宮元皮膚科クリニックのブログ

毎日の診療の中で気づいたことや気になることを書いています。
皮膚病や肌のトラブルのさまざまなアドバイスをいたします。

暖房の使い方の注意

2012年09月29日 18時42分57秒 | スキンケア
今日は、少し汗ばむくらいの気温でした。

めまぐるしく気温が上下します

私は、外来診療中で、患者さんの多くに、これから迎える寒い冬の過ごし方について、熱弁(?)をふるっています。

それは。
ずばり、冬の暖房の使いすぎを絶対にやめようという訴えです

毎年、冬になると、患者さんがとても多くなります。
しかも、赤ちゃんやお子様がものすごく多くなります。
まるで、小児科か!!と錯覚するほどです

これは、どうしてでしょうか?。

原因は、都会人の冬の過ごし方にあるのです。

何年か前から、冬のおしゃれなファッションとして、真冬のノースリーブがあります。
これって、おかしいと思いませんか?。
確かに、ノースリーブのセーターとかワンピースは、おしゃれでクールです。
でも、こんな服装で大丈夫なのは、それだけ室内の暖房が過剰だからです。

田舎の方は、こういうファッションはあまりしないと思います。
でも、都会人は、当たり前がだんだん普通でなくなってきたように思います。
非常識が当たり前になっていると感じます。

ノースリーブや薄着が平気と感じる暖かい室内は、当然乾燥がひどいです。
そのため、都会人は年齢に関係なく、みな乾燥肌になっています。
暖房で暖かい部屋に長時間いて、顔も首もくちびるも身体もみなかさかさです
だから、冬の化粧品代がかさみます。
最近は中学性も化粧水や乳液をつけることが珍しくありません。

ここで、私は、ずばり訴えます。

冬は、重ね着です
暖房は控えめにして、寒くない程度にすること。
暖かい部屋は、駄目です

最近の保育園は、床暖房にファンヒーターをつけて、薄着教育、裸足教育などと言っています。
そのせいで、保育園のお子様が、全身乾燥して、くちびるや足の裏がかさかさで来院します。
全く、非常識な世の中です。

重ねて、ご忠告します
冬は、重ね着で、暖房は控えめに・・・・です。
電気代が上がっているし、不景気も深刻です。
暖房を控えましょう!!。

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丈夫な皮膚を作るために

2012年09月28日 17時20分22秒 | スキンケア
急に秋が来たので、身体がびっくりしています

温度調節が難しいですね。

さて。

そんな秋ですが。
今日、来院された患者さんは、おおむね状態は良好でした
アセモは少なくなり、虫さされも減っています。

秋の代表的な花粉であるブタクサ花粉は今がピークのようで、そのアレルギーの患者さんが増えていますが、それ以外は調子が良い方が多いです。

なぜ皮膚の調子が良いのでしょう?。

患者さんは、「汗をかかなくなり、良くなった」とおっしゃいます。
確かに、酷暑、猛暑は終わり、ひどい汗はかかなくなり、汗によるかゆみは減少しています。

でも、汗をかかなくなって調子が良くなるならば、汗の少ない真冬はもっと調子がよいはず。
なのに。
当院は、真冬が一番混雑します。
それは、どうしてでしょうか。

汗が少なければ、調子が良いはず。
そして、真冬は花粉も飛ばないのに、なぜ、皮膚病が多いのでしょうか。

それは。
暖房のせいなんですよ

これから寒さが増してくると、皆さんはすぐにエアコンやホットカーペット、ファンヒーターをつけると思います。

でも。
安易に部屋を暖かくする習慣が、多くの方、特にお子様や赤ちゃんの皮膚を乾燥させ虚弱にするのです。

私が子供の頃、暖房はこたつとストーブが主流。
部屋の中の畳はひんやりしており、室内でも毛糸のパンツやタイツをはいていました。
これが、子供の皮膚を守り、丈夫で健全な状態を維持したのです。

最近は、真冬でも、お子様は室内で裸足に薄着が多いです。
これは、最近のお子様が寒さに強くなったわけではなく、部屋を暖めすぎることがあたりまえになった生活習慣に原因があるのです。

