度は上がってくる。

フェンスの中の牧場に入ると、がにらむ。
「ここは、オレのテリトリーだ! どこへ行くんだ?」

威厳のある牛だな! 牛は苦手だ。そさくさと通り過ぎる。後方は王ヶ頭。

牧柵に沿って下りる。

沢の水は、まだチョロチョロ。
牛が、ついてこなくてよかった!
牧場が終わり、原生林の中の焼山沢を下る。

チョロチョロだった水は、やがて、流れになる。

沢を横切るところがある。苔むした石の上を渡る。

原生林は深くなる。

湿った下り道は、滑りやすいので、注意。
木の根っこや石でズルッと滑った。尻餅を3回ついた。

流れは、小さなになって、苔むした石の間を落ちる。

樹木に囲まれ、緑の苔と白い滝。

小川は、水量が増し、そして、急流になった。


この急流の下には、
右岸に大きな滝、左岸に小さな滝があった。
初めての焼山の滝である。最初はこの右岸の滝が、雄滝だと思った。

水量も、落差も、迫力十分じゃないか!

場所によって、滝の形が変わる。

雄滝でもいいじゃないか?
(男子滝でもいいし?)
見とれていた。

左岸に小さな滝がある。これが、雌滝だと思った。

2段になっていて、真ん中をハイキングの道が横切る。

左から眺めると、

苔むした石の間を、流れ落ちる。優しい!
こちらが、雌滝でもいいじゃないか?
(女子滝でもいいし? 名前がほしい)

しかし、おかしいな?
「焼山の滝」であることを示す案内板が、どこにもない。
それに、塩くれ場から1時間ほどで着いたから、予定より10分以上も早い。

本物の雄滝と雌滝は、さらに10分ほど下がったところにあった。
途中、ヒカリ苔自生地があり、


崩壊地を横切って、


雄滝へ。本物。「焼山の滝」の案内板が、ちゃんとあったから。

奥から形を変えて、最後は、ドウドウと流れ落ちる。

雄滝の上部を見る。

ここもいい。

ときどき、雌滝に目をやる。

雌滝の裏側には、亀裂があって、⇔の白いが横に並んでいる。
「なんの花だろうな? 花弁は4枚だが」
「こんなところに、蜂や蝶は来るのだろうか?」
と思いながら。

焼山沢は、本物の焼山の滝と、
その上流にある右岸と左岸の滝、
苔の石の間を落ちる滝・・・がある。
チョロチョロ流れる水と、急流もある。
緑の原生林の中で、ひっそりと演じている。

レンゲツツジを見たり、北アルプスを眺めたり、
高原を散策するのが、美ヶ原高原の表のはなやかさなら、
焼山の滝は、原生林の中に広がるさわやかさだ。
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