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ポルトガルの通知表2018年

2019-04-28 00:13:06 | Weblog
世界の評価」から、「指標」を定めて、
日本の通知表 2018年」をみた。2018年6月17日。
https://blog.goo.ne.jp/mulligan3i/e/4d4f55b3981c559fcd25d9222e5c9c9d

同じ指標で、
ポルトガルの通知表 2018年」は、どうなるだろうか?

通知表の「評価項目」は、つぎ。
1)学力は、  世界でどのくらいか?
2)開発力は、世界でどのくらいか?
3)創造力は、世界でどのくらいか?
4)芸術力は、世界でどのくらいか?
5)文化力は、世界でどのくらいか?
6)運動力は、世界でどのくらいか?
7)経済力は、世界でどのくらいか?
8)援助力は、世界でどのくらいか?

世界の表彰・評価から、「指標」を、つぎとした。
1)学力:   PISA、15歳の知識と技能の調査、
2)開発力: 国際特許
3)創造力: ノーベル賞
4)芸術力: カンヌ映画祭
5)文化力: 世界遺産
6)運動力: 国際フットボール連盟FIFA
7)経済力: 国内総生産GDP
8)援助力: 政府開発援助ODA

1)学力
世界の文教関係者が、
「自分の国の教育改革が、成果を上げているのか?
 生徒の学力のレベルが、世界のどの位置にあるのか? 国際比較を知りたい」
という要望に、経済開発協力機構(OECD)が応えて、PISAを開発した。
PISA(Programme for International Student Assessment)は、
義務教育が終わる15歳の生徒の学習到達度のプログラム。
科学、数学、読解力を調査する。
OECD加盟国を中心に、2000年から調査を始め、3年ごとに実施。
参加国は、OECD加盟国以外にも増えてきている。最新は2015年。

2)開発力
国際特許の出願件数。世界知的所有権機関WIPO。
出願後、1年以内に望む国に、審査請求ができる。
出願日を優先権主張することができる。

3)創造力
ノーベル賞の受賞は、国の底力、品格を示す。
自然科学分野の受賞数を見る。
恣意(しい)がからむ、文学賞、経済賞、平和賞は除く。

4)芸術力
カンヌ映画祭は、総合芸術である映画の表彰。
1946年以来、72年の歴史がある。
グランプリ、途中から代わったパルム・ドールの受賞作品数を見る。

美術や音楽分野では、スペイン、イタリア、フランス、オランダ、ドイツ、
オーストリアなどから、多くの天才・鬼才を生まれている。しかし、
天才・鬼才の世界的な表彰・評価や「天才事典」はなかった。

5)文化力
ユネスコ(UNESCO)が世界遺産を選定している。
文化遺産と自然遺産、これらを組み合わせた複合遺産がある。
人類の創造的な傑作で、将来的に遺したい文化遺産と複合遺産を採用する。

6)運動力
サッカーは、世界で行われ、競技人口が多い(野球の15倍)。
サッカーは、瞬発力、持久力、戦術、とっさの判断力を要する。
国際フットボール連盟FIFAが、ランキングを公表している(2018年5月)。
オリンピックは、競技種目に地域差があるために、採用しなかった。

7)経済力
国内総生産GDPは、国内で生産された付加価値の総額で、
国の経済力を示す。

8)援助力
政府開発援助ODAは、先進22か国から始まった、
発展途上国への援助を示す。

「指標」を「ランク」で示す。
ランクは、つぎを目安にした。
AA=3位以内 A=10位以内 B=20位以内 C=30位以内 D=40位以内 E=50位以内。

1)学力: PISA、15歳の知識と技能。

日本の PISA2015は、3位→ランクAA。
ポルトガルのPISA2015は、24位→ランクC

2)開発力: 国際特許出願件数。

日本の2017年の国際特許出願件数は、3位→ランクAA。
ポルトガルの2017年の国際特許出願件数は、34位→ランクD

3)創造力: ノーベル賞

日本のノーベル賞の受賞者23人は、5位→ランクB。
ポルトガルのノーベル賞の受賞者1人は、21位→ランクD
突出している1位~3位→ランクAとした。

4)芸術力: カンヌ映画祭

日本のパルム・ドール受賞5は、5位→ランクB。
ポルトガルのパルム・ドール受賞0は、→ランクF
突出している1位~4位→ランクAとした。

5)文化力: 世界遺産

日本の文化遺産17は、11位→ランクB。
ポルトガルの文化遺産14は、14位→ランクB

シントラの文化的景観、世界遺産。
首都リスボンから西へ30キロほど。
シントラの王宮

白いとんがりコーンは調理場の煙突。

アラブの間、シントラの王宮。

噴水。周りの壁は、ポルトガルに残る最古のアズレージョ(タイル)。

6)運動力: 国際フットボール連盟FIFA

日本のFIFAのランキングは、60位→ランクF。2018年5月。
ポルトガルのFIFAのランキングは、4位→ランクA

ポルトガルは、ワールドカップで優勝がない。
「ルイス・フィーゴとペドロ・パウレタで優勝を期待したが、ダメだった。
しかし、フィーゴの後継者、クリスティアーノ・ロナウドがいるから、
次は優勝してほしい」
と、ポルトガル人の初優勝への期待は大きい。

2018年のワールドカップ、ロシア大会。
同じグループには、強敵スペインがいる。
クリスティアーノ・ロナウドは、意気に燃えて、
ハットトリックを決めた。が、3対3で引き分けた。
1勝2分で、スペインとともにグループ代表になった。

ベスト8をかけたウルグアイ戦で、1対2で敗れた。
ベスト16止まり、優勝の夢は断たれた。

7)経済力: 国民総生産GDP

日本の国民総生産GDPは、3位→ランクAA。
ポルトガルの国民総生産GDPは、47位→ランクE

8)援助力: 政府開発援助ODA

日本の政府開発援助ODAは、5位→ランクA。
ポルトガルの政府開発援助ODAは、29位→ランクC

「指標」のランキングを「数値」で示す。
ランクAAとA ⇒ 5点、B ⇒ 4点、C ⇒ 3点、D ⇒ 2点、E ⇒ 1点、F ⇒ 0点。
数値で見る、「ポルトガルの通知表 2018年」。
1)学力:   日本のPISA2015は、3位→ランクAA ⇒ 5点。
       ポルトガルのPISA2015は、24位→ランクC ⇒ 3点。
2)開発力: 日本の国際特許出願件数は、2位→ランクAA ⇒ 5点。
       ポルトガルの国際特許出願件数は、34位→ランクD ⇒ 2点。
3)創造力: 日本のノーベル賞の受賞者23人は、5位→ランクB ⇒ 4点。
       ポルトガルのノーベル賞の受賞者1人は、21位→ランクD ⇒ 2点。
4)芸術力: 日本のパルム・ドール受賞5は、5位→ランクB ⇒ 4点。
       ポルトガルのパルム・ドール受賞0は、→ランクF ⇒ 0点。
5)文化力: 日本の文化遺産17は、11位→ランクB ⇒ 4点。
       ポルトガルの文化遺産14は、14位→ランクB ⇒ 4点。
6)運動力: 日本のFIFAのランキングは、60位→ランクF ⇒ 0点。
       ポルトガルのFIFAのランキングは、4位→ランクA ⇒ 5点。
7)経済力: 日本の国内総生産GDPは、3位→ランクAA ⇒ 5点。
       ポルトガルの国民総生産GDPは、47位→ランクE ⇒ 1点。
8)援助力: 日本の政府開発援助ODAは、5位→ランクA ⇒ 5点。
       ポルトガルの政府開発援助ODAは、29位→ランクC ⇒ 3点。
合計(40点): 日本は32点。
         ポルトガルは20点