こうした乾燥した生活習慣は、皮膚を乾燥させ、虚弱でアレルギーのおこりやすいものへと導くのです

暖房はひかえめに
室内では、もう一枚重ね着を

今年は、当院の患者さんにはこれをくり返ししつこくお話ししていくつもりです

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良い汗をかこう!(その2)

2012年09月25日 18時30分15秒 | アトピー性皮膚炎
今日は、涼しい!!。
寒いくらいです。

風邪をひく方もだんだん増えてきそうです。
体調管理にお気をつけください

さて。

涼しくなってくると、汗もかかなくなってくるので、アトピー性皮膚炎の方は一安心といったところでしょう。
確かに、べたべたした汗はかゆみの原因になるので、いやですね。

小さい頃からアトピー性皮膚炎を患っている人の中には、汗をかかないように体育を休んだり運動をしないという方もいるようです。

でも。
実は、過度に汗をかかないようにすることは、実は皮膚をどんどん弱くし、正しい汗をかかないひどい乾燥肌を作ってしまうのです

では、どうしたら、よいのでしょうか。

まずは、湿疹や皮膚炎が悪化している時は、汗をかくことを控え、まずはしっかりと薬を塗ってきれいに治してしまいましょう。

次に。
きれいになった皮膚を、毎日保湿クリームでスキンケアをします。

同時に、良い汗をかく訓練をすることが大事です。
汗をかくことを恐れて、ずっと家の中でクーラーをかけて引きこもったり、全く運動をしないというのは、かえってアトピー性皮膚炎の肌質を治りにくくするのです。

では。
良い汗とは、どういうものでしょうか。

先日の学会では、毎日のウォーキングなどを奨められていました。
でも、なかなか、これを習慣つけることは難しいですね。

そこで。
おすすめは、入浴です。
毎日、ちゃんとお湯につかり、汗をかくことがおすすめです。
このとき、熱すぎる温度の入浴はかえって
38度から40度くらいの温度のお湯で、数分半身浴をし、適度に発汗するように訓練するのです。

これをくり返すと、正しくきれいな汗をかくようになり、その後の保湿クリームの効果が倍増するのです

でも。
この発汗訓練には、皮膚の状態によってアドバイスが異なりますので、やみくもに行うことはあまりおすすめしません。

湿疹が治ってきて、安定期になったら、半身浴などできれいな汗をかきましょう。
この汗のかきかたについてもアドバイスいたしますよ。

ちなみに、私は、週1回のエアロビクスと、週1回のウォーキングをしています。
けっこう汗をかくようになってきましたよ
これから、どんどん寒くなり、汗も減ってくるので、乾燥肌の方こそ汗をかく訓練が重要ですね

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良い汗をかこう!

2012年09月24日 20時27分33秒 | アトピー性皮膚炎
急に秋がやってきました。

私は四季の中で、一番秋が好きです
なぜなら、空気が澄んで、色々な風景が色鮮やかにきれいに見えるからです

特に好きなのは、日一日と紅葉が進んでいく季節です。
目から癒し・・・です

さて。

今日は、汗のお話です。

アトピー性皮膚炎は、近年増加し続け、問題になっています。

以前、この病気は、アレルギーが原因であるとされていました。
ハウスダストやダニのアレルギーであることは、ご存じの方も多いと思います。

でも。
以前から、私は不思議に思っていたことがあるんです。
だって。
ハウスダストやダニは昔からあるものだし、なんで今更これに対しアレルギーが増えているのか。
さらに。
田舎で、土埃や雑草花粉、スギ花粉の多いところの方が、これらのアレルギーが少ないのはなぜなのか。

アレルギーやアトピー性皮膚炎は、患者さんが圧倒的に都会に多いのです

これを説明するのは、マンションやアスファルトの生活、そしてクーラーや暖房をかけすぎたためにおこる乾燥肌です。

でも。
さらに、最近、興味深い研究が報告されています。
それは。
アトピー性皮膚炎の患者さんが、汗をかきにくい体質になっているということなんです。
そして、これが、アトピー性皮膚炎を治りにくくしている可能性があるのです

アトピー性皮膚炎の患者さんの多くは、汗をかくとかゆくなる・・・だから汗をかかない方が良いと思っていると思います。
たしかに、アトピー性皮膚炎が重症の場合は、汗をかくと悪化しますね。
ですから、ひどい時は、まずは汗をかかないようにスポーツなどを制限し、しっかり治すことが重要です

でも。
治療がうまく進んで、皮膚がよい状態になったら、汗をかく訓練が必要ということなんです。

これについては、明日、続きをお話ししましょう。

明日に続く・・・・・お楽しみに

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やっぱり保湿なんだ!!

