宝塚歌劇月組大劇場公演『Eternal Voice/Grande TAKARAZUAKA110!』4月5日13時を日帰りで観てきました。定期購読している「歌劇」が数日前に届いていたので、座談会は読みました。タカラヅカニュースでは稽古場映像が流れなかったようでしたが…なんででしょうね?
いかにもハリーらしいハリー作品…みたいな評判は聞いていたのですが、それは安心材料でも心配の種でもあるような気がしました。ハリー作品はこのところ別箱作品の再演が続き(『BLUFF』、めっちゃ楽しみにしています! 生に間に合っていないので! 伝説のノンちゃんヨシコ作品だと思っているので! おださん絶対似合うし上手いと思う、ますますいぶし銀の地味さになっていきそうだけど…ヒロインはまのんたんでオナシャス!!)、再評価されている気がしますが、大劇場の新作っていつぶりよ…?なので。ただ私は、何度でも言いますが初演『メランコリック・ジゴロ』がスタートだった人なので(これはハリー作品としては異色なのでしょうが)、ハリーが嫌いじゃない方です。でも全幅の信頼はおけない…という小うるさい状態で席につきました。
で…すみません、私は全然ダメでした。何がおもしろいのかさっぱりわかりませんでした…二回目からおもしろく思えてくる、みたいに言うツイートも見ましたが…もう遠征予定がなく、東京も最低限の回数でいいかな、と思ってしまいました。ホントすみません…
私が理系脳で理屈っぽい人間で、オカルトだのスピリチュアルだのがまるでダメ、というのもあるのかもしれませんが(ちなつヴィクターに怒鳴られそうな発言)…18世紀なかばから19世紀のイギリスではそうしたものに対する捉え方、信じ方が現代とはまったく違っていたというなら、作品でその前提をもっときちんと表現してくれないと私は読み取れませんでしたし、そんな中でトップコンビは特殊能力を持っている人間で、一方はそれを受け入れて生きてきてもう一方は恐れている、なんて全然わかりませんでした。れいこちゃんユリウスに関して、そんな描写、ありました? くらげちゃんアデーレも、そもそも登場場面ではなんの被験者なの? なんの能力をどう計測されているの? 全然わかりませんでした。終盤、拉致監禁されたあましエイデンに対して、失せ物探しみたいなことをするくだりには、正直笑っちゃいました。個人の持ち物に触ればよりくわしく視えるようになる…とかでさらに言い足すことが、隠し場所として別に誰でも思いつきで言えそうなことじゃん、って感じがしちゃって。そりゃ傍からは単なるヒステリー患者みたいに言われるだろうね、と思ってしまったのです…
魔法とか超能力とかは、ちゃんと制限とか発動の条件とかを設定しないとなんでもありになってしまっておもしろくない、というのは創作の鉄則のひとつなんですけれど、これはそういう問題ではなく、なんかそうした設定が説明不足でご都合主義でなんか適当に扱われていて、でも事件は解決して叙勲されて、ふたりはくっついてよかったね、と言われても、「はて…」(by『虎に翼』)と私はなるのでした。
『マジ鬱』に似ている、という意見も見ましたが、ならその再演でよかったのでは…「好きですよ、あなた」「……私ですか!?」、似合いそうだったけどなあ。
すみません、なんかもっとちゃんと感動すべきだったんならすみません…
くらげちゃんのお衣装はどれも素敵。初めて取り入れたという映像は、まあ邪魔はしていないので可もなく不可もない感じ? あれは何号ゼリなんでしたっけ、細長い八畳間みたいな柱が四本ある別空間の室内みたいなのを現すセットがセリ上がって出てくると、ああハリーだな…と感じる、などはしました。
あとは…でもこれちなつファンもおださんファンもぱるファンも別に楽しくなくない? どこが見どころなの? あましとまのんは働く女性の走りみたいなキャラでちょっとよかったけど…あとさおたさんとかホントいいアクセントになってるなと思ったけど…などなど、気になりました。あ、りんきらは残念ながら休演で玉突き代役が起きていて、でもジェームズはりんきらのために書かれた役だよねわかる、見えるよ…と思いながら観ました。みちる、おはね、りり、みかこ…うぅーん。あみちゃんの「姉さん!」みたいなのには萌えました。義理の姉弟設定だそうですが…(しかしそれはなんの意味が…?)
これでご卒業の麗泉里ちゃんが美声を聴かせてくれたのは良き、でした。
レビュー・アニバーサリーは安定のBショーでした。月組は久々だそうですね、ホント組のバランスというものを考えてほしいです…
まのんチェックに忙しくて全体がよく観えていないかもしれません(前半は上手、後半は下手にいることが多かったです)が、アヴァンギャルド!場面の娘役の髪型は弾けていて全員優勝! と思いました。初舞台生のロケットはお衣装も可愛くて素敵でした。しかし曲が『華日々』で差し替えの憂き目にあったものですが…大丈夫?
黒燕尾もアイスブルーのお衣装のデュエダンも、オーソドックスでとても素敵。目新しさはまったくないけれど、安心安定の出来で、退団者ピックアップもあって、これは普通に楽しめるかな、と思いました。ただ、ちなつセンター場面であましが相手役だった以外はみちるあましはほぼシンメ扱いだったと思いますが、もうきちんと差をつけた方がお互いのためなのでは…と思いました。持ち味が違うからちょうどいいでしょ、という扱いは、もう違うのではなかろうか…ま、外野が言うことですが。
エトワールはのりんちゃん。これも素晴らしかったです。
プログラムのメモリアルポートみたいなページも素敵でした。東京公演の千秋楽まで、どうぞ盛り上がっていきますように。
…ただ個人的には、れいまどもれこうみも順に卒業するわけですが、ショーがなくても『アルカンシェル』の方が出来が良くてよかったかな、と思ってしまいました。あくまで個人の好み、感想です。…頼むよ、ハリー…!
