“世界の表彰・評価”から、“指標”を定めて、“数値”で、
“日本の通知表”をみたが、同じ指標で、
“オランダの通知表”は、どうなるだろうか?
「季節の変化」で“世界の通知表”をみていると、
いろいろな項目に、頻繁に出てくる国がある……オランダである。
1)「ノーベル賞の受賞に必要な人数」で、オランダは7位、
2)「PISA2006 15歳の知識と技能」で、オランダは7位、
3)「世界会議が開催される都市」で、首都アムステルダムは8位、
4)「世界競争力年鑑2009年World Competitiveness Yearbook2009」で、
オランダは10位である。
木靴と陶器。オランダの思いで。
1)「ノーベル賞の受賞に必要な人数」
1人のノーベル賞の受賞に必要な人数は、オランダは7位の130万人、
日本は20位で、1,060万人である。
2)「PISA2006 15歳の知識と技能」
PISA2006で、オランダは7位、日本は10位である。
推移を見ると、オランダは安定した7位、日本は下降気味の10位である。
木靴作り。
作業を撮らしてくれた。マルケン島。
3)「世界会議が開催される都市」
世界会議が開催される都市で、アムステルダムは8位、東京は33位である。
アムステルダムは、10位以内を維持しているが、東京は下降気味である。
4)「世界競争力年鑑2009年World Competitiveness Yearbook2009」
世界競争力で、オランダは10位、日本は17位である。
世界競争力の推移をみる。
調査が始まった1989年から、オランダは、10位近辺であるが、
日本は1位から下がって、2002年には30台まで落ち込み、
2009年は上がってきている。
アムステルダムの運河。
商業で得た富みか? 金融か? りっぱな家がならぶ街。
オランダは、
「ノーベル賞の受賞に必要な人数」は、世界のトップ・レベル、
「PISA2006 15歳の知識と技能」も、トップ・レベル、
「世界会議が開催される都市」も、トップ・レベル、
「世界競争力年鑑2009年World Competitiveness Yearbook2009」でも、
トップ・レベルである。その“オランダの通知表”をみたい。
ランク…AA=3位以内 A=10位以内 B=20位以内 C=30位以内 D=40位以内。
1)創造力: ノーベル賞の受賞者13人は7位→ランクA。
2)芸術力: カンヌ映画祭でパルム・ドール受賞作品0→ランクF。
3)学力: PISA2006の15歳の知識と技能は7位→ランクA。
4)文化力: 文化遺産は7で24位→ランクC。
5)運動力: サッカーのランキングは2位→ランクAA。
陸上競技世界記録は2で12位→ランクB。
6)経済力: 国民総生産は16位→ランクB。
7)援助力: 政府開発援助は6位→ランクA。
8)総合力: ランクB。
オランダのレーダーチャート(2009年6月)。
[総合評価]
“芸術力”が、総合芸術であるカンヌ映画祭のパルム・ドール受賞で、
評価されているから、いびつなレーダーチャートになっているが、
芸術力以外の項目は、トップ・レベルか、それに近い。
“創造力”のノーベル賞受賞者は13人で、7位である。
オランダの人口は1,690万人で、日本の7分の1であることを、
考えると、りっぱである。
オランダの人口が、日本と同じならば、ノーベル賞受賞者は98人になる。
“学力”のPISA2006の15歳の知識と技能は7位である。
国際電気通信連合(ITU)が、100人当たりのインターネット利用者数を、
公表している(2007年)。
PISAとインターネット利用者数の関係をみる。
オランダは、インターネットの利用者数が、100人あたり84.00人で、
ほかの国が70人前後であるから、オランダは飛びぬけて多い。
ノーベル賞の受賞が多い国は、概して、インターネットの利用者数が多い。
“運動力”のサッカーのFIFAのランキングは、2位で、1位スペインに次ぐ。
3位ドイツ、4位イタリア、5位ブラジルが続く。
ワールド・カップで、1位スペイン、2位オランダが、優勝していないのが、
不思議である。
さて、“芸術力”だが、オランダには“天才事典”に載るような画家の宝庫、
であることに、触れなければならない。
フェルメールの「牛乳を注ぐ女」は、アムステルダム国立美術館にある。
「牛乳を注ぐ女」。
フラッシュなし、ならば撮ることができた。
自分美術館のコレクションとして、大事にしている。
