暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

西予の旅  追善和讃

2011年08月13日 | 2011年の旅
                      (懐かしきふるさとの海、ふるさとの人)
今日は迎え盆です。
昨年は母の新盆でした・・・。

今年は主人の母の三十三回忌にあたり、久しぶりに愛媛県西予市へ帰省しました。
臨済宗の菩提寺で追善供養の経をあげていただきました。
経は般若心経、観音普門品偈(かんのんふもんぼんげ)、
追善和讃(ついぜんわさん)などです。

「臨済宗聖典」が用意されていて、和尚様から全員へ配られました。
初めて聴く「追善和算」の経が美しく、わかりやすく、心に残りました。
和尚様の読経に皆で和しながら、今は亡き人たちを思い浮かべ涙がこぼれました。

一冊分けて頂きましたので、「追善和算」をここに記して唱え、
有縁無縁の御霊がやすらかであるようお祈りします。

                   

「追善和讃」

帰命頂来仏法僧      火宅無常の世にあれば
受くる悩みは多けれど   死別にまさるものぞなし

生縁すでにつきぬれば   富も位もなにかせん
もろき生命はうたかたの  はかなく消えてあともなし

親子のゆかり深くとも   魂よびかえすすべもなし
比翼のちぎりかたくとも  伴い行かん道ならず

つきぬ名残の野辺送り   忌日数えて嘆けども
やがて去る者日にうとく  その面影はうすれゆく

されどこの世は短くて   流転輪廻の果もなし
因果の道理わきまえて   後世の大事を思うべし

今霊前にささぐるは    知恵の灯慈悲の花
香のかおりも清らかに   金口の経をとなうれば

煩悩はらう鐘の音に    いつか長夜の夢やぶれ
元より空に有明の     真如の月は圓かにて

有縁無縁のへだてなく   みな信心の花ひらき
無上菩提の実をむすぶ   回向の功徳ありがたき

不生不滅を悟りなば    生死即ち涅槃なり
逝くも残るも仏国土     常に諸仏の目のあたり

大悲の御手に抱かれて   永遠の生命に生きる身の
幸を悦びいざともに     報恩行にはげみなん

南無や大慈の観世音    南無や大悲の観世音

               
                       合掌    

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