レーダーチャートで見る、
ポルトガルの通知表 2018年」。


ポルトガルは、面積は日本の4分の1 で、人口1千万人。
運動力/サッカーはトップで、文化遺産/世界遺産は高い。
それに、援助力/ODAもある。

ヨーロッパ人の初めての渡来は、ポルトガル人で、
1543年に種子島に漂着した。それから、
日葡(にっぽ)の交流は、476年になる、

多くのポルトガル人が渡来した。
南から来るから、南蛮人と呼ばれた。
キリスト教の布教のため、貿易のため、植民地の拡大のため。

神戸市立博物館には、「南蛮屏風」がある。
狩野内膳(ないぜん)、16世紀~17世紀の作品、重要文化財。
ディジタル技法と伝統工芸士によって復元した屏風絵が展示された。
「よみがえる! 世界に誇る日本の至宝」展、松本市立博物館。2009年8月。

南蛮船が、想像上の異国から出港


南蛮船が、日本に入港


南蛮船の日本入港では、
貿易品の荷揚げをし、中央の傘の下、赤い服の、
カピタン・モール」が、
港の商店街から、南蛮寺へと向かう。
カピタン・モールは、航海する船隊の司令官であり、
船隊の指揮のほかに、貿易、植民地を拡大する任務があった。

日本は、ポルトガルによって、ヨーロッパの文化を知ることになり、
ポルトガルによって、日本は、ヨーロッパに紹介された。
ポルトガルは、鉄砲を伝え、南蛮貿易をするとともに、
「日葡辞書(にっぽじしょ)」を作成し、
「日本語文典」を作成して、日本を紹介している。

「日葡辞書」は、約32,000語の日本語を収録した辞書(1604年)。
「日本語文典」は、宣教師ジョアン・ロドリゲスが作成し、
日本語の文法や語彙、俳句、古今集など、
日本の文化を紹介している(1608年)。

パン、てんぷら、カステラ、シャボン、タバコは、
日本語になって、日常の生活に入り込んでいる。
ポルトガル王の依頼で、スペイン人のフランシスコ・ザビエルは、
ポルトガル領のインドに派遣され、日本に渡ってキリスト教を布教した。
ワインは、ポルトガル人によって、日本に初めて伝わった。

ポルトガルには、降りそそぐ太陽の恵みがある。そして、
北部のドウロ川上流は、雨が少なく、冬の冷え込みが厳しい。
9か月の冬と、3か月のしゃく熱地獄で、寒暖の差が大きく、
ポートワイン」用の良質なぶどうができる。

ポルトガル人は、ワインをどのくらい飲むか?
メルシャン株式会社から、
主要国一人当たりのワイン消費量が公表されている。

ポルトガルがトップで、
フランス、イタリア、スイス、オーストリアが続く。
日本のワインの消費量は少ない。ポルトガルの18分の1ほど。

世界遺産シントラの街から西に向かうと、
ヨーロッパ大陸の最西端、ロカ岬に出る。

ここに地果て、海始まる
右は大西洋で、やがて、アメリカ大陸に行きつく。
こんな景色を見て、地球球体説がでれば、
この先はどうなっているか?
と、冒険したくなる。

そして、ポルトガルのヴァスコ・ダ・ガマは、
アフリカ大陸の喜望峰を回り、インドへ着いた、1498年。
大航海時代」の幕開けである。

ポルトガルは、アジアでは、マカオを統治し、
南アメリカでは、ブラジルを植民地としてきた。
ブラジルは1822年に独立し、マカオは1999年に中国に返還した。

ポルトガルは、500年の植民地依存から脱却して、
ヨーロッパの一員として、生きていくことになる。
EC(ヨーロッパ共同体)には、1986年に加盟した。
このECは、のちにEU(ヨーロッパ連合)に発展する、1993年。

ECから多額の資金援助があって(1989年~1993年)、
それを、産業開発、農業開発、教育開発に割り当てた。
高速道路を建設し、空港を拡充し、鉄道を建設した。

リスボン市街

上空から、リスボン市街を望む。先は、テージョ川。2000年撮影。

数年前、リスボン周辺にあった、「ファヴェーラ」、
電気も水道もないバラックが集合した貧民街が、なくなっていた。
空港のタクシーは、フィアットだったが、
大きいメルセデスベンツに代わっていた。

「これまでは、ブラジルやアフリカの植民地に移民する国だったが、
経済が成長して、移民を受け入れる国になった。
法規制が間に合わない。日本はどうなっているのか?
低賃金の単純労働者になり、治安が悪化するのを防ぎたい」
と、ポルトガル人は言っていた。

「農家は貧しく、フランスやドイツに出稼ぎに行って、送金していた。
これまでは、小麦やワイン、コルクの農産物が輸出のトップだったが、
機械、自動車、衣類に置き換わってきている。それに、観光収入があって、
アイスランド、イギリス、ドイツから太陽とビーチを求めてやってくる。
温暖で、物価が安いから、ポルトガル南部のリゾートは盛況だ」

カシュカイシュ

リスボンから西へ25キロメートル。
ビーチがあり、ゴルフ場がある。
カシュカイシュから、ロカ岬まで、北東へ12キロメートル、
王宮があるシントラの街まで、北へ12キロメートルである。

ポルトガルは、1999年にユーロを導入している。
2009年に、EUに財政危機「ユーロ・ソブリン危機」が起きた。
ギリシャの政権が交代するときに、
前政権による、国家財政の粉飾決算が、明るみになった。
ギリシャ国債(ソブリン)の格付けが、引き下げられて、
ギリシャの国債は暴落する危機になった。

財政力が弱い、アイルランド、ポルトガル、スペイン、イタリアに波及し、
EU全域を巻き込む金融危機「ユーロ・ソブリン危機」へと拡大した。
Gギリシャ、Iアイルランド、Iイタリア、Pポルトガル、Sスペインは、
GIIPSと呼ばれた。

ポルトガルは、ユーロ圏から資金の支援を受けた。そして、
年金の支給額を減らし、税金を上げ、賃金をカットする緊縮財政策をした。
その効果を、「ユーロ・ソブリン危機」以降の、GIIPSの経済成長率で見る。

