宮元皮膚科クリニックのブログ

毎日の診療の中で気づいたことや気になることを書いています。
皮膚病や肌のトラブルのさまざまなアドバイスをいたします。

二段階の治療のお話

2014年09月29日 22時04分18秒 | 診断と治療
今年は、例年に比べて、秋が長く感じられます。

昨年は10月に入ってもまだ暑い日があったのですが、今年はすっかり秋らしい過ごしやすい日が続いています。

なので、アセモやトビヒなどの夏らしい皮膚病はかなり少なくなっています

でも。ご注意ください。
秋の花粉症は、今、ピークを迎えています

過ごしやすい、さわやかな秋晴れの日に、秋の花粉の飛散が多いのです。
とくに、さわやかな風がふいていると、かなりたくさん飛んでいます
運動会や遠足などのあとに、アレルギーが悪化するので、お気をつけください。

さて。

今日は、二段階の治療のお話です。

これは、どういうことかというと。

皮膚病が悪化した場合、まずは病院に受診し、治療を受けると思います。
これは、当然ですね。
それで、治療がうまくいくと、かゆみも取れて楽になります。

でも、皮膚が敏感な方や、アトピー性皮膚炎の体質がある方は、いったん治っても、またくり返すことがたびたびあります。
とくに、今の時期のように、花粉が多く飛散していると、くり返しやすいです。

そこで。

二段階目の治療が重要になってくるのです。

つまり。
いったん治した後、かゆみやつらさがおさまり、一見きれいになっている時。
この後に行う治療が、実はとても重要と言うことです

それは、再発の予防のために行う積極的な予防治療です。
最近、皮膚科医の間でもポピュラーになってきたプロアクティブ治療ともよばれるものです。

再発させない積極的治療・・・これが実はとても重要であり、また、有効であるとされています。

このようなお話をしていましたら、患者さんから
「真の治療は、実は、その二段階目なんですね。」
と言われました。
なるほど。
そのとおりかもしれません。

この二段階目の治療は、実は、個々にそれぞれ方法が異なるので、かなりきめ細かい経過観察が必要になります。
でも。
患者さんと医師で協力しながら、地道に努力を続けていくと、結果的には体質改善にもつながるのです

アレルギーは、くりかえしやすいやっかいなものです。
だからこそ、長期戦で、きめ細かく治療を行うことが重要ですね

基本は、清潔な洗浄と、正しい保湿ケア。
あとは、かきむしらない努力です。

とはいえ、個々に治療法やアドバイスが異なりますので、ご相談くださいね

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皮膚の老化のお話

2014年09月26日 17時34分53秒 | 診断と治療
今日は、ちょっと、衝撃的なタイトルでしょうか

あえて、ダイレクトにこういう表現にしました。

人間の細胞は、年齢とともに変化していきます。
当然、老化現象が起こるのは、当然です。
皮膚の老化現象は。
皆さまが気にされる、シミやくすみ、こじわや深いしわ、イボなど。
こういった皮膚の老化現象は、いきなりくるものでは無く、徐々に経年変化として蓄積され、ある程度の年齢で目立ってくるものです。

最近は、紫外線による老化現象が有名になり、ひやけ止めクリームをお子様や若者も使うようになりました。
紫外線老化は、いきなり来るのではなく、お子様の頃からの紫外線の暴露の蓄積によるからです。

同じように、乾燥による老化現象もあります。
皮膚のうるおいが少ないと、かゆみや湿疹やニキビなど、さまざまな皮膚病がおこります。
また、乾燥が続くと、はりが失われたり乾燥の小じわもでてきます。

紫外線による皮膚老化は、かなり知名度も上がり、皆さまもかなり気をつけるようになってきました。

でも。

乾燥による老化やトラブルには、まだまだ無頓着だな・・・と思います。

老化による乾燥がひきおこすかゆみや湿疹は、女性ですと40代、男性ですと50代くらいからはっきりとしてきます。
この老化現象という言葉は、なかなか使いにくいものです。
実際、老人という意味ではないので、正確に言えば、加齢現象というべきなんです。
でも。
加齢とか、エイジングとかいう言葉で言っても、??となかなかわかりにくいようで、一生懸命ご説明していたら
「なんだ。つまり、老化ってことですか。」
などと言われたこともあります
まだ、40代、50代では老化という表現をしにくいこともありますが、でも、年齢による皮膚の変化に対し、正しい理解をしないと治療や予防につながりません。

