宮元皮膚科クリニックのブログ

毎日の診療の中で気づいたことや気になることを書いています。
皮膚病や肌のトラブルのさまざまなアドバイスをいたします。

帯状疱疹という病気

2013年08月29日 20時15分36秒 | 診断と治療
暑さが戻ってくると、いったん秋を感じた身体は戸惑いを感じてしまいます

正直、夏はもういいよ・・・という気分です

芸術の秋。
食欲の秋。
読書の秋。
いろいろな秋の楽しみがあります。
早く涼しくなって欲しいものです。

さて。

先日、夏ばてのお話をしましたが。
体力が落ちている時期におこりやすい皮膚病のひとつに帯状疱疹という病気があります。
以前は老化に伴う病気と言われ、高齢者にかかりやすい疾患とされていました。
でも。
近年はちがってきました。

30代、40代はもちろんのこと、10代や20代にも珍しくありません。
当院では、10才以下のお子様の帯状疱疹も何人も経験があります。

これは、現代社会のさまざまなストレスに伴い、体力低下や精神的ストレスを感じている方が若い方にも多くなっているということですね

原因は、水疱瘡の再発です。
といっても、全身に出る水疱瘡とは異なり、一部の神経に沿って赤いぶつぶつや水疱がでてきます。
年齢が高いほど重症化する傾向があり、神経痛を伴います。
ぴりぴり痛い・・・とか、電気が走るような痛み・・・とか、しびれとか、感覚が麻痺したような異常感などがあります。
若い方では、痛みよりもかゆみを感じる方が多いです。

治療は、抗ウイルス剤の内服です。
発疹が出たら、一日も早く内服をスタートすることが望ましいですね。

お風呂は入れることが多いです。
たいていは石けんも使用可能です。

学校や仕事はお休みしていただきます。
だいたい一週間くらい安静にして治療すると、治りが早いです。

他人への感染はそれほど心配ありませんが、水疱瘡にかかっていない小さなお子様には感染します。
また、水痘未感染の大人にも感染し、この場合は重症化することがあります。

この病気は一年中みられますが、季節の変わり目など体力低下の時期にはかかりやすい傾向があります。

とにかく。
夏ばてを感じたら・・・・・休みましょうね



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