宮元皮膚科クリニックのブログ

毎日の診療の中で気づいたことや気になることを書いています。
皮膚病や肌のトラブルのさまざまなアドバイスをいたします。

真夏の乾燥肌

2013年08月07日 16時14分23秒 | 診断と治療
今日は、暑いです

自転車をこいでいると、アスファルトから立ち上る熱風に、まるで巨大な温風ヒーターの中を走り抜けているような錯覚をしました

都会のこんな熱風が肌にいいわけありません
日傘をさして紫外線を防いでも、下からの熱風で、全身が乾きます。
汗をかいても、水分はどんどん蒸発し、汗の塩分やほこり、雑菌などが肌に残ります。
これが、肌荒れや吹き出物を悪化させますね。

とはいえ、汗をかくことはけっして悪くはありません。
汗をかくことで、皮膚の角層に潤いが補給されるのです。
問題は、角質層の状態です。

私が保湿クリームをオススメするのは、この角質層の機能を高めるからです。
毎日保湿クリームを塗っていると、角質層が強くなり、汗の水分の蒸発を予防します。
その結果。
潤いの保てる肌質に変わるのです。

アスファルトからの熱風の乾燥、紫外線の日焼けの乾燥、プールの塩素消毒の乾燥、冷房や扇風機の乾燥。
これらの夏特有の乾燥肌の原因から皮膚を守るには、やはり保湿クリームですね。

保湿ローションや乳液などのさっぱりしたものもありますが、保湿クリームの威力にはかないません。
べたつきが嫌な方は、薄くのばす塗り方をアドバイスしていますよ

あるアトピー性皮膚炎の患者さんが、今、絶好調です
その方が
「保湿クリームを毎日塗っていると、汗をかいてもぜんぜんかゆくありません。
肌はしっとりして、とても調子が良いです。」
とおっしゃるので
「べたつくような感じはありませんか?」
とお聞きしますと
「ぜんぜん!!。塗っているとしっとりして、とても気持ちがいいです!!。」
と言われました。
この方は、完全に、軌道にのっている良いパターンですね。
こうなるとしめたもの。
もう保湿はやめられません・・・と力強くおっしゃってくださいました

保湿クリームを塗り続けて角質層を強くすると、潤いを閉じ込めるようになり、汗が味方になります
一方、保湿ケアをせずに乾いた肌のまま汗をかくと、汗が敵になり、アセモやかゆみの原因になるのです。

厳しい都会の夏の暑さ。
汗を味方にできるように、保湿ケアをしましょうね


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