宮元皮膚科クリニックのブログ

毎日の診療の中で気づいたことや気になることを書いています。
皮膚病や肌のトラブルのさまざまなアドバイスをいたします。

花粉のピークに入りました(その15)

2013年03月29日 17時39分41秒 | 花粉症
大学通りの桜が、いっせいに散り始めています。

帰宅中、風に舞う桜吹雪で、一瞬、視界が悪くなるほどでした。

そろそろ見頃は終わりに近づいています。

と同時に、スギ花粉はピークを過ぎ、一方、ヒノキ花粉の飛散が増加しています。

今日は、花粉皮膚炎の患者さんがとても多かったのですが。
二種類の患者さんがいました。

ひとつめは、2週間くらい前から酷くなったという方々で。
これは、強風が続いていた頃からの悪化です。
原因は、スギ花粉や砂ぼこり、黄砂などですね。

ふたつめは、この数日悪化した方々です。
これは、この数日ピークに入り始めたヒノキ花粉による悪化です。

やはり症状は似ています。

目の周り、クチビルや口の周り、耳の周囲、首などの悪化です。

まずは、早めに強めの治療で数日で治します。
その後は、保湿ケアを中心に弱い治療で皮膚の強化をはかります。

ほおっておくと、目の周りの皮膚がしわしわになったり、クチビルが黒くなったりするので、要注意ですね

桜は見頃が過ぎつつありますが、地面を見ると、チューリップ、三色すみれ、山桜などの色とりどりの花たちが咲き始めています。
視線を上から下に変えてみると、楽しいですよ



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花粉のピークに入りました(その14)

2013年03月27日 15時46分18秒 | 花粉症
一日寒い雨のお天気です。

このところ、春らしい暖かい気温に慣れていたので、急な寒さにびっくりします。

桜は細かい雨の中で、白いかすみのように空に溶け込んでいます。
こんな、主役でない桜を見物するのも、また風情があるというものです。

さて。

桜の開花とともに、ヒノキの花粉の飛散が増加しています。
スギ花粉にしか反応しない方は、もうすぐ終わりに近づいています。

でも。
皮膚科の視点で見ると、スギ花粉で肌荒れを起こす方は、ヒノキにも反応する方がほとんどです。

4月になると、天気予報で花粉情報を流さなくなる場合が増えてきます。
もう花粉は終わったかのような錯覚をします。
でも。
スギ花粉が終わるだけであって、ヒノキ花粉は4月の方が多いのです。
ですから、肌の弱い方や、アトピー性皮膚炎の方は、これからもまだまだ危険です

つまり。
洗濯物や布団を屋外に干してはいけません

そうそう。
顔の洗い方にも注意が必要です。
石けんを泡立てて、優しく洗いましょう。
ごしごし洗いは禁物です
また、その後のタオルにも気を遣いましょう。
タオルはふあふあのやわらかい感触のものを使い、押すようにして拭き取ります。
ごしごしと強くこする拭き方は、肌を傷めてしまい、花粉かぶれをなおいっそう悪化させるのです。

こうした毎日の気配りが、重要なんですね

関係ないひとりごと。

今日、某ドーナツ屋サンに入り、久しぶりにドーナツを食べました。
私の大好きな、さくさくした感触のねじったドーナツです。
カロリーも高そうなので、いつもはかまんしていますが。
疲れがたまっている自分にご褒美に。
たまに食べると、幸せ・・・ですね

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たまにはアトピーのお話

2013年03月25日 17時26分06秒 | アトピー性皮膚炎
今日は、霧雨の寒い一日

日差しのない曇った空の中に、淡いうすもも色の桜の花々が溶け込むように見えました。
太陽の光を反射する桜もきれいですが、今日のように霧がかかったように見える桜も風情があってすごく美しいですね

さて。

花粉の影響で、アトピー性皮膚炎の患者さんがこのところ悪化しているので、たくさん来院されます。
アトピー性皮膚炎の方は、食事やダニの影響を心配される方が多いのですが。
実は、花粉で悪化することが多いのです。

でも、今日は、そのお話ではありません。

私はこのブログでアトピー性皮膚炎のことをあまり書きません。
それには、理由があります。
それは。
アトピー性皮膚炎は、患者さんの数だけ種類があると言っても過言ではなく。
とても一言で診断や治療を語ることができないからです。
私は、いつも皆さんにこう申し上げています。
それは。
「1000人のアトピー性皮膚炎がいたら、1000とおりの治療法がありますよ。」
ということです。
つまり。
その方によって、違った治療法をそれぞれ選択する必要があるほど、みんな違うのです。
ですから。
ただ薬を塗ればよいものでもなく。
また。
体質改善の漢方薬を飲んでいれば治るという単純なものではないのです。

