後炭で釜を上げた瞬間、はっとしました。
炭がかなり流れていて、かろうじて間に合ったようです。
後炭の火時の移ろい映し出し
師匠の教え聴こゆる思い
後炭ののち、薄茶。
干菓子盆はMさまのお作です。
お盆をじっくり拝見していただきたかったので、
早めに干菓子を取り回していただきました。
「雪輪ですね、この瓢もご自分で刳り貫いたのかしら?」
「Mさまは江戸千家なので・・・」
「花は何かしら?菊のようで菊でないような?」
薄茶席でもあり、いろいろな声が楽しく飛び交いました。
干菓子は徳島市福屋の「寂聴せんべい」と「和三盆」。
瀬戸内寂聴が徳島市出身のことをお話しすると
「この顔、寂聴さんね」という声がしました。
薄茶は「宝尽の白」(伊藤園)。
お正客さまが干菓子盆の裏に書かれた言葉を
読み上げてくださいました。
老いてこそ 華やぐ
病みてこそ 華やぐ
今ある命を楽しみながら
今このときを
精一杯大切に生きる
爾今爾後
「私には一つ一つが心に響く言葉です。
爾今爾後がいいですねぇ~」
改めて赤い袱紗を出して盆をのせ拝見にまわしてくださり、
お正客さまの細やかなお心遣いがとても嬉しく、感激いたしました。
仙台の翁の手なる干菓子盆
赤き袱紗に命輝く
薄茶の主茶碗は尾戸焼(土佐藩お庭焼き)で、銘「松竹梅」。
小振りで薄手、松竹梅が墨絵のように淡く描かれた
上品な作柄で、私のお気に入りの一つです。
梅、椿、此花などの替茶碗で、華やかな薄茶席になりました。
最後に、水指に先ほど大活躍してくれた鶯笛を飾り、
ウグイスに見送りを託しました。
(3へ) (5へ)
炭がかなり流れていて、かろうじて間に合ったようです。
後炭の火時の移ろい映し出し
師匠の教え聴こゆる思い
後炭ののち、薄茶。
干菓子盆はMさまのお作です。
お盆をじっくり拝見していただきたかったので、
早めに干菓子を取り回していただきました。
「雪輪ですね、この瓢もご自分で刳り貫いたのかしら?」
「Mさまは江戸千家なので・・・」
「花は何かしら?菊のようで菊でないような?」
薄茶席でもあり、いろいろな声が楽しく飛び交いました。
干菓子は徳島市福屋の「寂聴せんべい」と「和三盆」。
瀬戸内寂聴が徳島市出身のことをお話しすると
「この顔、寂聴さんね」という声がしました。
薄茶は「宝尽の白」(伊藤園)。
お正客さまが干菓子盆の裏に書かれた言葉を
読み上げてくださいました。
老いてこそ 華やぐ
病みてこそ 華やぐ
今ある命を楽しみながら
今このときを
精一杯大切に生きる
爾今爾後
「私には一つ一つが心に響く言葉です。
爾今爾後がいいですねぇ~」
改めて赤い袱紗を出して盆をのせ拝見にまわしてくださり、
お正客さまの細やかなお心遣いがとても嬉しく、感激いたしました。
仙台の翁の手なる干菓子盆
赤き袱紗に命輝く
薄茶の主茶碗は尾戸焼(土佐藩お庭焼き)で、銘「松竹梅」。
小振りで薄手、松竹梅が墨絵のように淡く描かれた
上品な作柄で、私のお気に入りの一つです。
梅、椿、此花などの替茶碗で、華やかな薄茶席になりました。
最後に、水指に先ほど大活躍してくれた鶯笛を飾り、
ウグイスに見送りを託しました。
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