2012年09月22日 23時33分19秒 | アトピー性皮膚炎
今日は祝日でしたが、都内に勉強会に出かけました。

テーマは、アトピー性皮膚炎です。

アトピー性皮膚炎は、近年研究が進み、原因の解明や新しい治療法の解説などさまざまな報告が相次ぎ、勉強をしないと追いつきません

それだけ、患者さんの人数も多いということなんですね。

一昔前は、アトピー性皮膚炎と言えばアレルギーの一言でかたづけられる感じでしたが、最近は、乾燥肌や発汗の異常に原因があるという報告が相次いでいます。

そして、やっぱり。
結局は、保湿ケアがすごく大切であるということがまとめとして発表されました。

赤ちゃんのころから保湿ケアをしていると、湿疹や皮膚炎になりにくく、またブドウ球菌などの細菌の増殖も減らせるというのです。
つまり。
保湿ケアをしていると、アトピー性皮膚炎や様々な皮膚疾患を予防できるのです

やっぱり保湿なんだ・・・・・と、深く納得して、帰路につきました

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お知らせ

2012年09月19日 21時47分23秒 | インポート
一昨日の地面をたたきつけるような大雨の中を、無謀にも自転車で走り抜け、顔がびしゃびしゃになってしまいました
フード付きの雨合羽を着ていましたが、空しくなるほどびしょ濡れでした

これも、ちょっと非日常な感じの体験ですね。

さて。

明日から23日日曜日までお休みをいただきます。
明日はもともと休診ですが、金曜日を臨時休診させていただきますので、祝日を合わせて、連休となります。

特にどこかに旅行するとかではなく、自分の健康診断に行ったり、勉強会に行ったりする予定です。

ずっと多忙で少々疲れ気味なので、ここで、心と身体をリフレッシュしたいと思います。

よろしくお願い申し上げます。
休診の間、皆さまの皮膚が調子良いことを願っています・・・

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あらためて保湿の重要性について

2012年09月17日 08時16分21秒 | アトピー性皮膚炎
連日、まだまだ暑さが続いています。

敬老の日が、こんなに気温が高いとは・・・・・やはり異常気象でしょうか。

さて。

一昨日、講演会に出席してまいりました。
現在ご活躍中の、皮膚科の先生お二人のご講演でしたが。
非常に勉強になり、とても興味深い内容でした。

それはアトピー性皮膚炎の講演でした。
私が医者になってしばらくは、アトピー性皮膚炎はアレルギー病という説が中心でした。




アレルギー体質が原因であるというものでした。
でも。
最近、さまざまな研究が進み。
アトピー性皮膚炎は、角質病であるといいう見解も出てきました。
つまり。
角質が弱いことが原因の、乾燥肌が大きな要因であるとするものです。

つまり。
つまり。
やっぱり、保湿ケアがなんと言っても重要である・・・ということなんですね

開業以来、ずっと保湿クリームのアドバイスをしてまいりましたが、最近の皮膚科研究が保湿の重要性を裏付けるものが多く、あらためてこの大切さをおすすめしていこうと思いました。

保湿クリームは、アトピー性皮膚炎の、予防であり、治療であり、体質改善でもあるんです

これからも、正しい保湿クリームの選び方、塗り方などをアドバイスしてまいりますね

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秋の花粉にご注意

2012年09月14日 19時03分54秒 | 花粉症
まだまだ猛暑日が続いていますが、空の雲は秋らしい形になってきています。
昼間はトンボをみかけるようになりましたし、夜は鈴虫が鳴いています。

確実に秋は訪れています

同時に、秋の花粉症のシーズンにはいりました。

今週はにはいり、ブタクサ花粉症の患者さんが、確実に増加しています。

今日、アレルギーの患者さんの皆さまに、「洗濯物や布団を屋外に干していますか?」とお聞きすると、
ほとんどの方が、干していました。
タオルや洋服に秋の雑草の花粉が、びっしりと付着します
そのタオルで顔を拭いたり、頭や身体を拭くと、花粉をすりこんでしまいます。
そして、かゆくなったり、ぶつぶつがでたりします。

