映画 ご(誤)鑑賞日記

映画は楽し♪ 何をどう見ようと見る人の自由だ! 愛あるご鑑賞日記です。

ラ・ピラート(1984年)

2015-03-17 | 【ら】



 人妻アルマは、夫との関係は事実上破たんしており、以前から関係のあった女性キャロルとの三角関係に陥っている。そこへ、夫にアルマを連れ戻すよう依頼を受けた男“ナンバー5”が加わり、さらに、謎の少女も加わり、あり得ない五角関係(?)に、、、。

 ジェーン・バーキンの痩身ヌードがイタい、、、。
  

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 ドワイヨンって名前は聞いたことあったけれど、ほとんど何も知りませんでした。ただ、十何年ぶりだか何十年ぶりだかの日本で新作『ラブバトル』が公開されるというのがちょっとしたニュースになっているようで、それほど見てみたい~! とそそられる感じでもないんだけれども、公開期間が短いみたいで、そうすると、何だか見ておかないともったいないような気持ちにさせられて、今、見に行こうかどうしようか、迷っているところであります。

 まあ、とりあえず、そのドワイヨンたらの作品を1つでも見てみようじゃないの、と思ったけれども、私はあんまりおフランスものが得意じゃないので、これまた躊躇したんだけれども、時間が90分に満たない短さなんで、意を決して(ってほどのことか、と自分でも思うが)見てみた次第です。

 、、、まあ、なんというか、これは、私の理解を超えたところにある世界のオハナシという感じもしますが、よくよく考えると、単なる三角関係の泥沼ラブストーリーと言っちゃっても良いのかも。・・・え? 読みが浅い? はい、そーでしょうとも、浅くて結構。

 だってねぇ、私は、アルマみたいな人間が、正直キライなんですよ。本作の解説を見ると、アルマは誰からも愛されてしまう女性で、それゆえ、アルマ自身は誰も愛せない女性なのである、だそーな。こういう人って、現実にいるんですかねえ。、、、ま、いるんでしょうねぇ、私の周囲にいないだけで。いるかも知れないけど、私が気付いていないだけかも知れませんが。

 これは、私の勝手な持論ですが、愛される人間は、愛することのできる人間だと思うわけ。なので、人を愛せない人間が、人から愛されて仕方がない、ということって、あり得ないと思うんですよ。

 事実、アルマの夫も、“ナンバー5”も、アルマを愛しているとは思えないよね。特に夫は、ただ彼女に執着しているだけ。それを愛という人もいるだろうけど、私はそうは思わないのだ。

 そもそも、愛する、ってどういうことなんでしょーか。ま、ここでいう愛は、恋愛、つまりエロスを伴うものです。

 好きだとか、寝たいだとか、そういうのは愛じゃないでしょう。それは、ただの恋心、性欲、ですね。愛ってのは、結局、そういう恋心とか性欲とかをさんざん消費した後に、ようやく見えてくる、到達できそうな心境のような気がするのです。つまり、動物だった2人が、人間同士になってふと気づく気持ち、とでも言いましょうか。

 割とぼんやりしたもので、感触はないんだけれども、肌で感じている温かみ、みたいな、、、。いや、物理的に常にくっついているという意味ではもちろんなく、その人がこの世にいると分かっているから、自分がここに存在していられる、みたいな感覚ですかねぇ、、、。何のことやら分かりませんか? すみません。

 少なくとも、相手を独占しようとすることが愛ではない、ということだけは力説しておきたいかな。手放す愛も、近づかない愛もあるってこと。そういう意味では、キャロルは、強いて言えば、まだしもアルマを愛していたと言えるかもですね。

 でもまあ、アルマとキャロルも、まだまだ動物レベルですから、この2人は愛し合っているのとは違うよね。求め合っているだけ、欲の赴くままに。特に、アルマなんか、肉欲なのか、孤独を埋め合わせたいだけなのか、どっちもなのか、もはや、相手がキャロルである必要性すら疑問。キレイな男でも良かったんじゃない?

 ちなみに、2人のラブシーンは、ゼンゼン美しくありません。キャロルを演じるマルーシュカ・デートメルスは素敵ですよ、美しいですしセクシーです。問題は、ジェーン・バーキンです。首から下だけ見ていると、張りと艶のなくなった少年のような体で、視覚的にイヤです。かと言って、男性の体とはやはり明らかに違う。なんというか、ちょっと病的な感じのする裸身に、思わず眉間に皺が寄りました。

 あっちでもこっちでも愛されちゃって、アタシ、どーすればよいのよぉぉぉっ!!って感じでしょうかね、ジェーン・バーキン演じるアルマは。とにかく、本作の登場人物は、誰も、誰をも愛していないと言えましょう。自己愛の強い輩が、勝手にくんずほずれつしているだけのようにしか、私には見えませんでした。

 カンヌじゃ大不評だったようですが。おフランスでは大好評だったとか。フランス人ってこういう作品の、どこに共感しているんですかね。正直、是非、聞いてみたいです。愛=性欲、ってのは、陳腐すぎやしませんかね。それとも、私の見方が単純化しすぎなんですかね。まあ、それでも良いですが。この作品の深みとか教えてもらっても、納得できる自信もないし。

 『ラブバトル』、どーすっかなぁ。また、愛=性欲、だったら、腹立つなぁ。でも、見てみないと分かんないもんなぁ。うーん、、、。

  



ドワイヨンでドヨ~~ン




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