外務省ホームページから。

Iアイルランドは、ユーロからの経済支援を受けて、いち早く回復した。
 それに、イギリスのユーロ離脱Brexitの動きを知って、
 アメリカから、ヨーロッパの拠点になる本社を誘致できたことが大きい。
Iイタリア、Pポルトガル、Sスペインも、
 ユーロからの経済支援を受けて回復してきている。
 ユーロからの離脱は避けられている。
Pポルトガルは、2013年の-1.1% ⇒ 2017年は2.7%と盛り返してきている。
Gギリシャの経済の回復は、遅れている。
ドイツは、景気が好調。人手不足の状況にある。
イギリスは、2016年に、EUからの離脱Brexitを国民投票で決めた。
 その影響が、経済の成長に出始めている。

「ユーロ・ソブリン危機」以降の、GIIPSの失業率を見る。

外務省ホームページから。

Iアイルランド、Iイタリア、Pポルトガルの失業率は、低下してきている。
Pポルトガルは、2013年の16.2% ⇒ 2017年は8.9%と減っている。
Sスペインの失業率は、遅れているが、低下してきている。
Gギリシャの失業率は、2017年に21.5%と高い。
ドイツの失業率は低い。2017年は3.8%。2018年のデータもあって、3.5%。

「ユーロ・ソブリン危機」によって、
EUの結束を揺るがす事項が浮き彫りなってきている。
☆イギリスのEUからの離脱Brexit
☆ドイツ、フランスでは、経済活動で得た富が、放漫財政の救済に使われる、
移民・難民の受け入れに、経済の豊かさや地域差がある、
☆EUに対する懐疑派が台頭、
☆中国の「一帯一路」による、空港や港湾、企業の買収、
  投資などの介入で、EUの結束が乱れ、崩れてくる。

大航海時代に世界に飛躍し、
日本を世界に紹介したポルトガルは、
サッカーのスーパー・スターを生む国、
「ユーロ・ソブリン危機」を乗り切って、
降りそそぐ太陽を浴びながら、ワインがすすむ国。
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スペインの通知表2018年

2019-04-21 00:02:12 | Weblog
世界の評価」から、「指標」を定めて、
日本の通知表 2018年」をみた。2018年6月17日。
https://blog.goo.ne.jp/mulligan3i/e/4d4f55b3981c559fcd25d9222e5c9c9d

同じ指標で、
スペインの通知表 2018年」は、どうなるだろうか?

通知表の「評価項目」は、つぎ。
1)学力は、  世界でどのくらいか?
2)開発力は、世界でどのくらいか?
3)創造力は、世界でどのくらいか?
4)芸術力は、世界でどのくらいか?
5)文化力は、世界でどのくらいか?
6)運動力は、世界でどのくらいか?
7)経済力は、世界でどのくらいか?
8)援助力は、世界でどのくらいか?

世界の表彰・評価から、「指標」を、つぎとした。
1)学力:   PISA、15歳の知識と技能の調査、
2)開発力: 国際特許
3)創造力: ノーベル賞
4)芸術力: カンヌ映画祭
5)文化力: 世界遺産
6)運動力: 国際フットボール連盟FIFA
7)経済力: 国内総生産GDP
8)援助力: 政府開発援助ODA

1)学力
世界の文教関係者が、
「自分の国の教育改革が、成果を上げているのか?
 生徒の学力のレベルが、世界のどの位置にあるのか? 国際比較を知りたい」
という要望に、経済開発協力機構(OECD)が応えて、PISAを開発した。
PISA(Programme for International Student Assessment)は、
義務教育が終わる15歳の生徒の学習到達度のプログラム。
科学、数学、読解力を調査する。
OECD加盟国を中心に、2000年から調査を始め、3年ごとに実施。
参加国は、OECD加盟国以外にも増えてきている。最新は2015年。

2)開発力
国際特許の出願件数。世界知的所有権機関WIPO。
出願後、1年以内に望む国に、審査請求ができる。
出願日を優先権主張することができる。

3)創造力
ノーベル賞の受賞は、国の底力、品格を示す。
自然科学分野の受賞数を見る。
恣意(しい)がからむ、文学賞、経済賞、平和賞は除く。

4)芸術力
カンヌ映画祭は、総合芸術である映画の表彰。
1946年以来、72年の歴史がある。
グランプリ、途中から代わったパルム・ドールの受賞作品数を見る。

美術や音楽分野では、スペイン、イタリア、フランス、オランダ、ドイツ、
オーストリアなどから、多くの天才・鬼才を生まれている。しかし、
天才・鬼才の世界的な表彰・評価や「天才事典」はなかった。

5)文化力
ユネスコ(UNESCO)が世界遺産を選定している。
文化遺産と自然遺産、これらを組み合わせた複合遺産がある。
人類の創造的な傑作で、将来的に遺したい文化遺産と複合遺産を採用する。

6)運動力
サッカーは、世界で行われ、競技人口が多い(野球の15倍)。
サッカーは、瞬発力、持久力、戦術、とっさの判断力を要する。
国際フットボール連盟FIFAが、ランキングを公表している(2018年5月)。
オリンピックは、競技種目に地域差があるために、採用しなかった。

7)経済力
国内総生産GDPは、国内で生産された付加価値の総額で、
国の経済力を示す。

8)援助力
政府開発援助ODAは、先進22か国から始まった、
発展途上国への援助を示す。

「指標」を「ランク」で示す。
ランクは、つぎを目安にした。
AA=3位以内 A=10位以内 B=20位以内 C=30位以内 D=40位以内 E=50位以内。

1)学力: PISA、15歳の知識と技能。

日本の PISA2015は、3位→ランクAA。
スペインのPISA2015は、29位→ランクC

2)開発力: 国際特許出願件数。

日本の2017年の国際特許出願件数は、3位→ランクAA。
スペインの2017年の国際特許出願件数は、18位→ランクB

3)創造力: ノーベル賞

日本のノーベル賞の受賞者23人は、5位→ランクB。
スペインのノーベル賞の受賞者1人は、21位→ランクD
突出している1位~3位→ランクAとした。

4)芸術力: カンヌ映画祭

日本のパルム・ドール受賞5は、5位→ランクB。
スペインのパルム・ドール受賞1.20は、13位→ランクB
突出している1位~4位→ランクAとした。

スペインの降りそそぐ太陽Sunと灼熱の土壌Soilは、
ヒラメキを呼んで、天才、鬼才を生み出している。
ピカソ、ミロ、ダリ、建築家のガウディはバルセロナから。
マドリッドからは、2人の宮廷画家ベラスケスとゴヤ。
それに、エル・グレコはギリシャ生まれ。

