拝島正子のブログ

をとこもすなるぶろぐといふものを、をんなもしてみむとてするなり

身震いがする演技

2010-05-01 22:26:06 | インポート
やっぱりスカイ・ツリーです。うちの近くに日本で最も汚いという勇名を馳せた綾瀬川が流れており、その橋の上からもその物体が見えるのですが、今日、数人が眺めてました。急にわくわくです。望遠レンズ付きの一丸レフ(私、もともとカメラのことはさっぱり分かりません。甲高い声の社長さんのところで時たま宣伝しているので、何となく知っています。)でも買おうかしらん・・(これが私の冷え切った消費マインドの起爆剤になったらすごいです。)。
ゴッビの話の続きです。ゴッビの芸達者ぶり、ヴェルディの傑作オペラ「オテロ」(原作はシェークスピアのオセロです。)のDVDで見ることができます。オテロを騙くらかすイァーゴ役です。これも、ゴッビの十八番です。1957年の日本でのライブ映像ですので、もちろん白黒、画質は推して知るべしですが、すごすぎ、私に言わせれば、オテロの映像の中ではダントツの一番です。こういう、真の名演は、画質とか温室(じゃないでしょ、音質でしょ。なんで、分からないの?ワープロさん。)は問題になりません。3Dだってかないません。特にすごいシーンは第2幕の最後の部分です。イァーゴは、オテロに、巧みに、「オテロの妻がオテロの部下カッシオと不倫をしている。」と吹き込むのですが、この時のゴッビの歌と芝居、変幻自在、言葉にできません(ので、もう形容しません。)。この公演には、当時の角界(これじゃ相撲でしょ、各界です。)の著名人がたくさん観におしかけていたそうですが、有名な役者の方が、「俺より上手いや」と言ったという逸話があります。で、すっかりオテロが騙されて逆上すると(ここで、初めてこの時のオテロ役を紹介するのもなんなのですが(デル・モナコ・ファンが怒ってしまいそうです。)、天下のマリオ・デル・モナコです。オテロの第一人者です。)、それを横目で見たイァーゴが「にやーっ」と笑います。身震いがする演技です。