宮元皮膚科クリニックのブログ

毎日の診療の中で気づいたことや気になることを書いています。
皮膚病や肌のトラブルのさまざまなアドバイスをいたします。

夏の皮膚病(首のアセモ)

2009年06月30日 18時59分18秒 | 診断と治療
蒸し暑い日が続くと、アセモの患者さんがたくさん来院されます

軽いアセモなら、安全な石けんをよく泡立てて、やさしく清潔に洗うことを繰り返すと、だんだん良くなります

けれど、首のアセモは、要注意なんです

首は汗をたくさんかきやすく、また首は皮膚が薄くシワも多いところなので、汗やほこり、汚れが特にたまりやすいのですね。
赤ちゃんはさらに、ヨダレやミルクがたれて、首のシワの間がべとべとした不潔な状態になりやすいです。
また、大人の場合だと、洋服のえりやネックレス、ネクタイや制服の詰め襟のカラー、髪の毛などの様々な刺激が加わりやすい部位です。
そして、首はだれでも手が届きやすいため、無意識にぼりぼりと掻きむしってしまう事も少なくありません。

これらの原因で、首のアセモはただのアセモではすまない場合がおこってきます

よくみられるのは、掻きすぎて細菌感染をおこし、じゅくじゅくして、ひどくなるとトビヒとなり、あちこちにうつってしまう事です。
乳幼児はとくにトビヒにかかりやすく、また悪化すると全身に次々に拡大します。
まれに、ここにカンジダというカビが繁殖することもあります。

首に汗をかいたら、一番良いのはシャワーです。
が、なかなかすぐには洗えない事もありますね。
その場合は、タオルを濡らしてやさしくふいて下さい。
この時、強くごしごしとふいてはいけません
汗ばんだ皮膚は、ふやけて柔らかくなっているので、強くこすると表面の皮膚がむけて、ひりひりしてしまいます。

帰宅後は、さっそくシャワーを浴びましょう。
安全な石けんをよく泡立てて、泡でやさしく丁寧にあらってください。

当院では、アセモのお薬を何種類か処方しています。
赤ちゃんでも使える薬、顔や首に塗れる弱い薬から、ひどいアセモにも効く薬、トビヒにまでなってしまった時の薬など、状況に応じて処方しています。
大人と子供のアセモの薬はそれぞれ違いますので、ご相談ください






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夏の皮膚病(夏の乾燥肌)

2009年06月29日 16時44分23秒 | スキンケア
まさに夏の暑さですね
帰宅後は、真っ先にシャワーです

さて、このように暑いと、汗をかき、乾燥肌ではなくなると勘違いしがちです。
実際、冬のように、粉がふく・・・ということはありません。
しかし、かなりの方が、夏の暑い日も乾燥肌です。

都会は、とかく乾燥肌になりやすいです
アスファルトは乾燥しており、晴れた日は照り返しで地面がドライヤーのようになっています。
その上を歩くだけで、肌はどんどん水分を失われるんです。
まさに、汗をかきながら、乾燥肌は進行します

そして、クーラーの部屋は湿度が低いため、さらに肌の水分は低下します。
クーラーで涼しいな・・と思っているうちに、肌はどんどん乾燥するのです。

毎日の紫外線によって日焼けしていくうちに、肌の水分量は下がっていきます。
気づかないうちに、肌は黒ずみ、そしてかさかさになっていくのです。

つまり、都会の夏は、乾燥肌を作るのです

ですから、夏も・・・いえ、夏こそ油断せずにスキンケアが大切なんですね

もともとオイリー肌の方は、しっとりする化粧水だけでも大丈夫です。
が、乾燥肌とオイリー肌の混合型の人が圧倒的に多いので、こういう方は化粧水だけでなく美容液またはジェルが良いでしょう。
夏でも乾燥肌が強い方は、さらにクリームを重ねて使用することをお奨めします。

最近は、ニキビがでる方でも、混合肌や乾燥肌の方も増加しているので、スキンケアには注意が必要ですね

それぞれの肌質によってケアも異なりますので、ご相談下さい


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夏の皮膚病(顔のトラブル)