ゲルニカピカソ。マドリッド。

いまは、ソフィア王妃芸術センターに移されたが、
まだ、プラド美術館の別館にあるときで、
厚いガラスで囲われていた。1991年。

5)文化力: 世界遺産

日本の文化遺産17は、11位→ランクB。
スペインの文化遺産42は、2位→ランクAA

サグラダ・ファミリア。バルセロナ。
アントニ・ガウディの建築群として、
東の面(ファサード)、キリストの「生誕」は、
世界遺産になっている、2005年。

2001年2月撮影。

西のファサードは、キリストの「受難」。

こちらの西のファサードは、世界遺産ではない。
2001年2月。

東のファサード、キリストの「生誕」、
時間の経過の写真がある。
1988年2月。

笛を吹き、ハープを奏でて、
キリストの生誕を祝福している。

13年後の2001年2月。

笛とハープの下には、楽器を奏でる人が増えている。
右下は、入口に向かう観光客。

ガウディは、1926年に亡くなった。
完成は、2026年の没後100周年を、目指している。
1882年に着工しているから、完成までに144年かかる。

サグラダ・ファミリアは、世界一の「文化のショー」
「今度は、どうなっているだろう?」
と、世界の人が見に来る、

6)運動力: 国際フットボール連盟FIFA

日本のFIFAのランキングは、60位→ランクF。2018年5月。
スペインのFIFAのランキングは、8位→ランクA

スペインは、ワールドカップ2010年の南アフリカ大会で優勝している。
オランダとの決勝戦で、アンドレス・イニエスタが、
ゴールを決めて、初優勝した。

2018年のワールドカップ、ロシア大会では、
ヨーロッパ予選は、当然のように勝ち抜いて、
11大会連続、15回目の本大会出場。

イニエスタも健在で、優勝が期待されたロシア大会。
同じグループには、強敵ポルトガルがいて、
初優勝を目指している。
ポルトガル戦では、クリスティアーノ・ロナウドに、
ハットトリックを決められた。が、3対3で引き分けた。
1勝2分で、ポルトガルとともにグループ代表。

ベスト8をかけ、開催国ロシアと対戦して、1対1で、
PK戦で敗れて、ベスト16止まりとなった。
ちなみにポルトガルは、ウルグアイに、
1対2で敗れて、ベスト16止まりとなった。

イニエスタは、2018年に、スペインのFCバルセロナから、
日本のヴィッセル神戸に移籍している。
年俸は、32億5000万円で、3年契約。

これまでの、ワールドカップの優勝国を見ると、

1位はブラジルで、5回の優勝。
2位はイタリアとドイツで、4回の優勝。
4位はウルグアイ、アルゼンチン、フランスで、2回の優勝。
スペインは、イングランドとともに、1回の優勝で、7位。

優勝は、南米とヨーロッパの国々で、
南米は、ブラジル、ウルグアイ、アルゼンチン、
ヨーロッパは、イタリア、ドイツ、フランス、イングランド、スペイン。
これらの優勝している8か国は、ずば抜けた実力である。

バルセロナは、カタルーニャ地方の州都。
カタルーニャン(カタルーニャ人)は、
首都マドリッドのマドロニアン(マドリッド人)に、
ことのほか対抗意識が強い。

「独自のカタルーニャ語を話すし、独立気運にある」
「フランコ大統領の独裁政治のときに、
 カタルーニャ地方は、自治権は奪われ、
 カタルーニャ語は禁止され、スペイン語を強制された」
と、カタルーニャンは話す。

スペインには、クラブ・チームによる対抗戦、
リーガ・エスパニョーラ」がある。
一部リーグは、スペイン全土に20のチームがあって、中でも、
カタルーニャ地方の州都、バルセロナのFCバルセロナと、
首都マドリッドの、レアル・マドリッドは、因縁の対決。
エル・クラシコ」(伝統の一戦)と呼ばれて、
サッカーに名を借りた国内戦争の代理で、
バルセロナの街は騒然となる。

7)経済力: 国民総生産GDP

日本の国民総生産GDPは、3位→ランクAA。
スペインの国民総生産GDPは、14位→ランクB

8)援助力: 政府開発援助ODA

日本の政府開発援助ODAは、5位→ランクA。
スペインの政府開発援助ODAは、16位→ランクB

「指標」のランキングを「数値」で示す。
ランクAAとA ⇒ 5点、B ⇒ 4点、C ⇒ 3点、D ⇒ 2点、E ⇒ 1点、F ⇒ 0点。
数値で見る、「スペインの通知表 2018年」。
1)学力:   日本のPISA2015は、3位→ランクAA ⇒ 5点。
       スペインのPISA2015は、29位→ランクC ⇒ 3点。
2)開発力: 日本の国際特許出願件数は、2位→ランクAA ⇒ 5点。
       スペインの国際特許出願件数は、18位→ランクB ⇒ 4点。
3)創造力: 日本のノーベル賞の受賞者23人は、5位→ランクB ⇒ 4点。
       スペインのノーベル賞の受賞者1人は、21位→ランクD ⇒ 2点。
4)芸術力: 日本のパルム・ドール受賞5は、5位→ランクB ⇒ 4点。
       スペインのパルム・ドール受賞1.5は、11位→ランクB ⇒ 4点。
5)文化力: 日本の文化遺産17は、11位→ランクB ⇒ 4点。
       スペインの文化遺産42は、2位→ランクAA ⇒ 5点。
6)運動力: 日本のFIFAのランキングは、60位→ランクF ⇒ 0点。
       スペインのFIFAのランキングは、8位→ランクA ⇒ 5点。
7)経済力: 日本の国内総生産GDPは、3位→ランクAA ⇒ 5点。
       スペインの国民総生産GDPは、14位→ランクB ⇒ 4点。
8)援助力: 日本の政府開発援助ODAは、5位→ランクA ⇒ 5点。
       スペインの政府開発援助ODAは、16位→ランクB ⇒ 4点。
合計(40点): 日本は32点。
         スペインは31点

レーダーチャートで見る、
スペインの通知表 2018年」。


スペインは、人口4千6百万人、面積は日本の1.3倍。
天才、鬼才が生まれ、文化遺産/世界遺産、
運動力/サッカーはトップクラス。
欠けるところのない、面積の大きいレーダーチャートになっている。

バルセロナのお祭り「サンタ・エウラリア」、2月。

練り歩く巨人「ヒガンテ」は、人の高さの2倍ある。

バルセロナのシーフード・レストランで、
スペイン人がオーダーしてくれた海鮮焼き

ムール貝、アサリ、ホタテ、マテ貝、カニ、スキャンピと、
今日入荷した海鮮の盛り合わせ、特別なオーダーだ。

スペイン人は、
フランス料理には、ことのほか、対抗意識がある。
「フランス料理のように、元の食材の形を変え、
 ソースで味を変え、ちょっぴりの量を飾りつける。
 それを、気取って食べるのは、イヤだね!
と、食の自然を強調する。
そして、うまい。

酒もうまい。
スペイン北部のリオハRiojaの寒暖の差は、いいぶどうが育ち、
うまいワインができる。それに、カヴァCavaという発泡ワインは、
シャンペンとして、フランスに輸出されている。
オルーホOrujoという蒸留酒は、アルコール40%。
晩飯は夜の9時から始まって、深夜まで続く。

スペインは、天才、鬼才を生む国。
世界遺産の国、食文化の国、歓びの国、人生を楽しむ国。
降りそそぐ太陽をたっぷりと浴び、生きていることを、謳歌している。
文化の創造は、観光資源となって、世界から、観光客が押し寄せる。
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スイスの通知表2018年

2019-04-14 00:08:50 | Weblog
世界の評価」から、「指標」を定めて、
日本の通知表 2018年」をみた。2018年6月17日。
https://blog.goo.ne.jp/mulligan3i/e/4d4f55b3981c559fcd25d9222e5c9c9d

同じ指標で、
スイスの通知表 2018年」は、どうなるだろうか?