化粧品業界は、イメージのために、年齢化粧品とか、大人のための化粧品とか、なんとか老化という言葉を避けようとしています。

でも。

私は、老化はいきなり来るのではなく蓄積ですから、むしろ、若い頃からしっかりと予防すべきであると考えています。

なので、あえて、ズバリ、老化による皮膚変化ですとご説明して、むしろ今後お進行を食い止めたり、治療して治したりしていくべきかと思います。

私は、アンチエイジングとして、一年中の保湿ケアと、暖房を控えることをオススメしています。
これは、もう、絶対にオススメです
私も日々スキンケアをして、老化現象を遅らせたいと思っております。

くり返し申し上げますが。

私が皮膚老化のお話をするのは、イコール老人とか言う意味ではなく、また、どうしようもないからあきらめてくださいという意味でもないです。
正しいスキンケアを知ってもらい、できるだけ予防していただきたいということなんですよ


















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良い状態を維持することの大切さ

2014年09月22日 17時30分00秒 | アトピー性皮膚炎
このところ、すっかり秋めいてきましたね

昨年に比べ、残暑がほとんど無い9月です。
過ごしやすくて、うれしいですね

さて。

今日も、秋の花粉アレルギーによるかゆみや湿疹の方がたくさん受診されました。
スギ花粉症と同じで、秋の花粉症も毎年くり返す方が多いようです。

でも。

今日の診療で、秋の花粉症の患者さんの皮膚の状態が、二つの種類に大きく分かれました。
それは。
一つめ・・・・・毎年、この時期に湿疹になる方が、またもや急にひどくなったパターン。
二つめ・・・・・秋の花粉症はもっているものの、いまのところ全く状態が良好で、ぜんぜんかゆくないというパターン。

一つめのパターンは、いわゆる花粉症ですから、毎年同じように悪化してしまうというもので、アレルギーですから多少やむを得ません
でも。
二つめのパターンは、今秋の花粉の飛散がピークにもかかわらず、悪化がみられず、調子の良い方々です

そこで、調子が良い方々は、どうして花粉アレルギー皮膚炎がおこらないのでしょうか。

その理由は。
すっかりアレルギー体質が治ってしまったというわけではなさそうです。
でも、症状がほとんどでずに、かゆみがなくきれいな状態が保てるのですね
そのためには長期間にわたり、皮膚を良い状態に保ち続けておくことがすごく大事なんです。
もし、湿疹がでても、速やかに治してしまうことがとくに重要です。
そして、なるべく再発のない状態を努力して維持することです。
それは。
抗アレルギー剤を必要な時期はしっかり飲み、肌の保湿ケアを長期間手を抜かないこと。
湿疹は、できるだけさっさと治すこと。
洗濯物は屋外干しをしないこと。
外出から着たくしたら、すぐにシャワーを浴びること・・・など。

こうした地道な努力により、調子の良い皮膚が長期間維持されると、やがて良い意味で鈍感な肌になっていくのです。

鈍感な肌をめざして、地道にケアをしていきましょう




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さわやかな秋の風に乗って

2014年09月19日 18時17分06秒 | 花粉症
昔の歌のタイトルではありません

これは秋の花粉症のご注意です

というのも、本日の診療で、秋の花粉アレルギーの患者さんがとてもたくさん来院されたのです

これは、予想できたことではありました。
というのも。
乾いた風がふいていると、今の時期の花粉の飛散はピークだからです。

この一週間くらい、雨が降らず、さわやかで過ごしやすい気候が続いていました。
とても過ごしやすく、クーラーもかけずに窓を全開にして室内に風を入れていたと思います。
また。
とても気持ちが良いので、屋外で長く過ごした方も多いことでしょう。

そんな秋らしい気持ちの良い気分に水を差すようで残念ですが。
こういう湿度の低いさわやかな秋風にのって、秋の花粉の飛散はピークを迎えるのです

帰宅後はすぐにシャワーを浴びて、全身に浴びた花粉を洗い流しましょう。
また。
風のある日は、窓を全開にしてしまうと、室内に大量の花粉が入るのでご注意を。
窓を開けるのは、風の少ない日が無難です。

今日目立ったのは。
目のまわり、ほほやあごまわり、首や胸。腕や手などのひどいかゆみと湿疹です
また。
同時に目のかゆみや涙、鼻水やくしゃみ、咳など。

年齢は、お子様からご高齢の方までいろいろでした。

治療は。

まずは、適切な薬で、なるべく速やかに治療をすること。
そして、再発の予防のために、抗アレルギー剤内服や保湿剤などの外用を続けることです。
同時に。
洗濯物の屋外干しを控え、窓を開けるのは少なめにとどめることですね。