2009年06月26日 19時54分20秒 | 診断と治療
今日は暑かったですね~
東京は初の真夏日だそうです
紫陽花がからからに乾いて、かわいそうな感じでした。
雨の中ではつやつやと美しい藤色が、今日はあせた感じでひからびたようになっていました

さて、このところ、顔に特別な湿疹もないのに、トラブルを感じている方をよくみます。
具体的には、顔がひりひりする・・とか化粧水がしみる・・・というものです。

診察をしてみると、一見赤くもなくぶつぶつした湿疹などもないようです。

しかし、ひりひりする、痛い、かゆい、しみる・・・などの症状があります。

この原因はなんでしょうか?。

このような症状を感じられる方は、ほとんど大人の女性です。
男の方にはほとんど見られません。

多くの原因は、もともと女性に多い乾燥肌(敏感肌)です。
この時期、暑くなって汗をかくため、ファンデーションと汗とホコリなどが混ざり合い、肌が不潔になりがちです。
その汚い汗に、乾燥肌の人は弱く敏感で、かぶれやすいのです。
また、この時期の雑草の花粉も肌につくとかぶれますね。

お化粧を落とすときに、拭き取りコットンなどでこすったり、強くクレンジングしたりすると、肌が荒れます。
また、バリバリに乾いた硬めのタオルでごしごしふいたりしても肌荒れの原因になりますね。

この時期は、日焼け止めローションなどを使う方が多いですが、SPF値の高すぎるものや刺激の強いものでかえって荒れる方も多いです。
特別なクレンジングでないと落ちない・・という日焼け止めは特に要注意です。

汗も汚れも多いこの時期の洗顔は、特に注意しましょう。
洗い流すタイプの優しいクレンジングでお化粧を落とします。
その後、安全な石けんを使い、やさしく丁寧に洗顔します。
この時、泡立てネットなどを用い、たくさんのふわふわの泡をつくり、その泡でやさしくやさしく洗いましょうね

その後は、アルコールの入っていない保湿ローションでしっとりさせます。
そして、ジェルかクリームで丁寧に保湿して下さい。

軽いトラブルは、これで治ります。
やや重症の場合は、数日の治療が必要ですね。ご相談ください


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ひと休み・・・

2009年06月25日 11時46分49秒 | インポート
昨日は午前中すごい雨が降ったかと思ったら、午後から晴れて蒸し暑くなりました

今日は皮膚科のお話はひと休み・・です

どうしてかというと、今日、かなり疲れています。
と言っても、とても心地よい疲れなんです

昨日、蒸し暑い夕方から、あるコンサートに出かけてきました。
長い間ずっとこの日をとても楽しみにしていました。
インフルエンザ騒ぎで中止にならないか・・と心配もしていましたが、無事行われました。

DCTの20周年コンサートです

想像以上に内容が濃く、3時間以上にわたる熱唱で、とても感動しました
帰宅したら夜中になっていました。

心がリフレッシュされました
歌手からパワーも頂きました

また明日からの診療、心をこめてがんばります

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夏の皮膚病(アトピー性皮膚炎)

2009年06月23日 20時08分19秒 | アトピー性皮膚炎
暑い一日でしたね~~
急に暑くなると、早くも夏ばてしそうです
気温が変化すると体力も落ちがちです。
風邪などひかないように、お気をつけ下さいね。

さて、今日はアトピー性皮膚炎のお話です。
アトピー性皮膚炎は特に夏の病気というわけではありません。
が、今の時期、色々な悪化要因があるので、そのお話をしましょう。

まず、じめじめとした蒸し暑さ。
これにより、皮膚に汗がじっとりとたまると、アセモや湿疹がでやすくなります。
たまった汗に雑菌やほこり、カビや花粉などが加わり、皮膚炎が悪化するわけです。

また、気候の変動が激しいために、ストレスがかかりやすく、疲れもたまると、一層皮膚炎が悪化しがちなのです。

さて、では、どうしたらよいでしょうか?。

大切なのは、自分の体調や皮膚の管理です
自分の皮膚の管理を自分できちんとするという事が大事なんですよ

まずは、帰宅後はすぐにシャワー
安全な石けんをよく泡立てて、やさしく丁寧に洗いましょう。
手を使い丁寧に洗うことが大切です。
これにより、細菌やカビ、ほこり、花粉を洗い流してしまいます。