フェルメールは、日本でも人気で、「牛乳を注ぐ女」は、
国立新美術館にやってきて(2007年)、再会できた。
レンブラントの「夜警」は、アムステルダム国立美術館の目玉である。
「夜警」は、火縄銃手組合からの依頼で、これまでのお客の王や教会から、
個人に代わってきた。
ほかに、アムステルダムの織物商組合の見本調査官たちからも、
依頼を受けて、グループの肖像画を描いている。
レンブラントは、自画像を多く描いているが、
「私に肖像画を注文すれば、こんなに、うまく描きますよ」
と、カタログ代わりに描いた? ことを想像してみた。
ベルギーで活躍したブリューゲルは、オランダ生まれといわれている。
「雪中の狩人」や「農民の踊り」は、オーストリアにある。
フランドル派の日常生活を再現する絵は、お客が資産家に代わった。
同じく、ベルギーのブルージュで活躍したヤン・ファン・エイクは、オランダ生まれ。
ブルージュやゲントに作品があるが、ロンドンのナショナル・ギャラリーで、
「アルノルフィーニ夫婦」を、みることができた。
これまでのパトロンは王や教会で、王の権威を示す肖像画だったり、
布教に使う宗教画だったが、資産家が富を誇示するようになった。
ゴッホ美術館は、アムステルダム国立美術館のすぐ近くにある。
世界にあるゴッホの作品を一堂に集めた企画展を見たが、堪能した。
ゴッホは、日本の浮世絵の影響を受けて、題材にしている。
歌川広重の「亀戸梅屋敷」を描いていた。
はね橋。アムステルダム。
ゴッホの絵にでてくる、はね橋とは、どんなものか? 見たかった。
ゴッホは、南フランスのアルルのはね橋を描いた。が、今はない。
はね橋は、アムステルダムで見ることができる。
船が通るときに、運河にかかる橋が“ハ”の字に上がる。
船の通過はなく、観光用に保存されているようだ(1978年)。
その後、マルケン島、デルフトの街の東門でも見た。
いずれも、機能はしていなかった。
日本とオランダの交流は長くて、1609年に交易を開始して、
2009年は、通商400年になる。
長崎の出島を窓口として、交易をし、西洋を学んだが、
面積の大きい“日本の通知表”は、オランダに恩返しができたようだ。
フェルメールが生まれたデルフトの街の東門とはね橋。
“日本の通知表”をみたが、同じ指標で、
“オランダの通知表”は、どうなるだろうか?
「季節の変化」で“世界の通知表”をみていると、
いろいろな項目に、頻繁に出てくる国がある……オランダである。
1)「ノーベル賞の受賞に必要な人数」で、オランダは7位、
2)「PISA2006 15歳の知識と技能」で、オランダは7位、
3)「世界会議が開催される都市」で、首都アムステルダムは8位、
4)「世界競争力年鑑2009年World Competitiveness Yearbook2009」で、
オランダは10位である。
木靴と陶器。オランダの思いで。
1)「ノーベル賞の受賞に必要な人数」
1人のノーベル賞の受賞に必要な人数は、オランダは7位の130万人、
日本は20位で、1,060万人である。
2)「PISA2006 15歳の知識と技能」
PISA2006で、オランダは7位、日本は10位である。
推移を見ると、オランダは安定した7位、日本は下降気味の10位である。
木靴作り。
作業を撮らしてくれた。マルケン島。
3)「世界会議が開催される都市」
世界会議が開催される都市で、アムステルダムは8位、東京は33位である。
アムステルダムは、10位以内を維持しているが、東京は下降気味である。
4)「世界競争力年鑑2009年World Competitiveness Yearbook2009」
世界競争力で、オランダは10位、日本は17位である。
世界競争力の推移をみる。
調査が始まった1989年から、オランダは、10位近辺であるが、
日本は1位から下がって、2002年には30台まで落ち込み、
2009年は上がってきている。
アムステルダムの運河。
商業で得た富みか? 金融か? りっぱな家がならぶ街。
オランダは、
「ノーベル賞の受賞に必要な人数」は、世界のトップ・レベル、
「PISA2006 15歳の知識と技能」も、トップ・レベル、
「世界会議が開催される都市」も、トップ・レベル、
「世界競争力年鑑2009年World Competitiveness Yearbook2009」でも、
トップ・レベルである。その“オランダの通知表”をみたい。