せっかくのさわやかな秋の日に、こんなアドバイスは心苦しいですね
でも。
悪化している方には、ぜひとも守っていただきたいですね。

目薬や鼻のスプレーの処方もいたしますので、ご相談ください

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肌質の変化

2014年09月15日 19時52分08秒 | スキンケア
秋らしいさわやかな連休でしたね

皆さま、いかが、お過ごしでしたか?。

私は、手芸で作品を二つ作りました
録画していた、マイナーな映画をたくさん観ました。

さて。

今日は、肌質の変化についてです。

急に化粧品が合わなくなったり、これまで感じなかった花粉にかゆみをおこすようになったり。
これまでと肌質が変わった・・・?と驚かれる方もいると思います。

こういったことは、だれにでも起こりえることなんです。

その原因は何でしょうか。

それは、一つはその方の肌そのものに原因がある場合
もう一つは、環境に原因がある場合です。

その方の肌そのものに原因がある場合とは・・・。
1.年齢の影響。つまり加齢による乾燥です。男女ともにおこりますが、女性は40代から、男性は50代からはっきりしてきます。
2.洗顔や身体の洗い方による影響。これは、洗いすぎやこすりすぎといった正しくない洗浄による敏感肌です。
3.ホルモンの影響。女性の場合は更年期や生理不順など。
4.ストレスや食生活の乱れ、睡眠不足などは、その方の肌質を変えることがままあります。

環境に原因がある場合とは
・・・。
1.会社や自宅や学校や塾などに冷房や暖房が長時間ついている場合。これはもう、年齢問わず肌質がすごく乾燥肌になっていきますね。
2.部屋や職場などにホコリが多い場合。ホコリは肌質を乾燥させたり、ニキビを増やしたりします。
3.周囲に木や原っぱがあると、さまざまな花粉が飛びます。最近は雑草の花粉でもアレルギーをおこします。

こういった変化は、この数年でとくに顕著に見られるように感じます。
温暖化、ヒートアイランド、異常気象などにも関係があるようにも思います。

肌質の変化をくいとめるには、どうしたらよいでしょうか。

それは。

安全な石けんでやさしく洗浄。
そして、保湿ケアです。
過剰な暖房や冷房の使用を控え、肌質の劣化を予防したいものです。
また。
不規則な食生活や睡眠不足を改善するようにし、健康な生活を心掛けたいものですね

こんな当たり前の事を、当たり前にまじめに守ろうとすることが、実はとてもシンプルで大切なことなのではないかな・・と思いますよ

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秋の花粉症(その3)

2014年09月14日 08時50分00秒 | 花粉症
今日は絶好の行楽日和

どこに行くにも、気持ちの良い快晴です

ご家族連れでお出かけの方も多いと思います。
楽しい3連休をお過ごしください。

さて。

そんなさわやかな秋らしい秋ですが。

皮膚科の観点からはちょっとご注意を申し上げます。
それは。
今がピークの秋の花粉症です。

昨日の土曜日の外来で。
かなり多くの花粉アレルギーの患者さんが来院されました。
アセモやトビヒなどの夏の病気がかなり少なくなっており、花粉による皮膚炎の方が急増しています

頭の中の皮膚がかゆいという方がすごく多くなっています。
髪の中にも大量に花粉は入ります。
屋外に干したタオルにも花粉はたくさんつき、それで顔や頭や手をふくことであちこちの皮膚炎がさらに悪化します。

せっかくの良いお天気なのに、こんなご注意を申し上げるのは心苦しいのですが
さわやかで気持ちの良いからりとした風の中に、花粉は大量に含まれます。
つまり。
今日のようなお天気の日は、花粉が飛ぶのです。

旅行や運動会、キャンプやバーベキューなど。
屋外に長時間出ていると、花粉を浴びます。
その日の夜や翌日から、かゆみや湿疹が出てきます。

なるべく症状を軽く済ますためのアドバイスは

まず、帰宅後はなるべくすぐに入浴し、頭の中を含めて全身の花粉を洗い流すこと。
その後、なるべく全身に保湿クリームを塗ること。
かゆみが起こりやすい方は、予防的に毎日抗アレルギー薬を飲んでおくと良いですね。

それにしても。

なんて気持ちの良い快晴でしょう

いっぱい遊んで、楽しい秋の思い出をいっぱい作ってくださいね










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足の健康

2014年09月11日 20時06分18秒 | 診断と治療
あの厳しい夏はどこに行ったのでしょうか。
今年は残暑がありませんね。
でも、未練があるのか、昼間は元気にセミが鳴いていますね。

