時は大正時代。炭を売る心優しき少年・炭治郎の日常は、家族を鬼に皆殺しにされたことで一変する。唯一生き残ったものの、鬼に変貌した妹・禰豆子を元に戻すため、また家族を殺した鬼を討つため、炭治郎と禰豆子は旅立つ…血風剣戟冒険譚。
最終巻をちゃんと予約して買った後輩が、すぐ全巻貸してくれました。
話題を耳にし始めたのは、やはり去年でしたかね。テレビアニメの出来がいいんだってね、それで原作漫画も売れてきているんだってね、コミックスの重版部数がすごいんだってね、みたいな…で、今年になってアニメ劇場版も大騒ぎになり、最終巻発売に関してもたいそうなニュースになりましたね。
以前テレビでやっていた総集編みたいなのを一応録画して見たんですけど、1本目は立ち上がり編みたいな感じで見やすかったのですが、2本目の蜘蛛の話は退屈して途中で再生をやめて録画ごと消してしまいました。でも絵は確かに綺麗だなと感心しましたね。とはいえ私は最近のテレビアニメをほとんど見ていないので(最近見たもので『推し武道』くらいか…?)、クオリティのレベルとかはわからないのですが…
職場周りの評判としては、「おもしろいけど、そこまで売れるほどでは…」というようなものが多く、そういう意味でも今まで今ひとつ手が伸びなかったのでした。でも、貸してもらえるというなら一応抑えておかなくてはね、という感じで、フラットに読んでみた次第です。
で、やはり、「おもしろいけど、そこまで売れるほどでは…」と思いました。主人公ががんばり、仲間たちと助け合い、敵と戦う。必殺技とか出ちゃう。泣かせる。笑わせる。キャラの立った登場人物が何人も出てきて、それぞれにドラマがあったりする。…そんな大枠だけで言えば、これまでにも似た作品はたくさんありましたし、もっと出来がよかったものだってたくさんあったと思います。主人公の在り方含めて特に目新しいと感じたところは私はなかったし、画力がむちゃくちゃ高いというわけでもないと感じました。よく残酷な描写が云々と言われることがありますが、そもそもリアルめな絵柄ではないしそんなに上手くもないので、生々しいとか怖いとか教育上良くないというほどのこともないのでは、と思いました。
ただ、わりに展開がスピーディーでストーリーがさくさく進み、23巻という近年のヒット作では短めの長さできっちり完結したのはよかったんだろうな、と思いました。あとはアニメの出来が良くて原作コミックスに人気が波及したときに大人買いしやすい巻数だったことや、その後のコロナ禍のステイホーム期間にもネット通販など購入が進んだことも大きいのだろうし、今は売れるものがより売れる傾向にあるので、みんなが「そんなに人気なら読んでみるか」となってのこの部数だったんだろうな、とも推測されます。そういう読者は近年の、あるいは歴史的にすでにある似たタイプの作品は履修していないことが多いので、ほぼ初めて出会ったこの作品にすこんとハマったのでしょうね。
それを揶揄するつもりはもちろんありません。テレビアニメを見ること、コミックスを買うこと、書店に行くこと、週刊漫画誌を買うこと、劇場用アニメを映画館に観に行くこと…をこの作品で初めてしたという人がたくさんいて、もしその一部でも習慣化されるなら、業界としてこんなにありがたいことはありません。何よりそこまで愛し夢中になりハマれる作品に出会えた喜びを人として、オタクとして寿ぎたいです。その作品が冷静に考えたら、長い目で見たら、そんなに傑作でも名作でもないかもよ、なんてことは言うだけ野暮です。
でも作家さんには、次回作があるのだとしたらまたがんばってみていただきたいです。子孫とか生まれ変わりとかで落とすラストはアリだなとか思っていたのですが、まさかキメツ学園ってこのネタ振りだったの…!?みたいなところには才能を感じたので。ただ、1作で燃え尽きちゃう作家さんってのも意外に多いものですからね…と、嫌みな古参として不吉なことを言っておきます。
個人的には、マイ萌えキャラが得られなかったのも、この作品がそんなに響かなかった原因かもしれません。私はメガネ参謀タイプとかノンシャラン天才ライバルみたいなキャラが好みなんですが、意外とそういうタイプのキャラがいませんでしたしね…あとは不憫な優等生というのも大好物なので、いっそ村田さんかな、とかなりました(笑)。←「(笑)」とか失礼だな…(笑)
タイトルになるほど刀剣にものすごく意味があったわけでもないところもなかなかに不思議に感じました。また少し時間が経つと評価もいろいろ変わってくるのかもしれませんが、とりあえず私の感想はそんなところです。萌え萌えで大好きで世紀の傑作だと考えている方々には、申し訳ありませんでした…
