多分小学校5年生の時でしたから1971年11月30日。今からちょうど50年前のこと。僕はクラスの中でいつまで半ズボンを履き続けられるかという競争をしていました。最初はそんなつまらない競争をするつもりはなかったのですが、11月に入るとクラスの男子がどんどん長ズボンに変わっていって、気がついたら僕と親友のゴリちゃんと2人だけが半ズボンだったのです。半世紀前のことですから今よりはるかに11月は寒く、すでに毎日霜がおり氷が張っている日もありました。
半ズボンはもう2人だけになったなと気づいてから1週間ほど経った11月30日。その日は前夜から雪の予報でした。もちろん僕の母親は長ズボンを履いていけと強く言ったのですが、僕はゴリちゃんに負けたくない一心で無理やり半ズボンで雪の降りしきる中を登校しました。クラスメイトは「おー、くりやん、今日も半ズボンか!」と歓声を上げました。注目のゴリちゃんは長ズボンで登校。めでたく僕の勝利です。クラスの一部男子から称賛されいい気になっていましたが、恐らく女子からは「バカじゃないの?」と冷めた目で見られていたことでしょう。
寒さを耐えた甲斐あっての勝利に満足をした僕は翌日12月1日から長ズボンで登校する予定でしたが、実際には登校しませんでした。正確に言えば登校できなかったのです。無理したことがたたって風邪を引き発熱して欠席しました。当然の結果というか、バカにもほどがあります。寒い時は温かくしなければならないということを学んだ50年前。しかしその後も繰り返しこの季節に風邪を引き続けています。今夜も寒いです。気をつけましょう。