さて。

今日は、足のお話です

ここ数年前から、足のご相談が多くなってきたことに気づきました。
たこや魚の目。
外反母趾。
異常な角化やかわむけ。
爪の湾曲。
爪の内出血。
水虫。
などなど・・・・・。

こういった足のトラブルは、一種の現代病あるいは都会病だと感じます。

なぜなら、アスファルトやコンクリートなどばかりの地面が原因であるからです。

都会に住む現代人は、一日中靴を履き固い地面を歩きます。
そのため、足には徐々に圧迫による変形がおこります。
外反母趾に伴うタコや魚の目、足裏の角化。
靴に圧迫されて爪には内出血や湾曲の変形がおこります。
ヒートアイランドによる地面の熱で、足裏の汗が増え、水虫になりやすかったり、かわがむけたりします。

昔の日本の暮らしは、地面がやわらかい土に覆われ、靴を履く時間も短かったでしょうし、トラブルは少なかったと思います。
今更昔の暮らしに戻れない以上、足のトラブルは減らないでしょう。

なので。

ちょっとでも、工夫が必要です

まず、サイズのあった靴をはくこと。
やわらかい革を選ぶとか、幅のあったものを見つけることです。
また、靴底のクッションも大事です。
ふかふかした中敷きを敷くのも効果的です。
さらに。
むれにくい素材の靴下を選ぶことも重要ですね。

足のトラブルがあると、ストレスが増大しますよね

履きやすい靴をはいていると、長時間歩いても疲れが少ないし、気分も軽く感じますね
こういうことって、けっこう重要だと思います。

皆さまも、今一度、靴をじっくりと見直してみてくださいね

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秋の花粉症(その2)

2014年09月06日 21時12分42秒 | 花粉症
最近のマイブームは。
みかんの缶詰です。

私は、さまざまなものに凝り性で、はまると長くブームが続くタイプです。

この夏。
酷暑で、食欲がダウンしていた7月に食べたミカンの缶詰がとても美味しく感じたことが、そのきっかけでした。
以来、飽きずにほぼ毎日食べています

このブログを書いている今も食べています。
ミカンの缶詰にりんごとバナナを切って混ぜ、簡単フルーツポンチが実に美味しい
毎日、フルーツパーラー気分です

さて。

今日の外来では、秋の花粉症の患者さんが多く来院されました。
ほとんどの方が、8月下旬くらいから始まり、この一週間で急に悪化しています。

以前、花粉症と言えば、3~4月におこる鼻炎と結膜炎でした。

でも。
もう何年も前から、春だけではなくなりました。
今や、花粉症は、春、初夏、秋におこることが珍しくなくなりました。
さらに。
鼻炎や結膜炎だけではなく、しつこい咳や、顔や首、腕などの皮膚炎もまったく珍しくはありません。

一年中、花粉症をくり返すという方も徐々に増加しています。

さて。

今日、来院された方に、共通する言葉がありました。
それは。
「真夏はそれほどでもなかったのですが、9月に入ってから、アセモがひどいです。」
という訴えです。

なぜアセモと感じるかというと、暑い日におこりやすく、汗をかく頭や首、わきやひじなどに悪化がみられるからでしょう。
でも、よ~く考えると、ちょっと不思議です。

今年の夏も、アセモの患者さんはかなりたくさん来院されました。
多かったのは7月で、気象庁が酷暑と呼ぶ厳しい暑さの続く時期でした。
ちょうど、熱中症の注意がさかんにされていた頃ですね。
そんな厳しい暑さの時期、汗をたくさんかき、皮膚がただれました。
湿疹や肌荒れが目立ち、かきむしってトビヒになったお子様も多かった時期です。

でも。

9月に入り、急に涼しくなってきた頃で、熱中症もめっきり減った時期に、いきなりアセモになるのは不思議ですね。

実は、これは、アセモではありません。
汗をかいたところに、秋の花粉(イネ科の雑草花粉、ブタクサの花粉)がたくさん付着し、アレルギー性の湿疹を起こしたのです。
頭や首、わきや背中、うでやひじ、ひざうらなど、汗がたまりやすい部位なので勘違いをされるのは無理もありません。

真夏はとにかく汗を流せば良かったのですが、秋は違います。
まずは、シャワーで汗にくっついた花粉を洗い流しましょう。
そして、湿疹はとにかく速やかに治療してしまいましょう。
そして、とにかく保湿ケアです。

