12月19日(水) 私たちカワサキキッズ・麻生の今年最後の会は、広木克行先生による「子育て教育相談会」でした。
毎回期待以上の先生のお話に、参加者は胸を熱くしながら一心に聞き入ります。
初めの方の質問は、お子さんの不登校問題でした。涙ながらに、でも状況を詳しく説明されたお母さんに、先生は「こういう場で、最初に質問をしてくださった貴方の勇気に感謝します」と、まずほめて話を始められました。いつもそうですが、先生の語り口は相談者の気持ちに寄り添い、とてもあたたかなもので、質問者ばかりでなく、参加者すべてが先生の発する光につつみこまれ、来てよかったという気持ちになります。 私はこの点だけでも、広木先生が学者としてだけでなく、いかに優れたカウンセラーかということを毎回実感します。
先生は、質問者と何度も対話を重ね、その方の悩みを浮き彫りにしていきます。そして、本当の問題は学校でのいじめのみにあるのでなく、夫婦や親子関係にも起因していることを質問者が気づく形で話され、その場にいた私たちも自分の家族関係に対して考えさせられたのでした。
二人目の質問者は、拒食症から不登校へと徐々に進んでいったお子さんを持つ方で、ご夫婦で参加されていました。先生は拒食症になる前の状態から聞かれて、それをお母さんが話してくださったことでその子の育ちの問題点が少しずつ見えてきました。
先生はご自分の教え子で拒食症だった子の例を挙げて、「無条件の受容」の大切さを話されました。親はつい、様々な提案をしたがるが、「常識で判断してはいけない」と言われたのが印象的でした。
では親は何ができるのか、ありのままを受け入れるとは子どもの言うがままにしてればいいのか?・・・・そうそう、そこが難しいですよね。
(ここで20分くらい、各グループで話し合う)
先生の話・・・子どもの方から意見を求められたとき、つまり子どもに聞く姿勢が出来たときは「お母さんはこう思うよ」と話して良い。但し、指示、命令はしないように。 子どもから聞いてこないときは,「今、話しても良い?」と、聞いてから話す。
また、普段から、子どもに対する思いや姿勢が大切、子どもは親より千倍も苦しんでいる。よくこの家にいてくれるねという想いがあれば、それが子どもにエンパワーされる。 日常生活で子どもがぼそっとつぶやいたことをメモしておくといい。
「褒めて育てる」とよく言われるが、むやみに褒める必要は無い。「褒める、注意する、評価する」は指導・助言で、受容ではない。「共感する」事が大事。不登校の子どもは動けない分、生きてることの意味などよく考えている。
最後に4歳児の親からの質問で、言うことを聞かせるためについモノで釣ってしまうが・・・に対して。
「物で釣る」というのは「取引」 それをしていると、今度は子どもの方から持ちかけてくる。 実例「高校に行ってやるからバイク買ってくれよ」「大学行くからスポーツカー買ってくれ」
今は取引が成立する時代。しつけのベースは基本的な信頼関係。 愛着関係のベースに、「ふれあい、スキンシップ、アイコンタクト」がある。日常生活の中でそれをしておくこと。
会後、場所を変えて先生を囲んでスタッフと参加者の一部の方とで、しばらくの時間がもてました。そこでも、様々なアドバイスをしていただきました。 先生、長時間にわたってお疲れ様でした!そして有り難うございました!これからも宜しくお願い致します。
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