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一日二時間の集中

フロリダ州立大学教授のアンダース・エリクソンは、熟達研究の巨匠である。

彼がスポーツ選手、小説家、音楽家など各界のエキスパートを調べたところ、4時間から5時間連続して練習に集中できる人はいなかったという。

教育の専門家や科学者の場合、新たなアイデアを考えるような頭脳労働に費やされていたのは午前中の二時間だけであった。

ある高名なバイオリンの教授は、「何時間練習すればいいのでしょうか」と聞かれたとき、「時間は関係ありません。指を動かしているだけなら、練習しても無駄です。頭を使って練習するならば、二時間で十分です」と答えたらしい。

自分を振り返ってみると、長時間仕事をしているようでも、本当に集中している時間は意外と少ない。

逆に言えば、どんなに忙しい人でも、一日二時間集中する時間があれば、熟達することが可能である。

誰にも邪魔されない二時間を作りだし、集中して仕事をすることができるかどうか。それが、成長のカギを握っているといえる。

出所:K.アンダース・エリクソン、マイケルJ.プリーチュラ、エドワードT.コークリー「反復練習がカギ:一流人材のつくり方」Diamond Harvard Business Review March 2008, p.44-54.


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