通知表の「評価項目」は、つぎ。
1)学力は、  世界でどのくらいか?
2)開発力は、世界でどのくらいか?
3)創造力は、世界でどのくらいか?
4)芸術力は、世界でどのくらいか?
5)文化力は、世界でどのくらいか?
6)運動力は、世界でどのくらいか?
7)経済力は、世界でどのくらいか?
8)援助力は、世界でどのくらいか?

世界の表彰・評価から、「指標」を、つぎとした。
1)学力:   PISA、15歳の知識と技能の調査、
2)開発力: 国際特許
3)創造力: ノーベル賞
4)芸術力: カンヌ映画祭
5)文化力: 世界遺産
6)運動力: 国際フットボール連盟FIFA
7)経済力: 国内総生産GDP
8)援助力: 政府開発援助ODA

1)学力
世界の文教関係者が、
「自分の国の教育改革が、成果を上げているのか?
 生徒の学力のレベルが、世界のどの位置にあるのか? 国際比較を知りたい」
という要望に、経済開発協力機構(OECD)が応えて、PISAを開発した。
PISA(Programme for International Student Assessment)は、
義務教育が終わる15歳の生徒の学習到達度のプログラム。
科学、数学、読解力を調査する。
OECD加盟国を中心に、2000年から調査を始め、3年ごとに実施。
参加国は、OECD加盟国以外にも増えてきている。最新は2015年。

2)開発力
国際特許の出願件数。世界知的所有権機関WIPO。
出願後、1年以内に望む国に、審査請求ができる。
出願日を優先権主張することができる。

3)創造力
ノーベル賞の受賞は、国の底力、品格を示す。
自然科学分野の受賞数を見る。
恣意(しい)がからむ、文学賞、経済賞、平和賞は除く。

4)芸術力
カンヌ映画祭は、総合芸術である映画の表彰。
1946年以来、72年の歴史がある。
グランプリ、途中から代わったパルム・ドールの受賞作品数を見る。

美術や音楽分野では、スペイン、イタリア、フランス、オランダ、ドイツ、
オーストリアなどから、多くの天才・鬼才を生まれている。しかし、
天才・鬼才の世界的な表彰・評価や「天才事典」はなかった。

5)文化力
ユネスコ(UNESCO)が世界遺産を選定している。
文化遺産と自然遺産、これらを組み合わせた複合遺産がある。
人類の創造的な傑作で、将来的に遺したい文化遺産と複合遺産を採用する。

6)運動力
サッカーは、世界で行われ、競技人口が多い(野球の15倍)。
サッカーは、瞬発力、持久力、戦術、とっさの判断力を要する。
国際フットボール連盟FIFAが、ランキングを公表している(2018年5月)。
オリンピックは、競技種目に地域差があるために、採用しなかった。

7)経済力
国内総生産GDPは、国内で生産された付加価値の総額で、
国の経済力を示す。

8)援助力
政府開発援助ODAは、先進22か国から始まった、
発展途上国への援助を示す。

「指標」を「ランク」で示す。
ランクは、つぎを目安にした。
AA=3位以内 A=10位以内 B=20位以内 C=30位以内 D=40位以内 E=50位以内。

1)学力: PISA、15歳の知識と技能。

日本の PISA2015は、3位→ランクAA。
スイスのPISA2015は、15位→ランクB

2)開発力: 国際特許出願件数。

日本の2017年の国際特許出願件数は、3位→ランクAA。
スイスの2017年の国際特許出願件数は、8位→ランクA

3)創造力: ノーベル賞

日本のノーベル賞の受賞者23人は、5位→ランクB。
スイスのノーベル賞の受賞者16人は、7位→ランクB
突出している1位~3位→ランクAとした。

4)芸術力: カンヌ映画祭

日本のパルム・ドール受賞5は、5位→ランクB。
スイスのパルム・ドール受賞1.50は、11位→ランクB
突出している1位~4位→ランクAとした。

5)文化力: 世界遺産

日本の文化遺産17は、11位→ランクB。
スイスの文化遺産9は、23位→ランクC

建築家ル・コルビュジエは、スイスで生まで、フランスで活躍。
ル・コルビュジエの建築は、世界各地で、世界遺産になっている。
日本では、国立西洋美術館がある。

6)運動力: 国際フットボール連盟FIFA

日本のFIFAのランキングは、60位→ランクF。2018年5月。
スイスのFIFAのランキングは、6位→ランクA

2018年のワールドカップ、ロシア大会では、
ヨーロッパの出場権(開催国ロシア+13チーム)を得た。
ロシア大会では、ベスト8をかけて、スウェーデンと対戦して、
0対1で敗れて、ベスト16止まりとなった。

スイスは、登山、トレッキング、スキー、観光で世界の人を惹きつける。
マッターホルンを見たい! 」、4,478メートル。

ふもとのツェルマット1,604メートから、
ゴルナーグラート鉄道で上がってきた、3,089メートル。
目の前に広がるアルプスに、世界の観光客は、感激する。

7)経済力: 国民総生産GDP

日本の国民総生産GDPは、3位→ランクAA。
スイスの国民総生産GDPは、20位→ランクB

8)援助力: 政府開発援助ODA

日本の政府開発援助ODAは、5位→ランクA。
スイスの政府開発援助ODAは、14位→ランクB

「指標」のランキングを「数値」で示す。
ランクAAとA ⇒ 5点、B ⇒ 4点、C ⇒ 3点、D ⇒ 2点、E ⇒ 1点、F ⇒ 0点。
数値で見る、「スイスの通知表 2018年」。
1)学力:   日本のPISA2015は、3位→ランクAA ⇒ 5点。
       スイスのPISA2015は、15位→ランクB ⇒ 4点。
2)開発力: 日本の国際特許出願件数は、2位→ランクAA ⇒ 5点。
       スイスの国際特許出願件数は、8位→ランクA ⇒ 5点。
3)創造力: 日本のノーベル賞の受賞者23人は、5位→ランクB ⇒ 4点。
       スイスのノーベル賞の受賞者16人は、7位→ランクB ⇒ 4点。
4)芸術力: 日本のパルム・ドール受賞5は、5位→ランクB ⇒ 4点。
       スイスのパルム・ドール受賞1.5は、11位→ランクB ⇒ 4点。
5)文化力: 日本の文化遺産17は、11位→ランクB ⇒ 4点。
       スイスの文化遺産9は、23位→ランクC ⇒ 3点。
6)運動力: 日本のFIFAのランキングは、60位→ランクF ⇒ 0点。
       スイスのFIFAのランキングは、6位→ランクA ⇒ 5点。
7)経済力: 日本の国内総生産GDPは、3位→ランクAA ⇒ 5点。
       スイスの国民総生産GDPは、20位→ランクB ⇒ 4点。
8)援助力: 日本の政府開発援助ODAは、5位→ランクA ⇒ 5点。
       スイスの政府開発援助ODAは、14位→ランクB ⇒ 4点。
合計(40点): 日本は32点。
         スイスは33点

