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『武器よさらば』(読書メモ)

ヘミングウェイ(高見浩訳)『武器よさらば』新潮文庫

はじめてヘミングウェイを読んだ。

最初のうちはつまらなくて「アメリカ文学は軽いな」などと勝手に思ってしまったが、徐々に引きこまれて、途中から面白くなった。

時は第一次世界大戦。アメリカ人の青年将校フレドリックはなぜかイタリア軍に参戦しており、そこで戦禍に巻き込まれていく。赤十字要員として戦争に参加したヘミングウェイ自身の経験がベースになっているので、迫力がある。

ちなみに、最初の3分の2は戦争の話で、後半3分の1は恋の話である。夢中になって読んだのだが、読んだ後は、前半と後半がつながらなくて、「結局何がいいたいの?」と感じたのが正直なところ。

ただし、ヨーロッパにおいて複数の国が戦っている様子がリアルに伝わってきた。特に、敗戦濃厚なイタリア軍の敗走シーンは絶品である。

ヘミングウェイのメッセージは掴みきれなかったが、ヘミングウェイの経験を共有できたような気がした。


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