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遙か彼方には残雪が輝く北アルプス連峰
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水芭蕉の群落には花が少し残っていました。
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からくり人形が、飛騨牛や蕎麦をすすめてくれました。
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民族考古館には吊り天井から忍びの窓まで
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150年前のカップだって…
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軒先のツバメの巣の下に吊したパラソル
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子どもたちは真剣なまなざしです
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シックとモダンが不思議にマッチした、高山市庁舎
「蔕(へた)の会」の仲間の<のんびり旅>は、あっという間の3日間だった。東京、神奈川、静岡、大阪、そして鹿児島から5名が参加して、3年越しの計画だった「飛騨の旅」がようやく実現した。
12年前に出会った私たちは「ほほえみネットワーク」ミーティングの同期生。愛するひとの写真を抱き、涙の中で出会った10名の仲間は不思議な糸で結ばれ、沖縄から東京まで、毎年どこかに集まっては励まし合ってきた。
しかし皆同じように歳を重ね、最近では全員が集まることが難しくなった。中でも私が最高齢。もう今度までかな…と言う思いで参加したが、4人の仲間に力をもらい、なんと「次は白神山地に行こうね」なんて約束までしてしまったんだから不思議…。
今回は各地から名古屋駅に集合し飛騨古川に向かった。
第1日目は飛騨古川の古い町並みをのんびり歩き「まつり会館」へ。次の日は高山周辺をタクシー観光。庄内桜や水芭蕉、白川郷まで足を伸ばした後「高山陣屋」の見学。そこではボランティアガイドの丁寧な説明を聞きながら飛騨の国の歴史を深く学んだ。
3日目は少々疲れたけれどがんばって「朝市」をそぞろ歩き、かわいい民芸品のお店に出たり入ったり…、それぞれが誇りを持って作っている品々を目で楽しみながらお土産さがし。
そこへ、黄色い帽子の小学生が、総合学習の勉強でアンケートのお願いにやってきた。「どこから来られましたか」「高山のどこに惹かれて来られたのですか」「高山の良いところはどんなところでしたか」などなど、次々に質問してはメモしている。最後には「どうもありがとうございました。」と挨拶する小学5年生に、じじばばたちは目を細め「しっかりお勉強してね」と手を振って別れた。
レトロな町並みの古川、高山のどちらの家の軒先にも美しい花を飾り、旅人を優しくもてなしてくれた。軒先に巣を作ったツバメのために、パラソルを逆さに吊して歩行者を糞害から守り、「子育て中です、お静かに!」と書いた紙をぶら下げた、ほほ笑ましい光景もあった。小さな美術館では、150年前のカップでコーヒーを振る舞われ、手が震えるほどだったが、飛騨の国の人々の暖かさに触れたすばらしい旅だった。