レーダーチャートで見る、
スイスの通知表 2018年」。


北海道の国土に、人口は854万人で、バランスのとれた、
大きな面積のレーダーチャートになっている。

GDPに対する公的教育費 の割合を見る。
小学校から大学までの公的教育費について、
OECDが、加盟34か国を対象に調査して、
教育白書2018年版を公表している。

”Education at a Glance 2018” から。

1位はノルウェーで6.28%、
2位フィンランド5.58%、
3位アイスランド5.52%、
4位ベルギー5.35%、
5位スウェーデン5.02%、である。
北欧は、GDPに対する公的教育費の割合が高い。
豊かな国は、教育に投資をしている。
10位スイス4.51%である。
日本は、OECD加盟国、最下位の34位、2.93%。

平成には、大災害が発生した。
地震、津波、台風、噴火…。
中でも、東日本大震災と原発災害は激甚で、
「原子力緊急事態宣言」が発せられた。
福島第一原発の廃炉には、数十年、100年かかるとも言われ、
「原子力緊急事態宣言」が、解除される見込みはない。
復旧費や廃炉費に巨額をかける、国力が低下している。
2020年開催のオリンピックに向けても、巨額をかける。

日本はOECDで、最低の公的教育費を続けている。
この平成の低水準は、次の元号「令和」の世代に、
ノーベル賞の受賞に影響が出るのか? 見守ることになる。
特許は5年、ノーベル賞は30年かかる研究・創造の成果である。

スイスのノーベル賞の受賞者は16人。
人口を、ノーベル賞の受賞数で割って、
1つのノーベル賞を受賞するのに必要な人数を求めた。

右端は、スイスの52万人を1として、受賞に必要な人口を比較した。

1位はスイスで、52万人で受賞数が、1つとなる。
2位はノーベル賞の国、スウェーデンで57万人。スイス比は1.1。
3位デンマーク、63万人。スイス比は1.2。
4位イギリス、77万人。スイス比は1.5。
5位オーストリア、95万人。スイス比は1.8。
日本は16位、550万人になる。スイス比は10.6。

もし、スイスの人口829万人が、
日本と同じ人口1億2千657万人ならば、
日本の受賞数23 X スイス比10.6 ⇒ 244。
ノーベル賞の受賞数244と、驚異的な数字になる。

GDPに対する公的教育費の割合と
1つのノーベル賞に必要な人数との関連を求めた。

―は、ノーベル賞が1つ以下。

スイス
の公的教育費の割合は10位、4.51%と高く、
ノーベル賞を受賞するのに必要な人数は、第1位である。
日本の教育費の割合は34位、2.93%とOECD加盟国の最低。
ノーベル賞を受賞するのに必要な人数は第16位。
GDPに対する公的教育費の割合が高い国は、
1つのノーベル賞に必要な人数の順位が高い国になる。

「企業にとって、事業活動をしやすい環境を持つ国はどこか?」
この疑問に答えるものとして、
スイスの調査会社IMD Switzerland(IMDスイス)が、毎年公表している、
世界競争力年鑑World Competitiveness Yearbook」がある。

1)経済の実績、
2)行政の効率、
3)ビジネスの効率、
4)インフラストラクチャー、
を調査して、国の競争力のランクづけをしている。

IMDスイスとは、
International Institute for Management Development Switzerlandで、
ネッスル社が幹部候補生の教育資材用とした研究を、発展させた調査会社である。
1989年、32か国から調査が始まり、2018年は63の国と地域に広がっている。

世界競争力ランキングの推移


ランキングの推移を見ると、
アメリカ、香港、シンガポールが競っている。
2018年は、1位アメリカ、2位香港、3位シンガポール。
2018年、スイスは5位。日本は25位。

ランキングの推移。
1989年 ⇒ 2005年 ⇒ 2009年⇒ 2010年 ⇒ 2017年 ⇒ 2018年。
アメリカは、3位 ⇒ 1位 ⇒ 1位 ⇒ 3位 ⇒ 4位 ⇒ 1位。
香港は、― ⇒ 2位 ⇒ 2位 ⇒ 2位 ⇒ 1位 ⇒ 2位。
シンガポールは、― ⇒ 3位 ⇒ 3位 ⇒ 1位 ⇒ 3位 ⇒ 3位。

スイスは、2位 ⇒ 8位 ⇒ 4位 ⇒ 4位 ⇒ 2位 ⇒ 5位。
 スイスの競争力は、常に高い位置にある。
日本は、1位 ⇒ 19位 ⇒ 17位 ⇒ 27位 ⇒ 26位 ⇒ 25位。
 日本は、調査を開始した1989年から、5年間、
 1位を維持していた。日本の絶頂期だった。

世界競争力年鑑2018年の総合競争力とクライテリア


5位スイスのクライテリアを見ると、
 行政効率2位、ビジネス効率9位、
 インフラストラクチャー2位と、トップクラスである。
 経済実績は25位。
日本のクライテリアは、行政効率が41位と低く、
 ビジネス効率も36位と低い。

国連発表の"Ranking of Happiness"
世界幸福度ランキング」を見る。


2019年は、2016年~2018年の調査。世界156か国。
2018年は、2015年~2017年の調査。世界156か国。
2017年は、2014年~2016年の調査。世界155か国。

2019年 ← 2018年 ← 2017年の推移。
フィンランドは、1位1位 ← 5位。
デンマークは、2位 ← 3位 ← 2位。
ノルウェーは、3位 ← 2位 ← 1位
スイスは、6位 ← 5位 ← 4位。
日本は、58位 ← 54位 ← 51位。

日本とスイスの幸福度の内容を見る。


"Ranking of Happiness"は、つぎを調査している。
Dystopia (1.88) + residual、ユートピア/理想郷への思い(と訳した)。
GDP per capita、1人当たりのGDP。
social support、社会からの支援。
healthy life expectancy、健康寿命。
freedom to make life choices、人生を選ぶ自由度。
generosity、他者への寛容さ。
perceptions of corruption、政治腐敗のなさ。

スイスは、
 1人当たりのGDP、が8位、1.452点、
 健康寿命、が5位、1.052点、
 政治腐敗のなさ、が7位、0.343点、と高い。

日本は、
 健康寿命は3位、1.088点、と高いが、
 ユートピアへの思い、が131位、1.399点、
 社会からの支援、が50位、1.419点、
 人生を選ぶ自由度、が65位、0.445点、
 他者への寛容さ、が143位、0.069点、
 政治腐敗のなさ、が41位、0.140点、と低い。

合計した日本の幸福度の点数は、5.886点になり、
1位フィンランド7.769点の、76%に、
2位デンマークの7.600点の、77%に、
3位ノルウェー7.554点の、78%に、
6位スイス7.480点の、79%になっている。

リスカム、4,527メートルとゴルナー氷河

「氷河だ!
ジーッと見ていた、雪に座って。
「こんな景色があるのか!

スイスは、アルプスがあり、氷河がある。
登山、スキー、観光で、世界の人が、あこがれる国。
そして、知的な国、競争力のある国、幸福を感じている国。
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オーストリアの通知表2018年

2019-04-07 00:06:01 | Weblog
世界の評価」から、「指標」を定めて、
日本の通知表 2018年」をみた。2018年6月17日。
https://blog.goo.ne.jp/mulligan3i/e/4d4f55b3981c559fcd25d9222e5c9c9d

同じ指標で、
オーストリアの通知表 2018年」は、どうなるだろうか?

通知表の「評価項目」は、つぎ。
1)学力は、  世界でどのくらいか?
2)開発力は、世界でどのくらいか?
3)創造力は、世界でどのくらいか?
4)芸術力は、世界でどのくらいか?
5)文化力は、世界でどのくらいか?
6)運動力は、世界でどのくらいか?
7)経済力は、世界でどのくらいか?
8)援助力は、世界でどのくらいか?

世界の表彰・評価から、「指標」を、つぎとした。
1)学力:   PISA、15歳の知識と技能の調査、
2)開発力: 国際特許
3)創造力: ノーベル賞
4)芸術力: カンヌ映画祭
5)文化力: 世界遺産
6)運動力: 国際フットボール連盟FIFA
7)経済力: 国内総生産GDP
8)援助力: 政府開発援助ODA

1)学力
世界の文教関係者が、
「自分の国の教育改革が、成果を上げているのか?
 生徒の学力のレベルが、世界のどの位置にあるのか? 国際比較を知りたい」
という要望に、経済開発協力機構(OECD)が応えて、PISAを開発した。
PISA(Programme for International Student Assessment)は、
義務教育が終わる15歳の生徒の学習到達度のプログラム。
科学、数学、読解力を調査する。
OECD加盟国を中心に、2000年から調査を始め、3年ごとに実施。
参加国は、OECD加盟国以外にも増えてきている。最新は2015年。

2)開発力
国際特許の出願件数。世界知的所有権機関WIPO。
出願後、1年以内に望む国に、審査請求ができる。
出願日を優先権主張することができる。

3)創造力
ノーベル賞の受賞は、国の底力、品格を示す。
自然科学分野の受賞数を見る。
恣意(しい)がからむ、文学賞、経済賞、平和賞は除く。

4)芸術力
カンヌ映画祭は、総合芸術である映画の表彰。
1946年以来、72年の歴史がある。
グランプリ、途中から代わったパルム・ドールの受賞作品数を見る。

美術や音楽分野では、スペイン、イタリア、フランス、オランダ、ドイツ、
オーストリアなどから、多くの天才・鬼才を生まれている。しかし、
天才・鬼才の世界的な表彰・評価や「天才事典」はなかった。

5)文化力
ユネスコ(UNESCO)が世界遺産を選定している。
文化遺産と自然遺産、これらを組み合わせた複合遺産がある。
人類の創造的な傑作で、将来的に遺したい文化遺産と複合遺産を採用する。

6)運動力
サッカーは、世界で行われ、競技人口が多い(野球の15倍)。
サッカーは、瞬発力、持久力、戦術、とっさの判断力を要する。
国際フットボール連盟FIFAが、ランキングを公表している(2018年5月)。
オリンピックは、競技種目に地域差があるために、採用しなかった。

7)経済力
国内総生産GDPは、国内で生産された付加価値の総額で、
国の経済力を示す。

8)援助力
政府開発援助ODAは、先進22か国から始まった、
発展途上国への援助を示す。

「指標」を「ランク」で示す。
ランクは、つぎを目安にした。
AA=3位以内 A=10位以内 B=20位以内 C=30位以内 D=40位以内 E=50位以内。

1)学力: PISA、15歳の知識と技能。

日本の PISA2015は、3位→ランクAA。
オーストリアのPISA2015は、27位→ランクC

2)開発力: 国際特許出願件数。

日本の2017年の国際特許出願件数は、3位→ランクAA。
オーストリアの2017年の国際特許出願件数は、19位→ランクB

3)創造力: ノーベル賞

日本のノーベル賞の受賞者23人は、5位→ランクB。
オーストリアのノーベル賞の受賞者9人は、11位→ランクC
突出している1位~3位→ランクAとした。

4)芸術力: カンヌ映画祭

日本のパルム・ドール受賞5は、5位→ランクB。
オーストリアのパルム・ドール受賞2は、8位→ランクB
突出している1位~4位→ランクAとした。

オーストリアは、多くの天才、鬼才を生んでいる。
音楽では、モーツアルト、ワルツ王ヨハン・シュトラウス、
フランツ・ヨーゼフ・ハイドン。絵画では、グスタフ・クリムト。

モーツアルトの生家。ザルツブルク。

ピアノや楽譜が展示されている。

接吻。グスタフ・クリムト。

平凡社の世界名画集(1966年)から。
1.8メートル×1.8メートルの正方形。
正方形は浮世絵の影響。金箔が使われているのは、
俵屋宗達、尾形光琳、酒井抱一の琳派の影響である。

5)文化力: 世界遺産

日本の文化遺産17は、11位→ランクB。
オーストリアの文化遺産9は、23位→ランクC

ザルツブルク市街の歴史地区」。世界遺産。

ザルツブルクの丘の上に、ホーエン・ザルツブルク城。手前はミラベル庭園。

6)運動力: 国際フットボール連盟FIFA

日本のFIFAのランキングは、60位→ランクF。2018年5月。
オーストリアのFIFAのランキングは、26位→ランクC

ランキングは26位と高かったが、
2018年のワールドカップ、ロシア大会では、
ヨーロッパの出場権(開催国ロシア+13チーム)は、得られなかった、

オーストリアは、スキーが盛ん。
トニー・ザイラーは、1956年の冬季オリンピック、
コルチナ・ダンペッツオで、滑降、回転、大回転と、
3つの金メダル、三冠の達成。その後、俳優として活躍。

