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半減目標とキーマン

業務改善が進んでいることで定評のあるキャノン電子。99年に1.5%だった同社の売上高経常利益率は2007年に14.1%に伸び、不況まっただなかの2008年の決算でも11.1%を維持している。

酒巻社長のリーダーシップによるところが大きいが、ポイントは2つあるようだ。

ひとつは、目標値をストレッチすること。

酒巻社長は「時間や生産スペース、エネルギー使用量、不良品など、あらゆる物事を半分に減らそう」と呼びかけたという。

10%や20%のコスト削減を目標にすると今までの延長線上の改善にとどまりがちだが、「半減」を目標にすると、根本から考え直さなくてはならない。

二つ目のポイントは、部署のキーマンの理解を得ること。酒巻社長は、コスト削減で要の部門から人望のある人を選び理解を求めた。キーマンを中心にすることで、職場の改善活動に勢いがつく。

トップ経営者が、組織の中核となる人材を取り込んで、思い切った目標に取り組むとき、大きな変革が可能となるのだろう。

出所:日経産業新聞2009.4.9(18面)
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