毎日の丁寧なスキンケアにより、湿疹の治療も格段に効果が上がるわけですね

また、規則正しい生活をすることや、しっかりと睡眠をとるなどの気配りも大切です
こういう毎日の前向きな心構えが、免疫機能を向上させ、アレルギーを起こしにくい体質を導くんですよ。

自分の肌を大切にする気持ちが大事なんですね



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夏の皮膚病(乾燥肌)

2009年06月22日 19時36分32秒 | スキンケア
蒸し暑いです~
じわ~っと汗が出ますね
いかにも梅雨のお天気です。

しかし、このような季節でも、乾燥肌の方が多くみられます。

汗をかいて、肌がべたべたしても、乾燥肌である可能性はあるんですよ。

見た目では冬の時のように、かさかさしていたり粉がふいていたりすることはありません。
ですから、一見、乾燥肌には見えないこともあります。
しかし、肌質として、一年中乾燥肌の方はかなり多くいらっしゃいます。

そういう、一年中乾燥肌体質の方は、汗をかくと皮膚にトラブルがおこります。

首やわき、下着のゴムやベルトの下などの皮膚にアセモや湿疹が出来やすく、赤くただれたりヒリヒリしたりします。
自分の汗が、潤いという味方にならず、汗かぶれという敵になるんですね

こういった、一年中乾燥肌の方は、プールの授業が始まると塩素にかぶれやすくなります。
また、クーラーの部屋にいると、皮膚がかさかさしてきます。

一年中乾燥肌の肌質の方は、蒸し暑い梅雨の今でも、シャワーや入浴の後に保湿ケアをする必要があります。

広い範囲にはローションや乳液タイプのもの、乾燥が強いところはクリームを使いましょう。

この時期も上手に保湿ケアをすることが、健康な肌を維持する秘訣ですよ


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夏の皮膚病(ミズムシ)

2009年06月20日 22時51分06秒 | 水虫
いよいよ、じめじめした季節に突入です

こういう季節になると、とにかく足がむれますね~

足がむれると、色々なトラブルがおこります。

汗の多い人は、足の臭いに悩みますね~。
ふやけて、皮がむけてくることも増えてきます。

そして、一番のお悩みはミズムシでしょう。

ミズムシと一口で言っても、結構色々なタイプがあり、診断が難しい場合もありますね。

小さな水ぶくれができる水疱型。このタイプはかゆみが強い方が多いです。
水ぶくれをつぶしたくなり、破って、細菌感染をおこし、じゅくじゅくする事も少なくありません。

ひたすら皮がむけるかわむけ型。この皮に、ミズムシが多いので、皮をむしって床に捨てたりしてはいけませんよ

皮が厚く固くなる角化型。これはあまりかゆくない場合もあり、気づかないで進行することも多いので要注意ですね。

爪が白くなったり黄色く変色したり厚くなったりしている場合は、爪ミズムシの可能性もあります。
塗り薬がなかなか効かないので、のみ薬が必要な場合もあります。
爪ミズムシはかゆくないので放置される場合が多いようですが、ひとにうつす原因になりますし、とても治りにくいのできちんとした治療が必要です。

最近、若い女性におしゃれな長靴が流行の兆しをみせています。
が、長靴は完全防水なので、超~~むれるんですよね。
気をつけてください
長靴を履いた日の帰宅後は、すぐさま足を洗い、ユビを開いて風通しを良くしておきましょうね

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夏の皮膚病(掻いちゃダメ~)