アレルギーを起こす花粉は、さまざまあるので、ほぼ一年中飛んでいます。
その中で、特に注意が必要なのは、3の倍数の月です(12月を除きます)。

つまり。
3月6月9月が特にたくさん飛ぶと考えて良いでしょう。

とはいえ。
その月の前後2週間くらいは多く飛ぶので、結局、一年中注意が必要となるのですね。

ちなみに、今週に入り、ブタクサ花粉症の患者さんが増えているのですが、症状は、鼻炎、結膜炎、皮膚炎と様々です。
鼻炎・・・・・くしゃみ、はなみず
結膜炎・・・目のかゆみ、涙目
皮膚炎・・・まぶたの腫れ、くちびるの水疱、耳たぶのかゆみ、ほほやあごや首の湿疹。
       うでや肩などにも湿疹がでやすいです。

特に風が吹いている日は、アレルギーが強くでる傾向がありますので、ご注意ください

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ミズムシ(その2)

2012年09月12日 19時01分40秒 | 水虫
しつこい残暑に、そろそろうんざりしている私です

朝夕は涼しく感じますが、昼は期待を裏切るような強い日差し

うっかり日焼けのシミがこわいです。

さて。

いまだに、足のかゆみで受信される方が多いです。
多くの方が、ミズムシをご心配されての来院です。

いつも、ちょっと不思議に思うことがあります。
それは。
受診時は皆さま、こわごわと
「先生・・・・・まさかミズムシではないでしょうか
とご質問されます。
検査を行い、ミズムシが確定すると、
「え~~、ショックです
とおっしゃいます。

でも。
ご心配はありません。
効果の強いぬり薬を、きちんと決められた期間ぬり続ければ、かなりの方が治ります。

といいながら・・・・・ちょっと、待った~~
ミズムシは再発が多く、いったん治ったように見えてもまたくり返すことが少なくありません。

これは、治療を中断してしまう方や、一見良くなると治療を勝手に辞めてしまう方が多いからです。

ミズムシを毛嫌いしているのに、その割に、簡単に治療を中断する方が多いことに気づきます。

まずは、いったん治しましょう。
薬が合っていれば、2週間くらいでいったんはきれいになります。
その後が重要
自分に合った薬を、その後も1ヶ月以上ぬり続けましょう。
数ヶ月続ければ、もっと良いでしょう。

つまり。
ミズムシは、完全に治しきることが、大切なんです。
これを怠ると、また再発し、ミズムシは治らない・・・と思い込んでしまうわけですね

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毛虫にご注意ください

2012年09月10日 15時57分04秒 | インポート
まったく、いつまでこの暑さは続くのでしょう

昼の紫外線の強さとアスファルトから立ち上る熱気は、まるで真夏の海辺の砂浜を感じさせます

まだまだ強い日差しですね。
うっかり日焼けにお気をつけください。

さて。

今日は、毛虫注意報です

なぜなら、今日は、毛虫皮膚炎の患者さんが、びっくりするほど集中したからです。

毛虫が木にたくさんついているようです。
植木の手入れをされた方や、公園で木の付近で遊んだお子様などに、発症しています。

これは、長袖や長ズボンを着ていても、繊維を通してかぶれてしまいますので、油断はできません。

毛虫の毛に接触してから、半日あるいは一日遅れてぶつぶつがでてきます。
強烈にかゆみがあるので、ついついかいてしまいがちです。
でも。
かくとさらに広がり、もっと悪化してしまいます。

つまり。
一刻も早く治療することがお勧めです

着ていた洋服は、さっさとお洗濯してしまいましょう。

なお、派手な発疹がでますが、人にはうつりませんので、その点は心配無用です。
学校や幼稚園も行ってかまいません。
ただ、かゆみが強いので、学校などでかきむしって、帰宅後はさらにひどくなっているなんて場合もあります。
その場合は。
かゆみを止める飲み薬も必要かもしれません。

毛虫は、10月まで見られますので、油断はできませんね。
ご注意ください

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