暁庵の茶事クロスロード

茶事が好きです。茶事の持つ無限の可能性に魅了されて楽しんでいます。2015年2月に京都から終の棲家の横浜へ戻りました。

いちねん会  茶箱付花月

2011年08月27日 | 七事式&いちねん会
暑い~暑い~と、息も絶え絶えに過ごしていましたら、
はや秋雨前線とかで、雨空が続き、急に涼しくなりました。
そんな中、8月20日のいちねん会で久しぶりに五人が勢揃いしました。

Kさん宅に伺うと、桔梗、高砂百合、瑠璃やなぎ、水引が咲き乱れ、
床には紫野 寛道和尚筆 「滝 直下三千丈」、
唐物写の籠に秋海棠が一輪生けられています。

八月の課目は茶箱付花月です。
黒の紅鉢に掛けられた鉄瓶が音を奏でていて
「すぐに出来るようにお支度しておきました」とKさん(いつもアリガトウ・・)。
「暑気払いをしましょう」と、近所のレストランでランチを予約してあるのです。

                

ご挨拶をして札を引くと、一回目の花(主)でした。
茶箱付花月は卯の花点で花月を行います。
この時になって、素敵な(?)古帛紗と新しい帛紗を持って来なかったことを
後悔しましたが、あとのまつりです。
稽古に使っている古帛紗と朱の帛紗を茶箱に仕組みました。

正客から順に席入り、迎い付けの挨拶をし、客は「お先に」の挨拶で
四畳半へ入ります。
いつもは帛紗を腰に付けてから四畳半入りですが、
茶箱付では茶箱に仕組んだ帛紗(主の)を使うので帛紗をつけません。

折据、山道盆にのせた茶箱、建水の順に運び出し、仮座へ入り、
「どうぞ折据おまわしを」
初花はIさんでした。
前回風邪のためお休みしたせいでしょうか、今回はよく花が当たりました。
きっとお茶の神様の思し召しなのでしょう。

                

二回続けて、茶箱付花月をし、曖昧なところもクリアになってきました。
振出しで総礼。正客はすぐに振出しを引きます。
菓子付きなので茶巾で折据を回します。
二回目に仕舞い花になりました。
薄茶では拝見がないので、角かけで廻した折据が定座へ戻ってから
月は茶碗、正客は振出しを返します

仕舞花は、茶碗を蓋上、古帛紗を左膝下へ取り込みます。
古帛紗を茶箱右へ戻してから、振出しを古帛紗のあとへ置き、総礼。座替わり。
仕舞い花(私)は、定法通り仕舞つけをしていきました。
建水を持ち五足下がり、敷合わせへ置き、自席へ戻ります。

主(Aさん)は建水を引きます。
正客は道具畳へ折据を戻します。
主は出て、先ず客付に座り、総礼。

花は折据を扱って懐(一番前)へ入れます。
もう一つの仕方として、折据を持って正面へ廻り、茶箱上に乗せることもあります。
正面で茶箱・盆を持って花が立ちあがると同時に、客は八畳へ戻ります。
花が挨拶をしてから、客は退出します。

                 
                      (素敵な古帛紗をパチリ  富貴長命緞子? )

暑気払いは、おじさん(シェフ)の家庭料理を謳った店を貸切でした。
勉強熱心な仲間なので、話したいことが溜まっていたのかも?
おじさんの手料理に舌鼓を打ちながらも、茶談義沸騰でした。
泊りがけで軽井沢合宿・・の話も出たほどです。 
素敵な、大好きな仲間たちに乾杯!