旅の初日、大洲(おおず)市へ寄りました。
大洲には清流肱川(ひじかわ)が流れ、川を望む風光明媚な丘に大洲城があります。
西予市へ帰省のたびに、肱川と城の石垣や櫓を眺めるのが楽しみでした。
主人の好きな映画、山田洋次監督の寅さんシリーズ「男はつらいよ・寅次郎と殿様」で
大洲城が登場し、殿様役は嵐寛寿郎さんだったとか・・・いつも拝聴しています。
天守が復元されたというので、久々に訪ねてみました。
パンフの大洲城年表のはじまりに、
「鎌倉時代・元弘元年(1331) 宇都宮豊房が地蔵ヶ岳に城を築く」
とあり、主人がガイドの方に熱心に質問しています。
どうもこの方が妾(わらは)の主人の家系と関係があるらしい(?)のです。
鎌倉時代末期(1331)、守護・宇都宮豊房が大洲に入り築城。
当初は肱川と久米川の合流点の地蔵ヶ岳に築城したことから地蔵ヶ岳城と呼ばれました。
宇都宮氏はその後240年間にわたり、この地を支配します。
1573年に土佐の長宗我部元親と通じた家臣の大野直之によって大洲城を追われました。
1585年にはその大野直之も小早川隆景によって攻め滅ぼされます。
その後、小早川隆景、藤堂高虎、脇坂安治など次々と城主は変わります。
文禄4年(1595)藤堂高虎が城主となり、
慶長年間(1596~1614)に大洲城天守が建てらました。
江戸時代・元和3年(1617)に加藤貞泰が大洲藩主となり、6万石を領し、
加藤氏は12代、250年余り明治維新まで続きました。
明治21年(1888)に天守が取り壊されましたが、
台所櫓、高欄櫓、苧綿(おわた)櫓、三の丸南隅櫓の四つの櫓は
解体をまぬがれ、国の重要文化財に指定されています。
平成16年(2004)、明治期の写真や江戸期の木組模型などの資料を元に
四層四階の天守が木造で復元されました。
天守へ一歩入ると、全国から集められたという木材(ヒノキ、杉、松など)の
佳い香りが満ちていました。
大洲城天守の復元は、築城当時の技術を再現することを意味しています。
宮大工、左官、瓦職人など様々な分野の力を結集し、
建築技術が受け継がれたことが大きな成果だったようです。
「ものづくり日本」はまだまだ健在でした。よかった!
急こう配の最後の階段を上ると、そこは天守の間。
我が家は四人揃って映画好きなので、すぐに黒澤明監督の「乱」の話になりました。
それぞれの心に残るシーンや好きなセリフが飛び交います。
妾(わらは)は秘かに「映画ごっこ」と言っていますが、大好きな遊びの時間です。
ちょっと明るいけれど木の香り溢れる天守が最高の舞台になりました。
&
(西予の旅 前へ) (次へ)
大洲には清流肱川(ひじかわ)が流れ、川を望む風光明媚な丘に大洲城があります。
西予市へ帰省のたびに、肱川と城の石垣や櫓を眺めるのが楽しみでした。
主人の好きな映画、山田洋次監督の寅さんシリーズ「男はつらいよ・寅次郎と殿様」で
大洲城が登場し、殿様役は嵐寛寿郎さんだったとか・・・いつも拝聴しています。
天守が復元されたというので、久々に訪ねてみました。
パンフの大洲城年表のはじまりに、
「鎌倉時代・元弘元年(1331) 宇都宮豊房が地蔵ヶ岳に城を築く」
とあり、主人がガイドの方に熱心に質問しています。
どうもこの方が妾(わらは)の主人の家系と関係があるらしい(?)のです。
鎌倉時代末期(1331)、守護・宇都宮豊房が大洲に入り築城。
当初は肱川と久米川の合流点の地蔵ヶ岳に築城したことから地蔵ヶ岳城と呼ばれました。
宇都宮氏はその後240年間にわたり、この地を支配します。
1573年に土佐の長宗我部元親と通じた家臣の大野直之によって大洲城を追われました。
1585年にはその大野直之も小早川隆景によって攻め滅ぼされます。
その後、小早川隆景、藤堂高虎、脇坂安治など次々と城主は変わります。
文禄4年(1595)藤堂高虎が城主となり、
慶長年間(1596~1614)に大洲城天守が建てらました。
江戸時代・元和3年(1617)に加藤貞泰が大洲藩主となり、6万石を領し、
加藤氏は12代、250年余り明治維新まで続きました。
明治21年(1888)に天守が取り壊されましたが、
台所櫓、高欄櫓、苧綿(おわた)櫓、三の丸南隅櫓の四つの櫓は
解体をまぬがれ、国の重要文化財に指定されています。
平成16年(2004)、明治期の写真や江戸期の木組模型などの資料を元に
四層四階の天守が木造で復元されました。
天守へ一歩入ると、全国から集められたという木材(ヒノキ、杉、松など)の
佳い香りが満ちていました。
大洲城天守の復元は、築城当時の技術を再現することを意味しています。
宮大工、左官、瓦職人など様々な分野の力を結集し、
建築技術が受け継がれたことが大きな成果だったようです。
「ものづくり日本」はまだまだ健在でした。よかった!
急こう配の最後の階段を上ると、そこは天守の間。
我が家は四人揃って映画好きなので、すぐに黒澤明監督の「乱」の話になりました。
それぞれの心に残るシーンや好きなセリフが飛び交います。
妾(わらは)は秘かに「映画ごっこ」と言っていますが、大好きな遊びの時間です。
ちょっと明るいけれど木の香り溢れる天守が最高の舞台になりました。
&
(西予の旅 前へ) (次へ)