最終巻をちゃんと予約して買った後輩が、すぐ全巻貸してくれました。
話題を耳にし始めたのは、やはり去年でしたかね。テレビアニメの出来がいいんだってね、それで原作漫画も売れてきているんだってね、コミックスの重版部数がすごいんだってね、みたいな…で、今年になってアニメ劇場版も大騒ぎになり、最終巻発売に関してもたいそうなニュースになりましたね。
以前テレビでやっていた総集編みたいなのを一応録画して見たんですけど、1本目は立ち上がり編みたいな感じで見やすかったのですが、2本目の蜘蛛の話は退屈して途中で再生をやめて録画ごと消してしまいました。でも絵は確かに綺麗だなと感心しましたね。とはいえ私は最近のテレビアニメをほとんど見ていないので(最近見たもので『推し武道』くらいか…?)、クオリティのレベルとかはわからないのですが…
職場周りの評判としては、「おもしろいけど、そこまで売れるほどでは…」というようなものが多く、そういう意味でも今まで今ひとつ手が伸びなかったのでした。でも、貸してもらえるというなら一応抑えておかなくてはね、という感じで、フラットに読んでみた次第です。
で、やはり、「おもしろいけど、そこまで売れるほどでは…」と思いました。主人公ががんばり、仲間たちと助け合い、敵と戦う。必殺技とか出ちゃう。泣かせる。笑わせる。キャラの立った登場人物が何人も出てきて、それぞれにドラマがあったりする。…そんな大枠だけで言えば、これまでにも似た作品はたくさんありましたし、もっと出来がよかったものだってたくさんあったと思います。主人公の在り方含めて特に目新しいと感じたところは私はなかったし、画力がむちゃくちゃ高いというわけでもないと感じました。よく残酷な描写が云々と言われることがありますが、そもそもリアルめな絵柄ではないしそんなに上手くもないので、生々しいとか怖いとか教育上良くないというほどのこともないのでは、と思いました。
ただ、わりに展開がスピーディーでストーリーがさくさく進み、23巻という近年のヒット作では短めの長さできっちり完結したのはよかったんだろうな、と思いました。あとはアニメの出来が良くて原作コミックスに人気が波及したときに大人買いしやすい巻数だったことや、その後のコロナ禍のステイホーム期間にもネット通販など購入が進んだことも大きいのだろうし、今は売れるものがより売れる傾向にあるので、みんなが「そんなに人気なら読んでみるか」となってのこの部数だったんだろうな、とも推測されます。そういう読者は近年の、あるいは歴史的にすでにある似たタイプの作品は履修していないことが多いので、ほぼ初めて出会ったこの作品にすこんとハマったのでしょうね。
それを揶揄するつもりはもちろんありません。テレビアニメを見ること、コミックスを買うこと、書店に行くこと、週刊漫画誌を買うこと、劇場用アニメを映画館に観に行くこと…をこの作品で初めてしたという人がたくさんいて、もしその一部でも習慣化されるなら、業界としてこんなにありがたいことはありません。何よりそこまで愛し夢中になりハマれる作品に出会えた喜びを人として、オタクとして寿ぎたいです。その作品が冷静に考えたら、長い目で見たら、そんなに傑作でも名作でもないかもよ、なんてことは言うだけ野暮です。
でも作家さんには、次回作があるのだとしたらまたがんばってみていただきたいです。子孫とか生まれ変わりとかで落とすラストはアリだなとか思っていたのですが、まさかキメツ学園ってこのネタ振りだったの…!?みたいなところには才能を感じたので。ただ、1作で燃え尽きちゃう作家さんってのも意外に多いものですからね…と、嫌みな古参として不吉なことを言っておきます。
個人的には、マイ萌えキャラが得られなかったのも、この作品がそんなに響かなかった原因かもしれません。私はメガネ参謀タイプとかノンシャラン天才ライバルみたいなキャラが好みなんですが、意外とそういうタイプのキャラがいませんでしたしね…あとは不憫な優等生というのも大好物なので、いっそ村田さんかな、とかなりました(笑)。←「(笑)」とか失礼だな…(笑)
タイトルになるほど刀剣にものすごく意味があったわけでもないところもなかなかに不思議に感じました。また少し時間が経つと評価もいろいろ変わってくるのかもしれませんが、とりあえず私の感想はそんなところです。萌え萌えで大好きで世紀の傑作だと考えている方々には、申し訳ありませんでした…