ランク…AA=3位以内 A=10位以内 B=20位以内 C=30位以内 D=40位以内。
1)創造力: ノーベル賞の受賞者13人は7位→ランクA。
2)芸術力: カンヌ映画祭でパルム・ドール受賞作品0→ランクF。
3)学力: PISA2006の15歳の知識と技能は7位→ランクA。
4)文化力: 文化遺産は7で24位→ランクC。
5)運動力: サッカーのランキングは2位→ランクAA。
陸上競技世界記録は2で12位→ランクB。
6)経済力: 国民総生産は16位→ランクB。
7)援助力: 政府開発援助は6位→ランクA。
8)総合力: ランクB。
オランダのレーダーチャート(2009年6月)。
[総合評価]
“芸術力”が、総合芸術であるカンヌ映画祭のパルム・ドール受賞で、
評価されているから、いびつなレーダーチャートになっているが、
芸術力以外の項目は、トップ・レベルか、それに近い。
“創造力”のノーベル賞受賞者は13人で、7位である。
オランダの人口は1,690万人で、日本の7分の1であることを、
考えると、りっぱである。
オランダの人口が、日本と同じならば、ノーベル賞受賞者は98人になる。
“学力”のPISA2006の15歳の知識と技能は7位である。
国際電気通信連合(ITU)が、100人当たりのインターネット利用者数を、
公表している(2007年)。
PISAとインターネット利用者数の関係をみる。
オランダは、インターネットの利用者数が、100人あたり84.00人で、
ほかの国が70人前後であるから、オランダは飛びぬけて多い。
ノーベル賞の受賞が多い国は、概して、インターネットの利用者数が多い。
“運動力”のサッカーのFIFAのランキングは、2位で、1位スペインに次ぐ。
3位ドイツ、4位イタリア、5位ブラジルが続く。
ワールド・カップで、1位スペイン、2位オランダが、優勝していないのが、
不思議である。
さて、“芸術力”だが、オランダには“天才事典”に載るような画家の宝庫、
であることに、触れなければならない。
フェルメールの「牛乳を注ぐ女」は、アムステルダム国立美術館にある。
「牛乳を注ぐ女」。
フラッシュなし、ならば撮ることができた。
自分美術館のコレクションとして、大事にしている。
フェルメールは、日本でも人気で、「牛乳を注ぐ女」は、
国立新美術館にやってきて(2007年)、再会できた。
レンブラントの「夜警」は、アムステルダム国立美術館の目玉である。
「夜警」は、火縄銃手組合からの依頼で、これまでのお客の王や教会から、
個人に代わってきた。
ほかに、アムステルダムの織物商組合の見本調査官たちからも、
依頼を受けて、グループの肖像画を描いている。
レンブラントは、自画像を多く描いているが、
「私に肖像画を注文すれば、こんなに、うまく描きますよ」
と、カタログ代わりに描いた? ことを想像してみた。
ベルギーで活躍したブリューゲルは、オランダ生まれといわれている。
「雪中の狩人」や「農民の踊り」は、オーストリアにある。
フランドル派の日常生活を再現する絵は、お客が資産家に代わった。
同じく、ベルギーのブルージュで活躍したヤン・ファン・エイクは、オランダ生まれ。
ブルージュやゲントに作品があるが、ロンドンのナショナル・ギャラリーで、
「アルノルフィーニ夫婦」を、みることができた。
これまでのパトロンは王や教会で、王の権威を示す肖像画だったり、
布教に使う宗教画だったが、資産家が富を誇示するようになった。
ゴッホ美術館は、アムステルダム国立美術館のすぐ近くにある。
世界にあるゴッホの作品を一堂に集めた企画展を見たが、堪能した。
ゴッホは、日本の浮世絵の影響を受けて、題材にしている。
歌川広重の「亀戸梅屋敷」を描いていた。
はね橋。アムステルダム。
ゴッホの絵にでてくる、はね橋とは、どんなものか? 見たかった。
ゴッホは、南フランスのアルルのはね橋を描いた。が、今はない。
はね橋は、アムステルダムで見ることができる。
船が通るときに、運河にかかる橋が“ハ”の字に上がる。
船の通過はなく、観光用に保存されているようだ(1978年)。
その後、マルケン島、デルフトの街の東門でも見た。
いずれも、機能はしていなかった。
日本とオランダの交流は長くて、1609年に交易を開始して、
2009年は、通商400年になる。
長崎の出島を窓口として、交易をし、西洋を学んだが、
面積の大きい“日本の通知表”は、オランダに恩返しができたようだ。
フェルメールが生まれたデルフトの街の東門とはね橋。