暑さと汗で保湿ケアを怠っていた方が、秋の花粉にかぶれやすい傾向があります

速やかな治療と、アレルギー剤の内服と、保湿ケア。
この3点が重要です

あ・・・・。
フルーツポンチがなくなっちゃった
また明日のお楽しみ・・・






































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秋の花粉症

2014年09月05日 23時42分41秒 | 花粉症
汗ばむ日があるとはいえ、日ざしに一時の厳しい勢いはありません。

日陰に入れば、かなり暑さはやわらぎ、心地よい風を感じます

このところ、次のような同じことをおっしゃる患者さんが少なくありません。

それは。

「暑い夏は大丈夫でしたが、ちょっと涼しくなってきたころから、かゆくなってきました。」
「この2週間くらい前から、顔や首や頭の中がかゆいです。」
「真夏の時は汗をかいても大丈夫でしたが、9月に入ってから首にアセモがひどいです。」
というものです。

これはいずれも、イネ科雑草花粉やブタクサ花粉による皮膚のアレルギーです。
ちょっと涼しい気温になると、飛散が始まるのです。

毎年9月がピークになり、長いと10月まで続きます。

こうした皮膚のかゆみに加え、鼻水や咳、目のかゆみを伴う場合もあります。

これから秋の運動会があると思いますが。
運動会でたくさんの花粉を浴びて、その後全身にかゆみが悪化する例もよくみられます。
長時間、屋外で皮膚を露出してるので、顔や首、頭やうで、すねなどの皮膚に湿疹ができやすいのです。

花粉は汗のついた皮膚に付着するので、屋外に長時間いた場合や、さわやかな風がふいていたのを感じたら、露出している皮膚に多量の花粉がくっついてしまうため、帰宅後はすみやかにシャワーをして汗と花粉を洗い流しましょう。
さっぱりしたら、その後は、当然保湿ケアをしっかりとしてください。
しっかりと保湿のした皮膚は、表面の角質が強くなり、花粉が入りにくい状態になりますよ。

これから運動会の学校も多いと思います。
練習でも本番でも、たくさんの汗と花粉にまみれてしまうでしょう。
なので。
帰宅後は、とにかくシャワーをあびて汗と花粉を洗い流し、その後は保湿クリームでうるおい肌を作りましょう







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皮膚の夏ばて

2014年09月04日 19時48分41秒 | 診断と治療
秋らしい気候が続いていますね

今年は厳しい残暑が感じません。
こういう9月は久しぶりのような気がします。
今日、百貨店に行ってみたら、商品がいっせいに秋ものに変わっていました。
秋のファッションのカラーはカラフルでとてもきれいです

さて。

そんな気持ちの良い秋ですが。
皮膚への注意はどうしたらよいでしょうか。

暑くなくなり過ごしやすいので、皮膚病にはなりにくいと思われがちですが。

確かに、アセモやトビヒなどはかなり減ってきました。
デング熱が話題になっていますが、虫さされの患者さんも減っています。

では、皮膚は安心して良いでしょうか。

今の時期に多い皮膚病は。
じんましん・・・・・気候の変わり目には、疲れや夏ばてによるじんましんが多いのです。
単純ヘルペス・・・・口のまわりにくり返すものですが、これも今の時期は増加します。
帯状疱疹・・・・・・以前は高齢者に多いとされていましたが、最近は年齢に関係なく増えています。
秋の花粉症…・・・・イネ科やブタクサの花粉症です。くしゃみや咳、目のかゆみ、皮膚のかゆみがおこります。
乾燥肌・・・・・・・急に発汗が減り、日焼けのつけも加わり、いきなり乾燥肌になる方が増えてきます。保湿ケアに気をつけましょう。
手荒れ・・・・・・・なぜか最近、手湿疹の患者さんがたくさん来院します。乾燥や花粉なども関係します。
吹き出物・・・・・・化膿した大きなニキビができる方が増えます。疲れや夏ばても関係があります。
ひょうそ・・・・・・爪のわきからばい菌が入って痛くなります。これもこのところ多いです。

私事ですが。

いつも秋になると胃を悪くします
内科の先生によれば、夏ばての体調不良は秋におこることが多いそうです。

このところ多い皮膚病も、夏のつけがきているのかもしれませんね

消化の良い美味しいものを食べて、たっぷり睡眠をとって、しっかり保湿ケアをして、うるおいのある皮膚を保ちましょうね


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