花が散って葉桜となったが、なお雨が多く、さわやかな五月晴れにはまだ間があるようだ。それでも色とりどりのツツジが美しく野山をそして庭を染めてゆく。やがて夏を迎える季節。
この季節になると、受験に目覚めた旧制中学3年、14歳の夏を思い出す。当時、月に3回出る受験旬報という学習雑誌があった。初めて買ったその雑誌の表紙絵が大きなヒマワリだったのを今もはっきり覚えている。
それから日本は大東亜戦争に突入していったが、傘寿をすぎた現在でもなかしい人生のひとこまである。
少年の日はいまも切ない。
志布志市 小村豊一郎(82) 2008/5/3 毎日新聞鹿児島版掲載
この季節になると、受験に目覚めた旧制中学3年、14歳の夏を思い出す。当時、月に3回出る受験旬報という学習雑誌があった。初めて買ったその雑誌の表紙絵が大きなヒマワリだったのを今もはっきり覚えている。
それから日本は大東亜戦争に突入していったが、傘寿をすぎた現在でもなかしい人生のひとこまである。
少年の日はいまも切ない。
志布志市 小村豊一郎(82) 2008/5/3 毎日新聞鹿児島版掲載