その方にあった治療を選択し、きめ細かく、また、じっくりと時間をかけて治していかないといけないのですね。
また。
医師の指導の下に、患者さんが自ら積極的に取り組んでいかなくてはいけない病気でもあるのですね。

アトピー性皮膚炎は近年増加し続けています。
ちょうど、花粉症や食事アレルギーや金属アレルギーなどが増加しているのと足並みそろえて増加しているように思います。

でも。
自ら取り組んで、努力していけば、コントロール可能な病気です。
そんな、頑張る患者さんのお手伝いをします

曇り空に美しく咲いている桜の木々を見ながら、ぼんやりとそんなことを感じました

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花粉のピークに入りました(その14)

2013年03月23日 14時53分00秒 | 花粉症
今日は、桜が満開です

お天気も良く、風も強くないので、大学通りにはお花見客がたくさんくり出しています。

花曇りの空に浮かび上がる白い花のトンネルがとてもきれいで、あちこちでカメラのシャッターをきる音が聞こえます

さて。

今日も、またまた、花粉皮膚炎の患者さんがたくさん来院されました。
今日、気づいたことがあります
それは。
花粉皮膚炎の患者さんには2種類あるということです。
ひとつめは。
約1ヶ月前から顔や首に湿疹が出てきたという人。

もうひとつは。
2~3日前から急に悪化した人。


これはどうしてでしょう?。

まず、ひとつめの場合ですが、これはまさにスギ花粉による皮膚炎です。
スギ花粉は1ヶ月前からピークに入りました。
最近の強い風で、このところ皮膚炎がとくに悪化しているようです。

一方、3~4日前から急にひどくなった場合。
これは、おそらくヒノキ花粉による皮膚炎です。

ヒノキの花粉とスギ花粉は、形が似ています。
ですから、両方のアレルギーを持っている方は少なくありません。
でも、スギ花粉症だけとかヒノキ花粉症だけの方もいます。
ヒノキ花粉は桜の開花とほぼ一致しています。
ですから、桜の花が開き始めた3~4日前からヒノキ花粉の飛散が始まったといえます。

「ああ、桜がきれいだな・・・」
と見上げながら、一方で
「ヒノキ花粉が飛び始めたな・・・」
と考えちゃう私は、職業病ですね

大学通りにシートを拡げてお弁当やお酒を楽しみながらお花見をしている方々が多いですが。
道路沿いなので、排気ガスやホコリや花粉を長時間浴びたり吸い込んだりしています。
帰宅後はすぐにシャワーを浴びて、身体中のホコリや花粉を洗い流してしまいましょうね



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花粉のピークに入りました(その13)

2013年03月20日 10時04分38秒 | 花粉症
連日の暖かさで、大学通りの桜が一気に開花し始めています。

もうすぐ、見頃になりそうですね

さて。

連日、顔や首のかゆみをおっしゃる患者さんが多く来院されます。
原因は、スギやヒノキの花粉です。
予防としては、保湿のスキンケアが大切です。
外出時は、お化粧をしっかりとしてください。
すっぴんは花粉が侵入しやすいので、ファンデーションをやや厚めにしたほうが良いのです。
お子様の場合は、顔のクリームを塗ってください。

先日、ある患者さんから次のようなご質問を受けました。
それは。
「カオクリームを塗ると、スギ花粉がかえってくっつきませんか。」
というものです。
実に良いご質問ですね。
お答えします
くっついてもよいのです。
クリームのせいでたとえ花粉が多めにくっついても、クリームで潤いのふたがされていると花粉は侵入しにくいのです。
つまり。
くっつくだけで、中に入らないので、アレルギーがおこりにくいというわけです。

外でたくさん遊ぶお子様は、まめに水洗いしてそのたびにカオクリームをつけるというのもオススメですね。

私は保湿オタクなので、顔や首には一年中クリームを塗って保湿に余念がありませんが。
うっかりしていました
それは。
昨日から、耳たぶがかゆいのです。
ぶつぶつと湿疹がでています。
耳たぶの保湿ケアを忘れていましたね

