野菜が安くなってきた。100円を切らなきゃ買うもんか、と私が一方的に戦いを挑んでいる近所のスーパーに、ここに来て99円の値札が雨後の竹の子のように林立し始めた。ロマネスコもその一つ。
これ、最初見たときは、なにこれ化け物?と思った。だが食してみると、カリフラワーより歯ごたえがよく、ブロッコリーのようにざらざらしてなくて絶妙な食感。それが99円だったら「買い」である。
昨日のあさイチで、ジョージアの郷土料理のシュクメルリを作っていた。ジョージアと言えばワインの故郷。その郷土料理であれば挑戦しないわけにはいかない。最後にクミンを足していたが、まかせてちょうだい!クミンはウチにわんさとあるのだよ。と、いうことで、昨夜はこれ。あさイチではカリフラワーを使っていたが、それに代えてロマネスコ。さらに、あさイチではマッシュルームを使っていたが、もっとお安く手に入るブナシメジで代用。こうした代用品のせいだろうか、シュクメルリは「白い料理」のイメージなのだが、私の料理はいまいち白くない。
それよりも、失敗を予感させる最大の要因はミルク。低脂肪牛乳を使ったことだ。いかにも味が薄そうなのにそれを使った理由はお値段。成分無調整は10円値上がって159円だが、低脂肪牛乳は99円のまま。スーパーに戦いを挑んでいるドン・キホーテとしては当然の選択だが、お料理としては負けを予感。だが、美味しかったよ!ニンニクと牛乳って合うんだねー。ニンニクの臭い消しに牛乳、って話は聴いたことがあるが、そもそも味的にこの二つは絶妙のパートナーであった。低脂肪であることは妨げにならないどころか、逆に上品さを加味したようであった。まあ、これがホントにシュクメルリの味なのかどうかは不明だが、とりあえず、私が「シュクメルリ」だと言って「旨い」と言えば、そういうことになる(誰も反論の材料を持ってない)。因みに、テレビで見るタレントさんの食レポには決まったパターンがある。まず、一口口にしたら「うーん」と言い、次にちょろっと食感がどうだとか言った後で、「美味しい」と言う。すぐに「美味しい」と言わないところがポイントらしい。
ジョージアは、ジョージア政府が「こう呼んでね!」と言ってる国際名だが、いかにも英語っぽい(アメリカのジョージア州と同じ読み)。ジョージアの人はこうは呼ばないよなぁ、と思ったら、彼らは自国を「サカルトヴェロ」と呼んでるらしい。私達だって、国際的には「サムライ・ジャパン」とか言ってても、国内で「ジャパン」とか言わないし。でもヒロミ・ゴーなら言いそう?「ジャプァアーーーーン」とか。郷ひろみって、以前はファンじゃなかったけど、最近は、私より年上なのに、若作りしてがんばってる姿を見て立派だなー、と思うようになった。そんなこと言ったらもっと感心するのはキング・カズ。同じく、以前はファンじゃなかったけど、50過ぎてサッカーの現役なんてすごすぎ。手のひらを返して応援してます(最近は、日本国中で、サッカーがらみの「手のひら返し」が流行ってるらしい)。
私製のシュクメルリに戻る。ひときわ白い塊はカブ。私にとってカブは北条……じゃなくて(血なまぐさいっ)、豊穣のシンボルである。子供の頃読んだ童話の挿絵で描かれた畑のカブがなんとも旨そうだったからだ。それがなんの童話だったかは全く記憶がない。