7)経済力: 国民総生産GDP

日本の国民総生産GDPは、3位→ランクAA。
オーストリアの国民総生産GDPは、28位→ランクC

8)援助力: 政府開発援助ODA

日本の政府開発援助ODAは、5位→ランクA。
オーストリアの政府開発援助ODAは、20位→ランクB

「指標」のランキングを「数値」で示す。
ランクAAとA ⇒ 5点、B ⇒ 4点、C ⇒ 3点、D ⇒ 2点、E ⇒ 1点、F ⇒ 0点。
数値で見る、「オーストリアの通知表 2018年」。
1)学力:   日本のPISA2015は、3位→ランクAA ⇒ 5点。
       オ―ストリアのPISA2015は、27位→ランクC ⇒ 3点。
2)開発力: 日本の国際特許出願件数は、2位→ランクAA ⇒ 5点。
       オ―ストリアの国際特許出願件数は、19位→ランクB ⇒ 4点。
3)創造力: 日本のノーベル賞の受賞者23人は、5位→ランクB ⇒ 4点。
       オ―ストリアのノーベル賞の受賞者9人は、11位→ランクC ⇒ 3点。
4)芸術力: 日本のパルム・ドール受賞5は、5位→ランクB ⇒ 4点。
       オ―ストリアのパルム・ドール受賞2は、8位→ランクB ⇒ 4点。
5)文化力: 日本の文化遺産17は、11位→ランクB ⇒ 4点。
       オ―ストリアの文化遺産9は、23位→ランクC ⇒ 3点。
6)運動力: 日本のFIFAのランキングは、60位→ランクF ⇒ 0点。
       オ―ストリアのFIFAのランキングは、26位→ランクC ⇒ 3点。
7)経済力: 日本の国内総生産GDPは、3位→ランクAA ⇒ 5点。
       オ―ストリアの国民総生産GDPは、28位→ランクC ⇒ 3点。
8)援助力: 日本の政府開発援助ODAは、5位→ランクA ⇒ 5点。
       オ―ストリアの政府開発援助ODAは、20位→ランクB ⇒ 4点。
合計(40点): 日本は32点。
         オーストリアは27点

レーダーチャートで見る、
オーストリアの通知表 2018年」。


オーストリアは、北海道の国土に、人口は854万人。
バランスのとれた、大きな面積のレーダーチャートになっている。

GDPに対する公的教育費 の割合を見る。
小学校から大学までの公的教育費について、
OECDが加盟34か国を対象に調査して、
教育白書2018年版を公表している。

”Education at a Glance 2018” から。

1位はノルウェーで6.28%、
2位フィンランド5.58%、
3位アイスランド5.52%、
4位ベルギー5.35%、
5位スウェーデン5.02%、である。
北欧は、GDPに対する公的教育費の割合が高い。
豊かな国は、教育に投資をしていると言える。
8位オーストリア4.61%である。
日本は、OECD加盟国、最下位の34位、2.93%。

平成には大災害が発生した。
地震、津波、台風、噴火…。
中でも、東日本大震災と原発災害は激甚で、
「原子力緊急事態宣言」が発せられた。廃炉には、
数十年、100年かかるとも言われ、解除の見込みはない。
復旧費や廃炉費に巨額をかける、国力が低下している。
2020年開催のオリンピックに向けても巨額をかける。

日本はOECDで、最低の公的教育費を続けている。
この平成の低水準は、次の元号「令和」の世代に、
ノーベル賞の受賞に影響が出るのか? 見ることになる。
特許は5年、ノーベル賞は30年かかる研究の成果である。

オーストリアのノーベル賞の受賞者は9人。
人口を、ノーベル賞の受賞数で割って、
1つのノーベル賞を受賞するのに必要な人数は次の表になる。

右端は、スイスの52万人を1として、受賞に必要な人口を比較した。

1位はスイスで、52万人で、ノーベル賞の受賞が1つとなる。
2位はノーベル賞の国、スウェーデンで57万人。スイス比は1.1。
3位デンマーク、63万人。スイス比は1.2。
4位イギリス、77万人。スイス比は1.5。
5位オーストリア、95万人。スイス比は1.8。
10位ノルウェー、174万人。スイス比は3.4。
日本は16位、550万人になる。スイス比は10.6。

もし、オーストリアの人口854万人が、
日本と同じ人口1億2千657万人ならば、
受賞数9 X 1億2千657万人 ÷ 854万人 ⇒ 133。
ノーベル賞の受賞数は133と、日本23の6倍近くになる。

GDPに対する公的教育費の割合と
1つのノーベル賞に必要な人数との関連を求めた。

―は、ノーベル賞が1つ以下。

オーストリアの公的教育費の割合は8位、4.61%と高く、
ノーベル賞を受賞するのに必要な人数も、第5位と高い。
日本の公的教育費の割合は34位、2.93%とOECD加盟国の最低。
ノーベル賞を受賞するのに必要な人数は第16位。
GDPに対する公的教育費の割合が高い国は、
1つのノーベル賞に必要な人数の順位が高い国になる。

国連発表の"Ranking of Happiness"
世界幸福度ランキング」を見る。


2019年は、2016年~2018年の調査。世界156か国。
2018年は、2015年~2017年の調査。世界156か国。
2017年は、2014年~2016年の調査。世界155か国。

2019年 ← 2018年 ← 2017年の推移。
フィンランドは、1位1位 ← 5位。
デンマークは、2位 ← 3位 ← 2位。
ノルウェーは、3位 ← 2位 ← 1位
オーストリアは、10位 ← 10位 ← 9位。
日本は、58位 ← 54位 ← 51位。

日本とオーストリアの幸福度の内容を見る。


"Ranking of Happiness"は、つぎを調査している。
Dystopia (1.88) + residual、ユートピア/理想郷への思い(と訳した)。
GDP per capita、1人当たりのGDP。
social support、社会からの支援。
healthy life expectancy、健康寿命。
freedom to make life choices、人生を選ぶ自由度。
generosity、他者への寛容さ。
perceptions of corruption、政治腐敗のなさ。

日本は、
 健康寿命は3位、1.088点、と高いが、
 ユートピアへの思い、が131位、1.399点、
 社会からの支援、が50位、1.419点、
 人生を選ぶ自由度、が65位、0.445点、
 他者への寛容さ、が143位、0.069点、
 政治腐敗のなさ、が41位、0.140点、と低い。

合計した日本の幸福度の点数は、5.886点になり、
1位フィンランド7.769点の、76%に、
2位デンマークの7.600点の、77%に、
3位ノルウェー7.554点の、78%に、
10位オーストリア7.246点の、81%になっている。

山と氷河と湖

Dホーエル・ダッハシュタイン、2,995メートルと氷河。下にゴーザウ湖。

ゴーザウの村。

オーストリア・アルプスのふもとに、のどかな風景が広がる。

オーストリアは、豊かな国、知的な国、音楽と美術の国、
ニューイヤーコンサート、ザルツブルク音楽祭が開かれ、
美しい街と自然があり、映画「サウンドオブミュージック」、
の舞台が広がる。幸福を感じている国、そして、スキーの国。
コメント
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