毎年、お花見をした後に湿疹が悪化する患者さんがたくさんいらっしゃいます。
抗アレルギー剤をのんで、しっかりと保湿ケアを怠らずに注意して、お花見をお楽しみくださいね



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花粉のピークに入りました(その12)

2013年03月19日 19時34分54秒 | 花粉症
今日、大学通りを自転車で走っていたら、桜の花が2割ほど咲き始めていました。
それだけで、あたりがぱっと明るくなりますね。

地面には、いろとりどりのパンジーが咲いていて、目から癒されました。

今日の暖かさで、いきなり春がやってきた感じです。

さて。

連日、花粉情報で
「東京は非常に多いです。」
と報道しています。
毎日、東京の地図が真っ赤に塗られています。
毎日、とても多くの花粉が飛散していますが、特に注意が必要なのは、風の強い日です。

先週から、いままでの春では経験したことがないほどの強風が吹いていますが、その影響がでています。
それは。
風の強い日に外出すると、花粉は露出部だけでなく、洋服の中にもはいりこんでいるようなのです。
すなわち。
先週から、背中や腰、肩や胸回りといった、衣類に隠れている部分にも湿疹がいきなり出ている人が多いのです。

ですから、帰宅したら、すぐにシャワーを浴びて身体にもついた花粉を洗い流した方がよいのです
また、洗髪も重要です
髪の毛の中に入り込んだ花粉の量は予想以上に多く、そのままにしていると、髪から花粉が耳や首、顔などにくりかえしついてかぶれるのです。

今日も、地肌のかゆみや湿疹、ふけなどを相談される患者さんが多かったです。
原因のひとつが花粉なんですね。

暖かく晴れて、風が吹いている日は、要注意です。
本当は、日差しが気持ちよく、草花がきれいに見え始める良い季節なんですが、このようなご注意をするのは、残念ですね
でも、アレルギーの強い方は、ご注意くださいね



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花粉のピークに入りました(その11)

2013年03月14日 20時30分10秒 | 花粉症
今日は休診日

体調があとひとつ・・・という感じで、ソファーで横になっていたら、お昼寝をしていました

実は、私はめったにお昼寝をしません。
昼間に眠くなることがあまりないのです。
ですから、いつのまにかぐっすり眠っていたことに、びっくりしました。
これも、体調管理には必要なんですね。

さて。

今年の花粉症の患者さんを見ていて、気づいたことがあります。
それは。
当院の患者さんは、大きく次の二つにくっきりと分かれているのです。

ひとつめ・・・・・けっこう重症の方。
昨年、花粉の飛散量が少なかったので、症状が出なかったかあるいは軽かった方がいます。
その方々は、もしや治ってしまったのでは・・・・・と期待していたということです。
そう思われた方々の中に、今年は予防内服をしないできた方が多いのです。
そして、いきなり発症
それも、いきなりけっこう重症

ふたつめ・・・・・全く症状が出ない方。
花粉症の患者さんで、いまだに全く無症状の方が少なからずいます。
もちろん、1月から予防内服をしています。
でも。
予防内服だけで、こんなにたくさんの花粉に対し無症状で過ごせるのは驚きですね。
もちろん全員とは言いませんが、とても調子の良い方がけっこうな人数います。
その方々は、暖房を控えたか、あるいは温風のでない暖房(こたつやオイルヒーター)で過ごした方が多いと感じました。
これは、偶然ではありません。
ファンヒーターやエアコンなど、温風の暖房を使用してきた方々は、鼻も目も皮膚もドライになっており、とても敏感になっています。
ドライな皮膚や粘膜は、花粉が侵入しやすくなっているのです。

