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『青春デンデケデケデケ』(読書メモ)

芦原すなお『青春デンデケデケデケ』河出文庫

時は1965年。香川県観音寺の高校生がロック・バンドを結成し、練習、公演、解散(卒業)するまでを描いた青春小説。

ちなみに、「デンデケデケデケ」とは、ベンチャーズの代表曲パイプラインのサビ部分。

何が面白いかというと、まず香川弁である。

「『あんじゃる~~~(気持悪~~~い)!』とおらんで(叫んで)唾を吐いた。」(p. 72)

のように香川弁オンパレードなのだが、なぜか心地よくなってくるのが不思議。

また、半自伝的な小説のため(モデルは友人らしい)、登場人物がとてもリアルで魅力的なのだ。

ストーリーよりも、人物描写だけで面白い小説になっている。

時代も、活動も、友人の性格も違うのだが、本書を読み、なぜか高校時代に戻ったような気がした


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