いかにもハリーらしいハリー作品…みたいな評判は聞いていたのですが、それは安心材料でも心配の種でもあるような気がしました。ハリー作品はこのところ別箱作品の再演が続き(『BLUFF』、めっちゃ楽しみにしています! 生に間に合っていないので! 伝説のノンちゃんヨシコ作品だと思っているので! おださん絶対似合うし上手いと思う、ますますいぶし銀の地味さになっていきそうだけど…ヒロインはまのんたんでオナシャス!!)、再評価されている気がしますが、大劇場の新作っていつぶりよ…?なので。ただ私は、何度でも言いますが初演『メランコリック・ジゴロ』がスタートだった人なので(これはハリー作品としては異色なのでしょうが)、ハリーが嫌いじゃない方です。でも全幅の信頼はおけない…という小うるさい状態で席につきました。
で…すみません、私は全然ダメでした。何がおもしろいのかさっぱりわかりませんでした…二回目からおもしろく思えてくる、みたいに言うツイートも見ましたが…もう遠征予定がなく、東京も最低限の回数でいいかな、と思ってしまいました。ホントすみません…
私が理系脳で理屈っぽい人間で、オカルトだのスピリチュアルだのがまるでダメ、というのもあるのかもしれませんが(ちなつヴィクターに怒鳴られそうな発言)…18世紀なかばから19世紀のイギリスではそうしたものに対する捉え方、信じ方が現代とはまったく違っていたというなら、作品でその前提をもっときちんと表現してくれないと私は読み取れませんでしたし、そんな中でトップコンビは特殊能力を持っている人間で、一方はそれを受け入れて生きてきてもう一方は恐れている、なんて全然わかりませんでした。れいこちゃんユリウスに関して、そんな描写、ありました? くらげちゃんアデーレも、そもそも登場場面ではなんの被験者なの? なんの能力をどう計測されているの? 全然わかりませんでした。終盤、拉致監禁されたあましエイデンに対して、失せ物探しみたいなことをするくだりには、正直笑っちゃいました。個人の持ち物に触ればよりくわしく視えるようになる…とかでさらに言い足すことが、隠し場所として別に誰でも思いつきで言えそうなことじゃん、って感じがしちゃって。そりゃ傍からは単なるヒステリー患者みたいに言われるだろうね、と思ってしまったのです…
魔法とか超能力とかは、ちゃんと制限とか発動の条件とかを設定しないとなんでもありになってしまっておもしろくない、というのは創作の鉄則のひとつなんですけれど、これはそういう問題ではなく、なんかそうした設定が説明不足でご都合主義でなんか適当に扱われていて、でも事件は解決して叙勲されて、ふたりはくっついてよかったね、と言われても、「はて…」(by『虎に翼』)と私はなるのでした。
『マジ鬱』に似ている、という意見も見ましたが、ならその再演でよかったのでは…「好きですよ、あなた」「……私ですか!?」、似合いそうだったけどなあ。
すみません、なんかもっとちゃんと感動すべきだったんならすみません…
くらげちゃんのお衣装はどれも素敵。初めて取り入れたという映像は、まあ邪魔はしていないので可もなく不可もない感じ? あれは何号ゼリなんでしたっけ、細長い八畳間みたいな柱が四本ある別空間の室内みたいなのを現すセットがセリ上がって出てくると、ああハリーだな…と感じる、などはしました。
あとは…でもこれちなつファンもおださんファンもぱるファンも別に楽しくなくない? どこが見どころなの? あましとまのんは働く女性の走りみたいなキャラでちょっとよかったけど…あとさおたさんとかホントいいアクセントになってるなと思ったけど…などなど、気になりました。あ、りんきらは残念ながら休演で玉突き代役が起きていて、でもジェームズはりんきらのために書かれた役だよねわかる、見えるよ…と思いながら観ました。みちる、おはね、りり、みかこ…うぅーん。あみちゃんの「姉さん!」みたいなのには萌えました。義理の姉弟設定だそうですが…(しかしそれはなんの意味が…?)
これでご卒業の麗泉里ちゃんが美声を聴かせてくれたのは良き、でした。
レビュー・アニバーサリーは安定のBショーでした。月組は久々だそうですね、ホント組のバランスというものを考えてほしいです…
まのんチェックに忙しくて全体がよく観えていないかもしれません(前半は上手、後半は下手にいることが多かったです)が、アヴァンギャルド!場面の娘役の髪型は弾けていて全員優勝! と思いました。初舞台生のロケットはお衣装も可愛くて素敵でした。しかし曲が『華日々』で差し替えの憂き目にあったものですが…大丈夫?
黒燕尾もアイスブルーのお衣装のデュエダンも、オーソドックスでとても素敵。目新しさはまったくないけれど、安心安定の出来で、退団者ピックアップもあって、これは普通に楽しめるかな、と思いました。ただ、ちなつセンター場面であましが相手役だった以外はみちるあましはほぼシンメ扱いだったと思いますが、もうきちんと差をつけた方がお互いのためなのでは…と思いました。持ち味が違うからちょうどいいでしょ、という扱いは、もう違うのではなかろうか…ま、外野が言うことですが。
エトワールはのりんちゃん。これも素晴らしかったです。
プログラムのメモリアルポートみたいなページも素敵でした。東京公演の千秋楽まで、どうぞ盛り上がっていきますように。
…ただ個人的には、れいまどもれこうみも順に卒業するわけですが、ショーがなくても『アルカンシェル』の方が出来が良くてよかったかな、と思ってしまいました。あくまで個人の好み、感想です。…頼むよ、ハリー…!