今年は、例年よりも寒い冬だったため、暖房を強めに、また長時間使用した家庭も多いと思います。
その結果、花粉症がおこりやすくなっていると思います。

まだまだ三寒四温で、寒い日もあると思いますが、ぜひとも、重ね着で乗り越えてください

花粉症が重症化してしまった方は、いったん強めの治療をお奨めしています。
ご相談ください

~~~~お知らせ~~~~
16日(第3土曜日)~18日(月曜日)は休診させていただきます。
なにとぞ、ご了承ください。

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花粉のピークに入りました(その10)

2013年03月13日 18時53分40秒 | 花粉症
いや~、すごい風でしたね
このところ、自然というものが人に優しくないと感じるようになりました。
自転車をこいでいたらすごい突風がきて、倒れそうになりました。
こんな春はめったに経験がないと思います。

さて。

その強風の中、私はしっかりとマスクを顔に密着させていましたが。
帰宅後、のどがいがらっぽく感じ、クチビルはかさかさに乾いていました
マスクをしていても、花粉やホコリは中に侵入しているのですね。

当然のように帰宅後はすぐにシャワーを浴び、洗髪しました。
風が強い日は、花粉やほこりが衣服の内側にも入り込んでいます。
髪の中には大量の花粉がからまっているといいます。

外で遊んだ帰宅したお子様は、疲れてすぐに昼寝をしてしまう場合もあると思います。
でも。
そこはちょっと頑張って、まずはシャワーを浴びましょう。
ホコリや花粉を全身にまとったまま、昼寝をしてしまうと、花粉症や花粉かぶれがひどくなります。

帰宅後はすぐにシャワー・・・・・これを習慣にしましょうね



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花粉のピークに入りました(その9)

2013年03月12日 22時46分53秒 | 花粉症
このところの気温の上下の激しさに、身体がついていかないと感じる方は多いと少なくないのではないでしょうか。

街を歩く人々の衣服が、真冬のダウンだったり、軽装だったりと、ばらばらですね

さて。

この数年ではっきりと気づいたことがあります。
それは。
以前、花粉症は成人の病気と言われていたのですが、いまやそれは違うということです。

数年前から、小さいお子様の花粉症が増加してきたことはわかっていましたが。
いまや、0歳児にも花粉症と思われる症状がみられるのです。
ベビーカーでお散歩に行った後などに、目やにが出たり目の周りをこすったり、ほほや首などに湿疹がでたりします。

さらに。
花粉症は高齢になると自然に治るとも考えられていましたが。
実際は、違いますね。
最近は、70台や80台の年齢の方でもひどい花粉症の方が少なくありません。

つまり、すべての年齢に花粉アレルギーはみられるようになってきたのです

これは、特に都会に住む人々に多く発症しています。
つまり。
都会の暮らし・・・・・車の排気ガス、アスファルトや鉄筋コンクリートに囲まれた生活、エアコン過剰の暮らし。
こういう生活環境が、鼻炎や喘息、皮膚炎などのアレルギーを引き起こしている原因のひとつだと思われます。

都会に住む以上、避けられないこともあると思います。
ですから、少しでも原因を少なくする工夫が大切です

そこで、くり返しになりますが、私のオススメは。
過剰暖房を控えるようにすることです。
特に、エアコンやファンヒーターなどの、温風の出る暖房器具は、ドライアイや鼻の乾きや皮膚の乾燥を引き起こします。

先日、ある患者さんがこれを裏付けることをおっしゃいました。
「以前、こたつの生活をしていた時は大丈夫だったのですが、昨年からエアコンを使い始めたら、今年からいきなり花粉症になりました。」
というのです。
そして。
「エアコンの生活にしてから、やけに鼻が乾くのです。」
ともおっしゃいました。
充分、こういうことは考えられるのですね。

ついでに言えば。
私はピアス反対派です。
都会にくらす現代人はアレルギーになりやすく、ピアスは金属アレルギーを起こしやすいリスクがあると思います。
最近は金のアレルギーもあると言いますから、金属を皮膚の中に通すのは危険ですね。
シリコンピアスなら良いですが、ずっとシリコンのみ使うくらいなら、可愛いイヤリングの方が楽しめると思うのですが。

今日は暖かい日で花粉飛散は多かったですが、風があまり吹かなかったので、ちょっとほっとしましたね




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花粉のピークに入りました(その8)

2013年03月11日 13時39分43秒 | 花粉症
昨日は暑いくらいだったのに、今日はまたもや冬に逆もどり。

体調管理も大変です

さて。
連日、花粉かぶれの患者さんがたくさん来院されますが。

今日は、ちょっと見落としがちな症状についてお話ししましょう。

花粉かぶれの代表的な症状は、まぶたや目の縁、ほほやおでこ、口の周りや首回りの湿疹です。

でも、ちょっと意外な花粉かぶれの症状についてお話しします。
それは。
耳切れ。
クチビルのひびわれ。
手荒れや指のひびわれ。

乳首のじゅくじゅく。
耳の中の湿疹。

生え際の湿疹。

これらの症状も、冬よりも今頃から悪化する方が増加します。
やはり、暖房で乾燥肌になっている方が、重症化します。

今日は、すごく空気が乾燥しています。
保湿ケアをいっそう念入りに行いましょう


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