宮元皮膚科クリニックのブログ

毎日の診療の中で気づいたことや気になることを書いています。
皮膚病や肌のトラブルのさまざまなアドバイスをいたします。

肌が弱くなる理由

2022年05月18日 16時49分42秒 | 診断と治療
このところ、お天気が不安定ですね
寒くなったり、雨が続いたり、そうかと思えば、蒸し暑い夏を感じる日もあるし・・・

正直、疲れやすいですよね

新学期が始まったり、急にテレワークから出社になったりと、変化が多いのも体調管理が大変な理由です。
いわゆる、五月病の原因ですね。

気温変化が多かったり、ストレスや疲れがたまったりすると、肌へのストレスも増します。
また、最近は雑草の花粉も飛散が始まり、また花粉症がひどくなったり、顔や首に湿疹が出始めている人も多いですね。

さて。

こうした、環境や体調の変化に対して、皮膚が敏感に反応する人と、全然大丈夫な人がいます。
この差はなんでしょうか。

もちろん、もともとアトピー性皮膚炎があって、肌トラブルが多い方もいますが。
そういうことはないのに、肌が調子悪くなってしまった方の原因は何なのでしょうか。

それは、下のようなことも原因なんです。

ひげそりや顔そりなどで、角質を削ってしまう場合。
自己流のマッサージや、剥がすパックなどで、かえって肌を傷めている場合。
角質ケアとかいう化粧水やクリームなどを使ってかえって皮膚が痛んでいる場合。
メイクオフをするクレンジングが合わない場合。
不織布のマスクで顔がむれている場合。

こうしたことが原因で肌を弱くしてしまうと、雑草の花粉などにかぶれやすくなるのです。
現代人は皮膚が敏感になっていて、昔では考えられなかったようなアレルギーも増えているのです

これから梅雨時期になると、雑草の花粉はピークになり、毎年顔や首に湿疹が出る方が急増します。

こうしたお肌のトラブルには、毎日のスキンケアが重要です。
これは、ただたくさんの化粧品を塗りたくれば良いわけではないです。
いや、むしろ、肌をいじりすぎは逆効果です
こうしたことに関して、肌保湿研究所のYouTube動画でもためになる情報をぺぺ先生が話しています。
ぜひ、チェックしてください。

毎日のスキンケアのアドバイスも、皮膚病の予防にはとても重要ですので、診療の一環として丁寧にお話ししています。
お気軽にご質問くださいね

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ステロイドホルモン剤の知識

2022年05月01日 09時43分11秒 | 診断と治療
5月になりました。
早いですね。
コロナ禍にあって、イベントも会合もなく、日々が淡々と過ぎていくうちに季節が移り変わっていきますね

さて。

開業してかなり長くなりましたが、近年、気になっていることがあります。
それは。
ステロイドホルモン剤に対する知識が年々、軽くなっていることです。

10年前くらいから、ステロイドホルモン剤の治療による副作用で新しく来院する隠者さんが少しずつ増えているなと感じてはいましたが、この数年、かなり増加しているのです

ここで強調したいのは、ステロイドホルモン剤は決して悪ではなく、とても効果のすぐれた良い薬であるという前提です。


しかし、この薬の使い方には、正しい知識と適切な指導が必要です
まさに、諸刃の剣ですね。

ステロイドホルモン剤の軟膏は種類が多く、患者さんの年齢、性別、症状の部位、重症度などからきめ細かく使い分けることがポイントです。
ですから、同じステロイドホルモン剤を長期間、延々と使い続けることは、間違っていることが少なくありません。
また、効果には、個人差もあり、患者さんが勝手に判断して使用することは危険とも言えます

そもそも、ステロイドホルモン剤の軟膏を必要とするのは、皮膚に炎症があるからです。
この薬を長期間塗り続けているのは、炎症をくり返しているからですね。
私が9年前に、しっとり!もちもち!オールインワンジェルを開発した理由は、間違ったスキンケアをしていたり化粧品をたくさん使い続けて湿疹やかぶれの原因になっている方が、実にたくさんいるという事実に気づいたからです

つまり。

安全で、かつ、効果的なスキンケアをすれば、ステロイドホルモン剤の軟膏を減らせると考えたのです。

実際、多くの患者さんの肌がこれを証明してくださっています
「はじめて、肌に合う化粧品がみつかりました。」
「これを全身に塗っていると、子供がかゆがりません。」
「これひとつで、一日中うるおいます!」
「塗り薬の量がへりました。」
「肌がつるつるになってきました。」
などのお声は、ほぼ毎日、患者さんからお聞きするうれしいご感想です。

私は、医師であり、化粧品屋ではありません。
化粧品を売りたくてお話ししているのではなく、塗ったり飲んだりする薬を減らしたいのです

不必要な薬を使いたくないし、なるべく短期間で治したいし、諦めたくはないです。
そのための、正しいスキンケアの研究はライフワークとして続けていくつもりです

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