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Philippe Saisse 「VALERIAN」
キーボーディスト、フィリップ=セスの随分前の作品。なんとウインダム=ヒル レーベルから出ていて、88年と書いてあるので、今から20年前ほど前の作品ながら、蔵書ならぬ蔵CDの中から、久々に表面に出て来たことから、これまた久々に聴くことに。基本的にはフィリップ=セスのソロ(+打ち込み)なのだが、パーカッションとしてミノ=シネルとドン=アライアスが参加しているほかに、なぜかベースのマーク=イーガン。というのも、聴いていれば分かるが、フィリップ=セスはベースのプログラミング(おそらく、リアルタイムで弾いてシーケンサーに録音しているものと思料)が異常に巧く、当方のようなベーシストが聴いても、小技を含めて本当に感心するしかない超絶テクニックかつ、マニアックな内容なのだが、自身はフレットレス=ベースの音を好むようで、基本的なシンセベースの音はフレットレスをシミュレートしたサウンド。さすがにフレットレスがメロディラインをとる場合においては、マーク=イーガンが弾いており、どちらもなかなか対比的で興味深し。最近の作品を含めて、アコースティック=ピアノを弾いている部分も多いのだが、個人的にはシンセの音色センスはピカ一と思われ、デジタル的なドンシャリなサウンドは今聴いても全く色褪せず、逆にこのサウンドを聴いて参考にしているプレイヤーがなんと多いことか。基本的に単純なモチーフを重ねて作られている曲が多いことから、ヒーリング音楽っぽくも聴こえるが、どうしてもその絶妙なベンダーやモジュレーション操作がビジュアルにて頭に浮かんで来てしまい、プレイヤーとしては安穏として聞き過ごすことの出来ない演奏。ちなみにそのヒーリングさを意識して、なのかタイトルの「VALERIAN」は”神様の睡眠薬”と言われるハーブのことな模様。
キーボーディスト、フィリップ=セスの随分前の作品。なんとウインダム=ヒル レーベルから出ていて、88年と書いてあるので、今から20年前ほど前の作品ながら、蔵書ならぬ蔵CDの中から、久々に表面に出て来たことから、これまた久々に聴くことに。基本的にはフィリップ=セスのソロ(+打ち込み)なのだが、パーカッションとしてミノ=シネルとドン=アライアスが参加しているほかに、なぜかベースのマーク=イーガン。というのも、聴いていれば分かるが、フィリップ=セスはベースのプログラミング(おそらく、リアルタイムで弾いてシーケンサーに録音しているものと思料)が異常に巧く、当方のようなベーシストが聴いても、小技を含めて本当に感心するしかない超絶テクニックかつ、マニアックな内容なのだが、自身はフレットレス=ベースの音を好むようで、基本的なシンセベースの音はフレットレスをシミュレートしたサウンド。さすがにフレットレスがメロディラインをとる場合においては、マーク=イーガンが弾いており、どちらもなかなか対比的で興味深し。最近の作品を含めて、アコースティック=ピアノを弾いている部分も多いのだが、個人的にはシンセの音色センスはピカ一と思われ、デジタル的なドンシャリなサウンドは今聴いても全く色褪せず、逆にこのサウンドを聴いて参考にしているプレイヤーがなんと多いことか。基本的に単純なモチーフを重ねて作られている曲が多いことから、ヒーリング音楽っぽくも聴こえるが、どうしてもその絶妙なベンダーやモジュレーション操作がビジュアルにて頭に浮かんで来てしまい、プレイヤーとしては安穏として聞き過ごすことの出来ない演奏。ちなみにそのヒーリングさを意識して、なのかタイトルの「VALERIAN」は”神様の睡眠薬”と言われるハーブのことな模様。