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シリーズ「弦を煮てみる」(1)

2022年06月11日 | 機材マニアック
シリーズ「弦を煮てみる」(1)
半ば都市伝説化しているものとして「弦を煮ると生き返る(復活する)」というものがあります。思い起こせば、当方も高校生の時に若気の至りとばかりに実験的に煮てみたことがあります(それは現実逃避的な深夜の試験勉強中だったとの記憶)。その後、今日に至るまで煮ることは一度もなかったので、当時の結果は全く捗々(はかばか)しくなかったのだろうと思います。しかし、高校生の時から弦の生死をケアしており、その打開策として風評だけを頼りに煮てみた、というのはなんと先進的な高校生だったのでしょう!(自画自賛)。というわけで、今回はちょっとは大人の冷静な目線で煮てみることに…。コロナ禍ということもあり、街まで出て楽器屋で弦を買うのもちょっと面倒だし、ましてや通販で激安弦を1セット(送料無料で500円程度)のみ購入するのも宅配便や郵便配達の方に誠に申し訳ない。というわけで早速煮てみるのですが、いきなり困難に直面。それは予想だにしなかった家人の視線…。風評や事情をしらない般ピーが見れば「ついに発狂した…」と思われても致し方ありません。キッチンで煮るのですが、なかなか家人注視の中ではできず、結局、留守中に独りになったタイミングを見計らって早速キッチンへ。まずはベースから弦を外して軽く丸めた後、いつもはパスタ等を茹でている大きめの鍋を借用して投入。煮沸前には念のために弦の状態を確認しましたが、明らかなサビ発生等による変色や異常は全く見当たりません。この弦は2年ほどは張りっぱなしで弾いている(‼︎)のですが、巻線の間に異物が挟まっているわけでもなくパッと見の限りではなかなか綺麗でまるで新品のよう…。しかし誰に目にも明らかなのは、弦にフレット跡が明確にシッカリ刻まれています。加えてヘッド部分のストリング・ガイドの部分の跡も。マンドリン用の幅狭+高いステンレス・フレットを打っているので、これに硬度で負けているのか、弦の巻線部分がフラットになるまで摩耗しています。この弦はラウンドですが、フレット部分だけをみるとフラット・ワウンド。一方でナット(カーボン)、もしくはブリッジ(BADASS IIなのでブラス=真鍮製)部分は大丈夫な模様です。これまで演奏で弦を切ることは滅多になかったものの、切れるのはブリッジ部分だったので念のためにも確認です。
【写真】クッキリと浮かびあがるフレット痕。再生し続けるとココから切れる?(まで使い切りたいものです…)
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