宮元皮膚科クリニックのブログ

毎日の診療の中で気づいたことや気になることを書いています。
皮膚病や肌のトラブルのさまざまなアドバイスをいたします。

トビヒの季節

2012年08月05日 09時25分11秒 | 診断と治療
連日、オリンピック報道で、暑~い夏です
男子体操や競泳、バトミントンやサッカーなど、どんどん盛り上がっていますね
メダルにこだわらず、頑張った選手をたたえたい・・・と思っていましたが、やはり表彰台で日本選手の笑顔の輝く表情を見ると、うれしさがこみ上げます。

さて。

気分も気温も暑い夏ですが。
この季節にとても多いのがお子様のトビヒです。

トビヒは、皮膚の細菌感染症で、典型的な夏の皮膚病です。

小さなお子様にかかりやすく、赤ちゃんから小学生低学年に多く見られます。
大人にはあまり見られませんが、アトピー性皮膚炎の方には時々感染します。

お子様の場合、原因として圧倒的に多いのは、アセモをかきむしった後、虫さされをかきむしった後、ころんだ擦り傷の後・・・です。

注意しないといけないのは
トビヒはあっという間にうつり広がるということです。

そのスピードは速く、朝は虫さされをかきむしって血が出ていただけのところが、夕方にはトビヒに変わっていた・・なんてことはよくあります
これを放置していると、翌日にはいくつもの場所にうつっています。

こうなると、消毒だけでは治りません。
やはり、適切な外用薬と、抗生物質の短期内服が必要です

適切な治療をほどこしても、治りにくい場合があります。
それは。
トビヒの部位をいつまでも、いじったりかきむしっていたりしている場合です。
お子様の場合、「触っちゃ駄目よ!」と注意しても、なかなか我慢ができないことがあります。

そういうときは
薬を塗って、ガーゼをあて、包帯を巻いてください。
そして、最後に。
包帯を止めたテープの上に、お子様のお気に入りのキャラクターのシールを貼る・・というのはいかがでしょう。
こうすれば、いつもお気に入りのキャラクターが見られてうれしいし、大事にしてはがさないと思います。
キティちゃんやポケモンが治してくれるから、はがしちゃだめよ・・・と言うのも効果的かも

トビヒになると、保育園には行けませんし、プールも入れません。
早く治さないと、旅行の楽しみも半減です。
一刻も早く、治してしまいましょうね

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