( 赤芽柏 季節の花300提供 )
今日は7月7日(木)、新暦の七夕です。
昨年紹介した紀貫之の七夕の歌も素敵ですが、
紀貫之と深い友情で結ばれていた凡河内躬恒( おうしこうちのみつね)が詠んだ
七夕の歌があります。
七日の日の夜よめる
たなばたにかしつる糸のうちはへて
年の緒ながく恋ひやわたらむ 凡河内躬恒
歌の意は、七月七日には機織(はたおり)の上達を願って
織女星に糸をお供えするけれども、
その糸のように長く、何年も何年も私はあの人を恋し続けるのだろうか。
仕覆づくりで針を持ち、長い絹糸を組んだり撚ったりすることが多いので
躬恒の歌が現実的にせまってきます。
七夕にちなむ「乞巧奠(きっこうでん)」は中国で始まりました。
牽牛と織女の二つの星が、年に一度この日に会えるという伝説から発展して、
女性たちが手芸や裁縫の上達を祈る祭りです。
奈良時代に日本へ伝わり、宮中の年中行事となりました。
平安時代の乞巧奠は、宮中の庭に蓮を敷き、その上に山海の産物とともに
赤芽柏の葉に五色の糸を通した七本の針を刺して供え、琴や香炉を飾ります。
さらに時代によって祈りの対象や風習が違ってきます。
室町時代は歌でした。
江戸時代になると、手習いの普及により習字の上達を願うようになりました。
七夕の朝、子供たちは里芋の葉の露を集めて墨をすり、
習字をして上達を祈るという、素朴で美しい風習が生まれました。
「 里芋の葉の露 」
「 仕覆づくりの道具類 」
我が家でも「乞巧奠」にあやかって
仕覆づくりの道具がほぼ揃ったので絹糸、糸巻、組紐器を飾ってみました。
「 かせくり器 」
絹糸は、K先生に紹介して頂いた糸屋から送ってもらいました。
その糸を糸巻に巻く時に活躍するのが、「かせくり器」です。
これがあれば一人でも巻くことができる優れものです。
「 糸巻とミツクリ 」
編み袋の紐や仕覆のつがりをつくるときに使う「ミツクリ」。
他にも製図道具や裁縫箱もがありますが、またの機会に・・・。
さて、気持ちを引き締めて
「二礼二拍手一礼」
(どうぞ仕覆づくりが何とかものになりますように・・・
あとでお茶とお菓子を献じますので、何卒おたのもうします)
追記) 2年前の2009年7月7日に書いた記事(四国遍路・一期一会とそのシリーズを
七夕のご縁でお読み頂けると嬉しいです(実は私も久しぶりに読み返しました・・・)。
今日は7月7日(木)、新暦の七夕です。
昨年紹介した紀貫之の七夕の歌も素敵ですが、
紀貫之と深い友情で結ばれていた凡河内躬恒( おうしこうちのみつね)が詠んだ
七夕の歌があります。
七日の日の夜よめる
たなばたにかしつる糸のうちはへて
年の緒ながく恋ひやわたらむ 凡河内躬恒
歌の意は、七月七日には機織(はたおり)の上達を願って
織女星に糸をお供えするけれども、
その糸のように長く、何年も何年も私はあの人を恋し続けるのだろうか。
仕覆づくりで針を持ち、長い絹糸を組んだり撚ったりすることが多いので
躬恒の歌が現実的にせまってきます。
七夕にちなむ「乞巧奠(きっこうでん)」は中国で始まりました。
牽牛と織女の二つの星が、年に一度この日に会えるという伝説から発展して、
女性たちが手芸や裁縫の上達を祈る祭りです。
奈良時代に日本へ伝わり、宮中の年中行事となりました。
平安時代の乞巧奠は、宮中の庭に蓮を敷き、その上に山海の産物とともに
赤芽柏の葉に五色の糸を通した七本の針を刺して供え、琴や香炉を飾ります。
さらに時代によって祈りの対象や風習が違ってきます。
室町時代は歌でした。
江戸時代になると、手習いの普及により習字の上達を願うようになりました。
七夕の朝、子供たちは里芋の葉の露を集めて墨をすり、
習字をして上達を祈るという、素朴で美しい風習が生まれました。
「 里芋の葉の露 」
「 仕覆づくりの道具類 」
我が家でも「乞巧奠」にあやかって
仕覆づくりの道具がほぼ揃ったので絹糸、糸巻、組紐器を飾ってみました。
「 かせくり器 」
絹糸は、K先生に紹介して頂いた糸屋から送ってもらいました。
その糸を糸巻に巻く時に活躍するのが、「かせくり器」です。
これがあれば一人でも巻くことができる優れものです。
「 糸巻とミツクリ 」
編み袋の紐や仕覆のつがりをつくるときに使う「ミツクリ」。
他にも製図道具や裁縫箱もがありますが、またの機会に・・・。
さて、気持ちを引き締めて
「二礼二拍手一礼」
(どうぞ仕覆づくりが何とかものになりますように・・・
あとでお茶とお菓子を献じますので、何卒おたのもうします)
追記) 2年前の2009年7月7日に書いた記事(四国遍路・一期一会とそのシリーズを
七夕のご縁でお読み頂けると嬉しいです(実は私も久しぶりに読み返しました・・・)。
何卒、楽居庵さまのお心のままに・・・。
以前お招きをいただいてより、いつかお呼びしたいと思いながら、「暁庵のクロスロード」を拝読するたびに、なかなか整わず(心も含めてですが…)
朝茶事でもよろしいでしょうか
朝露はおろか、陽が高くなってからの茶事になりますが、
なお、10月の名残りでもよろしければ…
コメントをたくさん頂戴し、ありがとうございます。
七夕の風習の中に七夕飾りを川や海へ流すというのもありました。
災難、病気など禍や厄を流して、お祓いするのです。
そのようにお祓いしながら、逞しく明日へ向かっていったのでしょうね。
楽居庵さま、ぜひお茶事に暁庵をお呼びくださいませ。
(宿題がすんでおりませんよ・・・)
拝見しました。
旧暦の七夕にお呼びくださいませ。
平安時代には赤芽柏を使用していたのですね。
初めて知りました。
梶の葉に七夕の歌を書かれた軸装を昨年、拝見しました。
それは今年3月亡くなられた遠州流の小堀紅心
宗匠の筆で、俊成の歌「七夕のとわたる舟のかぢの葉に行秋かきつ露の玉章」でした。
家の庭の梶の葉にかかれたとのことです。
私も七夕がきたら真似をしようかと思いましたが、心がけが悪いのでしょうか、梶の葉が手に入らないことを理由に流れそうです。