goo

ホットライン

いつも顧客と接している販売店と違い、メーカーの営業部には顧客の生の声や実態が入ってきにくい。ときに、打つ手が現実とズレてしまうこともある。

こうした状況に対処するため、ホンダは、全国2200店舗と本社営業部社員が直接コミュニケーションできる仕組みを取り入れた。

名づけて「ホンダホットライン」。

仕組みはシンプルである。ホンダの日本営業本部には1000名の社員がいるが、この人たちが2~3拠点の販売店を受け持ち、何かあれば電話で情報を集めるというもの。

例えば、新車インサイトの顧客がどのくらいプリウスに流れているか、という懸念があれば、ホットラインを使ってすぐさま販社から情報を集める。

従来、ホンダは、ブロックマネジャーと呼ばれる営業社員を、一都道府県に3人ほど置き、販売店を回らせていた。しかし、情報収集が2段階になると、情報の鮮度もスピードも落ちてしまう。

ホンダホットラインは一見原始的だが、本部が収集できる現場情報の質と量が各段に増える。この情報システムをさらに洗練するためには、

1)本部社員と販売店との関係性を強化する
2)現場の情報収集力を高める
3)収集した情報を解釈する本部の力を高める

ことが必要だと思った。

出所:日経産業新聞2009.5.21
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )