鈍想愚感

何にでも興味を持つ一介の市井人。40年間をサラリーマンとして過ごしてきた経験を元に身の回りの出来事を勝手気ままに切る

当事者にとっては不愉快、かつ嫌な「65歳以上は契約者とはなれません」とのルール

2013-04-13 | Weblog
 先日夕刻にリフォームのセールスマンが現われ、いきなり玄関先でユニットバスのリフォームについて写真入りの大きなファイルをめくりながら説明を始めた。最初はかみさんが応対していたが、お金がかかる話とあってか、呼び込まれ、一緒に話を聞くこととなった。セールスマンはわがマンションが築18年となっていることを知っていて、そろそろユニットバスの更新の時期に入っていることを匂わせながら、ユニットバスの背後に隠れている配管が老朽化していることをしきりとアピールする。
 そういえば、かみさんがお風呂のタイルが剥がれていることをなんとかしたい、と言っていたのを思い出しながら、話を聞いていた。そのうちにユニットバスの取り換えの費用について話が及び、予想外にお金がかかることを聞いて、それほど急ぐこともあるまい、という感じになった。それで、一旦は引っ込んだセールスマンは今度は上司を連れてきて、詳細な話をし始めた。なんでもこのあたりを集中的に工事をすることになり、大幅に価格を下げることができる、ということで、多少価格を下げる姿勢を見せ始めた。
 最初からユニットバスの取り換えについて相場感が全くなかったので、提示された価格について如何とも判断できなかった。ただ、なんとなくいつかは取り替えなければならなくなるだろう、との感触は持っていた。そこをうまくつかれてしまったのか、相手のペースにはまって工事を依頼するような形になってしまった。
 で、いざ契約をしよう、ということになって、突如、当方の年齢を聞かれた。正直に「67歳だ」というと、首をかしげ、今度はかみさんの年齢を聞かれ、「60歳」と答えると、「契約は奥さんがしてください」というではないか。その結果どうなったかは置いといて、なんでも65歳以上の人との契約は行えないことになっている、という。訪問販売で、無理やり高齢者と契約してトラブルとなることが多いから、そうしたルールを決めているのだろう。65歳以上では契約できない、というのなら、逆にいえば、「65歳より上だから契約しません」と恰好のお断わりの理由になる、ということでもある。電話でのセールスに対して、いままでは「年金生活ですから」というのをお断わりの理由にしていたが、これからはもうひとつ「65歳以上ですから」といえば、さらに説得力のある拒否ができる、というものだ。
 以前に息子が部屋を借りる際に不動産業者との賃貸契約で、保証人になろう、としたら「60歳以上の人は保証人にはなれません」と言われてびっくりしたことがある。いま定年が65歳となっているので、不動産業界でも65歳以上に改訂しているかもしれないが、当事者にとっては不愉快、かつ嫌なルールではある。
 しかし、一方では65歳以上の高齢者が蓄えている資産が1500兆円もある、という現実があり、これをどう消費に向かわせるかが低調な景気を上向かせるカギとなっているのに契約と当事者にはなれない、という事実があるのは皮肉といえば皮肉なことではある。
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