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現場は生き物

トヨタ生産方式をベースにして、ソニーやキャノンをはじめとする日本企業の生産現場を指導しているコンサルタント、山田日登志氏によれば、主なムダには3つあるという。

停滞のムダ
動作のムダ
運搬のムダ

「これを省くと三人でやっていた作業を二人でできるようになり、会社もびっくりする」とのこと。

どんな組織でも分業しているので、各担当者の「動作」にムダがあれば、関連する担当者に影響して「停滞」のムダが生じる。また、動作にムダがなくても、担当者間のやりとりに「運搬」のムダがあると、全体の効率が落ちてしまう、ということだろう。

ただし、山田氏は次のように述べている。「トヨタ生産方式は現場で積み上げられた実践論だ。本で勉強し、頭で理解したつもりでも現場では身体がついてこない。現場は生き物だ。同じ改善をしても同じ結果にならない。」

「現場は生き物だ」というのは、やはり人間が関わっているからだと思う。山田氏は、現場のにおいを感じとりながら、その現場にあったやり方を指導しているからこそ、成果を上げているのだろう。

カイゼンの基本を理解した上で、各職場のメンバーが自分の頭で考え、現場にあった創意工夫をすることが大切になる、と思った。

出所:日経産業新聞2008.8.20
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