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【湯ノ岱温泉(北海道檜山郡上ノ国町)】
湯ノ岱(ゆのたい)温泉は木古内から江差方向に25kmほど入った山中にある温泉。ちょうど木古内と江差の中間地点にあるのだが、この(北海)道道5号線は立派な道ながら、ほとんど走る車なし。あまりの閑散さに不安になりながらも無事到着して温泉施設の建屋に入らんとするも、入口には大量のご老人! 非常なる混雑具合に一瞬たじろぐが、皆さん入浴後なる様子。その人並みをかき分けて券売機で入浴券を購入して入浴し、戻ってくると逆にあれほど居たのが人一人として全くおらず愕然、まるで幻想をみたかのようだが、どうやら皆さんバスを待っていた様子。ここにくる途中にコミュニティバスを追い抜いてきたのだが、このバスがここに停車して大量の湯浴み客を乗車させていったのだろうか。そうであれば湯浴み客は地元の上ノ国町民ということになる。こちらも施設は立派で町営。35℃、38℃、42℃の3つの浴槽があるが35℃はバブルバスで、入浴客は圧倒的に38℃に集中している。入浴客はいずれも地元と思しき高齢者で当方でさえ最弱輩者の水準。泉質は含二酸化炭素ーナトリウム・カルシウムー塩化物泉(旧泉質名:含炭酸・塩化土類ー食塩泉)なのだが、確かに結構な炭酸味があり体に気泡が付着する。九州の長湯のイメージが湧く…。pHは6.2で泉温は34.5℃とやはり温いため、一部で加温・加水あり。この地域にしては初遭遇だったが3本の打たせ湯も。訪問は休日の夕刻だったが、温(ぬる)湯でまったりと翳り行く陽を見ながら入浴するのは、なんともサウダージ(Saudade)な気分満点。この数時間後には東京に帰還しているのだと思うと、同じ日本とは言ってもなんだか妙な時空の隔たりを感ずる。
玉肌日記インデクス(地域別温泉リスト)