2009年06月19日 19時15分22秒 | 診断と治療
蒸し暑いですね。
梅雨の時期は、湿度が高く気温も高くなる日が多いです

こういう時期には、色々な皮膚病がありますが、いずれの場合もとくに注意しなくてはならない点があります。

それは・・・掻いちゃダメ~ということです

高温多湿のこの時期は、掻いて傷になってしまったりすると、ばい菌があっという間に繁殖します。

たとえば・・・。

首やわき、ひざ裏のアセモを掻いてしまい・・・・・・・・トビヒになってしまうことが多いのです。
手や足の汗疱の水ぶくれをついつぶしてしまい・・・・水疱が膿んでしまいます。
手の指のささくれをむしってしまい・・・・・・・・・・・・・・ばい菌が入り、ひょうそになってしまう事が多いです。
ニキビをついつぶしたりいじったりして・・・・・・・・・・・大きく化膿し、汚い跡になってしまいます。
ミズムシを掻きむしってしまい・・・・・・・・・・・・・・・・・そこからばい菌が入り、足が腫れて痛くなり、歩けなくなることもあります。
ミズイボを掻いてしまい・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・化膿して大きく腫れることがあります。
虫さされをがんがん掻きむしってしまうと・・・・・・・・・血が出て、その後、トビヒになりやすいです。

このように、掻いてしまうと、梅雨のこの時期はやっかいなトラブルに発展しやすいのです

また、掻いてしまうと、薬の効果もガクンと低下します。

この時期は、ばい菌が増殖しやすいです。
掻きむしらないように、お気をつけ下さいね


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室内干し

2009年06月16日 17時22分00秒 | インポート
梅雨らしい雨が続いていますね
こういうお天気が続くと、洗濯ものがたまりやすいですね。

私は、アレルギーのある方には、以前から洗濯ものを外に干さないように・・・とアドヴァイスしています。
それは外に干すと洗濯ものにびっしりと花粉がこびりついてしまうからです。
花粉が付いた下着やシャツを着ると、かぶれたりアトピーが悪化してしまうのです
また、外に干したタオルは花粉が無数にこびりついているため、そのタオルでふくと、顔が真っ赤になったり身体がかゆくなったりします。

2~4月はスギ花粉、5月はヒノキ花粉、5~7月はイネ雑草花粉がアレルギーをおこします。

雨が続くと洗濯物をためてしまい、晴れると思いっきり外に干してしまう方が多いですが、アレルギー体質の方は大変危険です

で、今日は、室内干しのお話です

まず、タオルは絶対に乾燥機で乾かすのがお奨めです。
乾燥機で乾かすと、雑菌やカビも無く、ふわふわの柔らかい清潔なタオルになるからです。

下着や洋服は、室内干しになります。
浴室乾燥機がある方は、これを利用しましょう。 
乾燥機が無い方は、浴室につるして換気扇をかけているだけでもだいぶ違います。
また、最近は、コンパクトな除湿器が多種類売られていて、除湿器も洗濯乾燥にとても有用ですよ

つい、外に干すとお金もかからないし・・・なんて思いますよね
でも、外に干すことで、湿疹が出れば、治療費だってかかってしまうし、何より、皮膚が痛んで取り返しがつきません。

私ごとですが、我が家はもう16年、一年中室内干しですよ
私は小さい頃から色々アレルギーがありますが、室内干しのおかげか幸いにも花粉症や湿疹は出ずにすんでいます。

室内干しには、いろいろ工夫が必要ですが、やってみれば結果は違ってきます
ぜひ、お奨めします。


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夏の皮膚病(雑草の花粉症その3)

2009年06月14日 08時06分17秒 | 花粉症
このところ、お天気が良く、風も吹いているので、雑草の花粉が飛んでいます

鼻が詰まる・・・鼻水がでる・・・鼻のまわりがかゆい・・・
目がかゆい・・・目尻の皮膚が赤くただれる・・・
おでこや頭の中がかゆい・・・あごがかゆい・・・
耳の中が無性にかゆい・・・
うなじや首、肩まわりに湿疹がでる・・・

これらは、このところ特によく見られる症状です。

いわゆるスギ花粉症と全く同じ症状ですね

でもなぜ、スギ花粉症のように騒がないかというと・・・

雑草なので、都心にはあまり患者さんがおらず、郊外など雑草の多いところでのみ患者さんが多いため、テレビなどで騒がないのです。
だから、みなさん、油断するのですね。

洗濯物や布団を外に干すのは、もちろん駄目です
乾燥機や除湿器を使い、効率よく乾かしましょう。

ガーデニングや草むしり、犬の散歩、ジョギングや自転車などでもかなり浴びますね。

アレルギーののみ薬は効果が大きいので、ご相談ください
目薬や点鼻薬の処方もできます。


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